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【PR】セール情報:パナソニック DIGA DMR-BRX2060【数量限定】

パナソニック DIGA DMR-BRX2060

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セール情報

有効期限:数量限定

販売価格:55600円

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レビュー記事

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【ニュース】Panasonic/Technics両ブランドで完全ワイヤレスイヤホンを展開[Tecnics EAH-AZ70W/Panasonic RZ-S500W/RZ-S300W]

Tecnics EAH-AZ70W

Tecnics EAH-AZ70W

 

 北米で開催中のCES2020で「パナソニック」&「テクニクス」ブランドから、いよいよ完全ワイヤレスイヤホンがリリースされることが分かりました。

 

 

Tecnics EAH-AZ70W「業界最強クラスのノイキャンと、テクニクスサウンドの融合」

 パナソニックの音響ブランド「テクニクス」から発売される完全ワイヤレスイヤホンはかなり意欲的な設計のようです。2010年を最後にしばらく休止状態にあった「テクニクス」ブランドが復活したのは2014年のこと。それ以降徐々に製品展開を広げていますが、とくにヘッドホンのEAH-T700とイヤホンEAH-TZ700は店頭販売のみでネット通販しないという意欲的な売り方ながら、音質の評価は高く、私も音作りにかなり感動しました。

news.panasonic.com

 

 そのテクニクスの最初の完全ワイヤレスイヤホンは冒頭で述べたように意欲的な設計で、フィードフォワード式(能動型)とフィードバック式(受動型)のノイズキャンセリング技術と、アナログノイズキャンセリングとデジタルノイズキャンセリングを組み合わせた独自の「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」形式で「業界最高」の性能になるとのこと。「え?各社すげぇ勢いで性能進化してるノイキャン分野で、そんな軽々なこと言っていいの?どっかのSONYみたいに……」なんて思ってしまいますが、天下のパナソニックですから、やはり期待しかありません。ヒアスルーに相当するアンビエントサウンドモードも搭載されるとのことです。

www.panasonic.com

 

 音質は生まれ変わった高評価のテクニクスサウンドを受け継ぎ、アコースティックな雰囲気を重視した高級機っぽい音になるとか。とするとSENNHEISER MOMENTUM True Wireless(MTW)がライバルかもしれませんね。販売価格は280ドル前後を予定しているとのこと。期待しかありません。

av.watch.impress.co.jp

www.phileweb.com

japanese.engadget.com

 

Panasonicからも完全ワイヤレスイヤホンが出ます

 PanasonicからもRZ-S500WとRZ-S300Wの2機種が展開されるようです。

 このうち、RZ-S500WはEAH-AZ70Wと同様のデュアルハイブリッドノイズキャンセリング技術が搭載されるらしく、しかも100ドル安い180ドル前後の販売価格を予定しているとのことで、こちらがむしろ価格競争力が高い機種かもしれません。ヒアスルーも搭載されています。

www.panasonic.com

 

 下位機種のRZ-S300Wにはノイキャンは搭載されておらず、120ドル前後の販売を想定しているとのことです。

 

 音質はどちらも若者を意識した最近のパナソニックらしい音になるとのことで、テクニクスとは差別化を図るようです。おそらく音場重視系の明るい感じで、AVIOTNUARLの音に近づけてくるかもしれません。

 

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【ハイレゾ対応イヤホン Panasonic RP-HDE3 レビュー】中域でクリア感の高いつややかサウンドが聴ける。現状ではRP-HDE1よりコスパが良い

Panasonic RP-HDE3

Panasonic RP-HDE3

パナソニック カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 ブラウン RP-HDE3-T

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良好」

おすすめ度*1

Panasonic RP-HDE3

ASIN

B01MZ0AZSO

 RP-HDE1とは違って素直なドラム型ハウジングになっている。こっちのほうが付け心地が自然という人も多いかも知れない。遮音性はそこそこ。音漏れは少し。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「タッチノイズは少しある」

 付属品はイヤーピースの替え、キャリイングポーチ、説明書。ケーブルのタッチノイズは少しある。

 

Panasonic RP-HDE3Panasonic RP-HDE3

 

【3】音質「中域がつややかでまろやかクリアな音が楽しめる」

 RP-HDE1を以前レビューしたが、型番的にはこちらのほうが上位機種となる。ドライバー径は共通で印象的にはほとんど変わらない。RP-HDE1よりは低域がより深掘りされ、ドラムのボディも明確になり、音は少し太く感じる。中域で価格帯最高クラスのつややかな解像度感のある音を出すところは共通。ジャンル的にはRP-HDE1に比べて、バラードやピアノ弾き語り系のメロウなサウンドに向く。

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[高音]:高域は中域から滑らかにつながっている。主張は少ない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域の透明感は素晴らしい。価格帯の水準を抜けている。音場は広めに感じる。

[低音]:100hz~40hzまで厚い振動。30hzでやや沈む(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域の広さとクリア感が魅力。この点に関しては価格帯最強クラス(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはボディの見えるバツンバツン系。爆発力があり「バ」が強い。シンバルは上でやや白味を強調するが、色は濃く、刻みも細かめ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルの分離は良好。女声ボーカルはとくにつややか。明るさは自然でやや明るいくらい。

 

【4】官能性「中域の解像感が相変わらず良いシリーズ。つややかな透明感を感じられる」

RUANN「There's No Ending」

 中高域の透明感が丁寧に表現され、低域の沈みもクリアに感じられるので、ベースのブーム音はかなり鮮明に聞こえて存在感がある。深みと広さのある、この価格帯では広めの音場を感じる。ボーカルは分離感良く、空間にはっきりと浮かび上がる。シンセのつややかでしかも音の襞を感じさせて繊細さも充分にある。

 


There's No Ending

 

三月のパンタシア「フェアリーテイル」

 RP-HDE1でも感じたが、ボーカルの「ツ」音だけやや尖る感じがあり、サ行も少し強調されて人によっては刺さりやすいかもしれない。とはいえ、概ねつややかで聞きやすいボーカルである。金物の粒感と刻みは細かく、精彩があるが、白化しない濃いめのリアルな質感を感じる音。ドラムは弾けも良く明るく快活。バシンバシンと撥ねる音ではなく、バツンバツン系のボディが歪まない音。ピアノもリアルな厚みがあり、全体的にレベルが高くメロウな濃密感も感じられる。

