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オーディオ機器やゲーミングデバイスのレビュー、そして好きな音楽を徒然なるままに

【ゲーミングヘッドセット SADES SA810 レビュー】ややもっさりしているが、緻密で音像のはっきりした表現に一定の魅力を感じる

SADES SA810 ヘッドフォン 3.5ミリメートルサラウンドサウンドステレオPCゲーミングヘッドセットヘッドバンドヘッドフォンマイク付き(ホワイト)

おすすめ度*1

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 やや太めのプラスチックフレームが特徴のゲーミングヘッドセット。

 フレーム自体は硬めで柔軟さはそれほどでもありませんが、イヤーパッド部分はフレームから半分離した構造で柔軟。 ヘッドバンドの厚いクッションと大きめのイヤーパッドの心地よい厚みで装着感は悪くありません。

audio-sound.hatenablog.jp

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はマニュアルのみ。 内容は英語と中国語で日本語には対応していません。

 ケーブルはゴムコーティング式です。 ここは最近のゲーミングモデルで一般的なナイロン編み込みに比べてやや物足りなく感じられ、エントリークラスとして価格相応の品質というところでしょうか。

 ただその分ケーブルが重く感じられず邪魔にならないという利点もあります。

 ケーブル中途にコントロールユニットがあり、ボリュームコントロール、マイクON/OFFなどをワンタッチで行えます。 音声入出力はステレオジャックのみ対応しています。

 

【2】音質

 このクラスにしては音にメリハリと緻密さがあるのが特徴で、音数が多めの曲でも音像にぼやけた感じが出ません。

 一方で低音が存在感強めで全体としてもっさりした重たい感じになりがちなところはあり、全体として下方向に安定感を感じやすい音質になっています。

 ただ高域は少し太いものの肉厚さとのびやかさが維持されており、シャリシャリと尖って上滑りする感じもなくそこそこ聴き応えがあります。

[高音]:突き抜け感はあまりないので、やや天井感がある太めの音です。のびやかさはそこそこあり、奥に向けて抜ける感覚があります。(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は左右の方向感が強いですが、同時にやや背景に回って奥行きを作るところがあります。左右の張り出しと奥行きのギャップが感じられやすく、結果として奥に向かって広い袋状の空間演出をしているように感じます。解像度が高いのか楽器音が多い曲でもそれぞれの音像が明確に区別されて聞こえてきて、とくにクラブミュージック風の曲では緻密な音楽表現がうまく出ているように思います。

[低音]:低域の存在感が強い味付けです。これは低域の振動が強いのもそうですが、一方で分離感も強いことも原因と考えられます。100~80hzくらいは振動感も強いですが、ややぼけた感じがあり、暖かみを感じやすい音です。70~60hzに引き締まったきれいな振動音があり、50hz以下は素直に減衰していくように感じられます。このせいか低音は深いところに床面があり、そこを足場に躍動している感じがありますが、一方で浮き上がりすぎず中域から少し距離感を持っていて混ざらないように感じられます。結果として下方向やや深いところに音場の底が見えやすい表現になっています。ゲーミングモデルによくある強振動周波数はありません。(分島花音「killy killy JOKER」、Round Table featuring Nino「Rainbow」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:顔と耳の近くに中域の端が張り出してきて、ボーカルが近く、低域も左右からタイトに響く傾向があります。一方で緻密な中域は奥行き感も出すので、全体として前方向に袋状に膨らんだ空間に頭を突っ込んでいるような感覚があります(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラム優位ですが、中域も緻密でメリハリ感と躍動感の感じられる音です。シンバルの味付けもシャンシャン鈴のように上滑る感じではなく、重みをもって響いています。安定感重視に思えるパーカッション表現です(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルはかなり手前に出てきて聞こえます。高域中域ともにほどよい肉太さとのびやかさがあり聞きやすい音です。尖りや刺さりが少なく、温度感もほどほどあり、大音量でもそれほど乱れないようです。ただ高域は少しハスキーに聞こえるところがあるかもしれません。高域はやや奥まって抜ける特徴がありますが、女性ボーカル男性ボーカルともに比較的自然な音に聞こえると思います。

 

【3】ゲーミング体験

 近くのオブジェクト音は耳の近くまで張り出してきます。 また重みのある表現になるので不気味な空気感の重苦しい感じは良く出ます。 左右の方向感もよくでていますが、奥行きは手前と奥にすこしギャップを感じやすく、手前の音が奥の音を消しがちで強めに出る傾向があります。 そのせいかやや左右に分かれた表現に感じやすいです。

 よくある一定周波数での強振動という演出はないため、打撃や効果音に精彩はありますが、物理的な衝撃度はありません。

 

 PC版「Witcher3」は緻密なオブジェクト音が広さや奥行きを感じさせるオープンワールド的な味付けが強いゲームです。

 このヘッドセットではどちらかといえば左右の方向感が強く、ステレオ感が強く感じられます。 手前から後ろの音の存在感が強く、やや平面的に感じられます。 ナレーションや台詞は分離感が強く、しっかり手前に聞こえるので聞き取りやすいです。

 

 閉鎖空間のほうがむしろ広さを感じやすい気がします。 ほどよいリバーブが聞いた重苦しい音に存在感があり、朽ちたり立て付けが悪くなってギシギシ言う床や扉、遠くから反響するダクト音や叫び声などが雰囲気を盛り上げてくれます。

 ホラーゲームにかなり迫力があり、恐怖の感じられやすい味付けです。

 

【4】マイク

 少しリバーブがかかったような、明るめの声で入る感じで、聞き取りやすい音です。 キーボードの打鍵音、マウスのクリック音は素直に入りやすく、カチャカチャという音が聞こえます。 また環境的なノイズ音も比較的素直に拾っているように思います。

 

【5】総評

 エントリークラスのゲーミングヘッドセットとして十分な魅力を感じます。 音がやや平面的でステレオ感が強く、オープンワールド系ゲームでは広さよりは左右の方向感が強調されますが、逆に残響音の強い閉鎖空間では閉塞感と広さがしっかり感じられ、重苦しい感じが出て恐怖感を煽ります。

 強振動する周波数はなく、効果音に合わせてヘッドセットがぶるっと震えるような演出はありませんが、それでも打撃音や効果音に重みがあるので迫力は感じられます。

 フレームの作りは圧迫感が少なく、付け心地は良いので長時間プレイでも疲れたり痛くなったりしにくそうです。

 音楽でも緻密な表現が楽しく、このクラスのゲーミングモデルとしては聴き応えのある音です。

 

SADES SA810 ヘッドフォン 3.5ミリメートルサラウンドサウンドステレオPCゲーミングヘッドセットヘッドバンドヘッドフォンマイク付き(ホワイト)

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。