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【PR】セール情報:JVC XE-M10BT-B【数量限定】

JVC XE-M10BT-B

JVC XE-M10BT-B

JVC XE-M10BT-B  ワイヤレス 周囲音取り込み機能搭載 ネックバンド Bluetooth スタジオブラック XE-M10BT-B

 

 

JVCのワイヤレスイヤホン、割安で購入できます

 JVCのワイヤレスイヤホンが割安で購入できます。JVC独自のワイヤレス高音質化技術K2テクノロジー搭載機種です。

 

JVCケンウッドがクラウドファンディングで開発を進めていた「マルチライブモニター」イヤホンが、ビクター設立90周年記念モデル「XE-M10BT」として一般販売開始される。スタイルとしては普通にネックバンド型Bluetoothイヤホンだが、加えて「周囲音取り込み機能」も備えることが最大の特徴。排他利用になるがノイズキャンセリングにも対応する。記念モデルにふさわしい、華美ではない上質な豪華さ、楽器をイメージしたというデザインも見逃せない。

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セール情報

有効期限:数量限定

販売価格:6345円

販売ページはこちら

 

レビュー記事

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他にも現在利用可能なamazonクーポンや激安特価情報があります

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【ハイレゾ対応イヤホン JVC HA-FW03 フラッシュレビュー】WOODらしい温もり感と、拡散音場フラットを意識した抜けの良い余韻が感じられる響きのコラボレーションが魅力

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03 CLASS-S WOODシリーズ カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 HA-FW03

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 今回取り上げる機種はJVC HA-FW03です。

 JVCは日本を代表するオーディオブランドです。JVCの源流である日本ビクターは1927年に設立された日本でも有数に歴史の古いメーカーです。ビクター時代の代表的な業績といえば、世界的なビデオカセット規格となったVHSビデオの開発です。先行していたSONYのベータマックスに対し、利便性を武器に規格戦争を勝ち抜いた歴史があります。

 JVC HA-FW03はJVCを代表するイヤホンシリーズであるWOODシリーズのエントリーモデルですが、HA-FW02との価格差はあまりありません。

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ハイレゾ音源の豊富な情報量を忠実に再現する新ウッドドームユニットを搭載
独自の薄膜加工技術を進化させ、従来の80µmから50µmに薄型化した軽量10mmウッドドーム振動板により、ハイレゾ音源の繊細なニュアンスの表現を可能にします。さらに、強力な駆動力に加えリニアリティを大幅に向上させたハイエナジー磁気回路の正確な駆動と、軽量なCCAWボイスコイルによる振動板の正確な振幅が、原音に忠実な再生を実現します。

 

新開発アコースティックピュリファイアーを採用し、自然な音の広がりを実現

当社独自のスパイラルドッドイヤピースの技術を応用し、ユニット前面に不要な音を拡散するドットを効果的に配置。分解能を改善し、自然な音の広がりを実現します。

 

不要な振動を抑制し、美しい響きを実現する新設計デュアルメタルハーモナイザーを採用

ウッド、ブラス、アルミなど異種材料の組み合わせにより、不要な振動をコントロールするとともに美しい響きを引き出す、デュアルメタルハーモナイザー設計を採用しました。

JVC HA-FW03

 

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 なおこのレビューはONZO様の素晴らしいサービスを利用して作成されました。感謝とともにONZO様のますますのご発展をお祈り申し上げます。

 ONZO様のサービスについて興味がある方は以下をご参照下さい。

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www.onzo.co.jp

 

f:id:kanbun:20200507113630p:plain

 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 周波数特性:6Hz~45kHz
  • インピーダンス:16Ω
  • 感度:103dB
  • ケーブルコネクタ:不可

 

パッケージ

 パッケージはJVCの標準的なスタイルですが、2万円台としては標準以上です。開梱体験は決して豪華というわけではありませんが、適度な高級感があり、付属品もそろっています。なおONZOのレンタル品なので、パッケージは正規版とは異なる可能性があります。

 ビルドクオリティも2万円台としてはしっかりした作りです。安っぽさは全くありません。ケーブルは上位機種に比べると少しチープです。

 

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

装着サンプル

 直垂らしタイプです。筒形で耳から出る部分も多く、耳の形によってはやや装着感は安定しづらい場合があります。

 

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [標準イヤーピース S装着時]左右別
  2. [標準イヤーピース S装着時]左右平均
  3. [標準イヤーピース S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [標準イヤーピース S装着時]左右平均(自由音場補正済み)

※当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。

www.s-acoust.jp

 

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

 

 全体のサウンドシグネチャーは拡散音場フラットを意識した弱ドンシャリといった感じです。

 HA-FW02のほうが左右差があったんで何とも言えないですが、おそらくHA-FW02とHA-FW03は周波数特性自体に差はなさそうです。HA-FW02との違いはブラスリングの有無らしいです。ただ、ASCIIのレビューが指摘するようにわりと音が軽やかではっきりしたサウンドに聞こえる音で、実際のところ私は意外にもこのHA-FW03が一番好みかもしれません。むしろHA-FW02で感じた音割れはブラスリングが影響してた可能性すらあるくらい。

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ascii.jp

 

 低域は底の方で熱気を感じ、エレキベースの音などに少し心地よい地熱感があります。バスドラムはキックは重いですが、ドシッというよりは少しトントンした感じでリズム感が良く聞こえます。低域弦楽は重さがありつつ、透明感が感じられ、ハリが感じられる音に聞こえます。

 中域は少し後退的に聞こえますが、十分な甘みと艶があり、生き生きと聞こえます。低域の熱気はほとんど中域まで上がってこないので、わりと清潔でボーカルフォーカスや楽器音のエッジがきれいに聞こえます。ややボーカルの子音は尖って聞こえる傾向はありますが、普通はほとんど気にならないんではないでしょうか。むしろニュアンスが良好だと肯定的に捉えられることが多いと思われます。

 中高域はボーカルよりは後退的ですが十分に前進しており、艶のある音を聴かせます。ハイハットのシャープネスも少しメタリックですが、粒が細かくて気持ちよく、非常に繊細にシャンシャンときれいにクラッシュします。全体的に賑々しい高域は華やかでかなり楽しいです。

 あくまで私が聞いた個体ではというくくりではありますが、率直に言ってHA-FW02よりHA-FW03のほうが私は好きです。まあ私のレビューしたHA-FW02はおそらく左右差がひどい個体だった気がするのですが。

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースはJVCスパイラルドット++ Mサイズを使い、ゲインは高設定です。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

録音機材
  • SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
  • 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • レコーディングソフト:Audacity

 

GENS D'ARMES(ロック系)

GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

    anchor.fm

 

Sophisticated Fight(ロック系)

Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

    anchor.fm

 

TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)

TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

    anchor.fm

 

白き魔女(クラシック系)

第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

    anchor.fm

 

小さな英雄(クラシック系)

第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

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淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)

淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

    anchor.fm

 

FEENA(EDM系)

FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

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  2. JVC HA-FW03

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The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)

The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

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  2. JVC HA-FW03

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Sophisticated Fight(JAZZ系)

Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

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  2. JVC HA-FW03

    anchor.fm

 

ケノーピ火山(JAZZ系)

ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

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  2. JVC HA-FW03

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浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)

浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

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  2. JVC HA-FW03

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QUATERA WOODS(OST系)

QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

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幻の大地 セルペンティナ(OST系)

幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

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愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)

愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

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魔王ヴェスパー(OST系)

魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW03

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花と風のうた(JAZZ系)

花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

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  2. JVC HA-FW03

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総評

 HA-FW03はWOODシリーズの入門機ですが、上位機種にはない魅力を持っているイヤホンでもあります。WOODらしさはそれほど強くないかもしれませんが、より若々しくにぎやかで抜けの良いサウンドを持っており、清潔感があって現代的な楽曲との相性も良い万能型になっています。風通しの良い音が好きで、リケーブルにこだわらないならば、HA-FW03のほうがHA-FW02より好ましく思えるかもしれません。

 

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03

JVC HA-FW03 CLASS-S WOODシリーズ カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応 HA-FW03

 

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【ハイレゾ対応イヤホン JVC HA-FW02 フラッシュレビュー】バランスの良い弱ドンシャリサウンド。ただしレビューした個体は音量を上げると音割れしやすい

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02 CLASS-S WOODシリーズ カナル型イヤホン リケーブル/ハイレゾ音源対応

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 今回取り上げる機種はJVC HA-FW02です。

 JVCは日本を代表するオーディオブランドです。JVCの源流である日本ビクターは1927年に設立された日本でも有数に歴史の古いメーカーです。ビクター時代の代表的な業績といえば、世界的なビデオカセット規格となったVHSビデオの開発です。先行していたSONYのベータマックスに対し、利便性を武器に規格戦争を勝ち抜いた歴史があります。

 JVC HA-FW02はJVCを代表するイヤホンシリーズであるWOODシリーズのミドルエントリーモデルです。

 

ハイレゾ音源の豊富な情報量を忠実に再現する新ウッドドームユニットを搭載
独自の薄膜加工技術を進化させ、従来の80µmから50µmに薄型化した軽量10mmウッドドーム振動板により、ハイレゾ音源の繊細なニュアンスの表現を可能にします。さらに、強力な駆動力に加えリニアリティを大幅に向上させたハイエナジー磁気回路の正確な駆動と、軽量なCCAWボイスコイルによる振動板の正確な振幅が、原音に忠実な再生を実現します。

 

新開発アコースティックピュリファイアーを採用し、自然な音の広がりを実現

当社独自のスパイラルドッドイヤピースの技術を応用し、ユニット前面に不要な音を拡散するドットを効果的に配置。分解能を改善し、自然な音の広がりを実現します。

 

不要な振動を抑制し、美しい響きを実現する新設計トリプルメタルハーモナイザーを採用

ウッド、ブラス、アルミなど異種材料の組み合わせにより、不要な振動をコントロールするとともに美しい響きを引き出す、トリプルメタルハーモナイザー設計を採用しました。

 

www3.jvckenwood.com

 

 なおこのレビューはONZO様の素晴らしいサービスを利用して作成されました。感謝とともにONZO様のますますのご発展をお祈り申し上げます。

 ONZO様のサービスについて興味がある方は以下をご参照下さい。

www.phileweb.com

www.onzo.co.jp

 

f:id:kanbun:20200507114754p:plain

 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Recommended」として、比較的多数の人にとって買って損がないオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 周波数特性:6Hz~45000Hz
  • インピーダンス:16Ω
  • 感度:104dB
  • ケーブルコネクタ:mmcx

 

パッケージ

 パッケージはJVCの標準的なスタイルですが、2万円台としては標準以上です。開梱体験は決して豪華というわけではありませんが、適度な高級感があり、付属品もそろっています。なおONZOのレンタル品なので、パッケージの付属品は少なめになっており、実際はキャリイングケースも含まれているはずです。

 ビルドクオリティも2万円台としてはしっかりした作りです。安っぽさは全くありません。

 

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

 

装着サンプル

 直垂らしタイプです。左右を入れ替えて接続すれば耳掛けスタイルも不可能ではありません。筒形で耳から出る部分も多く、耳の形によってはやや装着感は安定しづらい場合があります。

 

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

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周波数特性

 上から順に、

  1. [標準イヤーピース(スパイラルドット)S装着時]左右別
  2. [標準イヤーピース(スパイラルドット)S装着時]左右平均
  3. [標準イヤーピース(スパイラルドット)S装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [標準イヤーピース(スパイラルドット)S装着時]左右平均(自由音場補正済み)

※当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。

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JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

 

 全体を見ると拡散音場を意識したような形をしています。低域が少し隆起しており、中域は少し凹みますので、サウンドシグネチャー的にはU字型か穏やかなV字型といった感じです。

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 低域は少し熱気が強く、クリアではありません。ウッド独特の音の輪郭が引き締まるような、掠れるような、乾いた感じがあります。重みと厚みが少し強調され、ノイズ感も少し強い、温かみのある低域です。エレキベースは少しぼさっとしやすく、ドラムも胴鳴りがやや強く、ドシドシして聞こえます。床鳴り感も結構あるので、ライブ感はかなり高いですが、人によって籠っている感じがするかもしれません。低域弦楽は重みと厚みのバランスがよく、ゴリゴリ感を少し出しながらも、黒くなりすぎず、濃厚なボンボンとした膨らみが感じられます。質感的にはウッド独特の引き締まって響く感じが非常に有機的に感じられ、音の深み、渋みのようなものが感じられます。

 中域は少し後退しており、引き締まって聞こえます。中域への傾斜はわりと丁寧で、自然で有機的なつながりがありながら、熱気が中域に上りすぎないように調整されています。それでもやや厚みの強い太い低域は場合によって、少し支配的に聞こえるかもしれません。中域はどちらかというと上向いていて、色づきが明るく、バイオリンは特に自然な太さを出しながら優雅にのびやかに聞こえます。

 中高域は意外とソリッドで、少し硬い手がかりがあり、音の骨組みがしっかりしているような構築感があります。ピーク感はなく、比較的滑らかですが、音量を上げると意外とガシャガシャと感じられるかもしれません。高域は適度に伸びていて風通しは十分なくらいありますが、抜けを強く強調しすぎません。曲にもよりますが、ボーカルがわりと上向きで高い感じがあるので、天井は案外近く感じられる可能性があります。また音量を上げるとボーカルは少しシャウティになり、ツ音などがやや刺激的になると思われますが、適正音量ではほとんど荒さを感じないと思います。

 音量といえば、録音時に気づいたのですが、私の個体は音量を上げると右側から音割れします。測定時も左右差が多めだったので、個体差の可能性があります。適正音量では問題ないとは思いますが、大きめに音楽を聴く人の場合、露骨に音割れするかもしれません。レコーディングシグネチャーでは「Sophisticated Fight(ロック系)」で露骨な音割れがあるのが確認できます。

 総合するとわりとバランスの良い弱ドンシャリでなかなか楽しめる音質だと思いますが、個人的には低域がガツンと来るわけでもなく、高域で繊細なわけでもなく、音場は狭くはないですが平凡で、なんだか煮え切らない機種に思えます。これを買うなら少しだけお金を積んで、HA-FX1100を買ったほうがはるかに生き生きした音がし、楽しめるように思えます。

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 ただし、私の個体は音割れがあったので、そのせいで印象が悪かった可能性はあります。この音割れは最初装着感の問題かと思ったので、録音のイヤーピースをいろいろ試したり、機材のせいかとも思って確認したりと、わりとめんどくさかったので。

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

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 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースはJVCスパイラルドット Sサイズを使い、ゲインは高設定です。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

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録音機材
  • SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
  • 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • レコーディングソフト:Audacity

 

GENS D'ARMES(ロック系)

GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

Sophisticated Fight(ロック系)

Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3. JVC HA-FW02(音割れしないよう音量小さめ)

    anchor.fm

  4.  

