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【完全ワイヤレスイヤホン SONY WF-SP700N レビュー】通信安定性はだいぶ改善された。音質もさすがのSONY。しかし、価格設定は強気でコスパはいささか難しい。

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SONY WF-SP700N

ソニー SONY 完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-SP700N BM : Bluetooth対応 左右分離型 防滴仕様 2018年モデル ブラック

 

おすすめ度*1

SONY WF-SP700N

ASIN

B07BX8WB91

 若干飛び出る感じがあるので、最初は違和感を覚えるかも知れないが、まあまあ耳への収まりの良いハウジング構造のイヤホン。デフォルトでノイズキャンセリングがONになる仕様だが、あまり効果は感じない。ボタン長押しで周辺音取り込みモードになる。ただしタッチパネルのため操作性はあまり良くない。

 AAC対応。aptX対応ではないが、通信性能面では、途絶はなく、安定している。遅延に関しては全体的にわずかな音の遅れを感じるので、動画鑑賞は少し違和感を感じやすいかも知れない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、説明書。

 充電時間約3時間で連続再生時間約3時間という冗談かと思うスペックに一瞬目を奪われるが、これはケース充電時間約3時間、イヤホンは充電約1.5時間でWF-1000Xとほぼ共通のスペックを省略して表記しているだけらしい。ケース込みなら最大再生持続時間8時間になる。

SONY WF-SP700NSONY WF-SP700N

 

【2】音質

 音質的にはWH-1000Xよりはだいぶ空間的に近めでシャープネスが増し、若干シャリっぽくなった傾向を感じる。JVC HA-ET900BTに似たような傾向の音だが、より弦楽やピアノ音に厚みを感じるイメージだ。シャープネスと色気のバランスが良く、比較的万能に聴かせてくれる。低域は素直な減衰感があるが、穏やかで量感は感じづらいだろう。総じてバランス良い音質といった印象はあり、完全ワイヤレスモデルの中では、デジタルなクラブサウンドや、ハードなロックからアコースティックな室内楽まで、粗が少なく楽しめそうである。

 

[高音]:若干尖りやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:弦楽やピアノには厚みがそこそこ感じられ、高域でも細く尖りすぎない。

[低音]:100hz~40hzくらいまで素直な減衰。20hzくらいでもわずかに振動感がある。深さはそれなりに感じられる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中域で若干音が混じりやすいが、広さも感じられる。左右張り出したやや近めの球状構造(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは弾けと粘りが良く、バチバチとした熱いビートを奏でる。衝撃力強め。シンバルは細かい割に意外と濃厚な煌めきを感じさせ、存在感はそこそこ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:高域で少し尖りやすいものの、温もり感はある。

 

【3】官能性

 SPYAIR「0 GAME」は全体的にシャキシャキした感じ。ドラムの衝撃力がシャープで、メリハリをしっかり利かせる。ボーカルの抜けもよく、勢いがある。シャープネス強めなのでシャリ味は出やすいが、不快感は感じない。

 Choucho「明日の君さえいればいい。」はデジタルドラムの弾みが良く、元気。反発力が軽快でシンバルはシャリシャリ細かく、パーカッション勢は疾走感に優れる。ピアノ音は落ち着いた、煌めきすぎない音味。キラッではなく、ピカッと光るイメージで印象のある音。ボーカルは明るく息音はやや強めに出る。

 光田康典「ブランデンブルク協奏曲第5番第1楽章」アレンジバージョンは、弦楽の色味が艶やかで尖らない。高域まで自然な厚みのある豊満さを維持していて色気がある。ブズーキの音も鮮烈で色彩感がある。全体としてやや濃厚。

 fhána「ムーンリバー」はデジタルドラムの表現が若干ウエット。粘りを感じる音で耳への固着感がある。デジタル音は尖りやすく、少し密度が強すぎる印象を受け、ガチャガチャしやすい。サビではボーカルと楽器音が近く若干混濁した感じを受けるが、これを一体感がよいと捉えるか、混じりがきついと捉えるかで評価は分かれそう。

 

【4】総評

 SONY WF-1000Xの通信品質があまりにひどかったので、こちらもどうかと思ったが、その辺はさすがのSONY、見事に安定性を改善していた。ノイズキャンセリングもWF-1000Xより強化されているといい、たしかに不自然にザラつくノイキャン感はなくなったと言えるが、性能的には効果を感じづらい。WF-1000Xのノイキャンはただ電池消耗を早めるだけだったが、こちらもあまり変わっていない印象だ。変に機能を欲張らない方が良い。

 コスパ的にはJVC勢と比べると少し高い。この機種は2018年9月現在で20000円ちょうどくらいが平均実売価格。これから年末にかけて安くなるにしても、そう簡単に15000円くらいまで下がるかわからない。実力的には15000円クラスで、JVC HA-XC70BTといい勝負というところ。というより、この機種とHA-XC70BTを見比べると、どうしても後者がコスパ良さそうに見えてしまうところはある。

SONY WF-SP700N

 

【5】このイヤホン向きの曲

 ピアノの色づきは高域で若干キンキンするが、耳に痛いほどではない。金管の鳴りはおとなしく、重厚感はそこそこ出ている。少し暗く聞こえるかも知れないボーカルはしかし、温もり感はよくほっこりしている。(南壽あさ子「冬の旅人」)

 

 高さを感じさせる突き抜け感は良好。やや左右が近く、包み込んでくる感覚がある。高低の表現がのびやかで勢いもあり、中毒性は高いが、密度は高く出るので、耳にうるさく思う人もいるかもしれない。全体的には鮮烈でシャープ、なおかつクリアな高域感がある。

 

 軽快。パーカッションのカチカチと嵌まる固着感がやや強く、硬質に聞こえる。全体的にソリッドなまとまりのよさと衝撃力のあるシャープネスを感じるため、非常にメリハリ良く、かつフレッシュな印象を受ける。ボーカルも伸びやかに突き抜ける。

 

ソニー SONY 完全ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホン WF-SP700N BM : Bluetooth対応 左右分離型 防滴仕様 2018年モデル ブラック

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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