 


フェアリーテイル(通常盤)

 

nonoc「Relive」

 解像度と分解能の高さは、比較的情報量が多く荒れやすいこの曲を、破綻させずに気持ちよく聴かせてくれる。ややシンバルに尖りが見られ、若干荒っぽい印象を受けるが、それ以外はクリアでつややか。ボーカルは埋もれずしっかり聞こえるが、この価格帯のイヤホンで結構見られるような、楽器がおとなしくて目立っているわけではなく、騒ぎすぎないくらいには明瞭。分離が良い形でよく整理されて聞こえている感じがある。ギターのエッジに明瞭感を出しつつ、ピアノには濃厚さと透明感が感じられて、このあたりのバランスの取り方もうまい。

 


OVA 「 Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow 」 Memory Album

 

勇者パーティー「えんどろ~る!」

 ボーカルの分離感は良好。明るさも充分。少し高域は暗めに思うが、それは無用なシャリシャリ感や煌めき感を抑えて、中域に自然とリスナーの焦点を合わせ、ボーカルに没入させやすい味付けと言える。中域の透明感のおかげで実に優美にこの曲を聴ける。

 


TVアニメ「 えんどろ~! 」オープニングテーマ「 えんどろ~る! 」

 

【5】総評「RP-HDE1よりコスパが良い」

 RP-HDE1のほうが新しい機種になるため、価格が落ち着いていないのか、RP-HDE3より高い値段設定で売られていることが多い。装着感は異なるので、単純に3が上位で1が下位というわけではないかもしれないが、音質の充実度はRP-HDE3の方が若干優れている印象に感じる。あくまで現状ではRP-HDE1がまだ値段が高いせいか、こちらのほうがお得に感じられることは確かだ。どちらにせよ、つややかな女声ボーカルを味わいたいなら、価格帯の有力候補であることには間違いがない。

 

Panasonic RP-HDE3

Panasonic RP-HDE3

パナソニック カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 ブラウン RP-HDE3-T

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応イヤホン Panasonic RP-HDE1 レビュー】あまり評判を聞かない機種だが……何これコスパ良くない?中域が非常にクリア。おすすめ

Panasonic RP-HDE1

Panasonic RP-HDE1

パナソニック イヤホン ハイレゾ対応 カナル型 ブラック RP-HDE1-K

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良好」

おすすめ度*1

Panasonic RP-HDE1

ASIN

B07BKBJ2N2

 耳への収まりの良い小型の軽量ハウジング。耳にしっかりはめ込めるから遮音性も高い。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「タッチノイズはやや目立つ」

 付属品はイヤーピースの替え、説明書。ケーブルのタッチノイズはやや目立つ。

 

Panasonic RP-HDE1Panasonic RP-HDE1

 

【3】音質「中域のクリア感ハンパない」

 昔は「Technics」で有名だったPanasonicのオーディオだけど、イヤホンなんか2年前くらいまではパッとしない製品出してるなって感じで、少しレビューはしたけど、RP-HDE10を除いてめぼしい製品はなくて、注目なんて全然してなかった。むしろ「なんでこんなの出すかなぁ?」って疑問符ばっかりの製品ばかりで悪い意味で注目してて、頭ひねってたくらい。

 ところがさ、去年くらいから明らかに製品の質がレベルアップしてて、ヘッドホンやイヤホンで明らかにパフォーマンスがいい製品次々出してて、実は個人的に現在進行形で熱いメーカーだったりする。とくにこのRP-HDE1はほとんど注目されていない機種だけど、ぶっちゃけ解像度感の高い中域音で価格考えるとコスパが良すぎる隠れた名機。

 この機種は高域はあまり明るくないみたいで発色普通なんだけど、中域あたりが非常に鮮明で透明感あるから、ボーカルやギターの聞こえがすごく気持ちよくて、高域はそうでもないのに音場は明るい。低域は少し独特で、量感はあまりないけど、50hz~40hzあたりにちょっと強い振動があって輪郭が少し強調された感じで聞こえるから、ベースの存在感は深めでクリアに出る。まあ量感がないから低域に関しては物足りない可能性はあるけど、中域は同価格帯のJVCやらaudio-technicaやらzero audioやら聞き比べたけど、間違いなく最上位で、この価格帯は少しカサカサした解像度はあまりよくない感じの音が多いんだけど、つややかな透明感のある解像度の高い音を出すから、差別化もされているし、別格かなかって印象を受ける。

 結構うまくごまかしている印象だけど、高域の不足感は目立つ。そのためボロは出やすい解像度感にはなるが、そもそも同じ価格帯見回しても、高域はこれ以上のものはほとんどないから、この機種の高域が価格帯で悪いわけじゃないし、むしろ中域が凄すぎて高域が気になるってのが正しいんだと思う。それくらい中域の出来が良い。

 

[高音]:緻密感はそれなりに出るが、発色はやや暗い。弦楽や管楽の芯を見せて鳴らすような少し細い音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:高域はあまり明るくない気がするが、中域は充分に明るい。音は少し細い感じはあって、ギターのエッジは強調されてしなやかに伸びる。この付近の音場は透明感があって、ピアノの光沢やボーカルの色合いがきれいに感じられる。分離感も良い。

[低音]:100hz~60hzまでややぼーっとした振動。50hz~40hzくらいで少し強く振動する「底」みたいなところがある。30hzでかなり沈む(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低価格機種らしく、音はやや近めで実際の音場は広くない。しかし中域の見通し感は良いので狭く感じない。左右とボーカル近め(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:シンバルは少し強調されてシャープに聞こえるが、尖りはきつくなく、ちょっとシャリシャリが目立つかな~ってくらい。ドラムは表面が強く弾けるバシンバシン系の音。全体的にパーカッションはスプラッシュ感強めのシャープサウンドでロック向き(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:女性ボーカルは特にくっきり聞こえる。声質はサ行よりはタ行が尖るバランス。むしろサ行の刺さりはあまりない。

 

