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【カナル型イヤホン audio-technica ATH-CKS770 レビュー】深みのあるタイトな低域が中高域以上をまとめあげる独特の音質が秀逸

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オーディオテクニカ SOLID BASS インナーイヤーヘッドホン レッド ATH-CKS770 RD

 

おすすめ度*1

audio-technica ATH-CKS770

ASIN

B016D3AEZI

 独特のハウジングが特徴のソリッドバスシリーズのイヤホン。耳への装着感は良く、安定している。遮音性はそこそこ高く、音漏れも少なめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズは少しある。

 

audio-technica ATH-CKS770audio-technica ATH-CKS770

 

【2】音質

 ソリッドバスシリーズは独特の深掘りされるタイトな低音に味わいがある。このタイトな低域は存在感がありながらも中高域に被さらずに深い位置を保って、音場を下から丁寧に支え、中高域に弾みを加えてくれる。良質な低域が作り出す音場の躍動感と一体感がこのシリーズの特徴だ。

 

[高音]:突き抜け感もそこそこあり、高さもしっかり感じられる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ほどよく色づきもあって豊か。

[低音]:100hz~30hzまで厚みがありながらはっきりした振動を感じる。ドラムは重く弾みもそこそこにある、ズバンズバンという爆発力のある音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:深めの低域が下方向に広い足場を作り、高さも感じられる、広めの球状(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラム優位だが、ハイハットに粒感もあって、疾走感もかなり出る(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:のびやかさがあり高域でもかすれたりしない。

 

【3】官能性

 沢井美空「なきむし。」ではタイトに音場を引き締める低域がまず魅力的。また弦楽やピアノにははっきり鮮明というほどではないものの、クリアでほどほどの色合いがある。ボーカルは低域に支配されず、清涼感と伸びやかさもある。

 奥華子「小さな星」は弦楽に伸びやかさと色づきがあり、情感は高め。低域がしっかりと足場を作るが、自己主張は強くなく、中高域を引き立てる方向でうまく利いている。

 FLOW「COLORS」はタイトな低域と緻密な中域、元気があって突抜の良いボーカルの三拍子が揃う。推進力も感じられる味わいでぐいぐいと引き込まれるが、爆発力には若干物足りなさを感じるところもある。

 さユり「birthday song」はタイトな低域とほどよく色づきのある中域、力強くのびやかなボーカルが味わえる。ガチャガチャしやすい曲だが、低域がタイトにうまくまとめるので個々の音が潰される感じはなく、むしろ音場全体の統一感が感じられる。

 

【4】総評

 独特のタイトな低域、個々の音を潰さない解像度と価格帯ではかなり上質でコスパを感じさせるイヤホン。ソリッドバスシリーズはこれ以上の上位製品は若干中高域で価格ほどのパフォーマンスを感じづらくなり、物足りなさが目立ってくるので優れたコスパが感じられるのはこのATH-CKS770くらいまでのように思う。

 

 audio-technica ATH-CKS770

 

【5】このイヤホン向きの曲

 低域の重みがしっかり感じられる重厚感のある音場の上に、ややドライながら絵ものびやかなボーカルと楽器音が広く展開される。音色に艶やかさもほどほどにあり、色彩感もうまく出ている。

 

 立ち上がりよく、キレの良い音が楽しめる。広さもあり、ボーカルの突き抜け感も出るので高さも感じられる。低音にはタイトさと深みがあり、中高域を邪魔しない。

 

オーディオテクニカ SOLID BASS インナーイヤーヘッドホン レッド ATH-CKS770 RD

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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