  5.  

 

TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)

TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

白き魔女(クラシック系)

第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

小さな英雄(クラシック系)

第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)

淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

FEENA(EDM系)

FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)

The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

Sophisticated Fight(JAZZ系)

Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

ケノーピ火山(JAZZ系)

ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)

浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

QUATERA WOODS(OST系)

QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

幻の大地 セルペンティナ(OST系)

幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)

愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

魔王ヴェスパー(OST系)

魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

花と風のうた(JAZZ系)

花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation

  1. 原曲

    anchor.fm

  2. JVC HA-FW02

    anchor.fm

  3.  

 

総評

 JVC HA-FW02はバランスの良い弱ドンシャリのサウンドを持ち、パッケージやビルドクオリティも十分に満足できる製品です。装着感は人によっては安定しない可能性があり、また今回の個体では音量を少し大きくすると露骨な音割れが見られましたが、WOODシリーズらしいサウンドは魅力的です。ただし、JVC HA-FX1100のほうがよりダイナミックで楽しいサウンドで活気があるため、この機種より総合的に満足度が高い可能性があります。

 

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02

JVC HA-FW02 CLASS-S WOODシリーズ カナル型イヤホン リケーブル/ハイレゾ音源対応

 

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【コラム】AKIKI A3の低域を引き出すイヤーピース研究[Sedna Earfit Short/Radius Deep Mount/JVC スパイラルドット/Spinfit CP360/ePro Horn-shaped tips]

AKIKI A3

AKIKI A3

完全 ワイヤレスイヤホン AKIKI 第二世代 Bluetooth イヤホン 最新 Bluetooth 5.0 WEB会議対応 &オンライン授業対応 高音質 AAC オーディオ対応 (カナル型) ブルートゥース イヤホン【技適認証済210-140516】両耳ハンズフリー通話 マイク内蔵 PSE認証付き

 

 

低価格でディテールの良い低域を楽しめるAKIKI A3

 AKIKI A3は低価格でありながら、明らかに低域にこだわったチューニングをしており、この価格帯ではなかなか味わえない、生き生きとした情報量の多い低域を持っているのが特徴です。

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標準イヤーピースは明らかにミスマッチ

 しかし、標準でついているイヤーピース、これがなんともひどい。そもそもAKIKI A3のノズルは真円をしていますが、付属の標準イヤーピースはAirPods Proを意識したのか軸が楕円形です。明らかにミスマッチングでメーカーのいい加減さがわかります。

 

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AKIKI A3とイヤーピース。どう考えても形状があってない

 

  率直に言って、私の聴感上、この標準イヤーピースはAKIKI A3の魅力的な低域を引き出すのに十分な働きをしているとは思えませんので、イヤーピースの検討をしました。

 

大前提:イヤーピースの装着感、音質印象について

 この記事で扱うイヤーピースについてですが、その装着感と音質印象については耳の形状とイヤホン本体の形状の影響を受けるため、一般化するのは非常に難しいところがあります。

 まずイヤホンの形状ですが、AKIKI A3はノズル付近に適度に厚みがあるデザインになっているので、おそらく多くの人にとっては軸の長さが適度にあったほうがよく、軸が柔らかいモデルや傘が固すぎたり柔らかすぎるモデルは装着感がよくないかもしれません。

 

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AKIKI A3はノズル付近が丸く、耳に深く差し込むタイプではありません

 

 あくまで私の装着感においてですが、たとえばSONY トリプルコンフォートはそもそも傘が厚く硬いので柔軟性に欠け、イヤホンのつけ外し時にイヤホン本体から外れやすく、耳に残る場合もあるので不便です。

 Fender SureSealは柔らかすぎていまいちでした。

 

 

 わりと装着感は良好ですが、大きすぎてケースに入らないというパターンもあります。このケースはノーマルサイズのSedna Earfitシリーズなどが該当します。

 

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蓋が閉まりません!

 

 最後に最も重要な音質への影響についてですが、開口部の広さやその周りの傘の硬さ、材質などにより密閉度が変わります。開口部の広さなどは相対的に一般化できると思いますが、最終的な聞こえ方は耳の形状によると思われるので、以下の各イヤーピースの音質傾向のレビューは私の耳による個人的な聴感印象に基づくことにご配慮ください。なお、私の耳穴は基本的にML~Lサイズに適合していると思われます。

 

AKIKI A3用のおすすめイヤーピース紹介

 以下のレビューは基本的にそれぞれのイヤーピースのLサイズを用いてますが、ePro Horn-Shapedだけは形状の相性を考えてMサイズです。

 

Sedna Earfit Short「重厚かつ躍動感にあふれた太い音」

Sedna Earfit Short

Sedna Earfit Short


 開口部が広く、軸が固く太めで傘の材質も弾力の強い厚みがあるSedna Earfit ShortはAKIKI A3のパワフルな重低音を十分に引き出してくれます。厚く弾力のある構造は鳴動感を生々しく伝えており、音場の床面に確かな弾力と重みを出してくれます。ドンの音に引き締まった重みを感じながら、音の広がりに自然な弾力のあるハリを感じたい場合、Sedna Earfit Shortがおそらく最善の選択肢です。

 

 

Radius ディープマウント「重く引き締まったビート」

Radius ディープマウント

Radius ディープマウント

 

 低域を十分に楽しみつつ、中域はより引き締まったスリム感のあるサウンドを味わいたい場合、Radius ディープマウントを検討してみてはいかがでしょう。独特の先端で太い傘の形状はAKIKI A3のようなノズル回りが丸っこいイヤホンでも十分な固定力を発揮し、よく密閉してくれます。開口部の狭さのせいか、音は少し広い空間に中域がシャープに引き締まり、低域がわりと分離的にはっきり聞こえます。厚みと弾力にはやや欠けるかもしれませんが、下で重くタイトな、重量感のあるリズムビートを刻む低域が好みの場合、ディープマウントはとても魅力的な選択肢です。

 

 

JVC スパイラルドット「生々しい臨場感のあるサウンド」

JVC スパイラルドット

JVC スパイラルドット

 

 JVC スパイラルドット++はAKIKI A3に装着するにはさすがに高い気がするので、より廉価なスパイラルドットを紹介します。スパイラルドットは開口部が広いせいか、音が十分に広がり、また輪郭は自然になめらかで生々しい感じがあり、有機的なサウンドを実現します。低域はかなりナチュラルで、生録音的な雰囲気を最も感じさせてくれると個人的に思えるのはスパイラルドットです。弾力のある素材とドットの拡散効果のせいだと思うのですが、とにかくライブ感のあるサウンドを実現していて、全体的に情報量が多く、生き生きしています。ナチュラルサウンドを愛する人におすすめです。

 

Spinfit CP360「クリア感が高い」

Spinfit CP360

Spinfit CP360

 

 傘が柔らかく、軸も軟質なSpinfit CP360は重低音の鳴動感を強く伝えることはないので、より軽やかでクリアな見通しの良いサウンドを実現してくれます。このイヤーピースで聴くAKIKI A3の重低域は引き締まり、中域付近では弾力感が高まり、躍動感がよりはっきりし、高域方向の音像は少しくっきりしてデジタル的に聞こえます。個人的にはEDMを味わう場合、重い低域重視ならRadius ディープマウント、太い低域重視ならSedna Earfit Short、躍動的な低域重視ならCP360をおすすめしたいです。

 

ePro Horn-Shaped tips「豊かな中域との調和」

ePro Horn-shaped

ePro Horn-Shaped

 

 最後に紹介するのはあまり知名度が高いとも言えず、値段も高いのでAKIKI A3用に紹介するのはやや心苦しいのですが、ePro Horn-Shaped tipsです。このイヤーピースは開口部が非常に広く、薄いですがパリッとした傘によって音を広がり良く豊かに聞かせてくれるのが特徴です。

 AKIKI A3の場合、普段Lサイズの私は、Mサイズを使うと逆に深くまでイヤーピースが入り、音がしっかり近く聞こえます。この開口部が広いePro Horn-Shaped tipsを鼓膜近くまで到達させることにより、固定力がしっかりするとともに、音が近くて広く、しっかりと聞こえる感覚が味わえます。Horn-Shapedで聞くと、低域は適度な弾力がありますが少し硬く、タイトで、耳の近くまで音が来ることにより、胴鳴り音がかなりはっきりします。それによりブンブンウンウンという部分がかなりクリアに聞こえるので、床面が非常に生き生きします。さらにHorn-Shapedはボーカルもかなりはっきり前に出てくるので、低域とわりと一体的な雰囲気があるにもかかわらず、描き分けがしっかり感じられます。充実感重視で音に包まれたい場合、少し小さめのサイズのePro Horn-Shaped tipsはかなり満足度が高い選択肢になるはずです。

 

まとめ

 低価格帯では魅力的な低域を持っているAKIKI A3ですが、標準のイヤーピースはお粗末で、残念ながらそのクオリティを十分に引き出してくれる可能性はあまり高くありません。もし、イヤーピースが耳に合わない場合、低域の存在が薄くなり、その魅力的なサウンドがスカスカになってしまうかもしれません。この記事がそんなときの助けになれば幸いです。

 

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【ニュース】JVCが重低音モデルの新作完全ワイヤレスイヤホン JVC HA-XC90Tを発売します。これは本物の予感!

JVC HA-XC90T

JVC HA-XC90T

 

 

JVCから重低音完全ワイヤレスイヤホンの新作が発表されました

 JVCは日本を代表するオーディオブランドです。JVCの源流である日本ビクターは1927年に設立された日本でも有数に歴史の古いメーカーです。ビクター時代の代表的な業績といえば、世界的なビデオカセット規格となったVHSビデオの開発です。先行していたSONYのベータマックスに対し、利便性を武器に規格戦争を勝ち抜いた歴史があります。

 JVCは完全ワイヤレスイヤホン市場にも積極的に参入しており、ライバルのSONYやオーテクとは異なり、1万円以下の低価格モデルから1万円台のミドルエントリークラスを中心にラインナップしてきました。完全ワイヤレスイヤホンに対する製品展開の仕方も民生を重視するJVCらしいコンセプトを感じます。

 

 今回発売されるJVC HA-XC90TはJVCの完全ワイヤレスイヤホンではフラッグシップレベルのモデルとなり、JVCの完全ワイヤレスイヤホンとして初めてaptXに対応し、12mmの大口径ドライバーを搭載したXXシリーズのモデルになります。

 

JVC HA-XC90T

 

重低音を重視するXXシリーズ

 SONY・オーテク・JVCの3大メーカー各社に低域重視モデルがありますが、JVCのXXシリーズの特徴は重みのある黒い低音を重視していることです。これにより音場の床鳴り感が高まっていて、リアルなライブ感が感じられるのがJVCの重低音モデルを私が愛する理由の一つです。

 

12mmの大口径ドライバー

 JVC HA-XC90Tは迫力のサウンドを実現する大口径ドライバーを搭載しています。JVCの完全ワイヤレスイヤホンとしては過去最大サイズの12mmのドライバーが採用され、重低音にリアリズムの息吹を吹き込んでくれるでしょう。

 

独立音響チャンバーとエクストリームトルネードダクト

 今回のJVC HA-XC90TはこのJVC独特のリアルな重低音重視にさらに磨きがかかっており、ハウジング内に独立音響チャンバーを設置するとともに、トルネード状にダクトを形成したエクストリームトルネードダクトが設計されました。これにより、振動板の動きを適切にコントロールし、キレのある重低音を実現されるとのこと、期待しかありません。

 

XXシリーズ伝統のエクストリームディープバスポート

 JVCのXXシリーズには独自の音響構造を持つエクストリームディープパスポートが搭載されています。これによりXXシリーズ独特のパワフルでキレのある重低音サウンドを実現しています。

 

JVC HA-XC90T

 

驚異のイヤホン単体での15時間連続再生

 JVC HA-XC90Tはイヤホン単体で15時間もの連続再生時間を実現しています。さらに充電ケースで2回の充電が可能となっているので、ケース込みの最大再生時間は45時間にも及びます。

 完全ワイヤレスイヤホンをケースに入れずに持ち運んでも、1日十分に使える性能を持っており、旅行やスポーツ、テレワークなどの長時間の活動にも最適です。

 

JVC HA-XC90T

 

耐塵耐水に優れたタフボディ

 JVC HA-XC90Tは耐塵耐水性能IP55を実現しており、雨の中で使用しても大丈夫なだけでなく、ビーチなどで使用しても問題ない耐塵性能を持っています。HA-XC90Tは汗を気にせず使えるだけでなく、陸上であればアウトドアスポーツのアクティブなシーンで活躍してくれます。

