家庭用ゲーム機やホビーパソコンが一般的となった1980年代初頭。日本のコンピュータゲーム黎明期であるこの時代から続く老舗のコンピュータゲーム会社が日本ファルコムだ。今ではメジャーなゲームメーカーの一つである。
さてそんなファルコムだが、音楽にやたらと力を入れていることは夙に有名。レベルの高いサウンドがファルコムゲームの魅力と言ってよい。何よりファルコムのゲームミュージックにはなぜか不思議な魅力があって一部のファンを離さない。
- 外連味があって妙に厨二病的
- デジタルな効果音好き
- オーケストラやったりJAZZにしたりとアレンジ好き
- 作品毎に傾向を変え、世界観を感じさせる音楽
最近はファルコム音楽フリー宣言なるものを公示し、youtubeやamazon musicなどで無料でその秀逸な楽曲が楽しめる。そんなファルコムの楽曲の中からオススメの名曲をピックアップし、ついでに相性の良いイヤホンもセットで紹介しようという一石二鳥な記事を考えてみた。第二弾(第三弾があるかはわからない)。
To Make the End of Battle(YsⅡ Complete)
名作イース2より。オープニング曲。この音源はWINDOWS用のリメイク版のもの。勢いは完全にロックだが、音はエレクトリックな味わいがあって滑らか。材質感がないので一見単調そうに思えるところもあるが、耳を離れない独特の中毒性がある。
この曲には透明感とシャープネスに優れたこのイヤホンを推す。電子音の煌めきが増し、ギター系の音はアタック感が強くなる。奥行き感も良いので後半も楽しめる。
幻の大地セルペンティナ(Zwei!!)
骨格には民族音楽的な風味を感じさせながら、エレクトリックな楽器音が近未来的な洗練性も演出する。独特の中毒性のあるZwei!!の音楽の中でも、この曲はとくにお気に入りのものの一つ。最終ダンジョンのBGMだが、疾走感と煌めき感があって、前向きな快活ささえある。雲の上の天空の明るい陽光、地上を遥かに離れた透明な空気感も曲の中で見事に再現されている。
わがままながら、大好きなこの曲は大好きなこのイヤホンで聞きたい。中高域の清冽な透明感が持ち味のKlipsch Image X11i。繊細な音の襞をなぞるバランスドアーマチュアの色彩溢れる緻密な音色が、この曲を思う存分楽しませてくれる。
愛を感じていたい「終焉」(英雄伝説Ⅴ 海の檻歌)
英雄伝説Ⅲ~Ⅴは同じ世界観を共有しているだけでなく、どれも笑って泣けるコミカルファンタジーとして名作であった。とくに英雄伝説ⅤのED曲であるこの曲には感無量。今でもこの曲を聴くと、冒険の日々を思い出す。いろいろあったが、最後は乙女の素直な恋心があらゆる旅の思い出を色鮮やかで美しいものにしてくれる。
この曲には中高域の色づきの良いこのイヤホンを。比較的明るめで軽快味のあるタイトな低域も曲のメリハリを良くするとともに、主旋律に暖かみと生命感を与えてくれる。