【4】官能性「ボーカルがきれいに聞こえるクリアな中域空間。透明感があるのに濃い楽器音は高い解像度感をもたらしてくれる」

こだまさおり「未完成ストライド」

 ややシンバルがシャリシャリしているが、全体的にクリアで透明感があり、とくにギターの活きが良い。ボーカルはタ行がちょっときつめに出てきやすいが、表面はなめらかでツヤッとしている。明るすぎない声色でクリアなのに浮いた感じがなく、濃厚なテイストを感じさせてくれて、素直に聴き応えがある。

 


未完成ストライド

 

三月のパンタシア「ラフスケッチ」

 シンバルの精彩とギターの刻みが綺麗。結構重たい感じになりやすい曲だが、音場に透明感があり、見通しも良いのでもっさりしない。ドラムの弾みも良く、音場に充分な躍動感がある。ボーカルが自然で甘味を丁寧に利かせてくるところもあり、クリアで濃厚な味わいがなかなかに美味。 

 


ガールズブルー・ハッピーサッド

 

(K)NoW_NAME「Harvest」

 一番最初の歌詞の「ツ」が強くて、ちょっと目立つ。しかしピアノは艶やかで透明、シンバルもエッジがあり、白味のない、ナチュラルな刻みのよい感じで個人的には好み。高域の発色の足りない感じはたぶんアコースティックギターに影響していて、角が目立った少し重心が下がった感じで濃い音に聞こえる。まあこの曲に関してはアコギが上の方に出張ってくると、ボーカルと混ざってうるさい感じになりやすいから、むしろこれくらい下にいてくれたほうが濃厚味も出るし、解像度に限界のある低価格帯では正解といえるかもしれない。濃厚なアコギの下から、ベースもかなりしっかり聞こえる。サビではボーカルが埋まりやすい曲なので、このイヤホンでも少し埋もれる感じはあるが、それでも分離感はちゃんとしていて歌詞も正確に聴き取れる。弦楽はのびやかだが、高域での発色は抑えめでやや濃い印象を受ける。逆にリアルかも知れない。

 


Harvest

  

Chiho feat. majiko「エガオノカナタ」

 このイヤホンをオススメしたいと思う最大の理由は、最近ハマってるこの曲の聴き応え。全体的にクリアで上から下まで見通しが良く、ドラムが元気に輪郭良く聞こえる。弦楽は透明感のある伸びやかな音だが、さきほど「Harvest」で述べたように、明るすぎない濃い感じで、埋没せずにしっかり主張する。やはりこの曲は弦楽の利きが良いと説得力が断然違って、気持ちよく聴ける。ボーカルも全体的に明瞭でクリアだから、とにかく楽しい。この曲聴くなら、おそらく価格帯最強クラス。

 


エガオノカナタ

 

【5】総評「最近のパナソニックはオーディオで本気出してるっぽい」

 一時期低価格帯ではどこがいいのかわからない、つまらないイヤホンばかり作ってた観のあるパナソニックだったけど、このRP-HDEシリーズ出し始めたあたりから急に面白くて音質の良い製品を出し始めるようになった。このRP-HDE1は4000円以下の廉価な価格なのにハイレゾ対応で、とってもクリアで濃い中域表現力を持っていて、満足度はすげぇ高い。文句なくおすすめ。

 

Panasonic RP-HDE1

Panasonic RP-HDE1

パナソニック イヤホン ハイレゾ対応 カナル型 ブラック RP-HDE1-K

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【aptX対応ワイヤレスヘッドホン Panasonic RP-HD300B レビュー】3つの異なる音質モードを搭載した楽しいヘッドホン。音場が横長で定位感が良いのも特徴。おすすめ

RP-HD300B

RP-HD300B

パナソニック 密閉型ヘッドホン ワイヤレス ハイレゾ音源対応 Bluetooth対応 ブラック RP-HD300B-K

 

 

 ポッドキャスト

anchor.fm

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「やや厚ぼったい装着感。締まりはキツくない。接続品質はそこそこ良い」

おすすめ度*1

RP-HD300B

ASIN

B07PFN744Q

 イヤーマフが厚い感じで、側圧は強くなく、装着感にきつさはない。厚ぼったいイヤーマフが耳を覆うせいか遮音性もかなり良く、音漏れも少なめ。

 

 通信品質はそれなりに安定しており、家の中ではまず途切れないが、稀に盛大にプチプチくることがある。通信コーデックはaptX LL / aptX / AAC / SBC 対応。

 なおAAC接続時には低域の出が悪くなるというレビューがある。私はAACでテストしていないのでその点は不明。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「防水性能ありません」

 付属品はAUXケーブル、充電用USBケーブル、説明書。

 

 連続再生時間はSBC接続時で24時間とされている。aptXで接続すると、だいたい2~3割連続再生時間は短くなるのが相場なので、aptX接続時は18時間くらいになると思うが、それでも充分に長い。バッテリーは素直に優秀。

 

 防水性能はありません。

 

RP-HD300BRP-HD300B

 

【3】音質「横長の音場で定位感優秀」

 この機種の音質面での特徴としてはまず3つのサウンドモードを搭載していることが挙げられる。「OFF」「Bass Enhancer」「Clear Voice」の3つのモードがあり、「BASS Enhancer」は低域の厚みを素直に上げるような調整、「Clear Voice」は中高域が少しシャープになり、低域が細くなり、ドンシャリ系の音になって音場は全体的に明るみを増す調整となる。「Bass Enhancer」モードはともかく、「Clear Voice」では結構キャラクターが変わるので、音質変化を楽しみたい人には面白い機種と捉えられるかも知れない。

 音質は横長の音場表現でパノラマ感があり、定位感は強調されて聞こえやすいため、フルオーケストラやサントラなんか楽しいし、動画なんかも臨場感がある。

 

[高音]:自然な太さでつややか系のキャラクターに思えるが、シャープネスもあり、シャリシャリした感じもそれなりに出る。標準では透明感重視だが、「Clear Voice」モードではエッジが強調されてシャリシャリ系まっしぐらになる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:左右が広いせいか、大抵真ん中付近に陣取るピアノがかなり濃く聞こえやすい印象はある。サイドはちょっと離れていて、ギターやシンバルは少し遠く思えるかもしれない。