 

JVC HA-XC90T

 

質実剛健の充電ケース

 JVC HA-XC90T付属の充電ケースは重厚なアルミボディが採用されており、高級感を演出するとともに衝撃からイヤホンを守ります。また、不用意にケースが開くのを防止するロック機構が採用されています。さらに、金属製リングを使用して鞄や衣類に装着して持ち運ぶこともできます。

 

JVC HA-XC90T

 

JVC HA-XC90Tの技術仕様

型名 「HA-XC90T」
通信方式/出力 Bluetooth® 標準規格 Ver.5.0、Power Class 1
対応コーデック SBC、AAC、Qualcomm® aptX™ audio
対応コンテンツ保護 SCMS-T 方式
電池持続時間 イヤホン:約15時間、充電ケース:約30時間
充電時間 イヤホン:約2.5時間、充電ケース:約3.5時間
質量 イヤホン:約10.3g×2個、充電ケース:約135g
付属品 イヤーピース(S/M/L)各2個、充電用USB Type-C®ケーブル、充電ケース

 

まとめ

 JVC HA-XC90Tは個人的にかなり期待できそうなイヤホンに思えます。連続再生時間15時間と12mm大口径ドライバー、十分な防塵防水性能を持っており、JVCの完全ワイヤレスイヤホンとしては過去最高レベルの完成度に思えます。付属アプリなどはついていないようで、ガジェット的な機能性に優れているとは言えないかもしれませんが、イヤホン単体としては非常に高いレベルでまとまっていそうです。発売日は8/21です。

 

JVC HA-XC90T

JVC HA-XC90T

JVC HA-XC90T 完全ワイヤレスイヤホン XXシリーズ 防水・防塵・耐衝撃のタフボディ大口径ドライバーユニット 最大45時間再生 ハンズフリー通話 Bluetooth Ver5.0対応 ブラック

 

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【ハイレゾ対応イヤホン JVC HA-FX1100 フラッシュレビュー】熱気のある勇壮で「生感」のある音楽を奏でるパワフルなイヤホン

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100 WOODシリーズ カナル型イヤホン リケーブル/ハイレゾ音源対応 ブラック

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 JVCのWOODシリーズイヤホンは独特の風味のある音質で、生音感覚を好むユーザーから圧倒的な支持を得ています。このHA-FX1100はWOODシリーズの限定モデルとして発売され、公式にはすでに生産終了となっている機種ですが、生産終了後もamazonで割安に手に入れることができます。現状、WOODシリーズの中でもかなりコスパが高い機種で、音質面では高い満足が得られます。

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 周波数特性:6hz-45khz
  • インピーダンス:16Ω
  • 感度:106dB

 

パッケージ

 最近のJVCの高級機種、たとえばJVC HA-FD01SPとかVictor HA-FW1500に比べると、やや平凡なパッケージングでプレミアム感はあまりありません。

 付属品はスパイラルドットイヤーピースとキャリイングケースが付いてきます。

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

 

装着サンプル

 ハウジングはやや大きめです。私個人は装着感は良好ですが、耳が小さい人にはもしかするとはめ込みづらいかも知れません。

 ケーブルが下に来る、直垂らしスタイルですが左右のイヤホンを反対にケーブルに繋ぐことによって、ケーブルの向きを上にし、耳掛けスタイルで装着することも可能です。

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [AET07 M装着時]左右別
  2. [AET07 M装着時]左右平均
  3. [AET07 M装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [AET07 M装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  5. [スパイラルドットM装着時]左右別
  6. [スパイラルドットM装着時]左右平均
  7. [スパイラルドットM装着時]左右別(自由音場補正済み)
  8. [スパイラルドットM装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  9. 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み)
  10. 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み/2khz-24khz拡大)

 ※「AET07 Mサイズ」は当ブログの測定用レファレンスイヤーピースです。それ以外のイヤーピースは特記がない限り、このイヤホンパッケージの標準添付のものです。

※また当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。

www.s-acoust.jp

 

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

 

 周波数特性を見るとご覧の通り、いわゆるドンシャリなV字型といった形をしています。マイク特性の範囲を超えており、信頼性の点で疑問符があるので、迂闊なことは言えませんが、24khz付近に伸びが見られるので、こういう形の場合、ハイレゾ対応はしっかりしているはずです。ただし当ブログはあくまで可聴域の音質にフォーカスしていますので、測定値は実は50khzまでとっていますが、信頼性に乏しく、ハイレゾ対応の有無については独自に検証することは致しません。

 

 基本的に重みと深みのある低域を持っており、音場全体に熱気があります。しかしWoodシリーズの特徴なのか、音の輪郭がドライに引き締まる感じがあり、かなり低域がパワフルですが、音像に引き締まりが感じられ、音に混濁感が出にくくなっています。フロアノイズのような床鳴りの雰囲気は充分にあって、生演奏を楽しんでいるようなリアリズムがあるのですが、それが音楽全体をぼやかすことはありません。中高域から高域の傾斜と隆起で低域のエネルギーとも釣り合いが図られており、力強い低域の鳴動と打撃音の中でも音のキレは失われず、鮮やかというか、鮮烈といった感じで楽器音が浮かび上がります。

 Woodらしさを感じるのはやはり木管でしょうか。レコーディングシグネチャーのJAZZを聞いてみて下さい。演奏している場が感じられるような、生々しい雰囲気がそこにあるのがわかると思います。

 中域の後退は低域の熱気をボーカル付近に持ち込むことになっており、若干後退的に聞こえるところがあるので、女声ボーカルは楽器音との距離が近いのでクリアでないと思う可能性はありますし、人によっては音楽全体がもっさりして聞こえる可能性があります。たとえばLiSA「crossing field」のような曲を聴いたときに透明感が足りないと思うことがありそうで、実際私も個人的にはちょっと熱気が強すぎると思いますが、ヨルシカ「藍二乗」やAimer with chelly「ninelie」みたいな曲はこのイヤホンで聴くのが最の高くらいに好きです。

 もちろんJAZZ曲やクラシックを愛する人にはWOODシリーズ独特の「生感」のある音が低域を中心にしっかり再現されながら、ダイナミックで没入感の高いサウンドを聴かせてくれます。

 

 要は上質な音ではあるけれども、スタイリッシュなサウンドとは言い難く、どことなく芋臭いアナログ感が抜けないところはあるのですが、しかし、それがそこはかとなく魅力的という機種です。最近のHA-FW1500だとかHA-FW10000だとかはもっとスタイリッシュで明るい路線に舵を切ったので、HA-FX1100のようなある意味愚直で、ちょっと黒みのある生音感とは異なった世界観になっています。まあHA-FW1500のような音の方がより高級である可能性はありますが、私はあまりハートを鷲づかみにされないところがあります。

 

 このイヤホンは私が手持ちで最も愛するイヤホンの一つです。

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはFiiO M15を用いています。ゲインは高設定です。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

JAZZ

anchor.fm

 

OST

anchor.fm

 

クラシック

anchor.fm

 

ロック

anchor.fm

 

総評

 このイヤホンは3万円で手に入る機種で、とくにJAZZやクラシック、アンプラグドな雰囲気のライブロックを楽しむ人にお勧めしたい製品です。すでに生産終了しており、いつまで出回るか未定なのですが、私が最初にレビューした時点から1年以上経過しても在庫が潤沢に存在し、タイムセールに出ているようなので、当分なくならない気がします。それでも興味があるなら是非入手できる内に手に入れてみてほしい逸品です。

 

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100 WOODシリーズ カナル型イヤホン リケーブル/ハイレゾ音源対応 ブラック

 

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【High-End Headphone impressions】Victor HA-WM90: It has a good balance between the deep bass with good sinking and the rich midrange with upwards, and moderately attacking highs. You can enjoy studio-like sound. Recommended

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90-B High RES sound source compatible headphones Black

 

 

Comfort / Noise isolation

Price
$3550.00 USD
Spec
Frequency response range 10~40000Hz
Impedance 56Ω
Sensitivity 100dB
Speaker type

Dynamic Driver

It is designed to cover your ears. It seems that the best way to wear it is to fit it tightly, open it slightly wide from there, and hold down your ears from below (I heard it in Victor Studio). The fit is light and well thought out. Sound insulation is moderate.

 

Testing environment

This first impression test is performed using FiiO M15.

www.ear-phone-review.com

 

Fit

Victor HA-WM90Victor HA-WM90Victor HA-WM90

 

Package

  • Input plug Φ3.5㎜24 gold-plated stereo mini plug
  • Mass 340g (not including cord)
  • Headphone cable Cable 1.2m (both out) OFC
  • Plug Φ3.5㎜24 gold-plated stereo mini plug (3 poles) x1

 

Victor HA-WM90Victor HA-WM90

Sound quality: The well-subsided lows, which have a moderately deep feeling, tighten well. Sounds above the midrange often resonate in a moderately quiet space. Realism that reproduces a space filled with heat like a studio

Image of frequency characteristics (Test operation)

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※The "Image of frequency characteristics" is a reference information for the purpose of reviewing the image of the frequency distribution personally for the sake of review. The measurement method and the measured data are very rough and lack strict reliability and accuracy.

 

Recording Signature (Test operation)

The recording signature is binaural, but of poor quality. The lows are easier to get out of, so I raise the lows with an equalizer, but still not enough. Therefore, it is different from the sound quality as it is heard, so please use it as reference information only.

 

Original Song

www.youtube.com

銀の意志 Silver Will / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

www.falcom.co.jp

 

anchor.fm

 

First impression
Drums with a rich sense of volume and bouncy floor sound, rich midrange body (Miyu Tomita - "Present Moment")

Present Moment

Present Moment

What makes this headphone unique is that when you listen to a song with such a solid drum, it gives ample weight and a moderate sounding sensation, and you can feel the realistic vibrations that echo in the studio on the floor. The rumble is a bit strong, and there is a feeling that it sounds a little too much when you consider the balance. However, the feeling of reverberation in a box with a wooden floor can be felt realistically, so it feels quite lively. In this song, there is a feeling that the reverberation of the drum tends to be a little dominant, but on the other hand, the instrument sound in the middle and high range also extends enough to attack, so it penetrates well from the drum sound, and in the high range You can also feel the airy freshness of the hi-hat. Also, the vocal of this song has a feeling that the consonant is easy to sharpen, but I think that these headphones have almost no sharpness at about the proper volume.

 

The atmosphere is more like listening to a studio recording than listening to a live show.

 

Dignified studio JAZZ (Naoko Tanaka - "Doxy")

ドキシー

ドキシー

 

The rich sound of wood (Franchouchou - "To my Dearest")

To my Dearest

To my Dearest

Although it may be a gentle tune, the connection between the upper and lower parts of the sound is good, and the impression that the root of the sound is firm. The lows are heavily submerged, have a dark, dark, and rich feel, and have ample weight. There is a feeling that wood-like particles sound dry and pop, and the room-like reverberation has a studio-like three-dimensional effect.

 

Reality of air (True - "Sincerely")

Sincerely

Sincerely

Listening to this song, I personally feel the goodness of wood sound. There is a feeling that porous wood absorbs and diffuses sound moderately, and there is a feeling that the contour of the sound is smooth. It is close to the atmosphere where the sound is moderately absorbed by the recording studio, and there is a feeling that the sound is heard with a slightly neat outline. The impression of the sound is slightly dry, but there is a feeling that it is heard with fine particles, and the feeling of sinking piano and woodwind sounds as if it sinks while dust is dancing in the space, which has a real feeling.

 

Summary

It's a different feeling that the sound is blurred, but there is a feeling that the contour of the sound is a little smoky and you can hear it in the unique air feeling of the wood housing. There is a feeling that the low range is emphasized a little to make the room sound quite realistic, so some people may feel that it is a bit too much, but it also brings good sinking. Attack is enough, and it makes music fun and three-dimensional. There is no doubt that it is one of the most attractive headphones at the moment.

 

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90-B High RES sound source compatible headphones Black

 

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【HiFiGOガイド】イヤーピースって本当に効果あるの?

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※この記事はHiFiGOから許諾を頂いて翻訳したものです。著作権はHiFiGOにあります。

元記事

hifigo.com

 

イヤーピースって本当に効果あるの?

