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オーディオ機器やゲーミングデバイスのレビュー、そして好きな音楽を徒然なるままに

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【ニュース】結局主力商品iPhoneの端末料金は携帯各社で安売りされそう。最近その存在をすっかり忘れていたTE-BD21f、やっぱ音良いのかもね。SONY WF-SP900アプデ[アップグレードプログラムDX/AVIOT TE-BD21f/SONY WF-SP900]

AVIOT TE-BD21f

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 最近のオーディオ関連で個人的な注目ニュースを紹介します。

 

 

iPhoneの値引きはNGだったはずが、結局骨抜きにされそうな雰囲気

www.phileweb.com

 

 政府は携帯各社のiPhone依存をやめさせたいようだけど、結局大手各社はiPhoneでユーザー囲い込んでるから、意地でも何とか囲い込みを維持したいっていうね。そこで実質的なiPhone値引きを可能にするプログラムを作り出したっていうね。

 iPhone利用者向けにこれを契約時にパッケージングすることで、実質的に半永久的な囲い込みをしようというわけなのかな。他社回線契約者でも契約可能というあたりで、おそらく堅物でこういうプランに安易に迎合しないだろうDoCoMoユーザーにも食指を伸ばすっていうね。総務省も端末価格の値引きで回線縛りを付けないなら容認する姿勢の様子。

 ITmediaはさすがで、これは縛りにつながるという読みだけど、顧客の行動心理を考えれば、実質的に縛りとして機能しそうだよね。

 

www.itmedia.co.jp

 

AVIOT TE-BD21f、音質は良いらしいね!試聴機すら出回ってないからわからんけど。

AVIOT TE-BD21f

AVIOT TE-BD21f

AVIOT TE-BD21f トゥルーワイヤレスイヤホン 完全ワイヤレス Bluetoothイヤホン iPhone アンドロイド SBC AAC aptX 対応 防水 IPX5 通話 最大7時間 イヤーピース S/M/L SpinFit CP355 SS/S/M 付属 (ブラック)

 

 予約殺到しすぎて、ピヤホン初日に予約できなかったし、試聴機すら出回ってないんで聴けてもおらず、そのうち個人的には存在感すら忘れてきたTE-BD21f。まあ音質は良いんだろうけど、品薄状態のうちに個人的な興味はもはやMW07 plusあたりに完全に移ってしまったっていうね。そういやMAVINのAir-XRとかも出るはずなんだけど、音沙汰ないね。ほんとは今年の3月くらいには出てるはずの機種だったんだけど、遅れに遅れてどんどん時機を失してる感あり。

 

 さて、そんなTE-BD21fのレビュー記事がOHILEWEBに出てました。音はモニターライク傾向で中高域明るい感じっぽいね。まあAVIOTらしい音って印象かな。まあ現状じゃ試聴すらできないからわからん。生産逼迫してて、結局転売機種になってるしね。

www.phileweb.com

 

SONY WF-SP900がアップデートされて、接続安定性が増したらしい

SONY WF-SP900

SONY WF-SP900

ソニー SONY 完全ワイヤレスイヤホン WF-SP900 : Bluetooth対応 左右分離型 防滴 防塵 4GBメモリ内蔵 2018年モデル イエロー WF-SP900 YM

 

 世間では案外評判が高いWF-SP900。私の中ではゴミ機種ですけど。理由は簡単で、リリースされたとき喜び勇んで店頭試聴したら、WF-1000X並みにブチブチ。5個くらい試して3個はまともに店頭試聴できないっていうね。「あ、こりゃあかん」というわけで華麗にスルーしました。なぜかネットでは評判悪くないし、SONY系では売れている方っぽいんで、私がたまたまハズレを引いてたのか相性発生してた可能性大ですが。

 SONYさんは発売から時間が経ったWF-SP900さんを熱心にアップデートしてて、接続性の問題をまた改善したとか。アップデート来てます。

 

av.watch.impress.co.jp

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【レビュー】Cayin YB04:Cayinらしい自然な音の繋がりと意識したイヤホン。さらに女声ボーカルの表現力は価格帯随一に近い | audio-sound @ premium

Cayinらしいナチュラルタッチの音を追求した音作りで、ブランド初にも関わらず、すでに高い完成度を感じさせるイヤホン。とくにみずみずしい自然な輝きを思う存分味わわせてくれる中高域は絶品で、価格帯では女声ボーカル最強候補の最右翼だろう。多ドラとは思えない自然なつながりを持つ空間表現はアナログでもデジタルでも音の風味を丁寧に再現してくれる。どんな音源相手にも人工的な質感を感じさせない聞き心地の良...

 

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【ニュース】CampFire ANDROMEDAに限定モデル、音質はより濃厚。SONYの伝説的おバカヘッドホンに後継機種が登場!JBL30日間お試しキャンペーン。[Campfire Andromeda Special Edition:Gold/WH-XB900N/JBL]

Campfire Andromeda Special Edition:Gold

Campfire Andromeda Special Edition:Gold

 

 最近のオーディオ関連で個人的な注目ニュースを紹介します。

 

 

CampFire ANDROMEDAに2ドライバー追加した限定モデルが出ます

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 みんな大好きANDROMEDAに限定版が登場します。日本では限定200個。低域にドライバーが2つも追加されていて、レビューとかいくつか読みましたけど、その印象だとどっかのIOばりに濃い音になってるとか。どっかでじっくり試聴できれば良いんですけどねぇ。できないだろうなぁ。興味はありますけど、予算オーバーなんで買えませんし、どこかで見つけたら聴くだけかなぁ。

 

av.watch.impress.co.jp

 

SONYの低域重視ノイキャンモデルに新作出ます

SONY WH-XB900N

SONY WH-XB900N

 型番が微妙にあれですけど、WH-XB950N1の後継機種とみて良いようです。

 まあWH-XB950N1と言えばね、どっかのSkullcandy Crusherさんと並ぶ、おバカな伝説で知られたSONY渾身の低音モデルで、これで音楽聴くと低域ズンドコどころじゃなくて、ほぼ全体が低域っていうバカなヘッドホンでした。しかもヘッドバンドがあまり耐久性がなくて、低域ジャンキーの某アメリカ人ライターがこのヘッドホンで爆音で(おそらく低域系の)音楽聴いてたら振動で頭から吹っ飛んで、やわいヘッドバンドがそのままポッキリ折れたとかいう伝説を残したヘッドホンです。信じられねぇほどアホ。

 ちなみにこの伝説、だいぶ前に読んだんでソース忘れたし、私も話盛ってるんで、話半分くらいで聴いてね。たしか、そのライターの書き方もヘッドホンが爆発した!とかっていう大げさな書き方だったし、面白おかしく書いていることは事実。

 

 見た感じ、ヘッドバンドは強化されていて、耐久性は増していそうなので、アメリカ人ライターの悲劇は繰り返さずに済みそうです。音質はどうかな?ぶっちゃけ超楽しみ。

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JBLお試し30日間キャンペーン

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 JBLのライバルBOSEでは標準搭載の30日返品無料。JBLも期間限定でやるらしいです。まあこういうお試し期間の設定は行動経済学的にも購入障壁を下げ、保有効果をもたらすので推奨されています。個人的には他のオーディオブランドでもやってほしいですよね。気軽に試したいので。

 

 JBL製品に興味がある人は返品OKなので、気軽に試せる機会です。私はこういうの、積極的に利用する派です。

 

SONY MDR-M1STについてのインタビュー

SONY MDR-M1ST

SONY MDR-M1ST

ソニー・ミュージックソリューションズ ハイレゾ対応スタジオ用モニターヘッドホンSONY MDR-M1ST

 

 最近調子乗ってるSONY。まあ音楽業界雑誌とかオーディオ雑誌とかWEBメディアもこぞってインタビュー記事出してますね。長らく日本国内ではモニターヘッドホンのデファクトスタンダードとして君臨していた MDR-CD900STの待ちに待たれた後継機です。

 この機種はあんま興味ないんでまだ聴いてないですけど、評判良さそうなんで聴いてみたいですね。まあ妥協なく完成させたって言いますけど、経験上、音質って全てをそのまま再現するのは不可能なんで、どっかで妥協せざるを得なくて、むしろうまい妥協のさせ方をするか、いっそ八方美人を辞めて独自路線で行くかってあたりに究極的にはなっていくはずなんです。つまり完成度の高いオーディオ製品ほど「一切の妥協なく」はうさんくさいってのが個人的見解です。むしろ妥協して妥協して音を作り上げていくのが普通のはず。そうして妥協を繰り返して完成度を高めたであろう機種は聴けば分かります。たとえばCampfire IOみたいのね。まあライターの宣伝文句なんで、ツッコんでもしょうがないね。

 

cocotame.jp

 

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【ニュース】アディダスがオーディオ参入っていうね!漫画『進撃の巨人』爆安キャンペーン、ただし無料は期間限定なので急いで読むべし。[adidas/進撃の巨人/NETFLIXの本気アニメ/ULTRASONE Panther/FitEar TO GO! 335/最新完全ワイヤレスイヤホンQ&A・機種選びのお悩み一発解決]

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 最近のオーディオ関連で個人的な注目ニュースを紹介します。

 

 

スポーツブランド「adidas」オーディオ参入!

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 なんとスポーツブランド「adidas」がオーディオに参入すると言います。この業界、そんな儲かってたっけ?

 ただデザインを見ると、ケーブル靴紐っぽくしたり、なんかセンスの良さそうな雰囲気があるのは事実。音はどうなの?って感じですけど、ジムとかに持って行くにはカッコイイデザインでイイですよね!

 しかもヘッドホンはパッド部分はほぼ全体が洗濯機で洗えるらしいです。そして輸入代理店は私の大好きな完実電気になるらしいです。こういうオシャレなブランドは真っ先に持ってきますよね、完実さん。

 ちなみに音響設計はZound Industriesが行います。Marshall製品でお馴染みのオーディオファウンダリーです。

 

kanjitsu.com

 

期間限定で漫画『進撃の巨人』がほぼ全巻無料!

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 私も大好き、国民的漫画になりつつある『進撃の巨人』。この1週間ばかりだけ期間限定で無料で読み放題になるとのこと。ラスト3日は最新の29巻が100円。興味がある人はこの機会にどうぞ!

 

NETFLIXのアニメが凄い!

av.watch.impress.co.jp

 

 実は私も株持ってます、IGポート。みんな大好き、日本を代表するアニメスタジオの一つ、「Production I.G.」ですね。まあ株価はどっちかっていうと鳴かず飛ばずですけど。株主なのに全然知らなかったけど、NETFLIXですげぇアニメ作ってるんですってね。

 実は自宅回線はKDDI & J:COMなんで、KDDIのNETFLIX用の新プランも発表されましたし、この話題、興味津々。NETFLIX始めるかなぁ。でも現状でdtv、Prime Video使ってるんで、アニメはほぼ最強の試聴環境になってるから、これ以上増やしてもむしろ観るのが大変っていうね。時間的に鑑賞しきれません。まあKDDIの新プラン自体はむしろNETFLIXはおまけ的な感じで、データ通信使いたい放題っていうサブスクと相性抜群なところが素晴らしいのですけど。

 でもこのアニメは凄そうですね。

 

news.kddi.com

 

ULTRASONE Panther

ULTRASONE Panther

ULTRASONE Panther

 最近妙に精力的なULTRASONE。ポタアンも出すようです。個人的には、なんとなくポタアンって落ち目って言うか、DAPの方が進化しすぎていらなくなりつつある気がしますけど、そうでもないのかな?

 それほどこだわり派でもないから、昔ちょこっとだけポタアン持ち歩きましたけど、現状ではほぼほぼ差を感じないのでポタアンとかいらねぇやって感じになってます。どちらかというとスマホの人が使うのかな?

 薄型っぽいのに連続再生時間が優秀ですよね。個人的に笑えるのが「価格はオープンプライスで、店頭予想価格は54,980円前後(税込)。」ってあたり。「オープンプライスのくせにきっちり価格決めてんじゃん」っていうね。こういうのわざわざオープンプライスにする意味ってあんのかな?実質フジヤエービックでしか買えないらしいし。

 日本では高く売るけど、決して正規代理店が値段を決めているわけじゃないですっていう免罪符か何かなんですかね?

 

 DACチップは旭化成の「AK4490」搭載ってあるけど、たぶんシングルで搭載してるのかな?「PCM 384kHz/32bit、DSD 256(11.2MHz)のネイティブ再生に対応。容量3,000mAhのバッテリーを内蔵し、USB OTG接続で最大15時間の連続再生ができる。ライン入力時は最大20時間。充電時間は3~4時間。」とあります。

 

av.watch.impress.co.jp

 

FitEarの新作ユニバーサルが出ます

FitEar TO GO! 335

FitEar TO GO! 335

 FitEarから新作が登場します。個人的にはFitEarってあんまり聴いてないので、印象とくにありません。何も言えないってのも恥ずかしいから、今度試聴に行くときはFitEar製品いろいろ聴いて来ようと思いました。←作文かよ!

 

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SONY、最強のマルチメディアAVブランドを目指すぜ!

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 まあぶっちゃけついこの間まで、この「融合」とかいうのうまくいってないじゃんバーカとかって思ってたんですけど、NW-A105/NW-ZX500の発表から見方変わりました。今までブランド囲い込み戦略とか全然やってる感じのなかったSONYですけど、少なくともオーディオでは効果は出て始めてきていて、一強ありえるかもしれません。

 ↑つい1ヶ月前までこんな感じに小馬鹿にしてたけど、「男子、三日会わざれば」ってね。 刮目!

