KSCAT Bluetooth4.1 ヘッドホン 高音質 ハンズフリー通話 ネックバンド式 ヘッドセット CVCノイズキャンセリング搭載 スポーツ仕様 防水 ワイヤレス イヤホン NICE6 ブラック
おすすめ度*1 |
---|
ASIN |
ネックバンドが二重構造になっていて、耳の近くは細めの自由度の高いコード、ネック部分は形状記憶性の高い定着感のあるコーティングコードを使って装着感に工夫が見られるイヤホン。 イヤーピースは大きめだが、耳当たりはよくこちらの装着感もよい。
遮音性は価格帯にしては高めで没入感は高く、目の前でテレビを付けていてもほぼ気にならない。 音漏れは大音量ではシャリシャリとした音が若干出るが、同価格帯では音漏れ防止にかなり優秀で音量を絞れば通勤通学に使用してもそれほど問題ないはずだ。
通信性能的にはやや遅延が見られるので、動画鑑賞では少し口パク感が目立つかも知れない。
【1】外観・インターフェース・付属品
付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル。タッチノイズはほぼない。
【2】音質
音質はドンシャリ傾向。どちらかというとシャリに傾いている印象。 中高音域は尖りの強い感じで攻撃的でメリハリと疾走感のあるサウンドになっている。 透明感もなかなかにあり、その表現がエコーに頼らない収束感のある聞きやすい音。 全体として立ち上がりと収束の良い、始まりと終わりがきちっとしている音色だ。 音量を上げるととくに刺さりが目立ってくる傾向にある。
[高音]:透明感のある音で突き抜け感とキラキラ感もある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:ややシャープネス強めで抜けはよい。広さもそこそこ感じられる、圧迫感のない音。
[低音]:低音は厚みが感じられて下方向に弾力性のある音。 意外と量感もありしっかりしているが、若干ブーミーなところがあり、躍動感より重みを感じる味付けだ。 しかし分離感があって中域に被さってこないところは素直によい (分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:張り出しはそこそこで手前はやや平面的ではあるものの、奥行き感はそこそこある。左右の方向感は悪くない(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:低域ドラムは弾けが強く、パーカッションは全体的に爆発力を感じる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルは楽器との一体感がある。高域では透明感とのびやかさも出て、聴きやすい。ただ前述したように音量を上げると刺さりやすいところはある。
【3】官能性
南壽あさ子「フランネル」のような落ち着いて旋律もピアノメインの情報量が少ない曲は非常に絵画的でうまい。 ピアノも響かせすぎず、透明度のあるボーカルに余計なリバーブをかけず、水彩で仕上げたように曲の雰囲気を大事にした自然な味付けだ。
分島花音「killy killy JOKER」では疾走感のあるドラムスがほどよい厚みをもって走って行く音場に弦楽の音が弱くならずしっかり響いており、リズムにうねるようにまとわりついていくメロディーの波がよく表現されている。 立ち上がりもよく、ボーカルに集中するところでは楽器音がしっかり消失してメリハリ感が命のこの曲によく追随している。
より疾走感と躍動感の強いClaris「STEP」も満足度が高いが、サビ部分で一気に楽器が入ってくると解像度が足りないのか、かなりガチャガチャしてしまうところがあり、分離感のある低音が目立ちがちになってやや重たい。 これはこれで悪くない気もするが、個人的にはClarisの曲はもう少し明るめに出るほうが好み。
またエレキギター系の音が弱いのか、nano.RIPE「月花」はドラムスメインの重たい曲調になっており、安定感はあるが遊び心がかなり減じている。
一方でアコースティックメインのROUND TABLE ft.Nino「夏待ち」にゆるやかにつまびくギター音がほどよい距離感を持って遠近のフェード感を失わずに丁寧に響いており、波のような弦楽音も艶やかで彩りを添えている。 この曲はボーカルが楽器やサブコーラスに隠れたり、逆にボーカルに集中したりと穏やかな曲調の割に入れ替わりが激しい曲だが、クライマックスの極端に入れ替わる場面もそつなくきれいにこなしたところは素直に良かった。
【4】総評
実売価格を考えると、ドンシャリ気味ではあるものの、中域に弱さはなく空間的には少し狭く感じるがきれいにまとまっている印象。 ボーカルに明瞭性があり、通話用としても悪くないので、実用性は高くコスパはかなりよい。
シャープなキレのよさと低音の厚みは一見ロックナンバーと相性が良さそうに見えるが、個人的には落ち着いた曲に意外と妙味を感じた。
【関連記事】
*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。