 通常、インイヤーモニター(IEM)のパッケージには、ポケットいっぱいのイヤーピースが付属しています。しかし、さまざまなイヤーピースを提供するアフターサービスブランドはさらにたくさんあります。イヤホンからの音質出力に関して、これらのイヤーピースはどれほど効果的に機能するのでしょうか、あるいは、イヤーピースが実際に音質を変化させるというのは単なる神話なんでしょうか。さまざまなインイヤーモニターがありますが、それを楽しむことが出来るのは快適にフィットし、適切なレベルの遮音性とイヤーピースのローリングが役立つ場合だけです。イヤホンの付属品として、あるいはアフターサービスとして別途購入して選択できるさまざまな種類のイヤーピースが用意されています。イヤーピースローリングとは、さまざまなイヤーピースを変更するという意味です。自然なサウンド出力を提供する通常のシリコンイヤーピースのように、イヤーピースのペアが実際にイヤホンの音質出力に影響を与えるというのは神話ではありません。

 

標準添付のイヤーピース 

 購入するのがどのレベルのインイヤーモニターであるか、たとえばエントリークラスであるか、ミッドレンジであるか、ハイエンドかは重要ではありません。一般的に、IEMのパッケージには2種類のイヤーピース、シリコンイヤーピースとフォームイヤーピースがあります。シリコンイヤーピースは最も一般的なタイプのイヤーピースで、10ドルのイヤホンであれ1000ドルのイヤホンであれ、どちらを購入しても、常に付属しています。改良されているアフターサービスのイヤーピースのほとんどもシリコン素材で作られています。購入したパッケージにはたくさんのシリコンイヤーピースが入っているかもしれませんが、フォームチップに関しては、通常はパッケージ内に1種類または2種類のペアが入っているにすぎません。

 

シリコンイヤーピース

 シリコン製のイヤーピースは、最も一般的なタイプのイヤーピースで、通常、インイヤーモニターに最初からバンドルされています。 標準的には、2つの最も一般的なタイプのシリコンイヤーピースがあります。

 

シングルフランジ

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0031/0453/8673/files/3_68d0c3e2-ffb0-441c-b328-481a2380ad5b_1024x1024.jpg?v=1584117312

  名前が示唆するように、単一レベルのシールを備えたシリコンイヤーピースは、シングルフランジイヤーピースとして知られています。シングルフランジタイプは最も一般的なタイプのシリコンイヤーピースであり、イヤホンから最も自然な音を出力すると同時に、シリコン素材と快適なフィット感で汗や皮脂に対する耐性を提供します。シングルフランジは、ノイズ分離においては平均的なレベルを提供します。 口径の広い開口部など、さまざまなタイプのシングルフランジイヤーチップがあります。

 

ダブルフランジ

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0031/0453/8673/files/5_89b46cb2-04de-47a2-a2e3-421913fbe322_1024x1024.jpg?v=1584117339

 ダブルフランジタイプのイヤーチップは、いくつかのペアのインイヤーモニターのみにバンドルされているくらいで、付属していることは非常にまれです。これらのイヤーチップには2レベルのシリコンシールが付いており、外耳道の奥まで入り込み、鼓膜付近で音を忠実に再現します。ダブルフランジイヤーピースは、シングルフランジチップのような自然なサウンド出力を提供しながら、より良いノイズ分離を提供するように設計されています。イヤーピースは耳から簡単に脱落しませんが、イヤーピースが耳深くまで届くため、そのフィット感は万人に快適とはいえない可能性があります。このタイプは通常パッケージに含まれていることはないため、アフターサービス市場で購入する必要があります。

 

 トリプルレベルのフランジイヤーピースもありますが、非常にまれで、あまり使用されていないことに注意してください。

 

メモリーフォームタイプ

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0031/0453/8673/files/1_ee16b757-8016-420b-a0c3-b6dbe7f15e1f_1024x1024.jpg?v=1584117365

 メモリーフォームイヤーピースは、シリコンイヤーピースに比べてパンチの効いた低音レスポンスとゆるやかな高音部を提供しますが、これはあまり快適でないフィット感、ロールオフされた高音レスポンス、より狭いサウンドステージといった代償をもたらします。音の出力はシリコン製のイヤーピースに比べてバランスが取れており、適切にフィットする場合は、これを用いてのノイズ分離が最適です。外部ノイズが完全に遮断されます。このタイプのイヤーピースは、通常、高域が少し明るいIEMに推奨されます。これにより、シリコンのイヤーピースに比べてサウンドが少しスムーズになり、音質が滑らかになります。フォームタイプの音質出力は非常に優れていますが、すべての人に快適なフィット感を提供できないという独自の問題があります。しかし、このタイプが耳に適切にフィットする場合、IEMから最高の遮音性を得ることができます。フォームイヤーピースの別の問題は、フォームが非常に簡単に割れてしまうため、これらのイヤーピースの寿命がシリコンイヤーピースと比較してそれほど良くないことです。また、フォームなので、これらは耐汗性や耐油性を提供できません。そのため、ジムで使用した後に、洗浄する必要があるかも知れません。

 

有名なアフターサービス市場のイヤーピース
スピンフィット

https://cdn.shopify.com/s/files/1/0031/0453/8673/files/2_7ec768f4-f59f-4e28-a99d-435d24031352_1024x1024.jpg?v=1584117389

 Spinfitは、世界中のオーディオファンの間で広く知られている最も有名なアフターサービス市場のイヤーピースメーカーです。いくつかのIEMに特化した製品もあれば、ユニバーサルタイプのものもあります。Spinfitイヤーピースは、高品質のシリコン素材で構成されており、イヤーノズル上のガイドチューブによってシリコンフランジが柔軟でねじれ、耳の輪郭に合わせて曲がることができるため、フィット感と遮音性が向上します。音質の出力は詳細でバランスが取れており、周波数範囲の低域と高域に適切な拡張があります。個人的にはSpinfit CP100が最適です。DUNU DK3001 ProおよびTinHiFi T4で使用しています。 Spinfit CP145、CP155など、市場には他にもさまざまなモデルがあります。それぞれのモデルには、異なる外耳道チューブの色と形状があります。 Spinfitは、標準のイヤーチップと比較して、はるかに優れたフィットと分離を提供します。Spinfitには、シングルフランジ設計だけでなく、ダブルフランジ設計など、さまざまなバリエーションがあります。

 

JVC スパイラルドット

JVCスパイラルドットは、広い口径を備えたシングルフランジシリコンイヤーピースです。このイヤーピースは、パンチの効いた低音レスポンス、自然な響きのボーカル、自然な高域を備えた、前方に広がるサウンド表現を提供します。このイヤーピースは、周波数の低域と高域でより良い拡張を提供します。 JVCスパイラルドットの唯一の課題は、少なくとも私にとっては良好な遮音性が得られないことです。JVCスパイラルドットでは適切なノイズ分離が得られませんが、音質の出力は非常に良好です。しかし、誰もが異なる耳の構造を持っており、JVCスパイラルドットによりフィットする可能性もあることに言及したいと思います。

 

コンプライメモリーフォームイヤーピース

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 低反発フォームのイヤーピースに関しては、オーディオ愛好家の間で広く知られているブランドは1つだけです。Complyは、非常に高品質のフォームチップを作っています。このモデルは、パンチの効いた、深みのある、打ち込みの良い低域のセクションとのびやかな高域のセクションを提供します。ComplyメモリーフォームイヤーピースなしでBGVP DM6のペアを使用することはできませんでした。このイヤホンは非常に明るく、シリコンチップでは高域がピーキーすぎます。Complyフォームイヤーピースは良質のフォームで構成されており、他の安価なフォームイヤーピースのように磨耗したり簡単に割れたりすることはありません。これらには3つの異なるバリエーションがあります.Comply Foam Comfortはドーム型の構造で快適性が向上し、Comply Foam Isolationは通常のメモリフォーム設計で優れた遮音性が得られ、Comply Foam Sportは広い軸の開口部が前方に向かうサウンド表現を実現しています。

 

 そういうわけで、これからは現在のIEMのフィット感の問題にうんざりする前に、イヤーピースローリングを試みてみることをお勧めします。それによってイヤホンそのものに対する意見が変わる可能性があり、IEMを簡単かつ快適に楽しむことができます。ご質問やご質問がある場合、または次のIEMまたはイヤーピースを選択する際にサポートが必要な場合は、HiFiGOのFacebookページでお問い合わせいただくか、support@hifigo.comまでメールでお問い合わせください。

 

  • 元記事の公開日:2020/03/13
  • 著者:Candice Song

 

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【コラム】ダミーヘッドを使ってのレコーディングシグネチャー(音質録音)の試験運用を開始します。違いがわかりますかな?

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この記事の内容は古いです

 当ブログの録音環境は一新されました。それに伴い、レコーディングシグネチャーも新しい測定機器と運用法になっています。このページに収録されている音源よりもはるかに信頼性が高いレコーディングシグネチャーがあります。この記事のことは忘れて下さい。

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ダミーヘッドを買いました

 実は前々から購入計画を練っていたんですが、なかなか踏み出せずにいたダミーヘッドを購入しました。これからのレビューではこのダミーヘッドを使って装着時の写真を撮ったり、録音した音質の公開をしたいと思っています。

 録音音質ですが、欠点があります。どうもダミーヘッドの標準マイクの質が悪いのと、耳道が充分に再現されないので、低域が抜けます。この記事では以下に録音例を載っけていきますが、それらはイコライザーで低域を盛ってそれっぽい感じに再現していますが、マイク品質の問題か録音の音質も悪く、限界があるようです。実際のイヤホン・ヘッドホンはもうちょっと低域が豊かに思えるはずです。

 そこらへんの品質向上はおいおい取り組んでいきたいと思っていますが、このコラムではあくまで現状での録音品質とその限界について軽くわかってもらい、そして一応この品質でもイヤホンやヘッドホンの特徴や違いはなんとなく分かるということを示したいと思います。

 

現状の録音音質の限界

 音質が悪いので、細かな違いはよくわかりません。たとえばMacaW ST600 Proのノズル違いの差はわかりにくいと思います。なお以下のサンプルは音量差などは考慮していません。ぶっちゃけ録音したり、周波数特性を取るのがメインのブログではないので、参考情報としてわかればいいだろ的なレベルで厳密性は求めておりません。

 

Ver. 2.0について

 カナル型イヤホンの録音で抜けがちな低域を補う処置を施しました。Ver. 2.0のイヤホンのレコーディングシグネチャーには低域の修正が加えられて、より生の音に近くなっています。

 

Ver. 3.0について

 一般的な人の外耳道に近い環境を作り、録音しています。これまではイコライザーで調整を加えていましたが、Ver. 3.0ではより自然に近い生音をそのまま録音しています。この処理を行っているのはカナル型イヤホンのみです。

 

録音サンプル

原曲

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銀の意志 Silver Will / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation 

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MacaW ST600 Pro 銀ノズル

 シンセ音に注目すればメタリックな音を持っていることが分かると思います。

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MacaW ST600 Pro 黒ノズル

 銀ノズルに比べて全体的に音が近く、奥行きが少し減っているのがかろうじて分かる程度かも知れません。

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MacaW ST600 Pro 金ノズル

 黒ノズルと比べた方がはっきりすると思いますが、弦楽音などを聴くと伸びが顕著に増しています。

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NF AUDIO NA1(Ver. 3.0)

 シンセ音を聴けば、くっきり系の音というのがわかると思います。

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Moondrop Starfield(Ver. 3.0)

 NA1との音場の広さの違いがわかると思います。

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KBEAR DIAMOND(Ver. 3.0)

 シンセ音を聴くと一聴した感じはマイルドに思えるかも知れませんが、この解像度だとうまく出にくいですが、中高域の手がかりに硬さがあるので意外とかっちりした固まり感のある音で聞こえるのが、なんとなく分かると思います。そのおかげでぼんやりしているようでくっきり音が聞こえます。

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KZ ZSX(Ver. 2.0)

 全体的にガチャガチャし、低域と高域がうるさくてくっついているように聞こえるのがなんとなく分かると思います。とくに弦楽を聴けば高域がありえない感じで前面に出てくるのが分かるでしょう。

 レビューにも書きましたが、人間の耳が一番気持ち良く感じる音域のポイントだけが優先して強調されているので、一聴した印象は快楽的に思えますが、そのせいで弦楽は伸びるのではなく、地を這うように前進して聞こえてきますし、低域もなんかやぶれかぶれで深みがありません。結果として音場が著しく破綻しています。

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NICEHCK NX7(Ver. 2.0)

 立体感が足りないのが分かるでしょう。弦楽の倍音が異様に強調されているのもわかります。また音に実体感が不足しています。このイヤホンの不自然なギシギシ感伝わりますか。下のN6Proと比べてみれば、立体感の差が明瞭になると思います。

 さらにAtomic Floyd SuperDarts Titaniumと聞き比べてみて下さい。倍音が強調され高域がギラついている割に、音に高さがなく開放感が足りなくて、抜けが悪いのが分かると思います。これぞ典型的なピエゾの無駄遣いw

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NUARL N6 Pro(Ver. 2.0)

 完全ワイヤレスとは思えない、素晴らしい奥行き感を堪能して下さい。この音質でも充分分かります。吸い込まれてしまいそうです。

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Atomic Floyd SuperDarts Titanium(Ver. 3.0)

 TwitterでNX7が目指していたのはこの音かも知れないみたいなことをつぶやきました。NX7と聴き比べていただければ、その真意が分かっていただけると思います。

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JVC HA-FX1100(Ver. 2.0)

 WOODシリーズ独特のくゆる美しい響きがあります。この解像度でうまく伝わるか分かりませんが、静寂感などを適度に応用し、空間の空気感を出すのが非常にうまいです。熱気のある臨場感があります。

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final E500(Ver. 2.0)

 E500の人気の秘密が分かると思います。

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Shuoer Tape(Ver. 3.0)

 静電型らしい粒立ち感があります。

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Sabbat X12 Ultra

 低域が素晴らしいです。録音的に低域が多少抜けているので、すごく良い感じに聞こえると思いますが、実際はもうちょっと低域が支配的なので、ドラムのドンドコ感がハンパないです。

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JVC HA-WM90

 演奏しているスタジオの雰囲気が味わえる、箱が感じられる床鳴り感があります。

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ONKYO SN-1

 この音質でも、響きの情報量がやばすぎw空間を満たす音の奔流に包み込まれます。非常に幻想的です。

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ONKYO A800

 力強さのあるパワフルなサウンドで、スピード感と衝撃力があります。

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ONKYO H900M

 低域のパワフルさはA800と同等かそれ以上ですが、やはり音場の開放感に差があり、圧迫感が強いです。ただし没入感の点ではA800に勝り、非常に意識を潜らせやすい音です。