 

www.ear-phone-review.com

 

【おまけ】最新完全ワイヤレスイヤホンQ&A 機種選びのお悩み一発解決(ボツ記事)

  書いているうちに質問が増えすぎて、どんどん長くなって収集付かなくなったんで、改めて冗長な質問をカットしたら、短くなりすぎて記事にするには足りないなということでボツにした記事ですが、おまけとしてここに掲載します。

 

 今回は一問一答形式で完全ワイヤレスの機種選びについてよくある疑問を解決します。なお当たり前ですが、回答は私の私見です。異論もあると思われますので、ここの答えだけで全部正解した気分にはならないで下さい。

 

Q: とにかく音質が良い完全ワイヤレスイヤホンを教えて

 現状で音質的に最高峰といわれている機種は2つです。すなわちSONY WF-1000XM3SENNHEISER MOMENTUM True Wireless(MTW)です。WF-1000XM3はSONYらしいデジタルっぽい解像度重視サウンド、MTWはよりナチュラルな厚み重視のアナログ的なサウンドです。

 

Q: 特におすすめ機種を教えて

 まず使い勝手と音質の完成度が高く、欠点がないSONY WF-1000XM3は文句なくおすすめです。次に音質的にも万能系で魅力的で、使い勝手も良好な完成度が高いNUARL NT01AXはコスパ的にも満足できます。さらに、音質にはクセがありますが、ヒアスルー性能と通話品質が優秀なJabra Elite Active 65tは買って失敗したと思うことはないでしょう。

 

Q: 完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ上で気をつけることを教えて

 バッテリー性能と通信品質です。完全ワイヤレスイヤホンのバッテリーは使い捨てです。普通の使用環境であれば、2年もすれば半減するほどに、かなり性能が落ちます。したがって、長期的に使うことを考えている場合は、イヤホン本体の連続再生時間が長い方が良いでしょう。もちろん日常的にも連続再生時間が長い方が良いに決まっています。次に通信品質は相性もあり、なかなかわかりづらいと思いますが、気になる機種についてはなるべく多くの情報を集め、機会があれば試聴をしてよく確認しましょう。完全ワイヤレスイヤホンは通信品質がよくなければ、基本的に使い物になりません。

 あと装着感。これはかなり重要です。完全ワイヤレスイヤホンはただでさえイヤーピースの選択肢が少なめなので、イヤーピースを取り替えやすいかという点にも考慮しつつ、素の装着感にはこだわったほうがよいです。

 

Q: aptX対応機種を優先した方がいいですか

 私見では、音質的にも通信品質的にもとくに気にする必要がありません。たしかにaptX対応機種の方が一般的に通信品質が高い傾向にあることは事実ですが、aptX接続がいつも安定性が高いわけではなく、むしろ接続初期などに不自然な途切れが多い場合もあります。結局コーデックよりは通信チップの性能そのものが物を言う場面が多いです。音質もコーデックそのものより通信チップとDACチップ、ドライバーの調整などが物を言います。

 ただし、私の諸々の場面での発言では相対的にaptXを好意的に述べることが多いと思います。それは実際テストをするとaptX対応機種の方がハズレが少ないからです。そういう傾向になるのは一般的にaptXに対応しているチップが高性能だからで、aptXがSBCやAACに比べて、体感的に有意に優れている印象があるという感じではないです。ですからaptX機種だから選ぶべきだという話になっているわけではありません。

 

Q: 完全ワイヤレスイヤホンは有線イヤホンに音質が劣りますか

 完全ワイヤレスイヤホンは通信プロトコルによって音源データが圧縮されるので、有線接続よりハンデがあります。そのせいで奥行き感とか音場表現、場合によってディテールが明らかに物足りないということはあるかもしれません。しかし、安い中華の3000円以下の有線イヤホンに完全ワイヤレスイヤホンの高級機種が音質的に負けるなんて極端なことはありません。

 また、完全ワイヤレスイヤホンでは音圧はやや抑えめになることは事実なので、バランス接続のようなパワフルさは出ません。個人的には完全ワイヤレスイヤホンでは解像度より、このパワー不足感が欠点ではないかと思います。高級機種ほど見た目の解像度の割にドライブのノリが少し悪いかなと思うところはあります。

 

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【ニュース】SONY、攻める完全ワイヤレス。そして、HUAWEIも新機種。Jabra先生の次回作も乞うご期待![SONY WF-H800/HUAWEI Freebuds 3/Jabra Elite 75t/ヨドバシカメラ新宿東口店最強伝説]

SONY WF-H800

SONY WF-H800

 最近のオーディオ関連で個人的な注目ニュースを紹介します。

 

 

SONY間髪入れずに完全ワイヤレスを出す!天下を取りに行く気満々。

SONY WF-H800

SONY WF-H800

 なんだかんだいってWF-1000XM3を出して以来、天下を取った観のあるSONY。実際AVIOTやらNUARLやらSENNHEISERやら、2019年の始めには群雄割拠でいよいよ戦国時代到来かなんて雰囲気だったのが、よくわからんうちにSONY様が上洛して天下統一しそう。SONYパネェ。

 しかも品薄状態のWF-1000XM3が手に入らない状況で、軽く飢餓状態にあるかもしれないSONYファンのために間髪入れず新作投入するというね。ノイキャンなしだけど。しかもデザインなんかマーブルチョコレートだかメントスみたいなのついてて、個人的に「なんぞこれ?」だけど。

 

 まあノイキャンはぶっちゃけイヤホンレベルだとまだまだ実力不足で、ノイキャン目的なら5000円くらいの中華の安い最新ノイキャンヘッドホン買った方が、WF-1000XM3よりトータルの遮音性は高いです。おすすめはOneAudio A9とかね。私も常用してます。

 

 ちなみにPHILE WEB先生が音質についてちょこっと書いてくれてます。うん、「なんかWF-1000XM3っぽい」しかわからんね。個人的にはSONYって重低音に細かい描写するとかって感じじゃなくて、いつも大抵ボワボワーって感じだった気がするけど、どうかな。いや、これは私がXBシリーズのイメージで語ってる可能性あるけど。まあ廉価版WF-1000XM3という把握の仕方で良いのかも。よくわからんけど、「DSEE HX」機能も搭載されるらしいし、「SONY Headphones」アプリのイコライザーも使えるんじゃないのかな。

実際にWF-H800を聴いてみると、音の純度が高く伸びやかで、WF-1000XM3のイメージにも近いサウンドだ。ギターは軽やかかつクリアで、音空間は奥行きを伴って再現していく。情報量の豊かさもWF-1000XM3に近い。ボーカルが音空間の中で優しくクリアに浮かび上がるので、音楽への没入感は絶妙。重低音もただ鳴らすだけではなく、その中の細かな情報まで描写するところがソニー流だ。

www.phileweb.com

 

kakakumag.com

av.watch.impress.co.jp

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news.mynavi.jp

www.gizmodo.jp

 

HUAWEIのAirPodsキラー?ノイキャン搭載うどん

HUAWEI Freebuds 3

HUAWEI Freebuds 3

  本家のAirPodsがノイキャン搭載する前に、ノイキャン搭載うどんを黒白二色で出しちゃおうってあたりが露骨に商魂たくましくて、中国っぽいですよね。個人的には微笑ましいニュース。

 デザイン好きじゃないんで、この機種はぶっちゃけどうでもいい。ただ記事によると、遅延は非常に少ないらしいね。HWAに対応したりしたらすごいけど。価格的にはたぶんこれまでどおり20000円以内で登場するはずで、明らかにAirPods層狙い撃ちしてくるんじゃないかな。

 HUAWEIらしくいろいろ新技術を使っていて、部分的に骨伝導を併用していたり、Bluetooth新プロトコル「BT-UHD」なるものも搭載されていて、ワイヤレスオーディオ性能は従来より高まっているらしいです。LDACの2倍の音質で通信可能って話だけど、だとしたらやばいですよね。

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www.phileweb.com

japanese.engadget.com

 

Jabra先生、次の大ヒットを狙う

Jabra Elite 75t

Jabra Elite 75t

 SONY WF-1000XM3が出て、さすがに機能性最強神話は終わった感じですが、それでも通話性能ではいまだに最強、Jabra Elite 65tシリーズ。一部で後継機種を望む声がありましたが、ようやく登場するらしいです。

 65tはイヤホンとしての音質は独特のクセがあって、結構好みを分けるんですけど、マイク品質がヤバくて、スポーツ向けモデルとして売り出されたのにビジネスマンにバカ売れしたっていうね。まあJabraっていうのはコールセンター向けの業務用ヘッドセットで有名なメーカーで、Bluetoothヘッドセットのパイオニアとも言われている老舗なんで、マイクに関しては世界最強クラスです。個人的には気になる機種。

 

www.phileweb.com

 

都内でイヤホンを試聴するなら、一度は行ってみたいヨドバシカメラ新宿東口店

 新宿界隈で活動している人でも、ヨドバシ新宿東口店ってあまり行ったことないんじゃないでしょうか?新宿なら家電は西口最強みたいなのが昔からあって、東口の方はむしろ百貨店とか紀伊國屋書店、歌舞伎町のイメージしかないかもですよね。でも、新宿東口は個人的に熱いです。ビックロ新宿東口店とヨドバシカメラ新宿東口店は穴場スポットだと思っていて、とくにヨドバシカメラのほうはやばい。

 

 百聞は一見にしかず。下の写真を見て下さい。ヨドバシカメラ新宿東口店の試聴台です。

 正面にお試し用のイヤピが揃えられており、簡単な清掃用のウェットティッシュ、イヤピ解説のPOP、完全ワイヤレスイヤホン主要機種のマニュアルがファイリングされた冊子があります。完全ワイヤレスイヤホンの試聴とか操作方法がよくわからんということもありますし、店員さんも人気機種はともかくマイナー機種まですべて覚えているのは稀ですよね。でもご安心あれ。ヨドバシカメラ新宿東口店なら店員さんに尋ねるのが億劫でも、自分でマニュアルを参照できるので、気兼ねなく試聴できます。

 このスペースは高級イヤホンとリケーブル製品のショーケースの真ん中にあり、試聴しがてらいろいろ製品を見回せ、気になればすぐ店員さんに話して試せるようになっています。ここで試聴しているだけで目の保養になるのが素晴らしい。

 

 試聴台は2つ用意されていて、もうひとつの試聴台には出たばかりのSednaEarfit Shortも用意されています。定番と言えるイヤピが試せるので、試聴機のイヤピが耳に合わない場合でも、自分に合うのを選んでじっくり聴き込むことができます。

 試聴段階で耳に合うイヤピで聴いていないと、音質悪く感じることもあるので、重要ですよ!せっかく試聴するんですから、手抜かりはしかくないもの。試聴は試聴環境が整ったところでやったほうがいいに決まってます。

 メーカーとしてもしっかり試聴してもらった方が売れますよ!←伏線

 

 このヨドバシカメラ新宿東口店、ここ1年ばかりの間に、どんどんレベルアップしてて、試聴台も最近新調されてるんですよね。決して品揃えは多くなく、コーナー自体が大きな店舗ではなく、むしろ小さいくらいなんですが、東京近郊のヨドバシカメラ・ビックカメラをほぼ回り尽くした私から見ても、新宿東口店は都内では試聴環境で最強です。まあ他では店長がオーディオこだわり派だと噂の八王子店とかも日進月歩でレベルアップしてるんで、もしかするとしばらく行ってない店舗が、知らない間にスーパーレベルアップしている可能性もあるので確実ではありませんが、新宿東口店、ここはパネェです。

 

Meze Audio RAI PENTAを聴くなら是非ここで!今ならANDROMEDAの新旧聞き比べなんて贅沢もできます

Meze Audio RAI PENTA

Meze Audio RAI PENTA

MEZE RAIPENTA ハイブリッド型5 ドライバー(ハイブリッド ペンタドライバー テクノロジー)

 

 価格comランキングでも上位で、高級機種の中ではコスパが良く、音質が全体的に締まっていて素晴らしいと評判のRAI PENTA。東口店に試聴機あります。じっくり聴けますよ。

 また今ならCAMPFIRE ANDROMEDAの新旧聞き比べなんてこともできます。IO、POLARIS Ⅱ、ATLAS、SOLARISもじっくり聴けます。

 落ち着いた、ほとんど誰にも邪魔されないスペースでしっかり聞き込めるのが穴場らしい新宿東口店の魅力。私はe☆イヤホン秋葉店やオーディオイベント会場みたいな人が多いところだといまいち落ち着いて聴けないので、こういうオアシス的な店舗は重宝します。

 

メーカーの皆さん、この素晴らしい新宿東口店に積極的にサンプルを是非!

 で、なんで新宿東口店をこうやって宣伝するかというと、この店舗の知名度が上がれば、メーカーの試聴機もたくさん来るかなってね。品揃えはやはり西口には負けるんですけど、メーカーさんがこの店舗に積極的に試聴機出してくれると私はすごく楽しめます。ここは穴場っすよ!メーカーさん、サンプル提供するならこの店舗ですよー!!!←熱望

 

 

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【ニュース】SONYの次期DAP、Androidになります。これは嬉しすぎる![SONY NW-A105/SONY NW-ZX500]

SONY NW-A105

SONY NW-A105

 

SONY神すぎる!

 SONYの次期DAPの情報が来ました!まさかの完全Android化!そしてクソみたいだったWMポート廃止!

 販売店員さんに会うたびに「SONYのDAPはいいんですけど、次はAndroidにして下さい。WMポートとかやめてほしいですよね。見て、このWF-1000XM3のアプリ使えないんですよ?ありえます?」みたいなアピールしていたおかげに違いありません!←妄想

 

値段が高い気がするけど?

 記事中の「16GBストレージ内蔵の『NW-A105』を11月に欧州で発売予定。価格は350ユーロ。」ってあたりが「あれ?なんか高くねぇ?」って思いますけど、まあそれは海外価格で国内ではそんなとち狂った値段設定にしないと信じてます。記事読む限り、NW-A105は従来のNW-A55同様バランス接続対応しないのに、実売40000円以上はちょっとぼったくりっぽいから、さすがに何か間違いがあると思いたいです。

 Bluetoothレシーバー機能やUSB DAC機能は省かれるそうでAndroid化した弊害はある模様。個人的にはそれらの機能使ってないから別に良いけど。

 A105については「A55からあまり変化がないかも知れない」みたいな話も聞いてたんで、まさかの展開に喜び爆発ですな!

 NW-ZX300後継機種のNW-ZX500の価格は830ユーロ。なんかちょっとお高いのだけが妙に気になります。

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【感想】ONKYO GRANBEATの乗り換え先はSONYかな

 値段が妙に割高に思えるのが気になるけど、私の現状のメインDAP ONKYO GRANBEATの乗り換え先はSONY製DAPになるかもしれません。音質がどうかってのはあるけど、これまでの実績を考えると電池持ちでは充分に満足できそうですしね。

 

ちなみに、なんでAndroidのDAPだといいの?

