audio-sound @ hatena

audio-sound @ hatena

オーディオ機器やゲーミングデバイスのレビュー、そして好きな音楽を徒然なるままに

【ヘッドホン SHURE SRH940 レビュー】澄み切った中高域とシャープでサラダ味なパーカッションがフレッシュで透徹な音楽を奏でる。音質は文句ないが、耐久性に注意

SHURE SRH940

SHURE 密閉型 リファレンス・スタジオ・ヘッドホン SRH940 【国内正規品】

 

おすすめ度*1

f:id:kanbun:20170608072128j:plain

ASIN

B005EBAUOG

 締め付けは若干強めで硬めの装着感。折り畳み可能なので外出時の使用も可能だが、このヘッドホンはヘッドレストが壊れやすく、耐久性に難があるとの情報があるため、持ち運びをするなら注意が必要。筆者も怖くて持ち運べず、自宅用になっている。遮音性はそこそこ高く、音漏れは若干シャリシャリと目立つところがある。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は交換用イヤーパッド、6.35mm変換アダプタ、着脱式の替えケーブル、キャリイングケース。

 

【2】音質

 音の輪郭がはっきりしたシャープ感の強い、しかし中程には透明感があってガラス細工のような精巧さを感じさせる中高域が何よりの魅力。どちらかといえば、いわゆるモニターライクといわれる系統の音に属し、個々の音の分離感を精緻なまでにはっきりさせて、音の襞まで感じさせる細密画のような鳴り方だ。そのため音がくっきり聞こえるせいか、レンズを覗いたように、奥行き感よりは前屈みに音が聞こえる傾向はあり、比較的狭い音の空間に包まれる印象がある。そして精彩の強い音は中毒的なほどにクリアで研ぎ澄まされている反面、聞き疲れしやすいところもある。

 

[高音]:曲によってややシャープネスが強く出過ぎるところもあり、耳に刺さりやすいところもあるが、精緻できれいに伸び、突き抜け感もある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は奥行き感もそこそこあるが、どちらかといえば前屈みで頭を包み込む。音の精彩は非常にくっきりしていて、透徹した音像を感じる。

[低音]:重みをしっかりと感じさせる地熱のある音。中高域を邪魔しない程度に抑えられており、どちらかといえばサポートに回っている印象(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:頭を囲む球状。若干聞き疲れしやすい(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ハイハットはシャープでエッジの精彩が強くm粒感も出て疾走感は出やすい。ドラムは弾力があり、バツンバツンという爆発力を伴った活きの良い音(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは息遣いも明確でのびやかさもあり、突き抜けもしっかり。

 

【3】官能性

 中孝介「夏夕空」は弦楽の色彩感がかなり鮮明で煌めき感がある。背景的な音の密度と精緻感も秀逸で、クリアな味わい。サビではボーカルがなめらかに澄み渡るように高く突き抜け、これもまた絶品。

 東京カランコロン「スパイス」はシャープなキレのよいパーカッションが塩味を利かせてくれる。煌めき感も強い。ボーカルも息遣いの輪郭も綺麗。若干キンキンしたところはあるが、透明で清涼感のある声。

 山崎あおい「花火のあと」は弦楽の色彩感がきれいだ。のびやかさも明瞭で情感に訴えかけてくる。ボーカルは息遣いまで綺麗に出ており、清涼感があって若干甘酸っぱい。シャープネスも強いが、元々ほどよい肉厚さのあるボーカルのせいかとげとげしい感じにはならない。ドラムの躍動もしっかり感じられ、元気に曲をリードする。

 いきものがかり「ブルーバード」はこのヘッドホン向き。楽器の色彩感とメリハリが明確なので、中毒的なほどにキレが良い。力強いボーカルのサビ付近での突き抜けもこれまた中毒的で、スカッと伸びて厚い雲を吹き飛ばし、大空に吸い込まれるように抜ける。勢いと透明感の感じられる明るく清涼感のあるサウンドに聞こえる。

 

【4】総評

 非常に開放的で広い音場と柔らかくまろやかさもそこそこある音質。全体的に耳当たりが良く、軽い装着感とも相まって家でリラックスして音楽を聴くのには最適。曲によってはややスカスカしがちなところもあるものの、どこまでも抜けていくようなシームレスな音場は他のヘッドホンではなかなか味わえない。

SHURE SRH940

 

【5】このヘッドホン向きの曲

 やや粒感が細かすぎるのと、弦楽がシャープすぎて若干スカスカしたところはある。肉厚さがやや足りないような気もするので、落ち着いた曲調と相まって密度感が若干欠けるように思うかも知れない。しかし、それはあくまで前置きでサビでは盛り上がりに合わせて一気に色づき、澄み渡るボーカルとともに音楽が空間を満たしてくれる。

 

 タイトな低域とメリハリの利いた音がスッキリした味わい。爽快感を感じる。ボーカルは息遣いがきれいで、ややキンキンとするところもあるが非常に透明感がある。

 

 やわらかくみずみずしいボーカルと色彩感のある楽器音。この曲のように弦楽がのびやかに空間を作る曲は得意。

 

 ややシャープで楽器音に刺さりやすいところはある。低域は重厚さと熱量を感じさせ、密度もしっかり。若干前屈み気味ではあるものの、精緻で清らかな空気感を演出する音楽が楽しめる。

 

 ややシャープな色合いだが、締まってキレのよい音場。キラキラ感もあって色彩はかなり剥き出し。宝石箱を開けたように煌めき輝く。密度と彩度の高い音楽空間に飲み込まれる。ただしボーカルはシャキシャキしすぎて刺さりやすいところも若干ある。

 

SHURE 密閉型 リファレンス・スタジオ・ヘッドホン SRH940 【国内正規品】

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。