アマダナ 【ハイレゾ音源対応】[マイク付]カナル型イヤホン PE-817HR-BR 【ビックカメラグループオリジナル】
おすすめ度*1 |
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ASIN |
耳に収まりの良い小型のハウジングで装着感は上々。遮音性はそこそこ高く、音漏れも少なめ。
【1】外観・インターフェース・付属品
付属品はイヤーピースの替え。タッチノイズは若干あるので、衣擦れなどで雑音が入るかも知れない。
【2】音質
低域から高域までバランス良く、クリアで緻密な味わいができるのが魅力。どの音域の音もまとまりよく、鮮明度が高く、しかも定位感もよいので空間的には広く開放感も感じられる。全体として明るく若干硬質ではあるものの、温度感も感じられて温もりもある、快活な雰囲気に曲が聞こえる。
[高音]:透明感がかなり出ているが、キンキンしない温度感のある耳当たりの良い音。のびやかさもよく出て開放感を演出する(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:かなり広く感じられる。ピアノの透徹しながらも冷たくなりすぎないバランス感覚のある表現、弦楽の色気とのびやかさのバランスも良い。
[低音]:タイトでまとまりよく、重み深みもそこそこ感じられる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:全体的に広く、個々の音は定位感もクリア。水族館で大水槽で様々な魚を眺めているかのように、個々の音の個性が位置感も丁寧に感じられ、見渡せる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:シンバルはややおとなしめだが、粒が細かい。やや柔らかく優しめだがタイトさと重みのあるドラムがやや優位。どちらかというとクリアな弦楽やピアノがリードしやすく、パーカッションは味付けに回っている印象(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:温度感のある透明さの若干強い声色で、自然に近い。のびやかさがきれいに出るのでアニメ声の女性ボーカルにも向く。
【3】官能性
山崎あおい「君のいない夏なんて嫌いだ」はまずピアノとボーカルの透明感がきれいでまばゆい。弦楽も若干キラキラとした色合いの情感が良く乗っている。音の立ち上がりも良く全体としてまとまりと展開がよく、アクリル細工のような透明感と見晴らしの良い味わいになっている。
やなぎなぎ「ビードロ模様」はまずビートが深くタイトかつ柔らかく、リードしていく。ボーカルの温もりと透明感のバランスも良く独特の甘酸っぱさが思う存分味わえる。
スキマスイッチ「ボクノート」はクリアなピアノと鮮明に定位感良く表現される細かなパーカッション表現が緻密でありながら、静けさの感じられる音楽空間を丁寧に作り出す。ボーカルは厚み、温度感、透明さのバランスが良く、裏声の混じるやや複雑な声味もよく出る。
Trysail「コバルト」は全体的に精緻。個々の音の立ち上がりも良く、元気で快活な展開が眩しいほど明るい。ボーカルは透明でキラキラ感もあるが、キンキンせずに自然な温度感もよく維持されており、息遣いも自然。パーカッションの弾けもよく、爽快感にも満ちている。
【4】総評
5000円台から購入可能なハイレゾ対応イヤホン。音質的にも透明感のある鮮明で開放的な表現はなかなかにレベルが高く、コスパはかなり良好。装着感も良く、遮音性も高めで没入感もあり、使い勝手の面でもほとんど文句がない。欠点らしい欠点がなく、全体的にこの価格帯では標準以上のレベルでまとめられているので、買って不満に思うことは少ないだろう。
【5】このイヤホン向きの曲
ボーカルの声色は自然な透明感があり、弦楽の色合いも良い。奥行き感も良好に出る。パーカッションの立ち上がりも良いので小気味よいリズム感がうまく出る。サビでのボーカルの伸びやかさも良好。全体的にスッキリ鮮やかでラムネのような爽快感の中に透明な甘みを感じさせる味わい。
クリア感があり、全体的に鮮明。パーカッションは衝撃もクリアで弾みも良く、タイトにまとまりがよい形でありながら、爆発力もある。左右と奥行きの広さも明瞭で、開放的。中盤のデジタル表現もくっきりクリアでシームレスななめらかさもあり、印象にしっかり残って曲全体のアクセントとして申し分ない。
アマダナ 【ハイレゾ音源対応】[マイク付]カナル型イヤホン PE-817HR-BR 【ビックカメラグループオリジナル】
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。