Linkwitz 2018 新版 Bluetooth イヤホン 4.1 CSR8635チップ搭載 防汗仕様 スポーツ ハンズフリー通話可能 Marathon ブラック
おすすめ度*1 |
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ASIN |
独特の形状のヘッドバンドタイプのワイヤレスイヤホン。イヤーフック部分を耳に引っ掛けて聴くタイプで、耳道にイヤーピースを挿入する形ではなく、ヘッドホンのようにイヤーパッドを耳に当てて音を聴く。イヤピースと違い、耳が蒸れやすい。
耳道を塞がないので、音は開放的で、遮音性は余り高くなく、音漏れも大きめ。
実質的に耳掛け式のため、サングラスや眼鏡と干渉しやすい。固定感は必ずしも高くないので、眼鏡を掛ける人はその形状によっては、やや装着感が不安定に思うかも知れない。
aptXには対応しない。通信性能的には遅延なく、動画鑑賞にも十分堪える。
なおLinkwitzはこのブログでも何度か紹介しているLEVINのオーディオブランドだ。米国などではLEVINのままで展開しているようだが、日本や欧州ではLinkwitzブランドでオーディオ製品を展開している。Dylanというメーカーもおそらく関連企業か関連ブランドで、アメリカのamazonではDylan Linkwitzとして展開してもいる。
【1】外観・インターフェース・付属品
付属品はイヤーパッドの替え、充電用USBケーブル、携行ケース、日本語含む多言語マニュアル。
ヘッドバンドは形状記憶型で、耳から取り外すと、すぐに丸くまとまる。
【2】音質
音質的には開放タイプなせいか、空気に溶け込んで聞こえてくるところがあり、音のエッジは全体的に丸い。ややウォームな鳴らし方で、人によっては篭もっているように感じるかも知れない。こういう音と付け心地どこかでと思い出すと、昔使っていたKOSS SportaProと似ていることに気がついた。オープン型だがそれなりに低域の量感があり、高域まで明瞭感もあって、抜けはすっきり。
[高音]:すっきり伸びて、空間に溶け込むように抜ける清潔感のある音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:奥行き感を出す。ボーカルからは少し遠くなるので、ボーカルが分離して聞こえやすい。傾向としては尖りは少なく、端の丸い溶け込みやすい音で聞き疲れしにくい。
[低音]:やや厚めだが、はっきりした振動感のある音。30hz以下で沈み、20hzくらいでは無音に近い。存在感は結構強く、床面をしっかりと作る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:上に抜けて溶け込む高域が開放的で、奥行き感も広い。低域は床面をしっかり作る。広い球状に感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラムは輪郭が丸く優しく聞こえやすい。地熱感が強いバッズンバッズンという感じの音。ハイハットはかなり溶け込み、柔らかく存在感が薄いので、ドラム優位(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:高域へはすっきり溶け込みながら抜け、清潔感が出やすい。中域はウォームで生温かい感じが出やすい。聞き疲れしにくい音。
【3】官能性
中島みゆき「with」なんかは比較的相性が良いように思う。溶け込みがよく、温かみのある楽器音と広めの空間表現。ドラムも優しく温和。ボーカルもすっきりと抜けが良く、なめらかで調和的。
アニメ「宇宙よりも遠い場所」のED曲「ここから、ここから」なんかもいい。暖色で優しい楽器音の柔らかい広い空間の中に、ボーカルがセピア色の甘味を感じさせながら、調和的に広がる。ギターのエッジも暖色で圧迫感がなく、耳に心地よい。
伊藤美来「Rouge Back」も甘味が強い形で味わえる。尖りやすいシャリ感のある音質のイヤホンだと、ギスギスしやすいこの曲も、調和的なこのイヤホンなら聞き疲れせず、うららかに楽しめる。スムースな高域の伸びも開放的に味わえて立体感も十分。
rionos「ウィアートル」のような曲も相性が良い。ピアノ音やボーカルの空間への溶け込みがよく、調和的でしかも広い開放的な空間を感じる。楽器音が一体的に響き合っている形で聞こえ、サビでは暖色のボーカルがきれいに抜ける。
同様に、YuRiKA「夜奏花」のような温和な曲に向く。全体的に優しい楽器音が耳に心地よく、調和的。サビで伸び上がるボーカルもすっきりと抜けるので突き抜け感も感じられて中毒的。
【4】総評
オープンエアーな圧迫感のない、調和的な音楽を楽しみたいならおすすめのワイヤレスイヤホン。開放的な音場で、音も丸く、聞き疲れしない。低域の量感もそれなりに感じられて、高低のメリハリもある。装着感だけが少し難しいところがあり、人によってはうまく装着できないことがありそう。またオープンエアーのため、当然音漏れには配慮が必要だ。
【5】このイヤホン向きの曲
中域付近の温かみのある表現がノスタルジックな味をよく出す。ドラムも優しく生命的で、しかも広く開放的。サビではボーカルが空に溶け込むように高く伸び上がる。かなり開放感に満ちている。
低域がやや厚ぼったく前面に出る向こうから、優しい息感のボーカルや穏和な表現の楽器が流れてくる。ボーカルはサビではのびやかに浮き上がり、溶け込む。全体的に調和的。
Linkwitz 2018 新版 Bluetooth イヤホン 4.1 CSR8635チップ搭載 防汗仕様 スポーツ ハンズフリー通話可能 Marathon ブラック
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。