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オーディオ機器やゲーミングデバイスのレビュー、そして好きな音楽を徒然なるままに

【カナル型イヤホン ULTRASONE Pyco レビュー】精緻で鮮明な中高域。煌めきのあるサウンドで軽快で明るい

ULTRASONE Pyco

ULTRASONE Pyco ダイナミックドライバー型インイヤーフォン ブラックサテン

 

おすすめ度*1

ULTRASONE Pyco

ASIN

B00E3T1652

  ULTRASONEのコンパクトデザインのダイナミック型イヤホン。小型で付け心地は軽い。遮音性は高く、音漏れもそれほど目立たない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースと携行ケース、デュアルプラグアダプターにOMTPアダプター。細身のケーブルはタッチノイズが少し気になる。

 

 

【2】音質

 煌めき感の強いキラキラとしたサウンドがとても魅力的なイヤホン。ややシャリっとしたところはあるが、高みまできれいに伸びていく突き抜け感、密度と奥行き感のバランスの良い中域には、とくにピアノに鮮烈なほどの色合いがある。低域は硬めでタイトで反発力があって軽快に響く音だが、薄っぺらくなくほどよい厚みもある。ボーカルはみずみずしさがあって息遣いもきれいに出るものの、シャリ感が若干残る味わい。

 

[高音]:ややシャリシャリするものの、のびやかで抜けも良い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:密度と奥行き感のバランスが良く、スカスカしない。ピアノの色合いに特に妙味を感じる。

[低音]:硬めで明るめのタイトな音だが、ややブーミーな厚みも感じられる。基本的には反発力が強く上方向にエネルギーを加える傾向(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:ほどよく広め。金属的な音が基本的に締まってしかも色彩感強く出るので華麗な演出を感じやすい。

[パーカッション・リズム]:ハイハットに粒感あり。ドラムも反発力があってタンタンとした音だが、軽すぎず、密度は結構高く躍動的(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:のびやかさ、息遣いともにきれい。ややシャリシャリしやすいところはあり、サ行の刺さりは曲によっては出やすいかもしれない。

 

【3】官能性

 分島花音「world's end, girl's rondo」は密度もあるが、音が潰れず緻密さが維持されており、音も全体的に抜けが良く、スッキリしている。パーカッションも快活なエネルギーを感じる色合いなので、曲を重苦しくしない。

 いきものがかり「気まぐれロマンティック」はこのイヤホンによく合う。抜けとキレがあって爽快で元気の良い表現はまさにロマンティックなワクワク感ドキドキ感を演出している。ボーカルもウキウキしているが、軽薄にならずのびやかさと力強い高域での突き抜け感が、吹っ切れるほど気持ちよい。

 ClariS「CLICK」は色彩感も豊かで疾走感と爆発力も感じられる明るく元気なサウンド。ボーカルは暗くならず、のびやかさと息遣いも鮮明で突き抜け感が良好。デジタル的な音はかなり精緻に細かく出るので中毒性も高い。

 supercell「銀色飛行船」は情感のあるピアノ表現に耳が釘付け。色彩感豊かで息遣いも鮮明なボーカルは沈み込まずに突き抜け感もあって元気に高く上昇するので明るめで、空間を支える弦楽ものびやか。空に向かって高く想いを歌い上げていく開放感のある曲になっている。

 

【4】総評

 コスパはあまりよくはない方ではあるが、表現力は高い。ダイナミック型だが、傾向としてはバランスドアーマチュア型に近いような印象を受ける。見た目も小型でバランスドアーマチュア型のニーズと被る。それでいてバランスドアーマチュアではありがちな、ややキリキリしたような張り詰め感のような音がなく、傾向としては素直に感じる。そのためスカッとした爽快感は同価格帯の機種では上位に入る方といった印象だ。ただコスパという観点を導入すると、ハイレゾに対応していない、高域ではとくにキビキビしたバランスドアーマチュア型の方が中毒性に勝ることが多い、価格帯的に抜きんでた個性がないように思えるといったところが迷うポイント。競合ではF3100MA750あたりが似た音質傾向として有力なので、聞き比べてみてから判断するのが良いと思う。

ULTRASONE

 

【5】このイヤホン向きの曲

 神がかっているほどこのイヤホンと相性が良いと個人的に思う曲。硬めで歯ごたえのあるパーカッション。立ち上がりが良く軽快だが、弦楽をはじめとして情緒感を丁寧に表現する楽器音。息遣いもきれいでのびやかさもある良質なボーカル。プリズムという曲のイメージに合う濃密といっていい色彩感と透明感の同居した表現は文句ないと思う。

 

 軽快な方向での味付けだが、メリハリのしっかりしたこのイヤホンの持つ勢いと情緒感を両方味わうならこの曲。デジタルな緻密感も素直に出るので中毒性も高い。

 

 楽器の立ち上がりもよく抜けも良好。息遣いが丁寧に出るのでこの曲のボーカル傾向に合っており、大抵のイヤホンでは背景に隠れがちなピアノも彩り豊かでしっかり演出を加えてくれる。ややシャリシャリしてしまうのと音像が緻密に出過ぎて鮮やかに過ぎるところはあるかもしれない。

 

 緻密かつアタック感があってどんどん曲をリードしていくパーカッションとそれに負けじとのびやかに駆け抜けていくボーカルの引き合いと絡み合いがうまく出るのでこの曲もおすすめ。

 

ULTRASONE Pyco ダイナミックドライバー型インイヤーフォン ブラックサテン

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。