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【特集】仁義なきパクリ戦争に決着を!BGVP DMG vs NICEHCK M6 比較レビュー!その4。ハルカトミユキ「17才」を聞き比べたら雲泥の差があった

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JVC HA-FX1100Westone W40

 

 

 BGVP DMGとNICEHCK M6ですが、そろそろ個別レビュー書かなきゃねってことでNICEHCK M6の音質を理解するためにいろいろ聴いていたんです。で、情報量の多いハルカトミユキ「17才」を聴いていたら、NICEHCK M6の音があまりに分離感悪く出すんで、「あれ?こんなひどい音だったかな」と思って、BGVP DMGに替えて聞き直したんです。DMGの表現力は全然違っていて驚きました。というわけで、ようやくにして明確な結論を出せる自信を持ったので、ハルカトミユキ「17才」を聞き比べてわかった両者の違いをこの記事でまとめます。

 

事の発端と音質比較

 前述の通り、個別レビュー記事を書くためにNICEHCK M6でいろいろな曲を聴いて音質チェックしてたんですけど、ハルカトミユキ「17才」が流れたときに違和感を感じたんです。直前に同じ「17才」を聴いて、JVC HA-FD01SPのノズル音質比較をしてたせいか、あまりにもひどい表現に思えたのでビックリしました。ボサボサした低域の中に発色の悪いボーカルが埋もれた感じに聞こえてきて、高域までそのボサボサ感に影響されているのか、元気がなく、HA-FD01SPでの印象がだいぶ残っていた私には、「なにこれ、乾いたパンみたい。気持ち悪い」ってくらいひどい表現に思えました。で、DMGもこんなレベルだととてもコスパいいとか言えないなと思って、DMGに替えて聴いたんですが、ボーカルの分離感と高域の輪郭感、低域の音の締まり具合に差があって、鮮烈といっていいこの曲を相対的にうまく表現していました。「そうそう、この感じ!」ってのがしっかり感じられました。

 この時点でおかしいなというところはあって、もしかするとノズル交換して音楽楽しみ始めてたんで、標準ノズルに替え忘れてたかなとも思ってたんですけど、確認したところ両方とも標準ノズルでした。

 

まとめ
  1. NICEHCK M6の中域付近の分離感は悪く、ボーカルが埋もれる。
  2. NICEHCK M6は中低域の音が必要以上に分厚く、高域の見通しを悪くしている。
  3. BGVP DMGのほうが全体的に音の締まりが良く、抜けも良く、見通しも良く分離感がある。

 


17才(期間生産限定アニメ盤)(Blu-ray Disc付)

 

結論「中華製多ドライヤホンは地雷ばかり」

 率直に言って、BGVP DMGの品質もだいたいわかってきたんで、やっぱり中華品質で、同価格の有名メーカーの高コスパ品に比べて手放しにおすすめできる製品でないことはわかってきてるんですけど、NICEHCK M6は輪を掛けてダメです。中低域まわりがあまりにひどく、高域の見通し感を阻害するところが多く、高域のほうも輪郭感や発色が悪くて、なんじゃこりゃひでぇ出来ってレベルです。まあそこまで言うと言い過ぎになっちゃって、DMGに比べてウォームに聴けて濃厚感を感じるところはあるかもしれないけど、金物の粒感はボサボサだから、せっかく濃厚味が感じられたとしてもJAZZはあまりいけなさそうです。JAZZ聴くなら同価格ではRHA MA750が~とかって展開になりやすいでしょう。まあこれはBGVP DMGも同じですが。