 以下の記事に私見を書いているので参考にして下さい。

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続報があります

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【ニュース】M-SOUNDSの新作完全ワイヤレスイヤホンにはHDSSが搭載されるらしい[M-SOUNDS MS-TW3/SONY WF-1000XM3/Creative Pebble V2/水曜どうでしょう]

M-SOUNDS MS-TW3

M-SOUNDS MS-TW3

 

 最近のオーディオ関連で個人的な注目ニュースを紹介します。

 

 

M-SOUNDSの新作完全ワイヤレスイヤホンにはHDSSが搭載されるらしい

M-SOUNDS MS-TW3

M-SOUNDS MS-TW3

ワイヤレスイヤホン Bluetooth 5.0 最大使用時間:10時間(ケース併用で最大:60時間) 水洗い可能な防水仕様 耐衝撃設計 ブラック M-SOUNDS/MS-TW3 (ブラック)

 

 NUARL NT01AXに搭載されて話題になったHDSS。吸音材を取り付けるだけという簡単な構造らしいのですが、自然な音の広がりと立体感を実現してくれます。搭載機種はNT01AX以来あまり出ていなくて、手持ちではNAIN Zeeny TWSくらいです。そんなHDSS搭載機が今度はM-SOUNDSから出るそう。

 

 ちなみにNAIN Zeeny TWSについてはこんな記事が最近ありました。ちなみに読み上げ機能は個人的にウザすぎてOFFにしているのはレビュー記事で書きました

av.watch.impress.co.jp

 

 で、話を戻すと、このM-SOUNDSっていうブランドはよく知らないんですが、かなり早期から完全ワイヤレスイヤホンを展開しています。今までは1万円以下が主流の低価格路線メーカーでしたが、この新作MS-TW3は1万円越えでミドルレンジのイヤホンとしてリリースされます。

 M-SOUNDSは初期のMS-TW2しか知りませんが、MS-TW2はだいぶシャリシャリなシャープサウンドでした。MS-TW3の音についてはさっぱり見当が付きませんが、予想としてはこれまでの傾向から、明るめの元気なサウンドなんじゃないかと思います。

 どちらにしてもHDSS搭載機というのは興味深く、これは試聴してみたい。

av.watch.impress.co.jp

 

SONY WF-1000XM3は今週も元気です

SONY WF-1000XM3

SONY WF-1000XM3

ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM3 : 完全ワイヤレス/Bluetooth/ハイレゾ相当 最大6時間連続再生 2019年モデル ブラック WF-1000XM3 B

 

 品切れ状態がずっと続いているSONY WF-1000XM3。なんだかんだ言って価格コムランキングでも1位独走中。

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 国内販売台数は天下のairpodsを追い上げており、品薄のままでも衰えない人気っぷりで、品薄状態はいつ解消されるやら。
www.itmedia.co.jp

 

 そんなWF-1000XM3についてのインタビュー記事がまたアップされています。この手のインタビュー、発売当初から随分読みました。読み飽きたくらい。それでも、まだまだ1ヶ月に1本以上のペースでどっかのメディアに出てきそうなほど、売れているということでしょう。今のところ今年No.1の完全ワイヤレスイヤホンであることは間違いないでしょうね。ぶっちゃけ個人的には微妙にデカかったり通信品質も完璧って感じじゃないんで、釈然としないんですけど、なんだかんだいって最近はよく持ち歩いてるので、完全ワイヤレスのメイン機種はしばらくこれで確定ってくらいです。

 しかしノイキャン性能は個人的に不満なので、WF-1000XM3の上からノイキャンヘッドホン被ってますけどね!
av.watch.impress.co.jp


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PCスピーカーの定番機種「Pebble」がリニューアル

Creative Pebble V2

Creative Pebble V2

 以前もちょこっと言及したことがある気がするんですけど、PC用小型スピーカーは今鉄板機種と呼べるものが2つあり、それがロジクールのZ120BWとクリエイティブのPebbleです。音質は異なっていて、Z120BWのほうはナチュラルな、中域あたりがきれいに聞こえる感じの見通しの良い音楽的なサウンドなのに対し、PebbleはホラーゲームやFPS、映画を見るのが楽しい感じのウーファー感があるサウンドを持っています。

 そのPC向け小型スピーカー・ド定番の大ヒット製品の一角、Pebbleがリニューアルされる様子。これまでも小型スピーカーにしてはド迫力の低音を持っていましたが、さらにハイパワーモードを搭載して低音がパワーアップされるとのこと。

 個人的にはむしろ旧機種のPebbleが安売りされたら買いたそうかなって感じです。

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「水曜どうでしょう」新作登場

「水曜どうでしょう」新作がついに!

「水曜どうでしょう」新作がついに!

 個人的に大好きな番組「水曜どうでしょう」!ついに新作が完成したそうです。新作来る来る詐欺がようやく終わった模様。今から放送が楽しみ。

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 ちなみに最近「ゆるキャン△」と「水曜どうでしょう」が謎コラボしてます。個人的には神コラボ。

 

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【特集】デジタルオーディオプレーヤー最新おすすめ機種紹介「ミドルレンジクラス編1」[SONY NW-ZX300/ONKYO GRANBEAT/FiiO M11/Astell&Kern AK70 mkII/a&norma SR15/COWON PLENUE D2]

ONKYO GRANBEAT DP-CMX1

ONKYO GRANBEAT DP-CMX1

 

 

【1】多様化するミドルレンジDAP

 今回の特集はデジタルオーディオプレーヤーを扱います。この記事では私が個人的観点で選んだおすすめ機種を紹介しますが、しかし、その前にどういう選好で私が今回の特集記事のDAPを選んだかを説明することは有益であるように思われますので、しばし説明させていただきたく思います。

 

ミドルレンジからは本格的に高音質に

 今回はミドルレンジ帯のDAPを紹介する記事となりますが、まずDAPのミドルレンジ帯とはどのくらいかということは問題になるかと思います。私の基準では今のところ10万円以上はハイエンドという扱いなので、ミドルレンジはだいたい5万円~10万円くらいになります。

 この価格帯のDAPはスマホでは使われないような、ポータブルオーディオ向けの上級な専用DACチップを搭載している機種ばかりになり、音質的には明らかにスマホの最上級機種にも勝るくらいです。個人的にGRANBEATがなんだかんだいって使い勝手と音質のバランスで最高のDAPなんですが、Androidのバージョンが古いのでスマホで乗り換え先を探しましたが、試聴した感じ、現行のスマホではGRANBEAT越えはありません。

 少なくとも当分の間はミドルレンジDAP以上の音質のスマホは登場しないと思われ、その点は明らかなこの価格帯のDAPのアドバンテージになります。エントリークラスDAPでもスマホに対してアドバンテージがありますが、人によってはそのアドバンテージをそれほど感じられないかも知れません。しかし、ミドルレンジ価格帯のDAPは明らかにスマホの音質との違いがはっきりわかるレベルです。メインDAPとして持つなら、この価格帯くらいの機種が個人的にはおすすめです。

 

ミドルレンジDAP製品の特徴

 最近のミドルレンジDAPの特徴は以下のようになっています。

  1. スマホを明らかに越える上質な音質。
  2. 音質重視のため、電池持ちやワイヤレス対応などはよくないものも多い。
  3. バランス接続があるのが普通。

 

ミドルレンジ最強DAPは個人的にGRANBEAT

 ちなみにこの価格帯で選ぶなら、個人的に使いやすさでは圧倒的にGRANBEATです。いろいろDAPを使ってますが、私の中ではこの機種が抜群に使いやすく、遊べます。ポータブル用としてはそれまではSONY NW-ZX300がお気に入りでしたが、GRANBEAT手に入れてからはNW-ZX300の存在感ほぼ皆無になりました。どちらかというとSONY製品はNW-A55が優秀すぎるっていうね。GRANBEATは一気に私の手持ちでは最も使用頻度が低いDAPの仲間入り。人によって使い勝手の評価に差はあると思いますので、一概には言えませんが、私の中ではGRANBEATが「総合的にはあらゆるDAPの中で最強」というのは今のところ不動です。

 音質などを考えると、Cayin N6IIHiby R6 Proのほうが満足度が高いこともあり、実際Hiby R6 Proの音は最高に好みですが、GRANBEATはイコライザーが私にとって抜群に使いやすく、通信相性があるあたりとか不満も多いものの、なんだかんだ言って楽しみが多くてGRANBEATが手放せません。

 GRANBEATの後継機種を待っていたのですが、最近のONKYOは相当余裕がないらしく、後継機種は少なくとも2019年中は出ないとか。そういうわけでCayin N6IIやHiby R6 Proを買ったわけで、それらはよく選んで買ったので満足度は当然高いのですが、総合するとGRANBEATが一番というね。GRANBEATが壊れたら本当に困ります。

 元々このGRANBEATに特別な思い入れなんかなくて、Bang&Olufsen E8 2.0のレビューするときに、相性が良さそうなのとスマホだと後々レビュー用に便利そうだからって理由で買ったんですけど、見事にハマりました。DP-X1Aとも比較したんですけど、GRANBEATのほうが欠点も含めて、総合的に私の趣向に合ってたのでDP-X1Aはすぐ手放しました。ONKYO系最強は私の中ではGRANBEAT。私の中でのDAPの概念を変えた恐るべき機種です。

 そういうわけで「どれか1つDAP買うならどれ?」って聞かれたら、迷いなく「GRANBEATですね」って答えるんですけど、かといってGRANBEATがDAPとして必ずしも万能というわけではなくて、音質も価格帯でとりわけ良いというわけではないことを知ってるので、その良さを言語化して伝えるのはなかなか難しいです。結局、私の使い方ではGRANBEATが最強すぎるという、わかるんだかわからないんだか微妙なまとめ方をするしかありません。

 

【2】おすすめのミドルレンジクラスDAP

 そういうわけで、今回はミドルレンジクラスのDAPの中から、とくにおすすめする機種を選り抜きました。

 

 

SONY NW-ZX300

SONY NW-ZX300

SONY NW-ZX300
  • 高音 6/10
  • 中音 6/10
  • 低音 7/10
  • 音場 6/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 濃厚系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC
  • 拡張性 64GB (+128GB)
  • DAC 独自
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 4.4mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 SONY系のミドルレンジDAP。バランス接続可能になったのが下位機種のNW-A50シリーズとの大きな違いで、本格的に有線イヤホンの上位機種を楽しむなら、この機種を買うことをおすすめする。さらに上位のNW-WM1クラスになると携行性に難が出てくるので、この機種はある意味最も実用性が高い。電池持ちはミドルレンジDAPの中でも抜群に良く、使い勝手の良さが何よりの魅力。

 音質はNW-A55に比べて輪郭も太さもあり、低域の重厚感も増した音を奏で、シャープネスはほどよく抑えられたややマイルド系サウンドになっている。そのため価格帯のほかのDAPと比べても濃厚感のある音となっており、ボリューム感重視で充実して音楽を聴きたい人にはかなり有力な選択肢。一方で、見通し感重視の人には、高域までクリアな感触があるNW-A55の方が印象が良かったりするかも知れない。

 SONY独自デザインのOSとUIで、転送ケーブルまで独自規格でアプリ対応含め全てが前時代的なのが欠点。

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ONKYO GRANBEAT DP-CMX1

ONKYO GRANBEAT DP-CMX1

ONKYO GRANBEAT DP-CMX1
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 6/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 10/10
  • 通信対応力 8/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD
  • 拡張性 128GB (+256GB)
  • DAC ES9018C2M×2
  • ハイレゾ 384khz/24bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 この機種はDAPというよりスマホ。そのためDAPとして考えると電池容量は抜群に良く、余計なゲームアプリなどを入れずにDAPに特化すれば電池持ちは非常に良い。スマホなのでアプリ対応も良く、電池持ちと使い勝手を両立させるなら現状最も有力候補。標準のストレージ容量に優れていることも美点として挙げられる。ただし、Androidのバージョンは古いので最新のアプリに対応できなくなってきているのは欠点になる。

 ONKYO系DAPは通信的な相性も多いが、その欠点も引きずってしまっている。完全ワイヤレスイヤホンの一部とはまともに通信できないこともある。

 音質はESS系らしく、解像度感重視ですっきりしたサウンド。ほぼほぼフラットでクセがない上に、HF Playerにカスタマイズが加えられた専用プレーヤーアプリはイコライザー機能が優秀で、プリセットを使えばどんなジャンルでも万能に味わえる。このイコライザーはワイヤレスオーディオにも適用される。

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Astell&Kern AK70 mkII

Astell&Kern AK70 mkⅡ

Astell&Kern AK70 mkⅡ
  • 高音 6/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 6/10
  • 情報量 6/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 5/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD
  • 拡張性 64GB (+400GB)
  • DAC CS4398×2
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD64
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 Astell&Kernブランドの現行のエントリーモデルDAPだが、価格的にも実力でもミドルレンジDAP級。スペックやデザイン的にはやや古い印象は否めない。

 音質的な評価が高いAstell&Kernらしく、エントリークラスでもクオリティは高めで、色づけの少ないサウンド。ボーカル表現は定評があり、やや厚めにしっかり聞かせてくれる。Astell&Kernのサウンドの特徴として見通し感と音の輪郭、各音域のバランスが良いので、エントリークラスでも解像度が高い印象を受けること。ドンシャリのようにコントラスト感を強調するところがなく、メリハリをあまり強調する感じでないにも関わらず、輪郭や見通し感がよく、実際はメリハリ感が感じられる。音が上品なのにメリハリ感があるというこのギャップ萌えさせてくれる音に惹かれる人は多い。というより私は惹かれた。

 次に紹介する上位機種のSR15とサウンドキャラクターにあまり差が無いので、コスパ重視でこちらを選んでもよい。電池持ちだけはあまり良くない。

 

a&norma SR15

 

a&norma SR15

a&norma SR15
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 5/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD
  • 拡張性 64GB (+400GB)
  • DAC CS43198×2
  • ハイレゾ 768khz/32bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 8万円前後
おすすめポイント&解説

 個人的にこの機種はAK70mkⅡの置き換えかと思っていたんだけど、そうじゃなくてAK300あたりの置き換えっぽい。

 音質は若干中域を強調するようで、なめらかな質感のジェントルサウンドといった印象。音の広がりを感じさせてくれる濃厚系の色合いを持ちつつ、しかし、見通し感と輪郭もよくて音に太すぎる感じがなく、意外とすっきり聴けるというなかなか凝ったバランス感覚を持っている。意外と風味を出すんだけど、濃厚にならずになんとなく淡泊という音質は意外とお気に入り。実際の解像度以上に解像度感があってコスパ良く思えるところもある。ミドルレンジ帯ボーカル最強伝説の噂すらある。

 斜めのデザインの画面で最初は奇抜だなと思ったけど、これはなかなか操作性がよくて使い心地も上々。電池持ちだけはあまりよくない。

 個人的にはあまり後先考えずに、ウマ娘コラボに飛びついて買った機種だけど、結構お気に入り。お気に入りだけど、使い勝手は普通でNW-ZX300のほうが使いやすい。音は好き。

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FiiO M11

 

FiiO M11

FiiO M11
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 6/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC / HWA
  • 拡張性 32GB (+4TB)
  • DAC AK4493EQ×2
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm / 4.4mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 FiiOのMシリーズの2019年8月現在のフラッグシップだが、位置づけ的にはミドルレンジDAP。Mシリーズは以前のXシリーズと比べて使い勝手が格段に向上しており、SONY製DAPとも充分に勝負できる品質になった。それでもまだいろいろクセがあるけど。

 音質は明るめで伸びの良いすっきり系。ESS系のDACに比べると解像感はそれほどでもないかなと思うが、下位機種のように濃厚感を強調する感じがなく、比較的ニュートラルで解像度が良く感じられる。