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ULTRASONE Edition 8 EX

 匂い立つような美しい甘美なサウンドを持っています。

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STAX SRM-700S + SR-009S

 一聴すると地味で特徴がなく、面白味がないように思えるかもしれませんが、音の粒立ち感がハンパなく、粒子が細かい非常に分解能の高い音で、他のヘッドホンの録音と聞き比べると解像度やばすぎなのがわかると思いますw

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【PR】セール情報:JVC HA-SW02【数量限定】

JVC HA-SW02

JVC HA-SW02

JVC HA-SW02 密閉型ヘッドホン ハイレゾ対応 CLASS-S WOOD HA-SW02

 

 

JVCのヘッドホン、割安で購入できます

 JVC HA-SW02が在庫一掃セールに出ました。過去最安は25000円くらいですが、ここ半年くらいでは安いです。ただ一応この機種は毎年、1月後半から4月~6月くらいにかけてその年の底値を形成するのがパターン化しています。待っていれば、もうちょっと安くなるかも知れません。

 

セール情報

有効期限:数量限定

販売価格:27839円

販売ページはこちら

 

レビュー記事

 レビュー予定はありません。

 

他にも現在利用可能なamazonクーポンがあります

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【ハイレゾ対応イヤホン Victor HA-FW1500 レビュー】開放的でブライトなのびやかなサウンドとウッドらしい乾いた温かみのある低域が心地よい。凛とした空間。おすすめ

Victor HA-FW1500

Victor HA-FW1500

Victor JVC HA-FW1500 WOODシリーズ 密閉型イヤホン リケーブル ハイレゾ音源対応

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「軽量で着け心地は良い」

おすすめ度*1

Victor HA-FW1500

ASIN
B07ZJ42H3N
スペック・評価
再生周波数帯域 6Hz~52000Hz
インピーダンス 16Ω
感度 103dB
ドライバー

ダイナミック型

音質傾向

透明感がある、響きが良い、音場が広い、解放感がある、抜けが良い、すっきり、清潔

 ハウジングの形状は伝統的なWOODシリーズのデザインよりはむしろHA-FD01に近いものになっています。HA-FD01のようにノズル部分が回転するようにはなっていないので、シュア掛けをする場合、左右を入れ替える必要があります。遮音性はそこそこです。

 

テスト環境 

 今回のテストはCayin N6II/E01Astell&Kern KANN CUBEONKYO GRANBEAT、Astell&Kern KANNで行っています。ゲイン設定は基本的に「高」設定です。

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【2】外観・インターフェース・付属品「割愛」

 ONZOのサブスク版なので付属品は割愛します。ONZOのサービスについて興味がある方は以下をご確認下さい。

www.phileweb.com

www.onzo.co.jp

Victor HA-FW1500Victor HA-FW1500

Victor HA-FW1500Victor HA-FW1500

【3】音質「見通し感がある広めの中域と高く伸びやかな高域、凛とした響きが広がる静寂空間。そしてウッドシリーズらしい乾いた響きの低域」

周波数特性イメージ(試験運用中)

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※周波数特性イメージはあくまでレビューの便宜上、個人的に周波数分布のだいたいのイメージを掴むための参考情報で、測定方法も測定されたデータも非常にアバウトで厳密な信頼性や正確性に欠けます。いずれ勉強を深めて信頼性を高めていきたいとは思いますが、本ブログは周波数特性の測定をメインとしていませんので、期待しないで下さい。私自身も聴感上の音像印象の解釈の補助として利用しているだけで、この周波数特性イメージを全面的に信頼し、依拠しているわけではありません。

 

※またイヤホンの周波数特性イメージはヘッドホンの測定値との互換性を持たせるために、外耳道を疑似的に再現した環境で測定されています。

 

レコーディングシグネチャー(試験運用中)

 レコーディングシグネチャーはバイノーラル録音されていますが、品質は良くありません。人工的に外耳道に近い環境を作って録音していますので、それなりに自然に近い音になっているとは思いますが、聴いたそのままの音質とは異なりますので、あくまで参考情報ということでお願いします。

 

原曲

www.youtube.com

銀の意志 Silver Will / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

 

www.falcom.co.jp

 

anchor.fm

 

インプレッション

 今回は標準イヤピの中で、スパイラルドット+のLサイズを使ってレビューします。

 音質的にはこれまでのウッドシリーズに比べて、開放的になっているように思えます。HA-FD01のD3ドライバー以降、JVCイヤホンの音にはこれまでにない「明瞭性」というテーマが付け加わったように思いますが、このHA-FW1500も音が響く空間性が充分に意識されており、響きの「場」の明瞭性の点で、少なくともこれまでのJVC製品より魅力が増したように思われます。とくにD3の1つ「Dignified(凛とした)」の思想はこの新しいWOODシリーズのコンセプトに大きな影響を与えているのではないかと推測します。中域に響きの場が広く取られていることで、たとえばピアノ音に凛とした透明感が出るほどの充分な余韻が感じられる空間性が持たせられているように思います。

 あとで詳しく聞き比べますが、HA-FX1100と比べてみると音の厚み、情熱感みたいなものは少し減っていて、ピアノ音にたぎるような迫力はないのですが、逆に明るい光沢感は増してより上にきれいに響いて輝く、美しい余韻を手に入れました。響きに凛とするほどの緊張感が出る、透明で静寂な空間が意識されています。

e-earphone.blog

 

 私が一聴した印象はJVCはWOODシリーズでHA-FD01的なものを作りたかったのかなというものでした。シンバルの音なんかを聴いてみるとWOODシリーズらしからぬほどの金属的な音に聞こえましたし、すでに述べたようにピアノ音は明るく透明度の高いものになっており、HA-FX1100の厚みもあって沈み込みも良く、ペダルを強く踏み込んでいるような力強さもありつつ、上辺でまろやかさもある音とは異なって、少し冷たい感触に思えたからです。空間はなんか少しざわざわした空気感があって演奏者の魂まで息づいているようなHA-FX1100のものとは異なり、凛とした音が何にも邪魔されずに響くことが出来るよう透明感が高いものになっています。

 たとえばピアノがアップトーンになるところでは、上昇する響きが、HA-FX1100の場合、「ビィャンビィャン」みたいに響いて、空間が音の重みで鳴動する感じがあるのですが、HA-FW1500の場合、「クィィンクィィン」という響きで、張り詰めた空間そのものが震えるような、緊張感のある音になります。凛とした音というのはおそらくこういう音を言うのではないでしょうか。HA-FX1100には独特のフロアノイズ感もあってピアノのペダル踏み込みに生々しさがありますが、HA-FW1500にはそれもなく、響きに集中した表現になっています。

main Theme-piano Ver-

main Theme-piano Ver-

 

 そういうわけで簡単に、空間の透明感とそこから生まれる緊張感というようなものの存在がこの新しいイヤホンの魅力かも知れないことを大雑把に確認しておいて、結論は急がず、今度は各音域を確認していきたいと思います。

 まず低域ですが、いきなり結論から言うと、ドライでクリーンな見通しの良い感じです。ベース音はなかなか黒く、ブンブン感も少しあり、それよりさらにウンウン深いところで鳴る沈み込みの良い音ですが、音の輪郭はスキッとした清潔感があって、響きが適度に拡散されて聞こえるので、篭もる感じはあまりありません。キックはトストスと一点をしっかり突く感じがあり、床面に少し鳴動があります。胴鳴りはそれほど強くなく、ドラムはそれほど膨らんで聞こえませんので、どちらかというとクリアに聞こえます。低域弦楽は少し明るく浮き上がって聞こえ、弦のしなりにビヨンビヨンする感じがわずかにありますが、基本的には少し下向きの透明感のある音です。

 おそらく伝統的なWOODシリーズ愛好者からHA-FW1500が非難されるとすれば、この低域弦楽の厚みのない表現で、これまでドンとした重みと濃厚感のある低域弦楽の豊かさでJAZZやクラシックを楽しんでいたであろう層にはウケが良くないかも知れません。率直に言って、低域弦楽はやや浅煎りで浮き足だって聞こえ、これまでのWOODシリーズのように、響きが重く沈んでいく感触は得られないでしょう。ここを調整することでHA-FW1500はより透明度の高い広い音場を手に入れたとも言えるところはありますが、JAZZは軽っぽく聞こえるようになったことは確かです。

 中域は少しアタック感が強く、基本的には前傾的で清潔にされているようです。これまでのWOODシリーズにあった音の根立ちのよい感じとは異なり、透明感重視で中高域に向かって音を傾斜させて押し出す感じになり、よりのびやかさが感じられるようになりました。ただしその代償として音は少し薄く、太さが若干失われているので、スムースな感じは増えましたが、豊かな音の広がりは中域ではそれほど感じられません。ピアノ音やギターはやや浮かれ気味に明るく伸びていく感じに聞こえます。ボーカルフォーカスは良いですが、ボーカルの声色はこれまでのWOODシリーズに比べると少し薄味で、ツ音や息感が強調されて聞こえるでしょう。それでも音場が清潔になり広く感じられる分だけボーカルに音が被さる感じは減っているはずです。

 中高域は少しアタックを出すために前進的です。ここでは中域に適度な奥行き感を出すほどには音は前に出ており、スネアに硬さを、弦楽音やギターのディストーションには伸びやかさが加えられており、中域から少し早く高く離れていく感覚があると思います。それが音抜けの良さを感じさせ、響きが上に広がって抜けていく開放的な感覚を生み出しています。またこの中高域の明るい感じが音楽全体的に明るさももたらしており、ブライトネスはやや強めの印象を受けると思います。これまでのWOODシリーズはどちらかというと根立ちを意識した音のように私は解釈してきましたが、このHA-FW1500はむしろ音が床面から離れて、空間に高く響いていく感覚を味わわせてくれるでしょう。

 高域の高いところは中高域よりは後退しており、シンバルは少し白味を出して輝きも一定程度ありますが、派手に輝きすぎないよう一定の透明感を意識されているようです。そのため、高さは充分に感じられつつも、中高域の響きの抜けを邪魔しないように煌めきすぎないバランスになっており、大抵の曲では高さを意識させるというよりは抜けを感じさせる程度のものとなっています。弦楽も中高域では少しアタックして筋立ちを見せつつ、上に行くと透明になっていく、ヒステリックさを強調しない味わいに聞こえるでしょう。息感はわずかにスーハーが強調されて息が伸びて抜ける感じがありますが、一般的にはサ行が刺さるほどではないはずです。

 

 総合すると少し清潔感のある響きの広がる透明な空間を意識した、開放的な音場を持つイヤホンです。床面は少し深いところが強調されやすく、中域に近い低域弦楽に濃厚感が出づらいところがあります。音はそういう意味で少し現代的な音場重視に傾けられた印象で、「のびやかさ」と「響きの広がり」を充分に意識した空間を意識した音響設計になっています。人によっては音がやや細く、色味が薄いと思うかも知れません。一方で弦楽に軽やかでのびやかな音を、ピアノに透徹した凛とした響きを感じたい人にはこのイヤホンは魅力的に思えるかも知れません。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや鮮やか。空間が中域で透明な感じがあるので、中高域の最も艶やかな部分は比較的くっきり聞こえやすい。ただし色味は濃くない。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや尖る。弦楽は少し細く伸びる感じはあり、ボーカルも少し尖りがちなところを感じるが、全体的に鋭利な感じは多くない。
明るさ
(明るい/暗い)
明るい。基本的に中高域の支配力が強いのか中域下くらいまで明るい感じがある。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。中高域で手がかりを強調する感じはある。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや硬い。スネアは少しアタックは強く出やすいので音が硬く感じられやすいところはある。EDMは少しギシギシするかもしれない。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや尖る。ボーカルや弦楽に少し尖る感じはあるかも知れない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや騒々しい。中高域にアタック感があるので、少しだけガチャガチャして感じられやすいかも知れない。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや力強い。アタックは少し強め。
豊かさ
(豊か/貧弱)

普通。響きは良い。色味は少し薄めで音場は基本的に広めに取られているので、充実感の強い感じでもない。

太さ
(太い/細い)
やや細い。少し細い印象を受ける。
手触り
(ざらざら/滑らか)
普通。シンバルは少し細かいが、音はほどよく色味が抑えられていて、輝きがあまり強調されず、シルキーでさらさらしている感じに聞こえる。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。緻密さを強調しすぎないが、音は少し細い。
清潔感
(澄んだ/濁った)

澄んだ。中高域の響きをとくに重視して、空間に清潔感を出している。

潤い
(潤いのある/乾いた)
やや乾いた。音は基本的にドライ。
重さ
(重い/軽い)
やや軽い。浮揚感が強いので、全体的に少し軽い感じの表現に聞こえる。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
やや澄んでいる

やや澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

やや明るい やや明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

伸びやか

伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや乾いている やや乾いている

太いか

(太い/細い)

やや細い やや細い

濃いか

(濃い/薄い)

やや薄い やや薄い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

やや目立つ やや目立つ

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
スカスカ
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
広い
定位感
(頭内的/頭外的)
やや頭外的
分離感
(拡散的/密集的)
やや拡散的

 

美点
  1. 空間が清潔
  2. 響きがよい
  3. アタック感がある
  4. 適度な立体感がある
  5. ボーカルフォーカスは悪くない
  6. 開放的で抜けが良い
欠点
  1. 低域に厚みがない
  2. 濃厚感に欠ける
  3. 色味が少し薄い

 

[高音]:高域は開放的で抜けは良い印象だが、高さを目立たせすぎないように輝きを強調しすぎない。シンバルは充分に白味があるが、輝きは少し透明でシャーンよりはシーンという感じのシルキーな空気感の広がりで臭みがない。弦楽の高い音も透明に抜けていく感じがあり、ボーカルも息感を少し出してサ行は少し強調されるが、刺さらない透明感がある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は清潔でボーカルは少し薄味に聞こえる。楽器音もピアノやギターはどちらかというと上に伸びていく感じの浮かれた音で明るく、低域から少し分離して聞こえ、ワイドレンジ感があるが、甘味や豊穣感には少し欠ける。