[低音]:100hzから40hzまで厚ぼったい振動。30hz付近で少し沈み、20hzは無音。ベースの印象は床面は強くなく、厚みのある感じで輪郭薄めで柔らかめ。それほど濃い感じの音ではないが、「Bass Enhancer」モードにすると厚みが素直に増してその分濃く感じる。前面に出て支配的になる感じでもなく、床面も強調されないので、「Bass Enhancer」モードでもそれほど主張は強くならず、広さと迫力を中高域に加える音色である。逆に「Clear Voice」モードでは中高域が一気に広くなり、低域は下に細くなるので、床面として感じられやすくなるが、存在感は減る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:横長のパノラマな音場で定位感は良い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは爆発力が強く、火力もあるが、ガタタンガタタンという角張った感じが少しある。シンバルは粒感は少し粗い印象を受ける。ただし「Clear Voice」モードではシンバルはかなりくっきりし、主張が強くなる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは自然な太さがあるが、高域方向への伸びも良く、上ではしっかり明るい。「Clear Voice」モードにすると輪郭も強調されスリムな感じも出て、より明瞭となる。

 

【4】官能性「3つのサウンドモードが楽しい」

ねごと「DESTINY」

 最初音質をだいたい確かめた感じ、エレクトロダンスなんかいけるかなーって予想してこの曲を聴いたんだけど、案に相違して、「OFF」の標準モードだとイマイチ。

 低域がちょっと柔らかくて、ドラムがボンボンした感じで床面が出てこないから、ちょっと足場が緩い感じに聞こえるのが一番大きいかな。中高域の発色も落ち着いていて、ちょっと低域のボンボン音からいまいち抜けきれないところがあって、引きずられている感じがある。定位感はいいんだけど、逆に密度薄くなってる印象もあるかな。「Bass  Enhancer」モードにして低域の「ボン」を「ドン」くらいにして聴いてみても、重量感は出るけど、中高域は変わらないから、全体的に下に引っ張られている印象は、当たり前だけど消えない。

 むしろこの曲には「Clear Voice」モードにすると中高域の輪郭が引き締まって発色がよくなり、床面の存在感も出る感じになるから、これが正解っぽい。個人的に「Clear Voice」で楽しく聴けた。

 


DESTINY(初回生産限定盤)(DVD付)

 

Rie fu「For You」

 高域のキラキラした感じ出るかな~と思ってこの曲を聴いてみた。そうすると結構キラキラ音と透明感のあるキーボードは存在感が出て、音場は結構明るさが出ていることがわかった。ボーカルは下の方では少し太め、上向くと途端にスリムに伸びてよい。ただこの曲でも「Clear Voice」モードが個人的にはやっぱりおすすめで、中高域が引き締まってロック感が高まって聞こえる。

 


For You

 

DEEN FUjiOKA「History Maker」

 こういう劇伴色の強い曲は強いかな。定位感に強調された感じがあるので、広い音場に音が次々立ち上がる感じが楽しめる。さらに「Bass Enhancer」モードにすると、音場の重量感が素直に上がり、迫力が増す。ただ低域酔いはしやすくなるので頭がぼーっとしてくるかもしれない。そういう場合は「Clear Voice」モードにすると、今度は解像度感が増して定位の分離がさらに明瞭になり、分析的な感じで音楽を楽しめる。

 


Permanent Vacation/Unchained Melody

 

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」ED主題歌「ここから、ここから」

 この曲は個人的に少し柔らかいくらいのポンポンしたドラムが好きなんで、このヘッドホンでかなり楽しめました。「OFF」でも低域に重量感は一定程度あって、ポンポンした音でも軽くならずにほどよい重心を感じさせるし、優しく上に弾むので中高域方向へのつながりもスムーズ。これがもうちょっと硬い床面を出しちゃうドラムになると、この曲ではちょっとうるさいと個人的には思う。ギターのエッジはギザギザ感を出しつつ、音もそれなりに膨らんで優しいけど、音場は横長で広いから膨らみすぎる印象も受けません。ボーカルは上では少し伸びていくけど、基本的にはふっくらした甘味の強い感じ。

 「Bass Enhancer」モードだともっさりしてくるので、個人的にはこれは重たすぎる印象。「Clear Voice」モードだとピアノの発色が強調されて少しキンキンした透明感になり、ギターのエッジも細くなり、音場全体の刻みが良くなって背景の空間も見えるようになる。音場も明るくなるので快活さは増す。

 


TVアニメ「 宇宙よりも遠い場所 」エンディングテーマ「 ここから、ここから 」

 

【5】総評「見た目の印象やスペックは面白味に欠けるが、実は結構面白い」

 まだ出たばかりってこともあって、この機種の評判ってあんまり聴かないけど、個人的な印象では意外と面白い。まあスペック面で防水性能が無いとか、ノイキャンないとか、いろいろ不足面があることは事実で、一見すると没個性なんだけど、家で音楽楽しむこと考えると3つの音質モードがあるとか楽しくて、とくに「Clear Voice」モードの高解像度感は面白い。

 他人がどう使うかなんてその人の自由だから厳密にはわからんけど、公式サイトではアウトドアヘッドホンに分類されているが、たぶん性能的にはアウトドア用って感じじゃなくて、インドアでワイヤレスしてじっくり音楽楽しむ機種なんじゃないかな、これ。

 

RP-HD300B

RP-HD300B

パナソニック 密閉型ヘッドホン ワイヤレス ハイレゾ音源対応 Bluetooth対応 ブラック RP-HD300B-K

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【ワイヤレスヘッドホン Panasonic RP-HTX80B レビュー】密度と空間のバランスが良く、厚みのあるしっかりした音を聞かせてくれる。パワフルでダイナミック。

Panasonic RP-HTX80B

パナソニック 密閉型ヘッドホン ワイヤレス Bluetooth対応 バーガンディレッド RP-HTX80B-R

 

おすすめ度*1

Panasonic RP-HTX80B

ASIN

B076WN9H9T

 以前レビューしたRP-HTX70をそのままワイヤレスにしたような製品。付け心地は全く一緒。

 柔らかイヤーマフで付け心地は優しい。耳をしっかり覆い隠すので密閉感もあるが、蒸れやすい。遮音性はそこそこ。音漏れは少しある程度。

 aptXには対応しない。AAC対応。通信品質は安定しており、音飛び・遅延は感じない。 

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【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はUSB充電ケーブル、説明書。この製品はワイヤレス専用モデルであり、AUX出力は備えていない。

 