 OSはAndroidベースの独自仕様で、スマホアプリをがんがん入れることはできない。完全ワイヤレスイヤホンのアプリも対応が悪い。よって、せっかくワイヤレス接続の電池持ちがよさそうなのに、完全ワイヤレスイヤホンとの相性は高くなさそうなところが非常に残念。仕様面で非常に魅力的な機種だが、相変わらずのFiiOっぽい使い勝手の悪さも感じるので、個人的にはスルーした。

 

COWON PLENUE D2

COWON PLENUE D2

COWON PLENUE D2
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 0/10
  • 対応コーデック なし
  • 拡張性 64GB (+128GB)
  • DAC CS43131×2
  • ハイレゾ 192khz/24bit DSD128
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 4万円前後
おすすめポイント&解説

 COWONのPLENUE D2は有線イヤホン向けのDAPとしては非常に魅力的。少なくともバッテリー性能は抜群に優秀で、MP3品質で最大45時間、ハイレゾ音源でも30時間程度の再生時間を誇っている。

 音質もすっきりと透明感を重視して見通しが良いながら、中域で甘味を出すことも忘れない品の良いサウンド。さらに40種類以上の優れたイコライザー機能を持つJetEffectが使えるほか、5種類のDACフィルターを使うことができる。イコライザーはともかく、DACフィルターを変更可能なDAPは稀。

 一方でこの機種はあらゆる意味で前時代的という明確な欠点がある。Wifi機能はなく、ワイヤレスオーディオに対応せず、UIは古くさく、ハイレゾ再生能力も中途半端。現在の水準だと384khz/32bit DSD256まで対応するのがミドルレンジ帯のDAPとして一つの指標となっているが、これを満たしていない。最近は一般的になっているUSB-DAC機能も搭載していない。有線イヤホン/ヘッドホン相手には真のポータブル性を発揮してくれるものの、完全ワイヤレス/サブスクの現代的な音楽環境に全く対応していない。したがって、メインDAPとしてこれを選ぶのは、それほどおすすめできる選択肢ではない。

 

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【特集】デジタルオーディオプレーヤー最新おすすめ機種紹介「エントリークラス編1」[SONY NW-A55/Pioneer XDP-20/Activio CT10/iBasso DX120/COWON PLENUE V/Hiby R3]

Hiby R3

Hiby R3

 

 

【1】小型化・薄型軽量化・ワイヤレス化するエントリークラスDAP

 今回の特集はデジタルオーディオプレーヤーを扱います。この記事では私が個人的観点で選んだおすすめ機種を紹介しますが、しかし、その前にどういう選好で私が今回の特集記事のDAPを選んだかを説明することは有益であるように思われますので、しばし説明させていただきたく思います。

 

次記事

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エントリークラスDAPってどのくらいの製品のこと?

 DAPのエントリークラスはどの製品を指すのかというのは難しいですが、価格帯としては5万円以内くらいを目安に選びました。また条件としてハイレゾファイル再生能力があるという点を最低ラインとしています(したがってApple iPod touchは選外となります)。

 

エントリークラスDAP製品の特徴

 最近のエントリークラスDAPの特徴は以下のようになっています。

  1. 携行性が重視され、小型・軽量モデルが増えた。
  2. ワイヤレスオーディオ機能が重視されている。
  3. バランス接続機能は省かれていることが多い。

 

【2】おすすめのエントリークラスDAP

 そういうわけで、今回はエントリークラスのDAPの中から、とくにおすすめする機種を選り抜きました。

 

SONY NW-A55

SONY NW-A55

SONY NW-A55
  • 高音 6/10
  • 中音 5/10
  • 低音 6/10
  • 音場 5/10
  • 情報量 5/10
  • 音の傾向 はっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC
  • 拡張性 16GB (+128GB)
  • DAC 独自
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 なし
  • 実売価格 2万円前後
おすすめポイント&解説

 エントリークラスDAPの定番機種。電池持ちが非常に良く、ワイヤレスオーディオコーデックも充実していて、Apple iPod touchとともにエントリークラスのデファクトスタンダードとなっている機種。iPod touchと違い、ハイレゾ品質の高音質ファイルに対応している。

 音質はドンシャリ系ではっきりコントラストをつけて音を聴かせるタイプ。輪郭も良く、低価格の割にはっきりと音楽をクリアに感じさせてくれるところがあり、スピード感もある。とくに下位モデルのNW-S313と聞き比べると表現力に圧倒的差を感じる。

 インターフェースは独自だが、反応は良く操作性も機敏。問題はスマホアプリに対応しておらず、自社のHeadphones Connectでさえ使えないところ。しかし完全ワイヤレスイヤホン相手に携帯して使うなら現状最強クラスのコスパを誇る。

 SONY独自デザインのOSとUIで、転送ケーブルまで独自規格でアプリ対応含め全てが前時代的なのが欠点。

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Pioneer XDP-20

Pioneer XDP-20

Pioneer XDP-20
  • 高音 6/10
  • 中音 5/10
  • 低音 6/10
  • 音場 6/10
  • 情報量 6/10
  • 音の傾向 はっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD
  • 拡張性 16GB (+512GB)
  • DAC ES9018C2M×2
  • ハイレゾ 384khz/24bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 3万円前後
おすすめポイント&解説

 ONKYO/Pioneer系のエントリークラスDAP。価格設定はかなり安めながら、音質面でバランス接続に対応、ミドルレンジDAP並みのDACを搭載とスペック面で豪華なのが特徴。ただし電池持ちはあまり良い方ではなく、エントリークラスとしては筐体も大きめ。

 音質はNW-A55とほぼ同等でドンシャリ的な傾向も似ているが、バランス接続でよりパワフルなサウンドが期待できる。そういう意味で、NW-A55キラー的な立ち位置ではあるが、UIが古くさく、上位機種と違って豊富なイコライザー機能もなく、Androidカスタムの独自OSなため、アプリ対応能力もない。

 低価格であくまで有線の音質(とくにバランス接続)にこだわるなら有力候補。

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Activio CT10

Activio CT10

Activio CT10
  • 高音 6/10
  • 中音 6/10
  • 低音 6/10
  • 音場 6/10
  • 情報量 6/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 7/10
  • 通信対応力 8/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD
  • 拡張性 16GB (+384GB)
  • DAC CS4398
  • ハイレゾ 192khz/24bit DSD256
  • バランス接続 なし
  • 実売価格 3万円前後
おすすめポイント&解説

 韓国アイリバー系のActivioから出たエントリークラスDAP。実質的にAstell&Kern系のエントリークラスと考えていい。TIDALなどのサブスク音源、自社の音源ダウンロードサイトgrooversとの連携を企図した新時代オーディオプレーヤーとして売り出したかった気配があるが、そのgrooversが発売後1年くらいでなくなってしまった。

 音質はAK70からSR15の系譜に属するAstell&Kern系のローエンドモデルの音質を継承しており、なめらかな質感と色づけの少ないすっきりした音。

 丸みを帯びて曲線を描く筐体の質感は良く、操作性も抜群で、個人的にエントリークラスDAPの中でお気に入りの機種だが、好みを抜きにして、冷静に全体を眺めると、ぶっちゃけあらゆる意味で中途半端。

 そもそも少しお金を積めばAK70 MKⅡに手が届く上、バランス接続に対応しない、電池持ちが良くないなど意外と微妙。性能的にはAK70相当でAK70 MKⅡのさらに一世代前と同等クラスとなるが、スペック的にはAK70に劣る。

 そういうわけでこの機種の良いところは、その独特のインターフェースの使いやすさで、それ以外あまりよいところがない。個人的には結構愛用してるけど、なんで愛用してるのか自分でも謎。気に入ってる割におすすめする気にもならないので、いまだにレビューしてすらいないという。

 ちなみにこの機種はAstell&Kernの技術を凝縮した一体型モジュール
「TERATON」を採用した第1弾モデルとのことだったが、第2弾以降出てない気がする。私が知らないだけでどっかで出ているのかも知れないけど。

 

iBasso DX120

 

iBasso DX120

iBasso DX120
  • 高音 6/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 0/10
  • 対応コーデック なし
  • 拡張性 0GB (+512GB)
  • DAC AK4495
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD128
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 4万円前後
おすすめポイント&解説

 この機種はコンセプト的にエントリークラスというよりミドルレンジDAP的な発想で作られているので、ここで紹介している機種の中では異色。私個人の意見としても、入門機としてこれを紹介するのは違う気がするが、iBasso最低価格モデルとして紹介する。

 音質は低域をしっかり出しつつ、中高域を見通しよくすっきり聴かせるタイプで価格以上の底力が感じられるうえに、5種類のサウンドモード切り替えが可能であり、音質だけ見ればコスパは良好。

 しかし、この機種はエントリークラスとしては使い勝手がよくないので、その点ですでにおすすめしない。音質は良いが、ほとんどそれだけでアピールポイントが少ない。店頭試聴機を使った感じでは、かなり使い勝手に難を感じたので、個人的には完全スルーした。そもそもワイヤレスオーディオに対応していないし。

 

COWON PLENUE V

 

COWON PLENUE V

COWON PLENUE V
  • 高音 6/10
  • 中音 5/10
  • 低音 5/10
  • 音場 5/10
  • 情報量 5/10
  • 音の傾向 くっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 0/10
  • 対応コーデック なし
  • 拡張性 64GB (+128GB)
  • DAC CS43131
  • ハイレゾ 192khz/24bit DSD128
  • バランス接続 なし
  • 実売価格 3万円前後
おすすめポイント&解説

 有線接続専用。ワイヤレスオーディオ機能一切なし。最大再生時間41時間という長さが魅力で、薄型コンパクトで持ち運びやすいのは良いが、ほぼあらゆる点でSONY NW-A55に劣る。COWONのJetEffectを使って多彩なイコライザーが楽しめるのだけが利点で、JetEffect目的で買うくらいしか理由が見つからない。あとはストレージ容量が64GBと多めなのが魅力かも。

 音質はディテール感重視で演出は少なく、くっきりと音をフラットで中庸に聴かせることに主眼が置かれているようだ。むしろJetEffectで自分好みの音に色づけして楽しむ感じで、デフォルトの音は極力脚色を抑え、素体として汎用性を考慮してして調整されているように思われる。イコライザーをちょっと変えると、途端に色づくといった感じの音だ。

 この機種は海外のレビューなどを見ると評価は悪くないようだが、あまり売れている気配がない。UIを含めた全体の設計がSONY製DAP以上に前時代的なため、NW-A55に完全に食われている印象がある。

 

Hiby R3

Hiby R3

Hiby R3
  • 高音 6/10
  • 中音 6/10
  • 低音 6/10
  • 音場 6/10
  • 情報量 6/10
  • 音の傾向 はっきり系
  • アプリ対応力 3/10
  • 通信対応力 9/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / LDAC
  • 拡張性 0GB (+2TB)
  • DAC ES9028Q2M
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 2万円前後
おすすめポイント&解説

 エントリークラスDAPとしては恐るべきコスパを誇るとして話題となったHibyの入門機。OSは中華製DAPに多いHiby OSで完全Androidではないが、ワイヤレスオーディオへの対応状況は良い。

 何より小型で胸ポケットに入るサイズで、USB-DAC機能やワイヤレスレシーバー機能を持っており、DLNAやAirPlayにすら対応するなど、これでもかと機能がてんこ盛り。

 音質も2万円クラスでは最上位クラスで、解像度が高く、高域の見通しが良い上に、パワフルで厚みも感じられる音。真の意味でのSONY NW-A55キラーとして登場した機種。しかし知名度が低く、あまり認知されていないのが最大の欠点。あとは超小型DAPあるあるで、操作性やアルバルアートの見栄えに難を感じるのが欠点といえば欠点。

 

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【特集】デジタルオーディオプレーヤー最新おすすめ機種紹介「電池持ち編」[SONY NW-A55/SONY NW-ZX300/ONKYO GRANBEAT/SONY NW-WM1A/FiiO M11/COWON PLENUE D2]

SONY NW-A55

SONY NW-A55

 

 

【1】DAPを持ち運ぶならこだわりたい「電池持ち」

 今回の特集はデジタルオーディオプレーヤーを扱います。この記事では私が個人的観点で選んだおすすめ機種を紹介しますが、しかし、その前にどういう選好で私が今回の特集記事のDAPを選んだかを説明することは有益であるように思われますので、しばし説明させていただきたく思います。

 

バッテリー性能の重要性

 デジタルオーディオプレーヤーをどのように使うかは人それぞれですが、多くの場合ポータブルに持ち運ぶという人が多いと思われます。そもそも家庭内で使うならPC含め据え置きで問題ないわけですし、デジタルオーディオプレーヤーをわざわざ選択する人の多くが持ち運びを考えているでしょう。

 というわけで、デジタルオーディオプレーヤーを「携帯機器」として捉える場合、最も重要な要素の一つは充電持ちになります。複数持ち運ぶならともかく、1台を持ち運ぶという場合、とくにこの再生時間がどれほど確保されているかというのは大きなポイントになります。

 目安としてはできれば10時間はほしいです。最近の完全ワイヤレスイヤホンなどは5時間以上連続再生時間を確保しているものも多く、少し長めに外出した際に一日中音楽を楽しむということを考えると、半日程度の再生時間はあるとうれしいです。もちろんモバイルバッテリーを使えばある程度再生時間の欠点は補えますが、使ったことがある人なら分かるように、モバイルバッテリーでの充電というのも意外と面倒で、頻繁に外出時充電するというのは煩わしいでしょう。

 

バッテリー性能は減る

 もう一つ考えたいポイントはバッテリーは消耗品だということです。リチウムイオン電池は普通に毎日使っていると、2年程度でその駆動時間は半分になります。つまり当初10時間再生出来たポータブルオーディオプレーヤーも2年後には5時間程度しか再生時間が期待できなくなるということです。したがって、今の時点で再生時間が充分だと思っていても、数年後まで使うことを考えると不十分ということがあります。とくにポータブルオーディオプレーヤーはスマホと違って、バッテリー寿命が減ったからと言って簡単にバッテリー交換できるものでもありません。

 そのため、ポータブルで長く使いたい場合には、バッテリー性能はとくに大きなポイントになります。

 

【2】電池持ち重視の方におすすめするDAP

 そういうわけで、今回はバッテリー持ちを考えて、とくにおすすめする機種を選り抜きました。

 

SONY NW-A55

SONY NW-A55

SONY NW-A55
  • 高音 6/10
  • 中音 5/10
  • 低音 6/10
  • 音場 5/10
  • 情報量 5/10
  • 音の傾向 はっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC
  • 拡張性 16GB (+128GB)
  • DAC 独自
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 なし
  • 実売価格 2万円前後
おすすめポイント&解説

