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【ワイヤレスイヤホン BOSE SoundSport Pulse レビュー】パンチ力のある重厚サウンドで大満足できる。R&Bやクラシック、JAZZ、ロックどれも濃厚。故障報告が少し多いが。

Bose SoundSport Pulse wireless headphones

Bose SoundSport Pulse wireless headphones

Bose SoundSport Pulse wireless headphones ワイヤレスイヤホン

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は独特。遮音性高い」

おすすめ度*1

BOSE SoundSport Pulse

ASIN

B01G16R8JC

 BOSE特有のイヤーウィングつきのイヤーピースは、装着感は安定するが、耳に当たる面積が多く、独特の付け心地がある。人にもよるだろうが、明らかに「付いている」存在感があるので、スポーツ時は重みを感じる。

 アクティブノイズキャンセリングは搭載していないが、遮音性はかなり高い。周辺音をしっかりと軽減し、没入感が高いので、ジムで運動に集中するのには向くが、ランニングやサイクリングなど野外で使う場合には注意が必要。とくにサイクリングは安全運転上、イヤホン着用は好ましくなく、条例によっても禁止されている自治体も多いことをお忘れなく。

 音漏れはそこそこ。

 対応コーデックはAAC/SBC。通信性能的には遅延なく、動画鑑賞にも十分堪える。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「心拍数モニターはJabraに劣る下馬評」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、キャリイングケース、説明書。

 まずBOSEユーザーが多いせいもあるが、故障報告は相対的に多く感じる。この機種はランニング時に使う人が多いと思われるので、通常のイヤホンより少し過酷な状況で使うことも多いことが予想されるので、耐久性が目立って低いというわけではないと個人的には思うが、注意する必要はあるだろう。

 付属アプリ「BOSE Connect」を利用することで心拍数モニター機能を使える。後述するライバルのJabra製品がアプリでオールインワンなエクセサイズサポート環境を提供するのに対し、BOSEは自前ではなく、「Runkeeper」や「Endomondo」といった人気のアプリと連携する道を選んだ。

 心拍数モニター機能に関しては、ライバルとなるJabraのスポーツワイヤレス製品に比べて、やや劣るというのが下馬評である。それでも正確性はそれなりに高く評価されているので、必要充分だろう。この機種の心拍数モニターの位置は左耳にあるので、正確を期すなら左耳のフィットには注意を払おう。Jabra Sport PULSEのほうがアプリの使い勝手は良く、情報量も多くて廉価であり、音質的にどちらが好みかという一点を除けばあらゆる点で優れている。

www.wearableinear.com

 

 音質的にはSoundSport wirelessと差は無い。心拍数モニター機能に興味が無いなら、連続再生時間も長いSoundSport wirelessを選んだほうがよい。

 

Bose QuietControl 30Bose QuietControl 30

 

【3】音質「BOSEらしい重厚サウンド」

 BOSEの音質というと厚みと量感のある低域を土台に肉厚な中高域をビルドしていくイメージがあるが、このイヤホンもそのイメージに違わない重厚な音楽を奏でてくれる。低域には膨張感と深掘り感、しっかりしたブームがあって低域ジャンキーも大満足できる。中高域は太めで空間に膨張する感じはあり、密度感の高い音響を奏でる。

 最近の「ハイファイ志向」と言われるようなクリア感重視の風潮には逆行している音ではあるが、アナログスピーカーの音質に近く、オーケストラサウンドを本物のスピーカーで聴くような感覚で楽しめる。

 さて、BOSEサウンドの特徴はわかったとはいえ、気になるのはでは同じBOSEの機種との音質的な相違点だろう。同じワイヤレスイヤホン系列のQuiet Comfort 30(QC30)とは全体的な印象はほとんど変わらないが、弦楽や木管など有機的な材質感のある楽器音の印象は明らかに違う。個人的な感想で言えば、QC30の音のほうが明らかに光沢感が少なく、色味が落ち着いていて、よりピアノなども含めて低域方向に落ち着いた重い音になる。それに比べて、SoundSport Pulseの音はより近く、明るく元気が良い印象で、上方向へのびやかだ。エッジ感もPulseのほうが優れており、コントラストも感じやすいため、オーケストラや劇伴サウンドトラック曲ではPulseのほうがより楽しみやすそうだ。ただし音場的にはQC30のほうが広く感じられるので、オーケストラサウンドの空間的広がりの面での味わいはQC30のほうがよく、一概にどちらとも言えないところもある。

 同じ系列に属する完全ワイヤレスイヤホンSoundSport Freeとは音質がより近く、この機種と下位機種のSoundSport Wirelessは代替となりうる。機能面の違いがあるこの機種は直接の代替とはならないが、SoundSport WirelessのほうはFreeに酷似した付け心地、より長い連続再生時間、より安定した通信品質とより廉価な価格設定という具合に競合しうる位置にある。音質的には相似しているので、最終的には使用シーンや懐具合と相談して好みで選ぶと良い。

 

[高音]:太め。やや天井感を感じる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:全体的に肉厚な音。音は膨張感があり、空間を埋める密度感があって、やや近くもあり、満腹感は高い。色味はやや抑えられており、輪郭感は少しゆるいところもあるので、緻密な感じは出にくい。どちらかというとアナログなアコースティックな曲に強いところがある。