[低音]:100hz~40hzまで少し重い鈍い感じのあるボーッという音。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域も少しすっきりした見通し感があり、ベース音は黒めだが、ブンブン感はほどほど、深いところのウンウンのほうが少し強く床面に響く深堀り感がある。バスドラキックも同様にトストスドスドスくらいで重みはそれほどなく、しかし床面には少し響く。低域弦楽はやや明るく、ボロンというくらいの浮き上がりが良い印象を受ける(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域は清潔系で、中高域でアタックを感じさせ、音が伸びやかに響くような音場になっている。低域は中高域の響きを邪魔しないよう、中低域の上側は前に出すぎないようになっており、少し深いところでコクを感じさせる印象になるだろう。全体的に厚みは少し少なめで、ちょっとすっきりした感じになっている(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:スネアの鼓面は少し硬くアタック感が強めで、バチバチバシバシした叩きつける感じで聞かせる。胴鳴りはそれほどでもなく、むしろ床鳴りのほうが多いくらいで縦軸に長い感じがある。やや上で弾ける感じのパツンパツンないしバツンバツン。ハイハットは透明感がシンシンした感じで透明感が高く、高さもあるが、スネアの湖面の弾けが強いので、激しいロックでは若干吹き飛ばされがちに聞こえる可能性はある。基本的にスネア主導で叩きつけるように疾走感を出していく感じになる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともに豊満さに欠け、コクもあまりなく、透明系の少し薄味に聞こえる。空間が透明で音場が広いので埋没感はないが、少し甘みには欠けるように感じられる可能性はある。ボディが薄い分だけ子音の輪郭は目立ちやすくなっており、また息感は少し強調されて少しスーハー感が強い。爽やかさは感じられるだろう。

 

【4】官能性「伸びやか系の響きが良いサウンド」

松下萌子「雨あがり」(vs JVC HA-FX1100)

雨あがり

雨あがり

【Cayin N6II/E01(A)で鑑賞】比較的音が濃いめで密度感の高い曲なのでHA-FW1500の清潔感がある感じでもあまりスカスカする感じはありません。スネアが少し硬めなので、リズムはドドスコ感がよく出ていて個人的には気持ち良いです。ギターはかなり伸び上がってくる感じで、重めのピアノ音も結構明るく響きます。ボーカルはのびやかで、この曲では結構アップトーンの場面が多いので、ボーカルの上昇圧は多めに味わえる感じがあり、息の抜けも良いので、サビも滞留せず気持ちよく伸びてくれます。ややアタックが強くて楽器音がガチャガチャしますが、音場は適度に整理されているので、それほどうるさくもありません。

 

 さて、同じWOODシリーズのHA-FX1100と聴き比べてみますと、押し出し感が明らかに違い、HA-FX1100はボーカルをしっかり押し込んでくる感覚があります。ギターものびやかさもありますがそれ以上に横の広がりを持っていて、頭を囲い込み、音を逃しません。ボーカルの上昇圧はHA-FW1500に劣り、のびやかさに欠けますが、反面、声色にはコクがあって、滞留する濃厚感があり、サビでもリスナーを意識してまっすぐ伸びてきます。ベース音は下ではっきりと濃く、ギター音は熱気を出して渦巻く感じがあります。やや密度感過多なところがありますが、楽器音全てが響き合うパワフルで充実感のあるサウンドです。

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 まあ文章の熱の入り方が少し違ったんで、皆さん薄々お気づきでしょうが、ぶっちゃけこの曲を聞くならやはり私はHA-FX1100推しです。個人的に好きすぎる音ということもありますが、HA-FX1100のほうがボーカルに気持ちが乗って聞こえるので、断然没入できます。そもそもHA-FX1100は私が崇拝しているに近い機種であり、もはや私の音楽のソウルフードといっても過言ではないので、HA-FW1500の音は少しお上品すぎて、熱気が足りないなという感想をどうしても抱いてしまいます。あまりに自分が好きな機種とはさすがに客観的な比較は不可能かもしれないという好例です。比較対象が悪すぎました。

 


雨あがり

 

梶浦由記「a fighter-girl from east」(vs Tago T3-02)

a fighter-girl from east

a fighter-girl from east

【KANN CUBEで鑑賞】この曲は木管音中心ですが、その響きをHA-FW1500は丁寧に聞かせてくます。空間に清潔で透明な感じがあり、管楽も上に透明に響く凛とした静寂感があり、弦楽もあまり色味を出しすぎずに透明な響きを空間に広げます。それでいてシンバルの粒立ちは透明感がありながらも細かく、太鼓も張りがあってアタック感があるので、濃さはありませんが手がかりと手応えはしっかりしています。ややすっきりして聞かせるところはあり、低域の床面は少し遠いのがスカスカして感じられる人はいるかもしれません。

 

 さてTago T3-02は明らかにHA-FW1500より色味が濃く、低域も近くて力強く、充実感がある音に聞こえるはずです。管楽はより響きを強くピーヒョロピーヒョロはっきり聞こえ、弦楽も明るめながらすこし太く聞こえ、中域で濃厚感があります。明らかに音は近いので、音場はHA-FW1500に比べると少し狭い印象を受けるかもしれませんが、一方で濃い音の広がりはよく感じられるでしょう。また低域と中高域の両方が濃くわかりやすいので、グルーヴ感はT3-02のほうがよい印象を受ける可能性が高いです。音の本体より響きの雰囲気みたいなものを重視していたHA-FW1500に比べると、音そのものがわかりやすい感じでリスニング的な楽しみは多いように思われます。

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 個人的な好みでいうと、実はTago T3-02が好きです。基本的に私は色味が濃い音を好む傾向があるというのが大きな理由ですが、低域と中域以上のつながりがよく、音楽により一体感があるというのもT3-02を選んだ根拠です。とくにT3-02は太鼓の響きの震えが床面を揺らしているのが明瞭に感じられ、胴鳴りと床鳴り合わせて生々しい腹にこたえる感じをちゃんと表現しているのが、この曲の場合大きな魅力に思えます。

 


TVアニメ『プリンセス・プリンシパル』オリジナルサウンドトラック

 

ももすももす「アネクドット」(vs JVC HA-FD01[ステンレス])

アネクドット

アネクドット

【KANNで鑑賞】この曲の場合、スネアの手応えがしっかり出て、少し硬めにビシバシスピード感を出してくれる感じが気持ち良いです。またボーカルは清潔系でのびやかで、サビで十分に伸びたあと、さらに少し息が伸びるくらいの突き抜ける清涼感があります。ただし色味はやや薄味で甘みには少し欠ける印象です。ギターも同様に伸びやかで上に響きますが、色味は淡くて音の広がりがややスカスカして感じられます。見通し感はよく、さっぱり味で味わえます。

 

 さて、この曲をJVC HA-FD01(ステンレスノズル)と聴き比べてみます。実はHA-FD01のステンレスノズルとHA-FW1500は印象的に結構似ているところはあり、ボーカルの息感の伸びる感じや透明感がありながらもシンバルの粒立ちがよい感じ、ギターが上に響く、低域が中高域とのバランスと空間性を考えて少し離れて聞こえるなど共通点があります。ただ音場はHA-FW1500のほうが広く感じられ、空間の清潔感はHA-FD01のほうが少し劣って聞こえます。HA-FD01のほうが金属筐体の分だけ音の響きに硬い感じがあり、シンバルなんかはだいぶカチカチしていて、低域も少しパキパキしていますが、なんだかんだいって質感を除けば音響的な基本デザインは、少し音が薄いところも含めて相似しています。ブライト系の音という点も共通です。HA-FD01の音のほうが粒立ちが強く、ソリッド感があるといった細かい相違を除けば、ほとんどおんなじ感じで音楽を味わえそうです。

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 そういうわけで、ぶっちゃけたところHA-FW1500をHA-FD01を聴き比べての個人的な感想は、これ、HA-FD01あったら別にいらないかもしれないというものでした。 

 


アネクドット

 

【5】総評「開放的で伸びやかな響きが好きならおすすめです」

 個人的にはブライト系の音はJVC HA-FD01で間に合っていて、しかもHA-FD01のほうがノズルカスタマイズもできて自由度が高い感じです。これまでのWOODシリーズは濃厚感重視だったので、それとは違うHA-FW1500の独自な感じが最初は面白いと思いましたが、聴き込んでみた今はあまり求めていた音とは違うかもしれないと思うようになりました。まあ私のWOODシリーズのイメージは完全にHA-FX1100に侵されているんで、当てにならないところがあります。

 もちろんWOODシリーズとしては比較的新鮮味のある音で、音場の開放感を重視して聞きたい人にはかなり魅力的だと思います。クラシック音楽では弦楽や木管、ピアノの響きの空間に広がっていく感じなんかは、これまでのWOODで伸び切らなかったところまで伸びてくれると思います。

 

  • 伸びやかで開放的な音
  • 音場が清潔で広い
  • 濃厚感に欠ける

 

Victor HA-FW1500

Victor HA-FW1500

Victor JVC HA-FW1500 WOODシリーズ 密閉型イヤホン リケーブル ハイレゾ音源対応

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ニュース】オーディオテクニカからもノイキャン搭載完全ワイヤレスイヤホン登場!/JVCはスポーツモデルの新作完全ワイヤレスイヤホンをリリース[audio-technica ATH-ANC300TW/JVC HA-AE5T]

audio-technica ATH-ANC300TW

audio-technica ATH-ANC300TW

 

 北米で開催中のCES2020にて、オーディオテクニカとJVCから新作完全ワイヤレスイヤホンが発表されました。

 

 

オーディオテクニカ初のノイズキャンセリング搭載完全ワイヤレスイヤホン「ATH-ANC300TW」

 オーテクから発表された新作完全ワイヤレスイヤホンはアクティブノイズキャンセリング搭載モデルになるようです。2019年から完全ワイヤレスイヤホンにノイキャンブームが来ていますが、オーテクの新作もその波に乗るようです。販売価格は229ドル前後を予想しているとのことです。

 

 その新作完全ワイヤレスイヤホン「ATH-ANC300TW」は型番に「ANC」がつくように、オーテクのノイキャン製品シリーズ「Quiet Point」に属する製品になるようです。「Quiet Point」シリーズといえば、ヘッドホンモデルの「ATH-ANC900BT」は比較的高い評価を得ており、AV家電雑誌などでSONY・BOSEのノイキャン2強よりも場合によっておすすめ度が高く評価されていることもあった機種です。

 ただしそのおすすめされる理由は「ノイキャン性能が2強より高い」というより、「より自然に使える」というような理由が多かったので、ノイキャン最強というわけではないだろうということには留意する必要がありそうです。

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 ATH-ANC300TWもオーテク独自の「QUIET POINTハイブリッドデジタルノイズキャンセリング技術」を搭載しているということで、そのノイキャン性能には期待しかありません。Qualcomm系のチップを搭載し、aptX/AAC/SBCのコーデックに対応しており、「TWS+」も利用できるとのこと。

 ノイキャンを搭載したせいか、イヤホン単体で連続再生約4.5時間、充電ケースとの併用で最大約18時間というバッテリー性能が少し物足りない感じが気になります。

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JVCの新作ワイヤレスイヤホンはスポーツモデル「HA-AE5T」

 JVCからも新作完全ワイヤレスイヤホンが出ます。JVCの完全ワイヤレスイヤホンの特徴は基本的に普及帯の1万円を意識したラインナップになっており、新作の「HA-AE5T」も予想売価150ドル前後と、おそらく国内販売価格も1万円台に抑えられていることです。HA-AE5Tはクアルコムのチップを搭載し、おそらくJVC初のaptX&TWS+対応機種になると思われます。

 スポーツモデルらしく防塵防水性能も備えており、IP55準拠の品質になるようです。

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【ハイレゾ対応ヘッドホン Victor HA-WM90 レビュー】沈み込みの良い重低音と濃厚感のある中域から上に向かっては豊かに響く、ほどよくアタックのある高域のバランスが良い。スタジオ的な音響が楽しめる。おすすめ

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90-B ポータブルヘッドホン ブラック

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「軽量で着け心地は良い」

おすすめ度*1

Victor HA-WM90

ASIN
B07K7DTL21
スペック・評価
再生周波数帯域 10hz~40000hz
インピーダンス 56Ω
感度 100dB
ドライバー

ダイナミック型

音質傾向

パワフル、立体感がある、空気感がある、清潔感がある、アタック感がある、スタジオのような音響、重みのある低域、箱鳴り感、ダイナミックな音

 耳をしっかり覆うデザインになっています。装着方法としてはまずかっつり合わせて装着し、そこからわずかに広く開けて、耳を下から押さえるような装着方法が良いようです(Victorスタジオで聞きました)。装着感は軽く、フィットもよく考えられています。遮音性はそこそこです。

 

テスト環境 

 今回のテストはCayin N6II/A01Astell&Kern KANN CUBEONKYO GRANBEATで行っています。またGRANBEATにポタアンULTRASONE PantherをAUXで繋いだものと、NW-A105にxDuoo XD-05 PlusをLDACでワイヤレス接続したものを使っています。またゲイン設定は高設定です。

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装着サンプル

Victor HA-WM90Victor HA-WM90Victor HA-WM90

 

【2】外観・インターフェース・付属品「割愛」

 ONZOのサブスク版なので付属品は割愛します。ONZOのサービスについて興味がある方は以下をご確認下さい。

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Victor HA-WM90Victor HA-WM90