 電池持ちでDAPを選ぶならSONY製をおすすめする。どの機種も余計な発熱はなく、電池効率が非常に良い。

 音質はドンシャリ系ではっきりコントラストをつけて音を聴かせるタイプ。輪郭も良く、低価格の割にはっきりと音楽をクリアに感じさせてくれるところがあり、スピード感もある。とくに下位モデルのNW-S313と聞き比べると表現力に圧倒的差を感じる。

 インターフェースは独自だが、反応は良く操作性も機敏。問題はスマホアプリに対応しておらず、自社のHeadphones Connectでさえ使えないところ。しかし完全ワイヤレスイヤホン相手に携帯して使うなら現状最強クラスのコスパを誇る。

 SONY独自デザインのOSとUIで、転送ケーブルまで独自規格でアプリ対応含め全てが前時代的なのが欠点。

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SONY NW-ZX300

SONY NW-ZX300

SONY NW-ZX300
  • 高音 6/10
  • 中音 6/10
  • 低音 7/10
  • 音場 6/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 濃厚系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC
  • 拡張性 64GB (+128GB)
  • DAC 独自
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 4.4mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 SONY系のミドルレンジDAP。バランス接続可能になったのがNW-A50との大きな違いで、本格的に有線イヤホンの上位機種を楽しむなら、この機種を買うことをおすすめする。さらに上位のNW-WM1クラスになると携行性に難が出てくるので、この機種はある意味最も実用性が高い。電池持ちはNW-A55に匹敵し、ほぼ同等の使い勝手。

 音質はNW-A55に比べて輪郭も太さもあり、低域の重厚感も増した音を奏で、シャープネスはほどよく抑えられたややマイルド系サウンドになっている。そのため価格帯のほかのDAPと比べても濃厚感のある音となっており、ボリューム感重視で充実して音楽を聴きたい人にはかなり有力な選択肢。一方で、見通し感重視の人には、高域までクリアな感触があるNW-A55の方が印象が良かったりするかも知れない。

 NW-A55と同じく、SONY独自デザインのOSとUIで、転送ケーブルまで独自規格でアプリ対応含め全てが前時代的なのが欠点。

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ONKYO GRANBEAT DP-CMX1

ONKYO GRANBEAT DP-CMX1

ONKYO GRANBEAT DP-CMX1
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 6/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 10/10
  • 通信対応力 8/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD
  • 拡張性 128GB (+256GB)
  • DAC ES9018C2M×2
  • ハイレゾ 384khz/24bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 この機種はDAPというよりスマホ。そのためDAPとして考えると電池容量は抜群に良く、余計なゲームアプリなどを入れずにDAPに特化すれば電池持ちは非常に良い。スマホなのでアプリ対応も良く、電池持ちと使い勝手を両立させるなら現状最も有力候補。標準のストレージ容量に優れていることも美点として挙げられる。ただし、Androidのバージョンは古いので最新のアプリに対応できなくなってきているのは欠点になる。

 ONKYO系DAPは通信的な相性も多いが、その欠点も引きずってしまっている。完全ワイヤレスイヤホンの一部とはまともに通信できないこともある。

 音質はESS系らしく、解像度感重視ですっきりしたサウンド。ほぼほぼフラットでクセがない上に、HF Playerにカスタマイズが加えられた専用プレーヤーアプリはイコライザー機能が優秀で、プリセットを使えばどんなジャンルでも万能に味わえる。このイコライザーはワイヤレスオーディオにも適用される。

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SONY NW-WM1A

 

SONY NW-WM1A

SONY NW-WM1A
  • 高音 7/10
  • 中音 8/10
  • 低音 8/10
  • 音場 8/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 ゆったり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 6/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC
  • 拡張性 128GB (+128GB)
  • DAC 独自
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 4.4mm
  • 実売価格 11万円前後
おすすめポイント&解説

 電池持ちの観点からこの機種を紹介しているが、個人的な観点から言わせてもらうと、10万円以上出すなら電池持ちよりも機能性などいろいろ考慮するべき点が多くなるので、前時代的な設計のSONY製品より魅力的なDAPはたくさんある。あくまで今回の特集の観点からこの機種を紹介するが、私はこの機種にあまり魅力を感じない。

 音質はゆったりと中域から低域に雄大な音を聴かせるバランスで、とくにクラシックと相性は抜群。リラックスしたサウンドで滑らかに心地よく厚みのある音を聴かせる。反面、高域はあまり脚色やディテールに詳細さが感じられず、若干没個性的であるように感じられるかも知れない。中域から低域にかけての豊かさという面では現状かなり優れた機種の一つであるが、目立って優位というわけでもない。

 しかし一番の欠点は、SONY独自デザインのOSとUIで、転送ケーブルまで独自規格でアプリ対応含め全てが前時代的だというところ。さすがに長く使うことを前提に選ぶ10万円以上の価格帯で、古くさいところのあるDAPを買う気はあまりしない。

 

FiiO M11

 

FiiO M11

FiiO M11
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 6/10
  • 通信対応力 7/10
  • 対応コーデック SBC / aptX / aptX HD / LDAC / HWA
  • 拡張性 32GB (+4TB)
  • DAC AK4493EQ×2
  • ハイレゾ 384khz/32bit DSD256
  • バランス接続 2.5mm / 4.4mm
  • 実売価格 5万円前後
おすすめポイント&解説

 この機種は有線接続時の電池持ちはそうでもないが、ワイヤレス接続だとLDACで48時間持つという驚異的なスペックを持っている。選んだ理由はそれだけ。

 音質は明るめで伸びの良いすっきり系。ESS系のDACに比べると解像感はそれほどでもないかなと思うが、下位機種のように濃厚感を強調する感じがなく、比較的ニュートラルで解像度が良く感じられる。

 OSはAndroidベースの独自仕様で、スマホアプリをがんがん入れることはできない。完全ワイヤレスイヤホンのアプリも対応が悪い。よって、せっかくワイヤレス接続の電池持ちがよさそうなのに、完全ワイヤレスイヤホンとの相性は高くなさそうなところが非常に残念。仕様面で非常に魅力的な機種だが、相変わらずのFiiOっぽい使い勝手の悪さも感じるので、個人的にはスルーした。

 

COWON PLENUE D2

COWON PLENUE D2

COWON PLENUE D2
  • 高音 7/10
  • 中音 7/10
  • 低音 7/10
  • 音場 7/10
  • 情報量 7/10
  • 音の傾向 すっきり系
  • アプリ対応力 1/10
  • 通信対応力 0/10
  • 対応コーデック なし
  • 拡張性 64GB (+128GB)
  • DAC CS43131×2
  • ハイレゾ 192khz/24bit DSD128
  • バランス接続 2.5mm
  • 実売価格 4万円前後
おすすめポイント&解説

 COWONのPLENUE D2は有線イヤホン向けのDAPとしては非常に魅力的。少なくともバッテリー性能は抜群に優秀で、MP3品質で最大45時間、ハイレゾ音源でも30時間程度の再生時間を誇っている。

 音質もすっきりと透明感を重視して見通しが良いながら、中域で甘味を出すことも忘れない品の良いサウンド。さらに40種類以上の優れたイコライザー機能を持つJetEffectが使えるほか、5種類のDACフィルターを使うことができる。イコライザーはともかく、DACフィルターを変更可能なDAPは稀。

 一方でこの機種はあらゆる意味で前時代的という明確な欠点がある。Wifi機能はなく、ワイヤレスオーディオに対応せず、UIは古くさく、ハイレゾ再生能力も中途半端。現在の水準だと384khz/32bit DSD256まで対応するのがミドルレンジ帯のDAPとして一つの指標となっているが、これを満たしていない。最近は一般的になっているUSB-DAC機能も搭載していない。有線イヤホン/ヘッドホン相手には真のポータブル性を発揮してくれるものの、完全ワイヤレス/サブスクの現代的な音楽環境に全く対応していない。したがって、メインDAPとしてこれを選ぶのは、それほどおすすめできる選択肢ではない。

 

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【特集】SONY WF-1000XM3付属アプリ「Headphones」のイコライザーを解説します[SONY WF-1000XM3特集]

SONY WF-1000XM3

SONY WF-1000XM3

ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM3 : 完全ワイヤレス/Bluetooth/ハイレゾ相当 最大6時間連続再生 2019年モデル ブラック WF-1000XM3 B

 

 

WF-1000XM3は高音質!イコライザーでもっと豊かに自分好みに音楽を楽しみましょう!

 SONY WF-1000XM3は接続安定性も高く、音質も良好でイヤホン単体としての完成度は非常に高いですが、付属の「Headphones」のイコライザー機能を使えば、さらに音楽を楽しめるようになります。そういうわけで今回は付属アプリ「Headphones」のイコライザーの使い方をご紹介!

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イコライザーのいじり方

 イコライザー機能を使うにはまず「Headphones」アプリを開き、中段くらいにある「イコライザー」を探し、そこの歯車マークを押します。

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 すると下のような画面が出てきます。それぞれのスライダーを動かすことで音質調整ができます。

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イコライザー各部の説明

 イコライザーそれぞれのスライダーを動かすことで音質調整ができます。だいたいどういう変化をするか簡単に解説します。

400hz

 音場に温度感と厚みが出ます。ドラムも少し膨らみます。上げすぎると篭もる印象を受けるかも知れません。ロックでライブ感を増したり、ポンポンとした柔らかい音を聴きたいなら、ここを上げると良いです。一方で低域のキレが悪くなり、スピード感が若干遅くなった印象が出る可能性もあります。カットすると逆に音場が清潔になり、音がくっきりすると思います。たとえばEDMやヒップホップなんかで床面のビシバシ感があるスピードの乗った低域を味わいたい場合は、ここをカットしてClearBASSをブーストすると良いと思います。

1khz

 ここを上昇させると、全体的に音が張り出して聞こえるようになります。音に包まれたいと思ったらここをいじりましょう。没入感が高まります。とくに通勤時など音楽に集中したい場合に効果があるかも知れません。男声ボーカルも前屈みに聞こえるようになり、女声ボーカルの甘味も増します。逆に下降させると音場が後退し、やや広めに、奥行き感が増して聞こえます。

2.5khz

 女声ボーカルを前面に出したいならここを上昇させるのが一番効果的です。ギター音もかなり目立つようになります。また音場の明るさが増します。私はここをブーストして聴くのがかなりお気に入りです。ただし上昇させると男声ボーカルはやや細く感じられる可能性があります。逆に下降させるとボーカルに天井感が出ますが、音に濃厚感が出ます。

6.3khz

 金属光沢感に影響します。シンバルのチンチンシャリシャリみたいなのをはっきり聴きたい場合はここをブーストしましょう。また音の艶やかさ、透明感にも影響しており、ここを上昇させるとヴァイオリンや木管、金管の音が明るく伸びるように感じられるはずです。ただし上げると場合によって音にギスギス感が出ます。逆に下げると音がマイルドになり、色味は暗くなりますが、ピアノ音にコクが出ます。好みにもよりますが、JAZZはここを下げると風味が増すかも知れません。

15.6khz

 シンバルのシャーンという空気感の広がり、音の抜けに関わります。ここを上昇させると、シンバルの空気感が増して派手さを感じるようになり、音も高く抜けるように余韻が増して繊細に感じるようになります。逆にカットすると音場に安定感が感じられ、低域が相対的に目立つようになるので、低域の重みにリアルさが出ます。

ClearBASS

 重低音のドンという音をどれくらいはっきりさせるかに大きく影響します。低域の重心を下げたり上げたり出来ます。「+」で重心が下がり、「-」で重心が上がって感じられると思います。またここを上げるとブンブンという地熱感が出るので、重厚感が増し、クラシックならホールにいるような臨場感が出ます。逆にカットすると、モニターライクになるというか、音場にクリアな印象が増すと思います。

 

 

イコライジングの実例

LiSA「一番の宝物 ~Yui final ver.~」

 実際にレビューでも紹介したこの曲でイコライジングしてみます。ベースに温かみがほしいので400hzくらいを足してみましょう。だいたい「+5」くらいで。音場にだいぶ温かみが出て、ドラムも少し柔らかくなったと思います。次に1khzを「+3」、2khzを「+6」くらいにしてボーカルを低域に埋もれないように前面に出しつつ、甘味を加えます。

 次は一番のポイントになり得る6.3kの調整です。この曲の情感に関わるアコースティックギターです。ちょっと明るくギラギラさせたいなら「+5」以上くらいで。逆にコシのあるポロンポロンした感じにさせ、ボーカルを支えるバランスにしたいなら「-3」くらいにしてみて下さい。聞き比べてよりいいと思った方を採用で。

 この曲は明るい感じではないので、15.6kは思い切って下げます。「-10」でもいいでしょう。音が濃く感じられるはずです。

 最後に「ClearBASS」を「+6」くらいにして深みを出します。

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 この感じが好みだったら、ここから細かく自分好みにいじってみて楽しんでみて下さい。たとえば400hzを「+10」まで引っ張り上げてボリューム感を楽しむ、15.6khzを「+10」にして高域の抜けと余韻を出して違いを楽しむなど、何度も同じ曲を楽しめるはず。

 逆に基本の音楽の組み立て方がちょっと暗いなと思ったら、400hzを下げるか、2.5k以上のバランスを調整してみるとよい感じです。

 

 

【おまけ】Westoneっぽいモニターライク

 Westone W40的な音を目指した何か。むしろ旧W30っぽいかな?