Panasonic RP-HTX80BPanasonic RP-HTX80B

 

【2】音質

 全体の傾向としてはRP-HTX70に似ている。比較的広い空間表現もそのままだし、パワフルに抜けていく中高域もそっくり。若干の違いは高域の天井感で、Bluetooth接続のせいか、HTX70では突き抜け感がかなり高かったが、こちらは若干の天井感を感じさせる。個々の音の立ち上がりも良く、自然な材質感のある色味があって、有機的な色彩感のある音も健在。全体的に厚みを利かせつつ、ダイナミックに聴かせてくれる。

 

[高音]:天井は必ずしも高くないが、パワフルに伸びて抜けは良いので、ダイナミックに感じる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:演出感はあまり感じない、自然な材質感のある音色。全体的に密度と広さのバランスが良く、定位感も良い。

[低音]:厚みは感じる。ややブーミーでゆるい、おとなしめの振動。100hzから40hzくらいまで素直な減衰。30hz以下は沈む(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:定位感良好。高低は左右や奥行きに比べると少し狭く、パノラマ的。頭を中心とした球状に音場が収まる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはやや膨張感のある、弾みの良い音でバスンバスンという感じ。爆発力が感じられ、メリハリ良い。ハイハットは粒のまとまりが良い(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:比較的自然でスッキリとした伸びがある。パワフルさやダイナミックさも良く乗る。

 

【3】官能性

 池田綾子「楽園ノスタ」はブーミーな低域の重厚感と自然な色合いでややJAZZ味の強い楽器音がこの曲の骨格をよく表現してくれる。ほどよい密度感で濃厚さを味わわせてくれるが、一方で奥行きと広さも感じられるので、圧迫感はない。中域ではボーカルはほどよく滞留し、高域へはまっすぐに抜ける。

 いきものがかり「ノスタルジア」ではまず弦楽の伸びを楽しめる。色味も細すぎず、かといって太すぎもせず、重くさせすぎないバランスの良い音。色合いもニュートラルに近く、自然。ギターのエッジも強すぎず、ほどよい明瞭感で圧迫しない。全体的な音場の色味の印象も、クールでもなく、ウォームでもなく、ニュートラルに近い色合い。手が届きそうな距離感でありながら、圧迫しない広さを感じさせる、過不足のない空間表現はこの価格帯では秀逸と言える。

 Perfume「Dream Fighter」ば音の密度が高く、緻密な電子音がやや混濁して感じられるところがあるのは価格なり。ボーカルもそれに影響されてか、焦点が定まらないところがある。低域もブーミーに被さってやや支配的で中域をかき乱してピンボケさせてしまう印象はある。一方で、音場全体を俯瞰して眺めてみれば、一体性が感じられ、音楽空間全体がパワフルでダイナミックな塊として聞こえてくるようであり、迫力があって楽しい。

 nano.RIPE「スターチャート」に関しては、低域ベースの深掘り感はすこしゆるく、やや不満。重低音はエッジが明瞭でなく、ブーミーにボケた柔肌風の鳴り方であり、深さを明瞭に感じさせる味ではない。しかし、それを除けば、音場全体に密度と広さを共存させた、ダイナミックな躍動感があり、この曲の疾走感をよく表現してくれる。

 

【4】総評

 RP-HTX70の優れたコスパをそのままワイヤレスにしたかのような製品。5000円ちょうどくらいで手に入り、安定した表現力で十分満足させてくれる。装着感も良く、使い勝手は上々。折りたたみ式ではないが、軽いので外出用としても使える。

 カラーバリエーションも比較的豊富で、ポップな色合いも選べる。

Panasonic RP-HTX80B

 

【5】このヘッドホン向きの曲 

 ドラムの重量感と爆発力のバランスがよく、重みと疾走感を共存させて聴かせてくれる。中域は密度感がしっかり出るが、定位感良く、一定の広さも感じ、圧迫感はない。ボーカルはナチュラルでのびやかさもほどほどに感じられる。弦楽は煌めきすぎず、細くもならない厚みのある落ち着いた音で、曲を安定させている。

 

 弦楽のダイナミックさと全体的な定位感の良い表現を味わうなら、この曲。煌めきすぎず芯のしっかりした材質感のあるピアノもいい。(菅野よう子「Power Of Light」)

 

 音に一定の厚みがあり、重厚感がある。イヤホンなどで聞くと、やや細身でキラキラして出やすい曲だが、このヘッドホンなら密度と定位感良く、パワフルに聴かせてくれる。とくになめらかに伸びるボーカルのダイナミックさはよく出て、気持ちよい。

 

 エッジの良いギターの表面は滑らかで、圧迫感とスムースさのバランスが良い。深掘り感はそれほどでもないが、厚みのある低域も重厚感を出して高低のメリハリ感が良い。ハイハットとドラムの強弱バランスも良く、疾走感もきれいに感じさせてくれる。

 

パナソニック 密閉型ヘッドホン ワイヤレス Bluetooth対応 バーガンディレッド RP-HTX80B-R

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【密閉型ヘッドホン Panasonic RP-HTX70 レビュー】優しく包み込む広い空間表現に生身感のある音が展開する。低価格では文句なくオススメなヘッドホン

Panasonic RP-HTX70

パナソニック 密閉型ヘッドホン マットブラック RP-HTX70-K

 

おすすめ度*1

Panasonic RP-HTX70

ASIN

B076W2N5XD

 柔らかイヤーマフで付け心地は優しい。耳をしっかり覆い隠すので密閉感もあるが、蒸れやすい。遮音性はそこそこ。音漏れは少しある程度。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は標準ステレオ変換プラグ、説明書。

 

Panasonic RP-HTX70Panasonic RP-HTX70

 

【2】音質

 空間はかなり広めに感じる。個々の音の立ち上がりも良く、自然な材質感のある色味があって、有機的な色彩感のある音。低域から高域まで連携がスムーズで歪んだ印象も受けない。低域は重量感はやや抑え気味だが、空間に反響と振動を感じさせる音で存在感十分。暖色に傾いた音響になるが、弦楽やピアノに鮮やかな材質感が出るため、ボケた感じにはならず、メリハリもつく。ボーカルも勢いよくのびやかで立体感も十分。総じて価格帯では群を抜いてよい音質に思える。