【3】音質「ほどよく深堀り感もある沈み込みの良い低域がよく引き締め、適度な静寂感のある空間に、中域以上の音がよく響く、小型スタジオのような熱気に満ちた空間が再現される」

周波数特性イメージ(試験運用中)

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※周波数特性イメージはあくまでレビューの便宜上、個人的に周波数分布のだいたいのイメージを掴むための参考情報で、測定方法も測定されたデータも非常にアバウトで厳密な信頼性や正確性に欠けます。いずれ勉強を深めて信頼性を高めていきたいとは思いますが、本ブログは周波数特性の測定をメインとしていませんので、期待しないで下さい。私自身も聴感上の音像印象の解釈の補助として利用しているだけで、この周波数特性イメージを全面的に信頼し、依拠しているわけではありません。

 

レコーディングシグネチャー(試験運用中)

 レコーディングシグネチャーはバイノーラル録音されていますが、品質は良くありません。低域は抜けやすくなるので、イコライザーで低域を持ち上げていますが、それでも充分出ていません。したがって聴いたそのままの音質とは異なりますので、あくまで参考情報ということでお願いします。

 

原曲

www.youtube.com

銀の意志 Silver Will / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation

www.falcom.co.jp

 

anchor.fm

 

 音質的な特徴としては深堀り感がありながらもアタックも強めの活きの良い低域がまず目を引くでしょう。JAZZでは低域弦楽で重みをちょっと強めに押し出し、そこに音が吸い込まれていくような深みを見せてくれ、ロックではドラムの胴鳴りをかなり激しく撃ち込んで、ノリの良い足場を作って音楽全体を引き締めます。EDMでは少し踏み込みが深いドカッとした重みを出す感じになりますが、アタック感があって機敏さがあるので、リズムコントロールに優れています。この重みを重視しながらもスピード感のある機敏さを併せ持ったレスリングや柔道の選手のような柔軟さのあるパワフルな低域が、Victorらしいエネルギッシュな表現を音楽にもたらしてくれます。まあ率直に言ってJVC党の私にとって、この低域は最高に近い好みな音です。

  中域は少し前傾しており、アタックを出して少し伸びやかに音が押し出されてきます。ギターや弦楽は少し奥から伸びてくる感覚があり、ボーカルもやや前のめりにサビでどんどん伸びていく感じがあります。奥行き感もあるので音に疾走感もよく出て、ロックでも十分にスピードが乗って聞こえます。それでいて、低域音とのつながりも意識されており、押し出されてくる胴鳴り音が個々の楽器の下をよく支えているので、根立ちもしっかりしています。やや低域と中高域で音の押し出し感が強く、中域で後退感が見られるいわゆる「ドンシャリ」的なV字構造を感じますが、中域下の少し清潔なあたりは、低域音がうまく滑り込んで重量感を出してくれるので、スカスカではありません。その低域音は中高域音さえわずかに色付けするほど十分に熱狂的でありながら、沈み込みとアタックがしっかり利いているので、熱気が空間に必要以上に滞留することがなく、ハイハットのスプラッシュなどでほどよく拡散されていくので、風通しの良ささえ感じるほどです。この中高域以上と低域のうまいバランス配分感覚がまさにJVC的で、音の響きがスタジオ的な箱を意識させてしっかり熱気のある濃厚感を出しつつ、一方でその空気感そのものを切り裂くほどのアタックを楽器音にもたらしてもいて、各楽器が十分に主張して聞こえる臨場性のある、スタジオ録音の生感覚が味わえるようになっています。

 高域はわずかにアタックが抑えられているようですが、中高域の押し出しに乗って十分に前に出てくるので、中高域の上部にはちゃんと高さが感じられるようになっています。この高域も響きの高さが考えられており、高いところではわずかに遠ざかっていきつつも、弦楽やハイハットの穂先につねに頭一つ出ている感じがあって、しかもドームのようにやや高いところに天井がある感覚を生み出しています。そのおかげで天井で響いているような感覚がしっかりあり、箱としてのスタジオで音楽を聞いている感覚に生々しさを加えてくれるのです。

 

 総合すると、このHA-WM90の音は、私の解釈ではしたがって、ライブ会場の音というよりはスタジオ録音的な音で、床面の箱鳴り感はしっかりありつつも、響きすぎない感じがあり、各楽器は演奏者の熱気を適度に出しつつも、スタジオ的な静寂な背景が存在し、適度に響き合う空間が意識されたものとなっています。

 しかし率直な感想を言わせてもらえば、この機種の音はとても素晴らしく完成度の高い響きを持っていますが、ある意味「現実的な世界観」を超え出ていない音でもあり、ONKYO SN-1の非凡といって良い「幻想的な音」に比べると、いささかわかりやすい感じではあります。そういう意味で万人が素晴らしい音と感じるとは思いますが、SN-1ほどの異彩がある機種ではありません。そういうわけでSN-1の音は現状、私は「日に1度聞かないと生きた心地がしない」レベルですが、HA-WM90は「毎日聴かなくても禁断症状が出ない」レベルくらいの差はあり、本音で言えば、同じ価格くらいなら、SN-1のほうが最終的には優れた音楽体験ができるだろうなと考えています。

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オプションサービス「WiZMUSIC」の「EXOFIELD」でVictorスタジオ「EX Room」のスピーカーの立体感を再現

 JVCはこのHA-WM90専用のオプションサービスを用意しています。このオプションサービスを利用すると、Victor独自技術の立体音響システムを専用アプリで楽しむことができるようになります。この立体音響は完全にHA-WM90に最適化されています。サービスに申し込むと、専用機材でVictorスタジオの「EX Room」のスピーカーの音場表現をHA-WM90の環境に合わせて調整したデータを取ってもらえます。それを専用のアプリで読み込んで再現できるというのが「EXOFIELD」です。

 これを使うことでHA-WM90にほぼ完全にスピーカーの前方定位感が再現されます。サービス料金は10万円とやや高く、アプリも限られているのが問題ですが、私が体験したところ、ほぼ完全にスピーカー音場が再現されていて、なかなか素晴らしいと思いました。ただし、個人的な感想を言うと、音場は完全に再現されますが、スピーカー音の持つ空気振動感みたいなものは消える上に、ヘッドホンの中域が少しスカスカになるのが気になりました。

 年に数回体験会をやっているようですので、興味がある方は参加してみると楽しいと思います。

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音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
鮮やか。中高域はアタックもよく、艶やかな音像が押し出されて聞こえてくる。音場のコントラスト感もよく、音がくっきりしている。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鋭い。中高域から高域にかけて押し出し感は少し強く、ギターやシンバルなどの金物系の刻みもやや細かめ。
明るさ
(明るい/暗い)
やや明るい。コントラストが高めで、中高域が映えるので、音場は少し明るい。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。艶やかな音が明るく色づくのが目立つ。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや硬い。ややアタックは強いので、中高域付近は少し角立つくらいかもしれない。
尖り
(尖っている/丸みがある)
普通。音は少し高域で細かいが、音の抜けは適度に後退的に抑えられており、尖る感じは強くない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
やや騒々しい。アタックは強めなので、音の押し出し感は少し強い。
力強さ
(力強い/嫋やか)
力強い。低域の踏み込みに重みがあり、中高域のアタックも低域のパンチも強め。
豊かさ
(豊か/貧弱)

豊か。低域のパワフルな量感、中高域の音像の情報量の適度な緻密さ、適度に太く響く楽器音とボーカルと、全体的に情報量が多く、充実している。

太さ
(太い/細い)
やや太い。やや低域の胴鳴りが目立つので、音は太めに感じられるかもしれない。
手触り
(ざらざら/滑らか)
普通。やや低域と中高域で押し出しが強く、音楽的な起伏と手がかりが多めで、滑らかという感じではない。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。高域は少し緻密になる。
清潔感
(澄んだ/濁った)

普通。中高域付近の背景は透明度が高く、高域の高いところでやや風通しがよい感じがあるが、基本的に低域の熱気が空間に少し空気感を出している感じがある。

潤い
(潤いのある/乾いた)
普通。ピアノ音やシンバルに少しみずみずしさがあるが、自然なじんわり感程度で潤いを強調する感じではない。
重さ
(重い/軽い)
重い。低域の沈み込みがよく、とくに重みは目立つ。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
普通 普通

明るいか

(明るい/暗い)

やや明るい やや明るい

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

やや伸びやか

やや伸びやか

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

やや潤っている やや潤っている

太いか

(太い/細い)

普通 普通

濃いか

(濃い/薄い)

やや濃い やや濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

普通 普通

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
普通
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
深掘り感がある
主に中域の奥行き感
(前進的/後傾的/前傾的/後退的)
前傾的
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)
やや広い
定位感
(頭内的/頭外的)
普通
分離感
(拡散的/密集的)
やや拡散的

 

美点
  1. ややアタックが強い
  2. 適度な立体感がある
  3. 適度な濃厚感がある
  4. 力強く重い低域
  5. スタジオ的な響きのよい空間表現
  6. ボーカルフォーカスは悪くない
  7. 適度な情報量
  8. 聞き疲れしにくい
欠点
  1. 低域がやや強め

 

[高音]:高域は高いところは少し清潔に聞こえる。弦楽やハイハットの穂先はやや高く抜ける感じがあるが、中高域よりは目立ちすぎない感じになっている。シルキーな手触りが感じられる。中高域はアタックが強く、ギター音はかなり前傾して伸びてくる感じがあり、弦楽も少しエッジを立てて聞こえる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域はやや前傾的で中高域に向かって伸びる感覚がある。中域は少し浮揚感があり、音が浮き上がってくる感じがあるが、一方で低域の胴鳴りも下にしっかり聞こえて、響きの沈み込みも感じられ、やや縦軸に分離感があるものの、音に実体感が感じられる。低域の黒みもあるので背景は締まっており、色味はやや濃い目に聞こえる。横幅よりはわずかに奥行きが広いかもしれない。

[低音]:100hz~40hzまで少し重く沈み込みの強いやや輪郭が震えるボーッという振動音。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。まずバスドラムのドンはかなり重く黒く明瞭に聞こえる。ベース音も黒みが強く、ブンブン感もあるがそれ以上に深いところのウンウンする鳴動感がある。胴鳴りも少しあるが、豊満に広がらず、重量感のあるドンを強く出す音。低域弦楽は少しドンという重みが強めでやはり黒い感じがあり、沈み込みを強く感じさせる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:アタック感のある少し伸びやかな響きを見せる中高域と低域の深く沈み込みの良い感じが、ワイドレンジな縦軸を形成している。また奥行きの強調に伴って、音に少しの前方定位感が加えられており、横幅も少し広めである。味付け的にはどちらかといえば、いわゆるドンシャリの系統になると思う(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:スネアの鼓面は少しアタック強めに押し出され、また明るく弾ける感じもあり、パシッパツッと跳ねる感じがある。胴鳴りはやや低くて鼓面からの分離が少し感じられるので、縦軸に少し長い感じがある。バスドラキックは重みを強調するドシンとした音。重めだが、上辺は少し明るいバッツンバッツンくらいに聞こえる。ハイハットは穂先も少し高く、やや白味が強い感じでシルキーな感じに聞こえる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:男声ボーカルは上で伸びるが、下でも一定のコクを感じさせる。女声ボーカルは中域で十分に広がりを出しつつ、少し上に伸びて、息でもうひと押しするくらいの軸がある。ボーカルは楽器音とそれほど離れておらず、フォーカスが強いという感じではなく、どちらかといえばわずかに前面にいる程度で、ほとんど均等である。ただし奥行き感があるのでボーカル周りは少し清潔にはなっている。子音にあまり強調はなく、ボーカルは中域でふくよかで、中高域に向かって伸びるが、中域に十分厚みがあるので、細くなる感じはない。上で息遣いはやや強調されてサ行は若干尖る感じはあるが、適正音量ではツ音は基本的に尖る感じはほとんどない。

 

【4】官能性「スタジオ感のある味わい」

富田美憂「Present Moment」

Present Moment

Present Moment

【GRANBEAT + ULTRASONE Pantherで鑑賞】このヘッドホンに特徴的なことはこういうドラムのしっかりしている曲を聞くと、十分な重みと適度な鳴動感を出して、床面にスタジオで響くようなリアルな振動が感じられることです。やや鳴動が強く、バランスを考えると少し響きすぎている感じはあるので、人によっては重すぎる低域になると思いますが、木製の床面を持つ箱で反響している感覚がリアルに感じられるので、かなり生々しい感じがあります。この曲だとドラムの反響感がやや支配的になりやすい感じはありますが、一方で中高域の楽器音も十分にアタックを出して伸びてくれるので、ドラムサウンドの中からしっかり突き抜け、高域ではシンバルに風通しの良い清涼感も感じられます。またこの曲のボーカルはツ音が尖りやすい感じがありますが、このヘッドホンは適正音量くらいではほとんど尖る感じはないと思います。

 聞こえ方はライブを聴いているというよりはスタジオ収録を聴いているような感じです。

 


【Amazon.co.jp限定】Present Moment【初回限定盤】(デカジャケ付)

 

早見沙織「dis-」

dis-

dis-

【KANN CUBEで鑑賞】この曲の場合、元々高域で派手にシャリシャリする感じがありますが、その感触は結構アタック強めに押し出されてきます。低域ドラムはやや暗めで重く締まった黒みの強い感じなので、ダンス曲ですが、床面は明るい感じではないです。どちらかというとちょっと重厚で、コントラスト強めのやや大人びていますが、パワーのある聴かせ方です。力関係的にはやはりやや低域が強いので、箱鳴りしている感じが人によっては気になるかもしれません。少なくともダンスホールはあまり広くない印象で、スタジオ的に聞こえるでしょう。