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SONY WF-1000XM3

 

サウンドハウス

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【完全ワイヤレスイヤホン SONY WF-1000XM3 レビュー】ノイキャン性能は個人的にはかなり微妙。しかし音質とヒアスルーは優秀。文句なくおすすめ

SONY WF-1000XM3

SONY WF-1000XM3

ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM3 : 完全ワイヤレス/Bluetooth/ハイレゾ相当 最大6時間連続再生 2019年モデル ブラック WF-1000XM3 B

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「少し耳から出るけど装着感は悪くない」

おすすめ度*1

SONY WF-1000XM3

ASIN

B07TKGGZ47

 ちょっと大きめではあるが、装着感にそれほど不自然さはない。重心が若干外側に向いているので、スポーツなどに使用する場合はイヤピをよく選ぶと良い。遮音性はそこそこ。アクティブノイズキャンセリングとヒアスルー機能搭載。この2機能については次節で詳しく解説する。

 

 対応コーデックはSBC/AACのみ。「音質優先モード」でも接続安定性は高く、外出時移動中ほとんど途切れを感じない。唯一、駅のホームでだけ頻繁な途切れがあったが、目立つのはそれくらい。復帰も早め。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「ノイキャンは個人的に微妙というか移動中使用は確実に危ない。ヒアスルーはかなり優秀」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル(Type-C)、専用充電ケース、説明書。

 

 連続再生時間がノイキャンOFFで最大8時間。ノイキャンONで最大6時間。ケースで3回充電できるので、ケース込みで最大32時間くらい。防水性能はない。

 

 なおこの機種は接続した機種を切断しなくても、次の機種に接続すると通信が切り替わる、マルチポイントもどきみたいな機能が付いている。接続切り替えは非常に早くよいが、マルチポイントではないので、DAP聴きながら携帯電話側の通話待ち受けをするというところまではできない。

 

SONY自慢のノイキャン性能は微妙

 これは私の環境がもしかすると相性がよくない可能性もある*2が、実は店頭試聴段階でノイキャンの利きははあまりよくない印象だったんだけど、ネット上では妙に評判が良いので、ロケテストを詳細に行った。

 個人的にはやっぱり微妙。一応テスト環境を説明するけど、ONKYO GRANBEATに本機を繋いで、音量50%で音楽を掛けながらノイキャンONにして路上テストを行うというもの。

 で、まずわかりやすいように、私の環境でノイズ低減できたものと低減があまり期待できないものを列挙する。

ノイキャンが期待できるもの
  1. 自動車の低速移動時の音
  2. 自転車の音
  3. 革靴系の足音
  4. 対向電車の通過音。ヒュー
  5. 最近の静かなエアコンや扇風機の動作音。サーッ
ノイキャンがあまり期待できないもの
  1. 電車の線路を走る音。キュルキュル
  2. 電車のモーター駆動音。キューンみたいな発進音
  3. 電車の揺れる音。ガタンゴトン
  4. 電車内のナレーション
  5. 自動車の高速走行音。シャーッという路面を擦る音
  6. 自動車の積み荷の音。ゴトゴト
  7. ヒール音。カツカツ
  8. 石段などの硬い階段を歩く音。タンタン
  9. 人の話し声
  10. サーキュレーターの音。ブオーッ

 で、私のロケテストだと、遠くの自動車が大通りを走る音や電車が高架を通る音、店のアナウンス、近くの人の気配なんかは充分に聞こえるんだけど、路地などで後ろから近寄ってくる低速の自動車や自転車の音は全く聞こえなかった。つまり遠くの音は比較的明瞭だけど、自分の近くにぽっかり音がないスペースができるので、これが非常に危険に感じた。遠くの音が聞こえて近くの音が聞こえないと、近くに何もないと錯覚しやすいので、とくに後ろから来る自転車には無警戒になりやすい。

 一方で、ノイキャンが効いて欲しい電車内ではあまり低減効果が得られないので、これは何のためにあるのか疑問。おそらくこのノイキャンの感じだと、騒音が比較的少ない家の中用にちょうどいい感じな印象。少なくとも通勤通学中に使う感じじゃなく、むしろ通勤通学に使ったら危険。

※ただし人間には聞きやすい音・聞きにくい音の個人差があるらしいんで、あくまで私の環境で私が試したらこうでしたという参考としてお考え下さい。

 

アンビエントという名のヒアスルーは1,2を争うほど優秀

 わずかにホワイトノイズ感があるけど、ヒアスルーはかなり優秀。私のレビューを長く読んでいる方はご存知だと思うけど、ヒアスルーの使い方は基本的に音楽聴きながら動画を鑑賞するために使ってるんで、その使い方での評価になる。

 で、その範囲だとかなり自然に動画と音楽を同時に楽しめ、取り込み音に引きつる感じとかがなく、非常に共存性が高い。これまで私が個人的にヒアスルーは最高評価としてきたJabra Elite Active 65tに匹敵するか人によってはこちらが勝るという評価になると思う。ただし明確な差はあって、それは自分の声の聞き取りやすさ。Jabraはマイクが多いので、自分の声もクリアに拾ってヒアスルーするので、その点の印象が大きな差になる。

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SONY WF-1000XM3SONY WF-1000XM3

 

【3】音質「音質優先モードと接続優先モードで音質は若干変わる」

 じつはこの機種、試したところ、音質優先モードでつなぐ場合と接続優先モードでつなぐ場合で若干音質が異なるよう。具体的には接続優先モードでは中低域が少しカットされ、高域と床面のビシバシが目立つ印象になる。そのため、接続優先モードだとよりワイドレンジ感があり、エレクトロダンスミュージックなんかは意外とこちらのほうが聴き応えを感じる可能性もある。ただし接続優先モードでイコライジングすると高域はとくに濁りやすい。ちなみに音質優先モード中にイコライザーで中低域を少しカットし、高域を強調すると接続優先モードに近くなる。

 音味的には全体的な印象はニュートラル。接続優先モードだともうちょっと高域のクールな感じが目立つバランスで若干印象変わる。音質優先モードでは音場に適度な清潔感がありつつ、中高域のギター音なんかの刻みを丁寧に聴かせ、タムも少し明るめに弾け、ボーカルもちょっと明るめに聞こえてくるような、少しハイファイ感のあるサウンドを味わえる。低域の量感もほどよく、床面のビシバシ感を感じさせてくれつつ、中低域で少し厚みを出してなめらかに聴かせる。

 

付属アプリのイコライザーでさらに音質を変化させて楽しめます

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[高音]:天井感はなく、高域拡張性はかなり高い印象。実際接続優先モードだと高域がよく感じられるが、非常に抜けが良い印象を受けるはず。とくにハイハットの音の広がりがよく、空気感がシャーンと上に広がる感覚を味わえる。これは個人的にいいなって思ってるところ。高域の音色はどちらかというとクール(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域はクリーンで少しすっきりしてきて、中高域のギターや女声ボーカルが若干浮き上がって目立つ感じになる。ボーカルの距離感については接続優先モードと音質優先モードでは中低域の聞こえ方の差のせいか印象が異なり、接続優先モードのほうが少しボーカルが前に出てくる印象がある。中域では音は滑らか。

[低音]:思ったより重低音は浅くて、100hz~40hzくらいまでが聞き取れる。やや細身のビーッとした振動。30hz以下はほぼ無音。低音はニュートラルでクリアな感じで、中低域でドラムの厚みと重み、ベースも輪郭がよい感じ。温かみはそれほど感じられないが、充分にスピード感がある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域に清潔感があるので、音場の奥行き感と広さはかなり明瞭に感じられる。おそらくこの音場感が好きって人は出てきそう。高域もすーっと伸びているので開放的で広い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:タムやスネアはスパイシーにパシッと明るく弾ける。バスドラキックは若干浅い印象を受けるけど、輪郭ははっきり。ドラム音の輪郭にバチバチした粘りも感じられ、やや重心は軽い感じではあるが、充分に精彩のある音を奏で、濃さも適度にあるので存在感あり。ハイハットは明るく、やや白味が強調されているが、粒感はしっかりでもやもやした感じは強くなく、しっかりとシャンシャン空気感が感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカル周りはかなりすっきりしている。私の環境では、音質優先モードでは中低域がわずかに手前に出てきて目立つので、ボーカルはそれより引っ込む印象があるが、接続優先モードではこの中低域の出張る感じはなくなり、素直にボーカルが前面に出る。ボーカルは少し明るめで男声ボーカルは中性的に聞こえる感じはあるが、それほど不自然ではない。輪郭はしっかりしており、息感も細かく感じられるが、サ行の刺さる感じはあまりない。

 

【4】官能性「中域がクリアで音場の広さが存分に味わえつつ、高域はよく伸び、低域も重心はやや上だが量感しっかり。組み立てはよい」

Pharrell Williams「Happy」

 この曲はシンバルとドラムの鼓面、ハンドクラップの音がかなり明るめにパチパチ弾ける感じで聞こえる。ボーカルも周りがすっきりした感じで浮き上がって聞こえてくるので、メロディーラインとリズムはかなり明瞭でスピード感も遅れなく、非常に快活。この曲では、バランス的には中高域にディテールが集中するから、少しそこだけ浮き上がる感じがあり、人によっては低域スカスカって感じる人もいるかも知れない。

 


Happy (From "Despicable Me 2")

 

Rina Sawayama「Cherry」

  高域方向で精緻な感じがあり、低域のスピード感も充分なので、こういうダンスサウンドは聴き応えがある。音場も広く開放的で、シンセやリズム音が音場から弾け出すように明るく抜けていく。ボーカルは明るく、少し輪郭が強調されて空間の中でくっきり分離されながら上に伸びていく。昔からSONYってこういう感じの曲に強い印象だけど、このイヤホンもご多分に漏れない。

 


Cherry

 

大隅寿男「キャラバン」

 JAZZはちょっと明る過ぎるし清潔すぎるかなって思ったんだけど、普通に良い。この曲のシンバルがかなりクリアで手がかりが多くて楽しいってのもあるけど、何より金管の粒立ちが凄く良くて、透明感のある感じでよく上に伸び、下では渋みもちゃんと出ている。ピアノはやや明るめだけど、ツヤツヤ感はきれい。低域がややクリアすぎる感じはあり、重心も高い印象を受けるので、ドラムがわずかに軽っぽいかもしれない。あと濃厚感はない。

 なおほかのJAZZ曲を聴いた感じでは、コントラバスのえぐりは浅いのでそこも気になる人はいるかも知れない。

 


キャラバン

 

LiSA「一番の宝物 ~Yui final ver.~」

  たぶんこの曲は賛否両論ありそう。音場はクリアで広い。ベースの音色がどちらかというと中立的なので、温かみにはやや欠け、そこらへんにムード感を感じている人には少しすっきりしすぎに思えるかも知れない。またこの曲ではボーカルがかなりパワフルに伸びるが、それもかなり突き抜け感が強く感じられる。サ行も刺さらないが、少し息感は強調され、アコースティックギターは鮮やかできれいだが、ギターのカッティングやタムの鼓面にはややパリパリした感じがあって、若干薄皮っぽい印象もある。さわやかに見通しよく仕上がっているが、少し濃厚感には欠けるので、この名曲を普段どう楽しんでるかで若干評価が分かれそう。上では非常に伸びやかなので、弦楽の伸びる感じや金属的な光沢感がきれいに出るのが好きなら、気に入るはず。

 


一番の宝物~Yui final ver.~(DVD付)【完全生産限定盤】

 

 

 

【5】総評「非常に完成度が高く、3万円以内という価格は個人的には驚き」

 音質はワイドレンジ感と見通し感に優れ、とくに中高域・高域で解像度感が素直に味わえるので、最近のポップスやエレクトロダンスミュージックは相性良さそう。おそらく音場の開放感・解像度感ではBang&Olufsen E8 2.0に匹敵するかそれ以上と感じるはず。ロックはウォーム感がそれほどないあたりが好みを分けるかも。ヒアスルーもレベルが高く、接続安定性も高く、機能性で文句はない。タッチパネルの感度だけ妙に敏感だけど、誤操作して困る感じもなさそうなので、これは問題ないだろう。

 個人的にはアクティブノイズキャンセリングだけちょっと微妙で、これならせっかくの高解像度な音質を生かしてLDACに対応して欲しかったんだけど、今のままでも充分クリアなので大した不満ではない。文句なくおすすめ。

 

SONY WF-1000XM3

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

*2:SONY NW-A55でもテストしたので、相性が良くないわけはないと思うけどね。

【コラム】SONY WF-1000XM3。いよいよ来る

SONY WF-1000XM3

SONY WF-1000XM3

ソニー SONY ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-1000XM3 : 完全ワイヤレス/Bluetooth/ハイレゾ相当 最大6時間連続再生 2019年モデル プラチナシルバー WF-1000XM3 S

 

 

レビュー掲載しました

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巨人ついに動く!いよいよ出ます!SONY WF-1000XM3

 鳴り物入りで登場し、機能性が高く、音質も評価されながら、通信品質に問題を抱え、盛大に爆死した必ずしも成功できなかったSONY初の完全ワイヤレスイヤホンWF-1000X。その2代目は手直しに手直しが加えられ、この7月堂々の登場となります!

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各種レビューの反応は好意的

 海外メディアを始め、レビューは徐々に出回ってきてます。日本語だと今のところマイナビニュースだけかな?個人的にはLDAC対応を切実に希望してましたが、LDACは現状ですでに完全ワイヤレスに搭載可能なものの、今回はバッテリー持続時間の関係で見送られたとのこと。通勤通学であれば連続再生時間は3時間あればいいはずなので、多少短くなってもLDACは搭載して欲しかったですねぇ。

news.mynavi.jp

 

 海外メディアも含めてレビューをさらった感じ、音質は好意的に受け止められています。まあ元のWF-1000Xが今でも音質だけは最強クラスですからね。とくにクラシックの風味に関してはフランス人批評家が最強と太鼓判押してました。

 

急速充電、ヒアスルー、ノイキャン。何でもござれ

 ハイエンドとしては3万円以内と、かなり廉価な値段設定に抑えてきた割に、機能的には現状最強クラスになります。スペック的にはやや平凡で、オーテクの新作ATH-CKS5TWあたりに見劣りしますが、SONYらしい付加機能満載で、オーディオガジェットとしての魅力は数段上です。お値段も一回り上ですが。ぶっちゃけ音質はWF-1000XM3のほうがはるかにクセがないはずなので、圧勝しそうな雰囲気があります。だが、俺はオーテクを応援する!