[低音]:100hzから30hzぐらいまで素直に減衰する印象の輪郭も太い振動。20hzもかすかに振動を感じる。ベースは肉厚(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:中低域が厚く、高域は少し天井感があるので、やや密度高め。ただ下方向には少し深い。左右の楽器はやや近く、ボーカルと楽器は一体的(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:爆発力も地熱感もあってほどよく膨張もするが、肉厚な音で聞こえる。音の傾向としてはバッツンバッツンとタイト。ハイハットはややゆるやかな輪郭感で聞こえることが多く、ドラム優位(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:全体的に肉厚。色味は高域では少し抑えめに感じるかも知れない。楽器とやや近い。

 

【4】官能性「オーケストラサウンドからJAZZ、R&B、ロックまで」

 重厚感のあるオーケストラ風の劇伴曲なんかは聴き応えがある。たとえば久石譲「竜の少年」。厚みと重さ、地熱感を感じさせる低域を中心に、ぶっとい弦楽や金管が迫力のある音を奏で、非常に気持ちよい。クライマックスに向けて色味もほどよく乗ってくる。同じように菅野よう子の「NHKスペシャル 中国 12億人の改革開放」から「Main Theme」を聴いてみるが、こちらも重厚感のある音で、弦楽は太い躍動感があり、金管もやや渋いが色味もある音で楽しい。NHK大河ドラマのOPテーマ曲なんかを聴くのにも最適だろう。

 

 中島みゆきのフォークも感じよく聴かせてくれる。たとえば「誕生」はこの曲の持つ重厚感が遺憾なく再現されているし、ボーカルはやや楽器に近い位置で一体的。色味は抑えられているが、この曲の持つ温もり感は感じられる程度の色づきはあり、やや暗めながらも暗すぎではない。人によってもっさりした印象は受けるだろうが。

 

 エド・シーランでもフォーク的感覚に満ちた「Castle On The Hill」も味わい深い。厚みのある低域が喉元くらいまでしっかりと重厚なサウンドを送り込んできて、広げた空間にボーカルが圧倒的存在感で聞こえてくる。サビでは色味を抑えた楽器がボーカルを支えて浮揚させる形となっており、大人びた印象を与えるとともに、安定感のある聴き心地を維持したまま迫力を加える。濃厚で素晴らしい。

 

 私の大好きなJess Glyneeの曲も説得力のある形で聴かせてくれる。低域は完全に鼓動と一致しているかのような躍動感で、情感を盛り上げるし、肉厚なボーカルが力強く歌詞を押し込んでくる。全体的にボーカルと楽器の関係がよく、密度感に優れていて充実している。

 

  私の好きな「ずっと真夜中でいいのに。」の曲だと聴くならこれ。重厚感と色味がちょうどよいように思われる。やや衝撃音の輪郭感が強くなく、ロックサウンドとしてのスマッシュ感は少なめでどちらかというとJAZZ味が強い。だから同じ「ずっと真夜中でいいのに。」でも「脳裏上のクラッカー」や「ヒューマノイド」はもう少し緻密感がある感じになるので、そちらは味わいが減るだろう。後者を聴くと、デジタル音の細密感にとくに不得手な印象がある。

 

 こういう暗すぎないスタイリッシュさがあるけど重厚感もほどよく失われていないロックを聴くのに、すごくいい。なんていうかアタック感が強すぎないバランスで、ガンガン攻める感じじゃなくて、ゆったり感もあるから逆に緩急に面白みを感じる曲ってのもあって、これもそうだね。

 

 クラシックなんてあまり聴かないし詳しく知らないけど、昔「俺もクラシックかじるんだ」って決意した時期もあって、グールドの「ゴールドベルク変奏曲」のコロムビアのCDは昔から持ってる。これがすげぇいいんで個人的に聖典化してんだけど、このイヤホンで聴くと、ピアノ音にしっかりした精彩があってワイヤレスイヤホンではかなり満足できるレベルで聴かせてくれる。QC30もゆったりして音場広めに聴かせてくれてよいんだけど、Pulseの方が音が近くて少し明るめの光沢感があるので好きかな。

 

【5】総評「買うならSoundSport Wireless」

 心拍数モニター機能がいらなければ買うべきはSoundSport Wireless。そして心拍数モニター機能が欲しい人が真っ先に検討すべきはJabraから。したがって、この製品はやや推しにくいところがあるのは事実。

 R&B聴くには最高に近い音質を誇るBOSEサウンドは健在だから、どうしても心拍数モニター機能が欲しくてBOSE聴きたいって人のためのアイテムかな。ニッチだね。あっけないまとめ方だけど、こう言う以外コメントのしようがない。BOSE SoundSport Pulse

 

【6】このイヤホン向きの曲

  三月のパンタシアの新曲。この曲を重厚なロックとして聴くならかなりおすすめ。個人的には密度感のある楽器とボーカルの一体感がいい。これを「ハイファイ志向」とかいうイヤホンで聴くとどころなくスカスカするし、低域に温度感なさすぎになるっしょ。

 

 低域を中心に膨張感のある音がムード感を結構出すので、Matt Biancoなんか聴くのに最高だね。このイヤホンだと「Matt's mood」の落ち着いたサウンドを聴いたほうがもしかすると万人向けに楽しめる感じになるのかもけど、個人的には「Lost in You」聴いてみてって思う。最高に気分が盛り上がる。

  

 大好きなNe-Yoの曲を聴くのにもこのイヤホンは合うね。たとえばこの曲なんかハートビートのように響く低音が最高。

 

Bose SoundSport Pulse wireless headphones

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Bose SoundSport Pulse wireless headphones ワイヤレスイヤホン

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。