 

[高音]:天井感はなく、突き抜け感は良好。空間への拡がりも良い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:弦楽の色味が生々しく、艶めかしい。ピアノの音も材質感を感じさせ、温もりと自然な残響感の同居した音。これらの音が広い空間表現と情感に貢献している。

[低音]:ややおとなしい振動。スペックでは結構低域が出るようになっているが、実際は40hz以下はかなり弱い。鳴り方としては少し奥まる形に聞こえやすく、量感よりも深さや広さを意識させる音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:左右も広く奥行き感もある球状(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはバスンバスンという爆発力・反発力・地熱感が強い音。熱気と元気がある。肉感はそれほど強くないので、重量感はやや薄い。ハイハットは金属的な煌めき感と重みのある材質感を感じられる、この価格帯では珍しい生々しさのある音でJAZZなどアコースティックな曲では活躍する(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:立ち上がりはよく、勢いが出る。自然なふっくら感もあり、のびやかだが女性ボーカルの甘味もかなり感じられる。息遣いにも温もり感がある。

 

【3】官能性

 澤野弘之「Binary Star」は空間の充実感に感動する。ピアノの音の生々しさ、シャープに始まりながら溶け込むように空間に消失するシンバル、材質感があって情感の襞を感じさせる弦楽、快活に空間を躍動させるドラム。綺羅星が輝く深遠の宇宙に、確かに躍動するものを思わせる、生命感に満ちた味に仕上がっている。この価格帯では稀。

 下地紫野&悠木碧「Harvest Moon Night」はまとまりよく軽快な色合いがある。アコースティックな楽器の材質感を重視した曲構成になっているが、このヘッドホンにはぴったりである。カントリーミュージック風のどこか懐かしい、家庭料理の風味のある曲調の中で、これまた温もり感のある甘いボーカルのハモリがおいしい。

 大原ゆい子「言わないけどね。」は全体的につるんとしている。音の色合いが明るく、コケティッシュなボーカルの甘味に個々の楽器のつやつやした音が綺麗に乗る。ドラムは軽快。

 下地紫野「プ・レ・ゼ・ン・ト」はまずピアノの精彩が素晴らしい。コロンとした丸みのある音で空間に瑞々しさを与えている。弦楽は逆に太く力強く、曲の骨格と情感に貢献する。ボーカルはつややかで甘味がよく出る。弾力もあるため、もちもちっとよく伸びて突き抜け感も良好。それでいてしっとりとした後味も感じる。

 

【4】総評

 5000円以下ではほぼ敵なしといえるほどの充実した表現力がある。とくに価格帯では随一の材質感の再現力でアコースティックな曲には強い。死角らしい死角はほとんどないが、強いてあげるとすれば低域だろうか。低域量感モデルにありがちな、前面に出てくるタイプではなく、中高域を引き立たせる鳴り方なため、低域ジャンキーには些か辛い評価をされがちだろう。装着感もよく、家でリラックスして音楽を聴くのには特にオススメできる。

Panasonic RP-HTX70

 

【5】このヘッドホン向きの曲 

 上品で優雅な、少し気取った弦楽とピアノが広く伸びやかな穏やかな空間を作る。高畑充希の声色の若い甘味は、気取った楽器音と歌詞との間に面白みのあるズレを醸し出していて、少女がちょっと背伸びする思春期的な味わいがある。この曲の雰囲気を丁寧に出してくれる。

 

 抑制的な弦楽・管楽・パーカッションはしかし、材質感だけは生々しく、プリミティブな雰囲気と重厚感を醸し出す。ボーカルは空間一杯に拡がり、サビでの充実感はこの価格帯では圧巻。

 

 エモーショナルなピアノ表現とハスキーで苦味と甘味の入り交じったボーカルがほぼすべてというわかりやすい曲調だが、それだけにヘッドホンの実力が試される曲。

 

 空間表現が素晴らしく、この曲の立体感がよく出る。ピアノの定位表現が、飲み込んでくるような森の奥行きを演出しているが、それがきれいに鮮明に生々しく聞こえてくるのはこの価格帯では珍しい。中盤以降は弦楽ものびやかに空間にたゆたってくる。圧巻の一言。

 

 生々しいピアノと弦楽を楽しむならこの曲。つま弾いたり叩いたりと細かな演出の多いこの曲の多彩な表現を、材質感たっぷりに丁寧に聞かせてくれる。そうした充実感がありながら、一方で広い空間表現のおかげで、どこか肩の力の抜けた、解放感のある味わいになっている。ドラムも軽快。ボーカルはサビでは弦楽とともに高く舞い上がり、気持ちを明るくしてくれる。(結城アイラ「どんな星空よりも、どんな思い出よりも」)

 

パナソニック 密閉型ヘッドホン マットブラック RP-HTX70-K

 

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【ハイレゾ対応イヤホン Panasonic RPHDE10 レビュー】曲の雰囲気というか香りを丁寧に表現する。個々の音がきれいに匂いを伴って聞こえてくる

Panasonic RPHDE10

パナソニック カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 シルバー RP-HDE10-S

 

おすすめ度*1

Panasonic RPHDE10

ASIN

B016OHEXTG

 リケーブル可能なハイレゾ対応イヤホン。やや角張ったハウジングの装着感はそこそこ。人によっては耳に当たるのが気になるだろうし、長時間使用すると耳が痛くなってくるところがある。遮音性は高めで音漏れも少なめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズは少し目立つ。

Panasonic RPHDE10Panasonic RPHDE10

 

【2】音質

 個々の音の分離感がかなり明瞭。高域は突き抜け感はそれほどなく、低域はボーカルに近め。中域は弦楽やピアノの音に個体感があり、コケティッシュでつややかな色気が感じられる。一方でシャープネスも素直に表現しやすいところがあり、シャリシャリした感じも出やすいので曲によってはやや尖りを強く感じるかも知れない。

 

[高音]:のびやかさは十分で精彩もあるが、高級機種の割に突き抜け感はそこそこなのが気になる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:なめらかでコケティッシュな色気のある音が魅力的。密度は少し高めで開放感は感じづらい。