 


(神のみぞ知るセカイ)キャラクター・カバーALBUM2~選曲:若木民喜 (初回限定盤)

 

フランシュシュ「To my Dearest」

To my Dearest

To my Dearest

【NW-A105 + xDuoo XD05 plusで鑑賞】xDuoo XD05 plusはちょっと中域で音が太い感じがあるので、穏やかな曲調ということもあるでしょうが、音の上下のつながりはよく、根立ちがしっかりしている印象を受けます。低域はかなり沈み込みが重く、ドーンとした黒みのある、深くコクを出すような感じで出るので重厚感が十分にあります。ウッドハウジングっぽい響きの粒がパシパシッと弾ける感じがあって、部屋なりの残響感にスタジオっぽい立体感があります。

 


(初回盤)ゾンビランドサガ フランシュシュ The Best

 

TRUE「Sincerely」

Sincerely

Sincerely

【Cayin N6II/A01で鑑賞】この曲を聴くとウッドハウジングっぽいなぁと個人的には思います。多孔質な木材が適度に音を吸音・拡散している感じがあって、音の輪郭がスキッとしている感じがあります。そのせいか収録スタジオに音が適度に吸音されている、あれに近い感じで音が少しすっきりした輪郭で聞こえてくる感じがあります。音の印象はややドライにはなりますが、細かな粒子を伴って粒立ちしている感じがあり、ピアノや木管音の沈み込む感じにも、空間に埃が舞っている中沈んでいくかのようなリアルさがあります。

 


Sincerely (アニメ盤)

【5】総評「スタジオ的な音でしっかり聞けるヘッドホン。低域の箱鳴り感が人によっては気になるかもしれない」

 ウッドハウジング独特の、音が掠れるというのとも違う感じだと思うのですが、少し音の輪郭がすっきりする空気感の中で聞こえる感じがあります。低域はかなりリアルな部屋鳴り感を出すためにちょっと強調されている感じはあるので、人によっては少し出すぎている感じがあるかもしれませんが、それが沈み込みの良さももたらしています。アタックも十分で音楽的な楽しさ、立体感も適度に感じさせてくれます。現状で最も魅力的なヘッドホンの一つであることは間違いありません。

 

  • スタジオの生々しさが感じられる音
  • アタックもよくパワフルな音響
  • 立体感や分離感が適度に感じられる

 

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90

Victor HA-WM90-B ポータブルヘッドホン ブラック

 

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【aptX対応Bluetoothレシーバー JVC SU-ARX01BT レビュー】音質はかなり完成度が高く、なかなかBTでは出しづらい奥行き感を出すことができる。通信品質はそれほどでもない。おすすめ

JVC SU-ARX01BT

JVC SU-ARX01BT

JVC SU-ARX01BT ワイヤレス リケーブル CLASS-S 高音質化技術 K2テクノロジー搭載/Bluetooth・NFC対応/連続7時間再生/MMCX端子採用

 

 

【導入】免責事項と何のためのレビューかについて

 そもそもこの記事はWestone B50のレビュー記事の続きみたいになっております。B50の記事を読んで頂けると分かるのですが、付属の純正Bluetoothケーブルについては比較対象がなかったので、保留としました。つまり、このSU-ARX01BTのレビューは、B50付属のWestoneの純正Bluetoothケーブルがどの程度の性能なのかを比較して明らかにするレビューでもあるということです。

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 またこのレビューで用いるSU-ARX01BTはONZOのサービスを使っています。したがって、ONZOのサブスク版なので付属品は割愛します。ONZOのサービスについて興味がある方は以下を確認下さい。

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 では前置きはこれくらいにして、早速レビューしちゃいましょう。

 

【外観&スペック】ネックバンド式&端子はmmcx

 まず軽く外観を紹介しますが、この機種はネックバンド式です。ネックバンド式なので、首回りにべたっとひっつく感じがありますが、ケーブル型に比べると装着感は相対的に安定感が出ます。

 ケーブルコネクタ端子はmmcxです。

 

 連続再生時間は約7時間です。これは最近のワイヤレスイヤホンのスペックからすると物足りないかも知れません。Westoneの純正ケーブルのほうは8時間で大差ありません。

 

 

【通信品質】最近のBluetoothイヤホンの接続性にはやや劣る可能性があります

 対応コーデックはaptX/AAC/SBCです。

 通信品質は関東某ターミナル駅周辺で行いました。比較用としてWestoneの純正BTケーブルも用意して、どっちもaptX接続でテストしました。まずWestoneの純正ケーブルに比べると通信品質はわずかに劣り、人が多いところでは途切れやすいです。駅の改札付近ではそうでもないですが、通信混雑しやすいバスロータリーや大通りの交差点などでも通信が乱れやすいです。

 Westoneの純正Bluetoothケーブルもほとんど同じ感じなのですが、より途切れる場面が少なく思えました。なお、最近発売されたワイヤレスイヤホンの方がこれらより通信品質は高めで、格安中華の完全ワイヤレスイヤホンでもこれより通信品質に優れた機種があります。たとえば、同時にテストしたEphram K7のほうが通信品質は優れていました。

 

【音質】K2テクノロジーの効果は意外と体感できるレベル

 音質ですが、この機種にはK2テクノロジーが搭載されており、スイッチでON/OFFできます。で、今回のレビューはK2テクノロジー込みで行っていますので、まずK2テクノロジーの効果について解説します。

 K2テクノロジーをONにすると、音の質感が滑らかになり、音の輪郭にアンチエイリアスがかかるような感覚があります。音の透明感と空間の静寂感が増したように感じる反面、音のシャープネスは若干抑えめになるように感じるので、激しい曲調の曲では、少し出音がマイルドになった印象を感じるかも知れません。どちらにしろ毛羽立つ感じが減り、音の輪郭付近に立体感が感じられるようになります。

e-words.jp

 

 この音質がどの程度なのか確認するためにWestone純正Bluetoothケーブルと聞き比べて見ます。同時に聞き比べをしたいのですが、mmcx端子の同じイヤホンを2本用意できなかったので、音の傾向が比較的よく似ている、Westone W40(旧モデル)とWestone B50を用意して、各ケーブルを2台のSONY NW-A55に同時に繋ぎ、数曲で交互に繋ぎ直して、違いを見ました。

 で、比較対象のWestoneのほうですが、K2をONにしたSU-ARX01に比べると輪郭が荒っぽく、音も毛羽立ちがノイジーに感じられるので、解像度は落ちて感じられ、音楽が若干平面的に感じます。

 

 私の感覚では結構違うなという印象を受けたので、よりよい音にこだわるならJVC SU-ARX01BTをおすすめしますが、実際上どこまで明確な音質差かというと、Westoneのほうがところどころノイジーに感じる以外はそれほど差が無いように思うので、デザインや通信品質で選んでも問題ないと思います。Westoneのほうも私は特に不満を感じないレベルですので、充分にアリです。

 

 

【総評】スペックや通信品質的には物足りないが、音質にこだわるなら注目です

 ぶっちゃけスペックは2019年11月の時点では優秀じゃありませんが、音に透明感を求めるならこのBluetoothケーブルは検討に値すると思います。ただしお値段も高めなので、コスパが良いかというと微妙です。比較対象のWestoneの純正BTケーブルは13000円くらいなのに対し、こちらはほぼ2万円です。

 

JVC SU-ARX01BT

JVC SU-ARX01BT

JVC SU-ARX01BT ワイヤレス リケーブル CLASS-S 高音質化技術 K2テクノロジー搭載/Bluetooth・NFC対応/連続7時間再生/MMCX端子採用

 

 

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【ニュース】JVC・オーテクの新作完全ワイヤレスイヤホンとVICTOR HA-FW1500聴いてきました[JVC HA-A10T/JVC HA-XC50T/audio-technica ATH-CK3TW/VICTOR HA-FW1500]

VICTOR HA-FW1500

VICTOR HA-FW1500

Victor JVC HA-FW1500 WOODシリーズ/密閉型イヤホン/リケーブル/ハイレゾ音源対応

 

 根っからのJVC党・オーテクファンの私としては、とくにこの2ブランドの新作からは目が離せません。というわけで、聴いてきました。

 

 

JVCの完全ワイヤレスイヤホン2作品は力作

 まず完全ワイヤレスイヤホンの方から。今回投入されたのはJVC HA-A10THA-XC50Tの2機種。HA-LC50BTと同様に、とくに若い層をターゲットにしているということを聞きました。

www.excite.co.jp

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 これら2機種ではHA-LC50BTであった欠点が克服されています。

  1. スイッチの押下感が配慮され、押しやすくなった
  2. 防水性能がついた(IPX5)
  3. HA-XC50Tについてはさらに防塵性能もある(IP55)
  4. イヤーピースがS/M/L同梱(HA-LC50BTはS/Mのみ)
  5. アプリは廃止(イコライザー非搭載)

 

 一方でJVCの販売員さんと現品を使いながら話したときにも言ったのですが、ケースが大きめです。完全ワイヤレスイヤホンの最近の潮流としては、低価格モデルではコンパクトなものが好まれる傾向がある気がするので、低価格モデルでケースがでかいのはマイナス要因になるかもしれません。もちろんこれは個人的な見解です。

 

 音質についてはどちらも若者向きで、EDMやアニソンを意識しているような解像度の高さを狙った味付けでした。

 HA-A10TのほうはHA-LC50BTのクリアボイスモードのような音質でボーカルの輪郭を強めにくっきり聞かせる音になっています。ツ音がやや強調されますが、中域は清潔で音が浮き上がるように明るく聞こえてくると思います。クリアな音が好きなら気に入ると思います。

 一方のHA-XC50Tについては、XXシリーズらしい重低音を利かせたドンシャリになっています。その重低音も良く分離されて低い位置を維持しており、中域の清潔感を意識して調整されています。上ではシンバルやキーボードがきれいに色づいて聞こえるような鮮やかさもあります。アニソン・ロック・ポップス・EDMを床面をしっかり感じて聴きたい人に向きそうです。

 

 気になる点としてはHA-A10Tのほうがamazonのカスタマーレビューでは通信品質で低評価にされています。相性問題もあると思われますので確実なことは言えませんが、通信コーデックはHA-A10TはSBCのみ、HA-XC50TはAAC/SBCと、後者の方がよいチップを使っていますので、通信品質が気になる人はXC50Tを選ぶ方が無難かも知れません。

 

 どちらにせよ、JVCは本気で完全ワイヤレス市場に今後も商品展開してくるだろうなという意気込みを感じる製品でした。製品のターゲッティングが的確になってきています。

 

 

 

audio-technica ATH-CK3TWは濃厚感のある低域が魅力

 audio-technicaの方も完全ワイヤレスイヤホン市場に新作ATH-CK3TWを投入します。こちらはQualcommのチップを使っていて、aptXに対応し、さらにTWS+での運用も可能です。ただし、TWS+は送信側の実装機種が少ないので、実質的にあまり気にする必要はありません。

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 こちらはJVCと違って、ケースデザインは明らかにコンパクトで、手軽な使い勝手とかわいさを求める層にアピールしている感じがあり、この点は個人的に感心しました。

 ただし入門機としてはやや高めの値段設定になっており、上掲のJVCの2機種に比べて、一回りお高い印象があります。

 

 音質的にはATH-CKS5TW同様、低音を意識しており中低域と中域の境目あたりに濃厚感があります。ライブ感が高く、男声ボーカルや楽器音に深みが出るバランスになっていますが、CKS5TW同様にわずかに篭もっている印象を与えるかも知れません。ダンスやロックを意識しているような若者向けの音を目指したとどっかで見た記憶があるんですが(曖昧)、聴いてみたところ、むしろJAZZやクラシック音楽が豊かに楽しめる印象に受けました。低域は濃厚で豊かで温かみのある床面を作り、上では滑らかに音が伸びていく広がりを意識したサウンドになっていました。

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 もちろんライブ感は高い音なので、ダンス・ロック・ポップスも楽しめますが、最近の若い世代の傾向としてはライブ感より見通し感/清潔感重視な感じがあるので、ここは少し逆行してるかなというのが私の感想です。

 

 

JVC HA-FW1500はブライト系でした

 最後に注目のWOODシリーズの新作、「HA-FW1500」です。ネット上の情報なんかでHA-FX1100に似ているみたいな感想もあったんですけど、私が聴いた感じは全く違って、むしろWOODシリーズでHA-FD01的な音作りをしたのかなといった印象でした。

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 まず低域ですが、クリアです。FX1100の燻る感じの低域ではなく、篭もらない透明感があり、かつWOOD独特のしなる暖かみを出しつつ、深掘り感を重視したような下でコクを感じさせる音になっています。FX1100の熱い低域と比べると、上品さを意識した音になっています。

 高域方向ではWOODシリーズの中でも一番と言えるほど、シンバルに詳細なディテールが感じられました。高さはうまく調整されていて、白く浮き上がりすぎないようになっていますが、非常に粒のあるディテールでグルーヴ感を出してくれます。これまでのWOODシリーズとは違い、JAZZも少し若い、ノリを意識して聴かせてくれる楽しい音になっています。従来とは異なり、空間は少し風通しが良いです。

 なんとなく空間が明るいって感じを頭に入れて、下のe☆イヤホンさんのレビューを読むと、よりイメージが明確になると思われます。
e-earphone.blog

 

 装着感の面でも向上が見られました。ノズル周辺はHA-FD01に似せた構造になっています。ただしFD01の回転ノズルは廃止されています。しかし、LRをケーブルに逆に繋げば、シュア掛け装着可能です。FD01の装着感をそのままに、かなり軽量に仕上げられています。

 

 

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