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あちらこちらで予約開始してます

 発売日は7/13とオーテクに被せてきました。ソニーストアを始め予約注文受付開始してます。私も速攻で予約しました。ソニーストアで注文する場合はこちら

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【カナル型イヤホン SONY MDR-XB55 レビュー】SONYらしいライブ感のある潜る重低域音が魅力。

SONY MDR-XB55

SONY MDR-XB55

ソニー SONY イヤホン 重低音モデル MDR-XB55 : カナル型 ブラック MDR-XB55 B

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「遮音性は高い」

おすすめ度*1

SONY MDR-XB55

ASIN

B072K1YSJP

 装着感は悪くなく、遮音性良好。音漏れも少し。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「タッチノイズ少しあり」

 付属品はイヤーピースの替え、携行ポーチ、説明書。ケーブルにはタッチノイズが少しある。

 

SONY MDR-XB55

【3】音質「厚く音場全体に潜るある低域が音楽に熱気を与える」

 重低音モデルらしく、とにかく分厚く潜るような深掘り感のある重低感が魅力。かなり重たげに黒い音を鳴らすので、音楽全体に熱気が感じられるのが魅力。低域が支配的ではあるが、中域や高域も太く存在感があり、低域に完全には埋もれない精彩がある。弦楽や管楽に根元のしっかりしたリアルな味わいがある。

 

[高音]:弦楽は芯を強調する。高域はかなり細い(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域は下にふっくらして聞こえる根元がしっかり感じられる音で力強く音が立ち上がる感覚がある。

[低音]:ドラムとベースが一体となって厚みと深みを味わわせてくるような潜りのよい低域。100hz~30hzまで下に重い振動。20hzでほとんど無音。(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域の厚みの上に濃い中域が乗る。高域はかなりスリムで細い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは重量感があり、地熱を強調するバズンバズンサウンド。下に広い。シンバルは塩振り系でやや薄味(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:女声ボーカルはやや細く、楽器に呑まれて聞こえやすい。男声ボーカルは太めで肉厚に聞こえる。

 

【4】官能性「力強い根の張った音楽を楽しめる」

菅野よう子「Power of The Light」

 低域の重厚感と中域の根元をしっかり感じることができ、曲に濃厚感がある。その濃い中低域の中から、のびてくる音は高域に向かうほどスリムに細くなる。音場全体にパワフルな熱気があり、曲に説得力を与えている。

 


ブレンパワード ― オリジナル・サウンドトラック 1

 

ヨルシカ「カトレア」

 ドラムとベースの重みがズドンズドンとしっかり響く。重心はかなり低く、音場は少し暗め。ギターもしっかり黒く、図太く男らしいマッチョサウンドを奏でる。マッチョな楽器に囲まれた中で、ボーカルだけが少し白めに浮かび上がる。

 


夏草が邪魔をする

 

大橋彩香「遠い音楽~ハートビート~」

 重厚。この曲でしっかりロックしてる。ボーカルはやや低域の厚みに溺れる印象で聞こえるが、黒いギターのエッジやズドンズドン重いドラムのおかげで妙にライブ感があって熱気が感じられる。

 


TVアニメ「BanG Dream! 」キャラクターソング 第四弾 山吹沙綾「遠い音楽 ~ハートビート~」

 

安全地帯「太陽」

 ベースギターが黒く、重厚。ダークで濃厚な曲調で重々しい神話を感じさせる。ボーカルも太く力強い。全体的にメタリックブラックな色合いがあり、マッチョで男らしい。

 


安全地帯VIII~太陽

 

【5】総評「ライブ感のある重低音を廉価に味わうなら良い。」

 どんな曲も少し重たげにしてしまうところはあるが、圧倒的な重低音でライブ感のある厚い音楽を奏でてくる。とくにロックは聴き応えあり。JVCのXXシリーズと並んで国産メーカーの低音重視モデルでは重い音を奏でるシリーズになるが、一般的にSONYのEXTRA BASSシリーズのほうがよりボフッとした熱気のある重みがある。

 

SONY MDR-XB55

SONY MDR-XB55

ソニー SONY イヤホン 重低音モデル MDR-XB55 : カナル型 ブラック MDR-XB55 B

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ワイヤレスイヤホン SONY WI-C400 レビュー】SONYの本気、20時間連続再生!安定感のあるサウンドでロック、JAZZ、R&Bを中心に比較的万能に聴ける。地味で人気がない機種だが、個人的には何気におすすめ

SONY WI-C400

SONY WI-C400

ソニー SONY ワイヤレスイヤホン WI-C400 : Bluetooth対応 最大20時間連続再生 カナル型 マイク付き 2017年モデル ブラック WI-C400 B

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感良し。通信品質も安定」

おすすめ度*1

SONY WI-C400

ASIN

B0756D5WKD

 スタンダードなワイヤレスコードタイプのWI-C300に比べると、こちらは最近多いネックバンド型で肩付近に安定して装着できるモデル。ネックバンド型は余計なテンションがかかりづらくて、衣擦れも起こりづらいから、スポーツなんかの激しい運動に向くし、もちろん通勤通学用途でも活躍してくれるけど、単純なコードタイプよりはかさばるし、目立つっていうデメリットはある。

 まあ装着感に関してはさすがSONYって感じで、WI-C300の時にも感心したけど、ハウジングは丸く耳への収まりが良いのでフィッティングは良好。

 WI-C300にはコードが細くて使い方によっては切れやすいっていう欠点があったんだけど、ネックバンド型になったからコードにテンションかかりづらくなったし、耐久性を気にする人には手を出しやすくなったんじゃないかな。

 コーデックはSBC/AAC対応。通信は基本安定していて、私が使用している感じ、街中でも途切れほとんどない感じ。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「タフなバッテリー性能が魅力。口コミの評価があまり芳しくないが?」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、説明書。

 

 イヤホンの連続再生時間はスペック上20時間。SONYはさすが連続再生時間が大事ってことがわかってるので、こういうスペック周りは丁寧に作り込んでいる。

 

 インターフェースで若干うざったいところがあって、ネックバンド型なので操作インターフェースが首元にくるんだけど、服装によっては操作しづらいところがある。別にスマホやデジタルオーディオプレーヤー(DAP)で操作できれば問題ないんだけど、どうも一部のDAP(SONY製)と組み合わせると、音量調節を完全にイヤホン側に持って行かれてDAPで操作できなくなる。この点だけ若干煩わしい。 慣れるまではどのボタンがどれかもわかりづらいところがあって、直感的に操作できない。

 

 ぶっちゃけこの機種はあんまり人気が無くて、同じシリーズではWI-C300とWI-C600Nが人気が高く、同価格帯でもドンシャリでもっと個性の強いMDR-XB70BTとか、開放型のWI-SP500っていう尖った奴らに人気が行っていて、WI-C300とWI-C600Nほどの好評を博している様子がない。ていうかむしろ評価は低い。

 いろいろレビューを読むと音がキンキンシャリシャリだとか、上でも指摘したインターフェースの使い勝手の問題とかよく言及されていて、あとは故障報告が多い感じ。価格.comだと異様な低評価レビューで総合的なポイントが下がっている模様。

 まあ口コミの評価があまり良くないせいか、私もこの機種には全然興味なかったけど、20時間再生ってよく考えたらすごいよねーってことで、実際の使い勝手は悪くないんじゃない?っていうのがあった。

 そこで事前に店頭で音質を確認して、その点はあまり悪くないってことを確認した上で、買ってみたってわけです。ぶっちゃけ使用感は操作インターフェースの問題を除けば、案外悪くないというか良いんじゃない?ってのが私の評価。

 そもそもこの機種は発売当初は7000円くらいだったんだけど、最近はamazonで4000円切った価格で買えたりするんで、コスパが明らかによくなってんですけどね。私も底値来てるなーって印象で買ったんで。

 

SONY WI-C400SONY WI-C400

 

【3】音質「安定感がある下に厚めの音質」

 キンキンシャリシャリってレビューもあったんで、だいぶ荒ぶる感じの音質かね?って思ってたんで低音量で最初は聴いたんですけど、案に相違して、低域方向に少し厚めで高域案外おとなしい聴き心地で、むしろもっさりだなってのが第一印象。音量を上げていくと高域の発色が良くなっていって、しっかり聞こえるようになってくるけど、その高域はWI-C300に比べるとむしろ尖りが少ない感じで若干色が濃く感じられるかな?

 ていうか、尖らずになめらかに馴染むところのある音で、なんか地味だけど悪くない音かも知れない。太めで躍動感は抑え気味の壁のような低域が音場を外音から遮断するところがあり、Wi-C300よりは音場全体が少し重たい印象を受けるけど、高域のキラキラしすぎない感じとかロック・JAZZでも浮き上がる感じがないし、中域付近にも厚みがあって中低域に安定感を出しつつ、高域を少し太く聴かせるバランスで、意外といいかもしれない。WI-C300の音に比べて一段派手さが抜けていて、最近の曲にはおとなしいかなって印象も受けるけど、R&Bみたいなのを重くしすぎずに濃厚に聴かせるには良いバランスじゃない?って思う。

 

[高音]:発色は抑えめで暗めに聞こえやすい。一定以上の音量でないと発色が悪いところがあり、音量を上げるとだいぶ色味が増して明るくなるが、それでも少し太めの印象を受ける濃いめの音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ギターがやや膨らむ感じになる。色味はドライでロック向きに聞こえる。連携は低域方向と親和性が高く、音の向きは低域方向に安定している印象を受ける。

[低音]:低域は重さより膨張感重視に思える調整。100hz~30hzまで厚く重い振動。20hz以下は聞こえない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域付近に重く厚い層を作る、どちらかといえば安定感のある重厚なサウンド(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは地熱感と膨張感が強めで、厚ぼったいので床面は明確に出さないが、重心は低く、太めの印象を受けるバズンバズンという音。シンバルは色味がドライで少し発色抑えめ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:音量を絞ると少し発色は良くない感じに思うが、音量一定以上なら発色は結構良い。どうも低域の厚い感じのおかげでコントラスト感がよいらしく、あまり明るさを強調する感じはないのに、発色が良く思える。キンキンキラキラしたりしないので、みずみずしさのある自然な感じでまっすぐ伸びてくる。個人的にちょっと聴き応えを感じた。

 

【4】官能性「SONYっぽい音。思ったより万能に聴ける」

水瀬いのり「三月と群青」

 この曲は低域方向に重心のある安定感のある感じで聴かせてくれる。最初は音量小さめで聴いてみたらボーカルが暗めに感じられたが、音量を上げていくと明るく発色してくる。低域寄りの音場であるが、膨張感はあっても重量感は出し過ぎない低域なので、コントラスト感だけ改善される感じがあり、締まった感じのメリハリ感が出る。しかもそのコントラストも黒みを強く出す感じでもないから、こってり濃ゆくなる感じでもなく、この曲の開放的な中高域のさわやかさを維持していて、派手さはないが、意外と良いバランスに思う。

 


BLUE COMPASS

 

田中あいみ「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」

 この曲の電子音やボーカルがかなり鮮やかに浮き上がるくらいの、コントラスト感を出す黒みが音場にあり、全体的に楽しいバランス。音もほどよい解像度感で、ギザギザした感じがなく、心地よい厚みくらいで色味につやっとした感じが充分に出ている。キラキラを強調する感じじゃないので、音に撥ねる感じがなく、キュラキュラくらいの丸みのある、なめらかさ。つるっとした質感の明るさは自然な感じで楽しい。

 


「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」TVアニメ『干物妹!うまるちゃん』オープニングテーマ

 

rionos「ハシタイロ」

 適度に厚みがであるので、この曲の弦楽は厚みがあってリアルな音の重みを感じることができる。この曲だと少し発色劣る感じで暗くなるかなと思ったけど、これも案に相違して、コントラスト感が良いのか発色は悪くない。むしろ重みを強調せずに深淵を感じさせるSONYらしい低音表現が、曲全体に深みを出していて、音に説得力を感じさせる。低域方向の深さと地に足の付いた安定感を意識させる味付けで、この曲の濃厚味を結構味わわせてくれる。

 


TVアニメ『クジラの子らは砂上に歌う』ED主題歌「ハシタイロ」

 

Jess Glynne「Ain't Got Far To Go」

 R&Bは比較的相性が良さそうな感じ。低域の黒みの具合もきつすぎない、締めすぎない感じの黒で一定の温かみがあるし、この曲ならドラムの沈み込みがしっかり感じられるくらいには重みもある。ボーカルと弦楽は少し厚みが強調されて、濃厚な味。そのためこの曲だと中域の密度感が少し高めになって、R&Bに浸れるだけの「嵩」がちゃんと出ている。

 


Ain't Got Far to Go

 

Lia「一番の宝物」、Girls Dead Monster「一番の宝物 ~Yui final ver.~」

 おすすめ。LiaバージョンとYui final ver.ではピアノ主体かアコギ主体かの違いはあるけど、中域にたっぷりとした余韻を出すだけの厚みが出るので、どちらの曲でもしっとりした情緒感を味わえる。Yui finel verの低域弦楽の深掘り感も厚く豊かで、濃いめの音。Liaバージョンでは黒すぎない温度感のあるベースがその代わりを務める。安定感のある組み立てられた音場に、情緒感をしっかりのせた厚みのある音が聞こえるバランスは、こうした落ち着いたバラードにも充分だ。

 たとえば加藤登紀子「時には昔の話を」みたいなシャンソンなんかもいける感じ。

 


一番の宝物~Yui final ver.~(DVD付)【完全生産限定盤】

 

Matt Bianco「Ordinary Day」

 JAZZもいける。中域にたっぷりと充実感があるので、ボーカルは少し下に濃さのあるバターのような味わいで、管楽器も浮つかない落ち着いた太い音。まあなんといってもピアノとギターの表現具合が楽しく、時々はっとするような明るい光沢をわずかに見せつつ、しっかりと厚いベースラインまで音が沈んで中低域の濃厚な空気感を乱さない。

 


Matt's Mood

 

【5】総評「あれ?これ意外とコスパ良くない?」

 あんまり評判良くない機種なんで、若干食わず嫌いしてた感があるけど、値段も落ち着いて4000円台で買えるようになった今この機種を評価してみると、案外にコスパよいんじゃないかと思えてくる。もちろん操作インターフェースはなんだか使いづらい感じもあるし、Wi-C300ほどの軽快な使い心地ではないんだけど、厚みのある低域で外音を遮断してくれるから結構音楽に没入できるし、厚い低域のせいで中高域の発色が悪いなんてこともない。

 それで20時間もバッテリー持つって言うんだから、結構悪くないんじゃないかというか、むしろ個人的にはかなり強気でおすすめできるんじゃないかと思うくらいの機種。

SONY WI-C400

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ソニー SONY ワイヤレスイヤホン WI-C400 : Bluetooth対応 最大20時間連続再生 カナル型 マイク付き 2017年モデル ブラック WI-C400 B

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応デジタルオーディオプレーヤー SONY NW-A55/LLS 『ラブライブ!サンシャイン!!』Edition レビュー】なんだかんだ言って使い勝手と音質のバランスが良く、最高にコスパが良いのはNW-A50シリーズだ。だから2台目も買っちゃったぞ

ウォークマンAシリーズ『ラブライブ!サンシャイン!!』Edition NW-A55/LLS

ウォークマンAシリーズ『ラブライブ!サンシャイン!!』Edition NW-A55/LLS

ウォークマンAシリーズ『ラブライブ!サンシャイン!!』Edition
NW-A55/LLS

 

 

 私は普段、店頭試聴はマイイヤホンと聞き比べる感じでやっています。ただDAPの音味の違いが出てしまうところだけが最近気になってきてて、同じDAPが2台あると試聴はかどるだろなーって思ってたんですよね。手持ちの完全ワイヤレス聞き比べだって、いちいち接続し直さずに2台同時にできれば楽。

 そしたらちょうどいいくらいにNW-A55がラブライブとのコラボモデル出すって言うんで、「NW-A55ならまあ試聴標準機としていいだろうし、2台持つのに申し分ないなーコスパ的にも」ってなってこれを注文しました。

 ちなみに以前注文したのはディズニーファンタジアコラボモデル。こちらは下にレビューしました。

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【1】UNBOXING(開封)「化粧箱はファンタジアモデルよりシンプルな紙製。インターフェースが独自」

 もうお約束みたいに繰り返しますけど、画質は悪いです。なので、正直あまり撮影はしたくないんですが、コラボモデルとか一部の高級機種は外観とか非常に大事なんで、参考として写真が重要ってところがあります。なので参考用に写真を上げます。縦長になったり横広になったりしますが、ご容赦下さい。

 