[低音]:ボーカルに近く感じるため、かぶりが気になるところだが、音の分離感がしっかりしているか意外にも被さる感じはほとんどない。ボーカルとの一体性が楽しめる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:やや狭い。全体的に前屈みに感じやすいのと、密度感がしっかりしているせいだろう(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ハイハットの粒感は良好。アタック感もある。ドラムには爆発力もあり、全体として力強く元気な印象(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは滑らかで艶やか。

 

【3】官能性

 喜多修平「一斉の声」は中域でややシャリシャリする。低域はボーカルと近い。厚みと重みはかなりあり、重厚。ボーカルは抜けが良いが、上方向の突き抜け感はそれほど感じない。

 ねごと「アシンメトリ」は低域がしっかり。全体的に立ち上がりが良く、なめらかで気持ちよくのびていく。ハイハットの粒感も良好でキラキラしていて、アタック感も感じられ、存在感を主張する。そのおかげで曲の色づきも良い。ただ空間的には密集している感があり、この曲の面白みはやや減じている気もする。

 Choucho「earthlit」は弦楽の色気がかなり良質。なめらかでつややかなボーカルとそれを元気に支える低域が力強い。色づきも良好で色彩感高め。

 秦基博「コトノハ」は弦楽とボーカルがのびやかに主導する。ピアノにコケティッシュな色気があり、低域はタイトで楽器音の豊かな芳香をしっかりと閉じ込める。それが一体性と密度を感じさせる音場を作っている。この曲に関しては突き抜け感もそこそこよく出る。

 

【4】総評

 分離がしっかりしていて、個々の音が手に取るようにはっきりわかる。しかし、その個性をわがままにならないよう丁寧にパッケージングして一体性を確保する。そんな職人的な味わいを感じるイヤホン。鮮明度は高めなので、曲によっては本来の味とともに臭みも強く出てしまうところもある。曲に合わせて音の印象をガラッと変貌させるところもあり、面白くもあるが、一方でどぎつい印象を受ける場面も多く、その意味では若干ピーキーな感じもする。個人的な印象ではロックミュージックのエッジがきれいに出るので、ロック向きとしておすすめしたいが、それに限らないだろう。

Panasonic RPHDE10

 

【5】このイヤホン向きの曲

 立ち上がりなめらかでクリアな音。パーカッションを始め楽器のアタック感は良好だが、匂い立つような色気のある弦楽の彩りが格別。キンキンとうるさくなるところなく、艶やか。(Yellowcard「Believe」)

 

 ボーカルの透明感がかなりきれいに出る。ピアノはキンキンせずに、ほどよい温もり感のある色合いが丁寧に出ていうる。淡い空気感も感じられ、深掘りされた低域弦楽は情景を心に沁み入らせてくれる。(南壽あさ子「フランネル」)

 

パナソニック カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 シルバー RP-HDE10-S

 

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【カナル型イヤホン Panasonic RP-HJX20 レビュー】ドライでブーミー、深めで重い独特の重低音を好きになれるか

Panasonic RP-HJX20

パナソニック カナル型イヤホン DTS対応 ゴールド RP-HJX20-N

 

おすすめ度*1

Panasonic RP-HJX20

ASIN

B00O1NUQA6

  やや大きめのハウジングは収まりが若干悪いところもあり、イヤーピースを選ぶ必要があるかも知れない。遮音性はそれほど高くなく、音漏れしやすい。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 イヤーピースの替えと携行ケースが付属する。ケーブルのタッチノイズはほとんどない。内部ケーブルが断線しやすいという指摘を方々で見かける。

 

Panasonic RP-HJX20

 

【2】音質

 音質傾向としてはドンシャリ。ただかなり独特のドンシャリで、全体的にドライな傾向が強く、低域が前面を支配して、中高域が遠くから聞こえるような、クセのある表現になる。個人的な意見を言えば、妙に歪んだ感じがあって不自然さが目立ち、あまり好みではない音質なので評価は辛い。おそらくDTS Headphone:Xを前提とした音作りをしているのではないかと思われるので、普通のオーディオ機器での再生は向かないのかも知れない。

 

[高音]:かなりドライ。そして遠い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:低域に押され、やや篭もっている印象。

[低音]:膜を作る生命的な弾力があり、粘りもある。前面に押し出てくるので圧倒的に支配的。太めで厚い振動。独特な鳴り方で音自体が重力に引っ張られているような感じがあり、下方向に重い。減衰は素直(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に重苦しく、前面に重い低域、中高域はやや奥まって遠くから聞こえる独特の表現。

[パーカッション・リズム]:ドラム優位。熱気と粘りのあるドラムはなかなか秀逸(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはカサカサした印象。

 

【3】官能性

 (K)NoW_NAME「Harvest」はボーカルが息苦しめ。低域が支配的で全体的にブンブン振動している。

 ClariS「Orange」は低域に深掘り感がある。ボーカルはやや暗めで妙にエコーが利いている独特の空間表現がある。

 nano.RIPE「星の夜の脈の音の」は独特の深さと重みがある重厚な演出で、やはり振動感が強く,低域が全てを支配している。

 

【4】総評

 個人的にはちょっと肌に合わなかった。高評価のレビューも多いので期待していたが、ドライなサウンド好きな人以外に合いそうにない。あるいはDTS Headphone:Xを利用すれば違うのかも知れない。独特の空間表現も不自然さが目立って、臭みが強すぎる感じであった。

Panasonic RP-HJX20

  

パナソニック カナル型イヤホン DTS対応 ゴールド RP-HJX20-N

 

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【ハイレゾ対応ヘッドホン Panasonic RP-HD10 レビュー】なめらかで上品な音。尖りや刺さりとは無縁のマイルドサウンド

Panasonic RP-HD10

パナソニック 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 ブラック RP-HD10-K

 

おすすめ度*1

Panasonic RP-HD10

ASIN

B00O1NUDUO

 Panasonicのハイレゾヘッドホン。大きめのイヤーマフは柔らかいが、やや蒸れやすい。遮音性は普通で音漏れもそこそこ大きめ。大音量時は首掛け可能。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はキャリングケース、コードアダプタ。標準付属のコードは少しタッチノイズがある。

Panasonic RP-HD10

 

【2】音質

 全体的になめらかでのびやかな音を奏で、自然な味わいの広がりがある。張り出しが強かったり低域が強かったりというような圧迫感がなく、少しだけ離れた位置から音を感じる、全体像が分かりやすく聞きやすい感じである。