 そもそもNICEHCK M6に関しては個々の音のディテール感に劣る時点で、多ドラである意味は全くない感じで、とにかく数だけ載せてりゃいいや的な中華多ドラの典型的な悪いパターンに乗っかってます(まあ最近こんなんばっかりで、中華製多ドラは買う価値あまりありません)。で、多ドラで圧迫感出ちゃったら、ベント多くして抜けよくすればいいよね的な適当感覚の調整を感じます。それに比べるとBGVP DMGのほうが音の引き締まり、分離感が全体的に良いので、まだ聴けるバランスになっています。それでも同じ価格ぐらいで買えるRHA MA750とかEtymotic Research ER3XRとかと比べちゃうと、「あ?ああ。あああ……あああぁ……」って元気がなくなっちゃうくらい野暮ったいグシャグシャした音になっていて、BGVP DMGだけ聴いてると気づかないですけど、同じ中華製で1ドライバーだけど平面駆動だというMUISCMAKER TONEKING BL1のほうがよほど安定感と瞬発力のある音質で上から下まできれいに出ています。私のこれまでの経験から言っても、中華製多ドラは基本的に地雷です。BGVP DMGにしろNICEHCK M6にしろ、同じ価格で買うならRHA MA750を試してからのほうがいいですよ。

 で、こういう風に中華製多ドラはだめだね的なことを言うと、「中華製イヤホンはエイジングが~」みたいなこと言い出すのいますけど、エイジングとかほとんど宗教だということは以前申し上げました。「エイジングが~」とかいうのは無視して、音が気に入らなかったらすぐ返品しましょう。どちらにしろ最初から音の印象が悪いイヤホンはエイジングしても大した音にならないので気にしなくていいです。私もレビューする以上、エイジング信者の方にも納得して頂けるように、念のためエイジングはしっかりしますけど、それで劇的に音質が良くなったというのはイヤホンの物理特性の変化の影響よりは心理的状況の変化が大きいってのが今のところのファイナルアンサーです。人間には自分の所有物ほど高く評価する保有効果という傾向があり、エイジングという行為に伴うイヤホンの音質に対する意識変化にも影響している可能性は高いです。エイジングして音が悪くなったってレビューはほぼ皆無ですからね。普通音が物理的に変わったら半々くらいで善し悪し分かれるでしょ。エイジングすると、いつも好みの方向に音が変わるとかありえないですよね?エイジングの感想も決まっていて、大抵硬さがとれて柔らかくなった、篭もりがなくなって中高域の鮮明度が増したってあたりが常套文句です。うん、そうだね。脳が音慣れして違和感がなくなって、よく聞こえなかった音も補完されたんですねって私は思いますけどね。

 メーカー側の販売戦略としてもエイジングを喧伝すればそれだけ保有効果で返品率が減りますから、願ったり叶ったりです。一流メーカーほどエイジングにはあまり興味がなく、中華の低品質メーカーほど公式にエイジングを強調している事情もなんとなくわかりますね。amazonで中華製品を買うと、わざわざメールで「当社のイヤホンは200時間のエージングが必要です」なんて頭の悪いことを言ってくる販売店が多いです。あほか。200時間で音が変わるとかどんだけ品質不安定なんだって思いません?すぐ返品したくなりませんか?私はなります。

 ていうか200時間も物理的にエイジングが必要なら、発送前の品質チェック段階でやっとけよって話です。言ってること無茶苦茶ですよ、中華メーカーさん。結局のところこうした無茶苦茶な論理は、心理的なエイジング、つまり保有効果を期待して無理矢理ほじくり出しているとしか言い様がありません。そりゃ200時間もエイジングすれば十分な保有効果が出るでしょうね。返品保証期間もその間に過ぎてしまうでしょう。

 同じイヤホンだけ聴いていたり、質の悪いイヤホンばかり聴いていると耳慣れして、脳が悪い音でも聞こえよく音を補完してくれるようになったりしますが、いいイヤホンを聴けばその幻想が壊れるので、その悪さがわかります。エイジングなんて気にせず、最初聴いたときの印象がそのイヤホンの実力だと素直に考えるのが一番合理的です。保有効果の悪影響から逃れるためにもエイジングなどという宗教にはなるべく関わらない方が良いでしょう。

 

 

 

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