 ポストカード付いてます。以前レビューした「ディズニーファンタジアコラボモデル」に比べて箱の材質は加工が少なく、シンプルな印象です。

 

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 箱が二重構造になっているのはファンタジアコラボモデルと共通で、一番外側の蓋だけ外すと、窓からコラボモデルの背面デザインが覗くようになっています。贈答用にはいいですよね。

 ただ日常使用ではいちいち箱にしまって飾ったりしないので、こういう梱包に意味があるのかはかなり謎。

 

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 ファンタジアコラボにはイヤホン「IER-NW500N」が付属していましたが、こちらは付属しません。まあ2本もいらないので問題ないですね。

 

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 以前「SONYはガワだけコラボでつまらん」的な発言をしちゃったことがありましたけど、この『ラブライブ!サンシャイン!!』Edition はソフトウェアインターフェースが独自になっていて、ファン心理に訴えかけてきます。上の写真右側が標準インターフェース、左側がラブライブモデル専用インターフェースです。

 ただ特典楽曲とかないので、SONYはそういうところケチいって思いますけどね。
 あと独自OSデザインのせいか、NW-A50シリーズの標準モデルにあるチュートリアルがありませんでした。

 

 なおここから下は基本的に以前のNW-A55のコラボモデルのレビューのコピペになります。

 

【2】外観/操作性「今発売されているあらゆるDAPの中で、個人的に最も洗練されていると思うインターフェース」

 NW-A50シリーズの最も素晴らしい点は、わかりやすいインターフェース構造です。物理ボタンは右側に集中して配置されているのは上位機種のNW-ZX300と共通なのですが、操作のしやすさには雲泥の差があります。

 NW-ZX300の物理ボタンは大きさの違いなどはありますが、どれも丸い形状をしていて、指先だけでは直感的にわかりづらく、誤操作しやすいです。それに比べて、NW-A50シリーズは操作ボタンのうち、音量調節ボタンのデザインがバー形状に変更されており、これだけでも断然操作のしやすさが変わります。

 外観インターフェースのデザインが考えられているだけでなく、デジタルな内部インターフェースのデザインも、ブックマークリストなどの一部例外を除いてどこに何があるかがわかりやすく、初心者でも気軽に使えます。中華製DAPなどと比べて直感的に操作しやすく、迷うことがありません。中華製DAPは音質はよいものがありますが、基本的に操作が特殊なものが多く、思い通りに曲を流すのに苦労するでしょう。SONY製DAPが備えるブックマークリストは概念的には素晴らしい機能で、気軽に自分の好きな音楽を好きな順番で聴くのに最適です。使い勝手の良さはライトユーザー向けには完璧と言って良いです。

 

 さて、現行のSONY製DAPとしてはNW-A50シリーズはミドルエントリークラスとなります。上位機種は価格的には5万円クラスのNW-ZX300になりますが、はっきり言って、よほどオーディオ好きでもない限り、この上の機種に手を出す必要はありません。

 上位機種のNW-ZX300をNW-A50シリーズのスペックと比べると、実は機能面では結構NW-A50シリーズに見劣りするところもあります。たとえばNW-A50シリーズは流行のヒアスルー(外音取り込み)機能やFMラジオチューナーが付いています。これらの機能は日常的にも便利ですし、アウトドアなんかのお供にも役立ちそうです。

 NW-ZX300が機能面でNW-A50シリーズに勝っているのはバランス接続可能ってところですが、ポータブルプレーヤーとしての場面ではワイヤレスイヤホンを使うことが多いでしょうから、カジュアルな使用シーンではあまり利点になりません。どちらかというとNW-ZX300はポータブルで持ち運ぶというよりは、自宅で音楽を楽しむのに向いているような印象です。バランス接続で高音質の高級イヤホンを楽しむ用途でパフォーマンスを発揮しやすい感じです。

 さらに上位のNW-WM1Aになると、筐体がデカくなって完全に持ち運び用って感じじゃなくなります。音質によほどこだわりがあるなら、バランス接続を楽しんでもよいと思いますが、相応に費用がかかるようになります。

 それならばとNW-ZX300より値段が安くて音質が良いという理由で中華製DAPを薦めてくる人が世の中にはいますが、その多くは操作性が最悪でバッテリー持ちも悪く、すぐハングアップします。大好きな曲の名前が文字化けすることも多いでしょう。音質はいいとは思いますが、私個人の見解としてはDAPは使い勝手>音質で選ぶ方が失敗しません。

 

 NW-ZX300も選択肢として考慮している人のために、一応機能差を下にまとめます。

NW-A50シリーズの機能面での利点
  1. より軽くコンパクトで持ち運びしやすい
  2. ヒアスルー(外音取り込み)機能付き
  3. FMラジオ機能付き
  4. デジタルノイズキャンセリング搭載
  5. 語学学習支援機能付き
  6. ダイレクト録音機能付き
NW-ZX300の機能面での利点
  1. バランス接続可能

 

  こうやって機能面だけ並べると、NW-A50シリーズのほうが使い勝手が良さそうに見えます。実際外出時に使うならNW-A50シリーズのほうが使い勝手が良いと思います。あとNW-A50シリーズの「ダイレクト録音」というのが気になると思いますが、これはMDコンポやラジカセに専用の録音ケーブルでつないで、古い音源やラジオ音声を録音して音楽ファイルにできる機能です。MDやカセットテープ、レコードなどの音楽の再利用が出来るというわけです。

 実際はDACの音質差があるとはいえ、スペック上の音楽再生能力はNW-ZX300とNW-A50シリーズとで差が無いので、ハイレゾ音源を楽しみたい程度の人にはNW-A50シリーズで充分です。NW-ZX300はバランス接続を楽しめますが、普通はイヤホンやヘッドホンにバランスケーブルなんてついてないので、専用ケーブルを別に買う必要が出てきますし、SONYは一般的な2.5mmバランスコネクタじゃなくて4.4mmバランスコネクタだというのも少し面倒です。4.4mmバランス接続はJEITA(一般社団法人 電子情報技術産業協会)が一生懸命標準規格化しようとしていますが、まだ普及率が高くありません。これからは4.4mmが主流になりそうな気配はありますが、よりコンパクトであるというポータブル上の利点がある2.5mmバランス接続が絶滅するのは当分先でしょう。

 

ヒアスルーはとくに便利だが、使用条件がある

 この機種の機能の中で私が最も便利だと思うのはヒアスルー(外音取り込み)機能です。この機能は外部から人の声だけを拾って、音楽を邪魔せずに聴かせてくれるというものです。個人的にはこれが非常に素晴らしいです。しかも前述したように上位機種のNW-ZX300には搭載されておりません。

 これを用いると何が便利かというと、たとえば私の場合、家でテレビ番組やネット動画を見ながら音楽を楽しめます。私は前にも言ったように、頻繁にプレイリストを作成しているので、こうしたプレイリストを作成する作業の片手間にテレビやネット動画を楽しめるというのは大変ありがたいです。人間、時間が限られていますから、好きなアニメやドラマ、バラエティを見つつ、プレイリストを作ることが出来るのはお得な感じがしますし、家族の声なども聞こえるのでリビングでも孤立することがありません。

 実はヒアスルー機能は良い心理的効果を促すという意味でもおすすめできます。ヘッドホンやイヤホンをして外音を遮断している人間のパーソナルスペースは広くなることがわかっています。外音遮断によってパーソナルスペースは狭くなる*1と思いがちですが、実際はそれによってパーソナルスペースが広くなってしまいます*2*3。人は不快音から身を遠ざけるためにイヤホンをしてパーソナルスペースを広げるわけですが、パーソナルスペースが広がることはコミュニケーション能力の低下を招きます。ついでに言えば,パーソナルスペースが広がるということは、ストレスを受けやすいエリアが広がるという意味でもあります。ヒアスルー機能は不快な環境音を遮断しつつも、コミュニケーションに必要な声情報を拾ってくれる機能ですから、これによりパーソナルスペースが広がりすぎることもなくなります。

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 このヒアスルー機能を利用するにはしかし、条件があります。ヒアスルー機能に対応したSONY製のイヤホン・ヘッドホンで利用しないと、この機能が使えないばかりかハウリング音が発生して不快になるだけです。

 ヒアスルーの精度については最大の「+15」に設定しても、IER-NW500NとNW-A55で実現するヒアスルーはJabra Elite Active 65tのヒアスルーに劣ります。テレビの音を聴く場合、テレビ側をかなり音量大きめにしないと音楽に埋没します。

 

ブックマークリストについては改善の余地あり

 SONYのDAPで便利なのがブックマークリスト機能です。プレイリストほど本格的じゃないけど、気軽な使い勝手でプレイリストに近いものを作れるので便利です。

 ただ不満はあって、コアなオーディオユーザーほど複数機種でSDCardを抜き差しして使い回したりするかも知れませんが、SDCardを抜き差しすればSDCardの曲を登録したブックマークリストは消えます。実際には抜き差ししなくても読み込み失敗でも消えます。そうした特徴を踏まえると、ブックマークリストはライトユーザー向けの仕様ということができます。

 コアユーザーの方は、m3u形式のプレイリストをSDCard内にしっかり作って管理することをおすすめします。はっきり言って私が音楽を聴きながらやってる作業の大部分がこのプレイリスト作りです。ブックマークリストがもうちょっと保存が強固なら、かなりすごくなるのにと思います。

 

SONY NW-A55

 

【3】連続再生時間「素晴らしく優秀」

 SONY製の方が使い勝手がよいと感じるのは連続再生時間の長さが優秀なせいです。使い方にもよるでしょうが、私の場合、満充電すれば2日くらい平気で使えます。SONY製なら外出中にDAPの電源がなくなって音楽が聴けなくなるなんてことはまず起こりえません。DAPのためにモバイルバッテリーを持ち運ぶ必要も無いです。快適です。

 イヤホンやヘッドホンの連続再生時間以上に、DAPの連続再生時間は重要です。とにかくバッテリーが長持ちするってだけで総合的な使い勝手は格段に違います。そもそも操作性が多少悪くたって、外出時音楽聴いている時にそんな頻繁に操作しないでしょ?音質の違いだって、あまりにひどくなければ気になりません。多少の操作性の悪さや音質は結構気にならないものですけど、連続再生時間だけはなかなか看過できません。個人的にはイヤホン2つ分くらいの連続再生時間はほしいところです。ワイヤレス再生でこの条件を満たしているDAPは少ないです。SONY製DAPはこの点異様にタフなので、まず不満に思うことがありません。

 

 

製品名

操作性

対応コーデック 連続再生時間
SR15 SBC/aptX/aptX HD 10時間(実際はもっと短い)
CT10 SBC/aptX/aptX HD 10時間(実際はもっと短い)
NW-A27 SBC/aptX/LDAC 23時間(SBC時、充分一日使える)
NW-ZX300 SBC/aptX/aptX HD/LDAC 14時間(LDAC時、ほぼ一日使える)
NW-A55 SBC/aptX/aptX HD/LDAC 13時間(LDAC時、ほぼ一日使える)

 

【4】音質「やや硬いドンシャリな音だが、すっきりしている」

 音質的には3.5mmプラグからアンバランスで聴く限り、ほとんどNW-ZX300と変わりません。NW-ZX300のほうがやや音に厚みを感じ、とくに低域が厚ぼったく思いますが、それに比べると見通しが良くすっきりしているようにも聞こえます。

 アイリバー系(SR15/CT10)のまろやかな音に比べると肉質がやや硬く、力強さが感じられる音なのはNW-ZX300と同じ傾向です。同じ価格帯の祖先に当たるNW-A27に比べると、音の輪郭感がより明瞭で、音場感も広くなっており、旧世代のNW-A27よりは同世代のNW-ZX300とのほうに音質的な親近感があります。バランス接続を考慮しなければ、NW-ZX300との差は実質的にほとんどないので、そのコスパの高さは音質面でも感じられます。

 

製品名

音質傾向

音場 解像度
SR15 フラット 広大 高い
CT10 フラット やや広 高め
NW-A27 ドンシャリ(シャリ感強め) 狭い 普通
NW-ZX300 ドンシャリ(低域やや強) やや広 高い
NW-A55 ドンシャリ やや広 高め

 

【5】旧世代機「NW-A20」シリーズとの埋められない差

 ほぼ完璧に近いコスパを誇るNW-A55ですが、旧世代機NW-A27と比べると埋められない決定的な差があります。それは動画ファイルの再生時は音声だけになり、動画を再生出来ないという仕様です。

SONY NW-A25

旧世代機になるNW-A20シリーズだが、A30シリーズ以降の仕様変更のせいで人気は高く、今でも高値で取り引きされている。

 NW-A20シリーズまでは動画を再生する機能があり、ミュージックビデオをそのまま楽しむことが出来ました。NW-A30シリーズからは動画再生は音声のみとなっています。これが何かと不便です。ライブビデオやミュージックビデオを完全に楽しめないだけでなく、音質チェック動画などの細かいレビューテストに使う動画も再生出来ません。そのため、私は今でもNW-A27を手放すことが出来ません。

 

【6】総評「入門用としてはどう考えてもSONY製がいい」

 もはやこのブログでデジタルオーディオプレーヤー(DAP)を取り上げるたびに言っていることの繰り返しになるのですが、個人的な意見としては、デジタルオーディオプレーヤー(DAP)でいいのを初めて買うんだったら、圧倒的にSONY製を選ぶべきです。市場で最も売れているのがSONY製ですが、売れているのには訳があり、それ以外のDAPの使い勝手は基本的に中華製DAPに毛が生えた程度です。

 その優れたSONY製DAPの中で現状最もコスパが良く、万人向きで満足できるのがNW-A55です。バランス接続に興味があるし、オーディオにお金をかけても構わないという人はNW-ZX300に進むべきですが、音質以外はNW-A55に劣ります。

 デジタルオーディオプレーヤーに興味があるなら、現状では必ずこのNW-A55を最初に検討すべきです。この機種を買わないとしても、これを基準に自分の趣向にあったプレーヤーを選べば失敗することはないでしょう。コスパも含めて過不足がないという意味で最高にバランス感覚のある製品がNW-A55であり、だからこそベストセラーになっているのです。

 

ウォークマンAシリーズ『ラブライブ!サンシャイン!!』Edition NW-A55/LLS

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*1:そのように説明している心理カウンセラーのサイトがあります。個人的には明らかに理屈がおかしい説明なので無視しますが、逆のことを述べている専門家もいることに留意するため、ここにリンクを示します。

*2:齋藤寛『心を動かす音の心理学 ― 行動を支配する音楽の力』ヤマハミュージックメディア, 2011年, 「現代人は過剰な音にさらされている」

*3:小松正史「聴覚特性を生かした音育メニューの開発 ―「環境音のきき方」ワークショップを実践して」『京都精華大学紀要』(48), pp.63-84, 2016年, p. 82.

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