 

[高音]:自然な息遣いで暖色系。自然な突き抜け感で尖りがなく、全体的にマイルド(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:やや奥面からボーカルを囲む印象。

[低音]:100hz~20hzまで自然に減衰する。やや下方向に鳴るおだやかな音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:張り出しはそれほどでもなく、ほどよい空間性がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:優しく穏やか。粒感はあるが、アタック感はそこそこ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:なめらかでつやっとした声色だが、息遣いもよく出る。

 

【3】官能性

 奥華子「桜並木」はボーカルに刺さるところがなく、つややか。のびやかさもある。ギターの精彩感は控えめ。少し広めに感じる空間性。抜けがよく、とめはらいのしっかりしたお手本の習字のような味付け。

 mihimaru GT「ツヨクツヨク」。ドラムは重たくなりすぎず、軽快な躍動感がある。ほどよい迫力もあるが、距離感が維持されているので圧迫感はない。全体的になめらかな印象。

 Claris「ルミナス」は滑りのよいマイルドなサウンドに仕上がっている。音に鮮やかさを感じるが、ギラギラしたところはなく、つややかな感じの音で聞きやすい。スムーズな印象。ボーカルものびやかでなめらか。突っかかりがなく、緻密な音もきれいに楽しめる。

 山崎あおい「夏海」はボーカルの温度感と息遣いを両立させている。かすれることなくきれいでのびやか。ギターの音も自然で強くつま弾くところはない。全体的になめらかで自然な味わい。

 

【4】総評

 全体的にマイルドで聞きやすく、しかも迫力があって圧迫感がないうえ、低音から高音まで比較的フラットに鳴らしてくれるので、万能で器用なヘッドホンという印象だ。スライド構造などでこだわったという付け心地もなかなか良好で、やや蒸れやすいのを除けば装着感に文句のつけようがない。家でリラックスして音楽を聴きたい人にお勧めだ。

Panasonic RP-HD10

 

パナソニック 密閉型ヘッドホン ハイレゾ音源対応 ブラック RP-HD10-K

 

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【カナル型イヤホン Panasonic RP-HJE260 レビュー】専用アプリで最大11.1chで曲が楽しめる機能があるが、微妙。イヤホン本体の性能は広さもあるバランスな印象

パナソニック カナル型イヤホン DTS Headphone:X対応 エレガントブルー RP-HJE260-A

 

おすすめ度*1

f:id:kanbun:20160515055325j:plain

 DTS Headphone:X™対応を謳うカナル型イヤホン。DTS Headphone:X™は専用アプリをダウンロードして専用の曲を購入することで楽しめる。DTS Headphone:X™の表現力は凄く、普通の2chステレオで恐るべきサラウンドを体感させてくれるが、まだあまり普及していないのが欠点。今後VRが普及してくればそれに合わせて音響の立体化も進むと思われるが、先のことはわからず、現状ではあまり強力なプラスポイントにはならない気がする。

 遮音性は普通で音漏れもそれほど大きくない。カラーラインナップが非常に多く、いろんなデザインから好きなものを選べる。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 イヤーピースの替えが付属する。ケーブルのタッチノイズは普通。

 

【2】音質

 比較的バランス感覚に優れて自然でフラットな印象。高域が少しおとなしいが、パーカッションの精彩感はそこそこあり、左右は広く、奥行きも感じる。

 

[高音]:のびやかさ、透明度、突き抜け感はどれもそこそこといった感じで自然な味付け。バランス良くまとめた印象だが、個性は感じない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ギター音にそれほど鮮やかさはなくかなりおとなしめに感じた。ピアノ音などもほどほど鮮やかほどほど硬めといった印象であまり印象は強くない。

[低音]:100hz~60hzまで比較的綺麗な振動。50hzから少し沈む感じがある。そこそこタイトでそこそこブーミー。なんともうまく中間値あたりをうまくとったような感じ。個性的ではないように思う(分島花音「killy killy JOKER」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:左右に広さを感じ、奥行きも感じる。普通のflac音源でとくに立体感を加えずに普通のプレーヤーでテストしたが、これはDTS Headphone:X™に対応していることと関係しているのかも知れない。

[パーカッション・リズム]:シャリ感はあるが、疾走感はそこそこ良く、弾けは良好に思う。比較的軽妙に出やすい味付け(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:息づかいが出ていて、結構丁寧に表現される印象だ。

 

【3】官能性

 分島花音「world's end, girl's rondo」は立体感強めの曲。密度感はよく出ていて、展開の切り替わりが面白く、パーカッションはとくに左右のシンバルがメリハリある音を作って楽しい。ボーカルは自然な感じでほどよい力強さ、のびやかさがある。

 クラブサウンド風のClaris「irony」もそこそこの緻密さが出てなかなかよい。ボーカルはほどよく肉厚で明るさも失われず、力強さとのびやかさのバランスを感じる。弾ける音にもそこそこの味わいがあり、元気で明るめの説得力あるバランスに仕上げている気がする。

 nano.RIPE「月花」はドラムの乾いた感じと弾け具合に反発力のよさがあり元気。軽妙さが感じられる。ボーカルは肉厚で自然な味付けだがのびやかさもあり、全体として力強さが失われない快活という言葉の合う味付けに思う。元気に撥ねるパーカッションは面白い。

 山崎あおい「花火のあと」はギターの彩りがなかなか味わいある表現になっている。少し硬質気味ではあるが、キラキラした金属的な響きは気持ちよい。ボーカルの息感も良好。ドラムが軽快で重くならず、疾走感が少し出るので前方展開性がある。ストリングスはほどよく奥行きと広さを表現しつつ、その厚めな音で力強さも曲に加え、情感も表現する。

 

【4】総評

 一見無個性でそれほど魅力を感じさせない音ではあるが、どことなく余力を感じさせる良さはある。低価格モデルの中では空間表現がよいが、個々の音の精彩はあまり感じられないかも知れない。手に入れやすい価格帯でバランスの良い音が聞けるのは利点だが、むしろ低価格帯はいろいろ買えるだけに個性的なイヤホンを使い分けたいという人も多そうだ。

 

パナソニック カナル型イヤホン DTS Headphone:X対応 エレガントブルー RP-HJE260-A

 

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