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【特集】NUARL NT01AXとZERO AUDIO TWZ-1000、Pioneer SE-E8TWを聞き比べる!充実した1万円台主力機種の立ち位置を探る[完全ワイヤレス深掘り]

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NUARL NT01AX

NUARL NT01AX

 以前の記事でQCC3026機種の本命はZERO AUDIO TWZ-1000だと思っているということをお話ししました。個人的にZERO AUDIOファンってこともあっての期待度なんですが、今回ZERO AUDIO TWZ-1000を手に入れたので、とりあえずファーストインプレッション的に音質を比較しようと思います。併せてPioneer SE-E8TWが思いのほか音が良かったのでこれも並べてプレレビューいたします。

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今回の比較対象

ZERO AUDIO TWZ-1000

ZERO AUDIO TWZ-1000

ZERO AUDIO TWZ-1000

【新製品】 ZERO AUDIO ゼロオーディオ TWZ-1000 完全ワイヤレス Bluetooth イヤホン イヤフォン 【1年保証】【送料無料】【初回入荷分完売につき2月上旬入荷分ご予約受付中】

 ZERO AUDIOは有線イヤホンでコスパのよい機種をたくさん作っているメーカーです。個人的にとても好きなメーカーで応援しています。このTWZ-1000もいよいよZERO AUDIOから完全ワイヤレスイヤホンが出るってことでだいぶ期待してました。

 実際使ってみている印象は今のところ、あんまりZERO AUDIOらしくない印象の音で、これからいろいろ具体的な比較レビューで述べますけど、今回の比較対象である2機種やAVIOT TE-D01bとかの音と比べると高域の鮮明感や躍動感に欠け、音場重視なSENNHEISER MOMENTUM True Wireles(MTW)に似たところのある感じになっていて、ZERO AUDIOに若々しい音を期待してた私には若干期待外れなところがありました。ZERO AUDIOの有線イヤホンにあった、なめらかでのびやかな高域表現があまり感じられません。まあMTWのように評論家受けする音作りをしたと考えれば良いのかな。YCとBCで聞き取りした感じだと、出荷台数かなり絞ってるらしいので初日で初期ロットは完売ペース、次回入荷は遅れそうとのことです。

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 ZERO AUDIOのコスパの高い秀逸な音作りについては別記事で代表的な機種を聞き比べていますので、興味がある方は参考にしてください。

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Pioneer SE-E8TW 

Pioneer SE-E8TW

Pioneer SE-E8TW

パイオニア Pioneer 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth対応 左右分離型 マイク付き イエロー SE-E8TW(Y) 【国内正規品】

 Pioneerブランドの新型スポーツ完全ワイヤレスイヤホンです。SE-C8TWも結構良い音で密かに期待してたんですけど、このSE-E8TWも明るい発色とボーカルの分離感と高域表現力を重視した作りで、パイオニアらしいアニソン向きの音です。パイオニアは個人的にはアニソンを聴くのによく使っていて、たとえばPioneer SE-MHR5なんか発色良く明るく快活、元気な色合いで女性ボーカル曲を楽しめます。このイヤホンもだいぶ元気で明るいガールズロックやポップス、アニソンといった若い世代に好まれる曲を意識した音質になっていて、とにかく快活な音質で可愛い声を出すのが得意といった雰囲気です。あまり注目されていない機種ですが、個人的にファーストインプレッションはかなりよいです。まあ単純に音が好みって感じですけどね。個人的にアニソン聴くなら御用達のパイオニアなんで、このサウンドはさすが期待を裏切らないといったところです。スペック的に見劣りするし、自動ペアリングとかしないんで、注目もされず敬遠されがちですけど、その分値下がりも早いと踏んでいるんで、最終的なコスパはかなりよくなるんじゃないかと思っています。←と言いつつ、以前同じようなことを言ったRHA TrueConnectは値下がりしませんでしたが。ちなみに在庫状況を聴いたところ、比較的潤沢とのことです(そもそも注目されていない様子)。

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 【音質比較】NUARL NT01AX vs ZERO AUDIO TWZ-1000, Pioneer SE-E8TW

Vincent Ingala「Can't Stop Now」

 最初は腕試しってことでJAZZにしてみた。高域の発色と低域の濃厚感、音場の具合を見ようっていう腹。

[TWZ-1000]:まずZERO AUDIOって結構高域伸びてくる感じで聴かせると思ってたが、このイヤホンは音場が結構引っ込んでいて、意外とおとなしい。音の輪郭感は粒立ちを強調する感じで、ドラムの印象はRHA TrueConnectあたりに似てジャリっとした感じがある。高域方向の発色は結構静かで抑えられていて、この曲だとメインの金管は低域方向の渋みのほうが感じやすく、高域の透明感は控えめといったバランス。地平線付近少し遠めに音の焦点が集まる感じがあり、奥行きは少し強調されている。なんか印象的にMTWっぽいところがある。

[SE-E8TW]:高域の透明感が強調されるので、全体的に曲は明るく、金管は陽気。渋みはほとんどなく、快活な若い音色で、低域付近のムード感などはこれっぽっちもないといった感じ。ドラムのリズムの爆発力が強調されて明るく奏でるので、ポップスのような躍動的なサウンドに聴かせる。

[NT01AX]:低域の重厚感は一番出る。そのため、ムードが濃厚に感じられる。あまり伸びてこなかったTWZ-1000の高域に比べて、だいぶ躍動的で透明感のある高域が感じられるので、ダイナミックさで勝る。また暗い低域と明るい高域のコントラスト感も強く、引き締まった感じがある。そのため金管の艶味がよく感じられる。この曲に関しては最もよく聴かせてくれる印象。

 


Can't Stop Now

 

TVアニメ「えんどろ~!」OP「えんどろ~る!」

 アニソンらしい声優声のボーカルと、オーケストレーションを重ねたサビの味わいを見たくて選んだ。低域に一定の厚みや重さ、高域に透明感と残響感がないとこの曲のダイナミックさは味わいづらいだろう。

[TWZ-1000]:中低域付近で広さを強調する感じとなり、高域はあまり伸びないので少しもっさりした印象を受ける。サビでも突き抜けをセーブしているような感じがあり、透明感は控えめ、発色はあまりよくない。どうもアニソンはあまり得意ではないようだ。音場の広さは評価できるが、その分厚みは感じづらいし、ダイナミックさに欠ける。

[SE-E8TW]:逆にSE-E8TWにしてみれば声優ボーカルを明るくのびのびと出すのは得意。高域で透明感を強調し、アタック感も強めなので、スピード感も充分あり、高域方向にダイナミック。音は全般的に近めで空間を埋め尽くすバランスだが、結構奥行き感もあるので狭い印象は受けづらい。ただ欠点としては低域方向の厚みが少なく、オーケストラの壮大さに欠ける。

[NT01AX]:表現的にはSE-E8TWに近い方向性なので、それとの差をまず説明する。発色はSE-E8TWのほうがよく透明感を強調し、場合によって少し白む印象を受ける。一方で音の輪郭感はNT01AXがわずかに勝る。TWZ-1000との差は、まず低域の厚み。全体的に音の厚みで勝っているが、とくに低域の重厚感には差があるので壮大さや迫力の面ではNT01AXのほうが秀でている。またサビでのボーカルの突き抜け感も、おそらく透明感の差でNT01AXのほうがぐんと伸びる聴かせ方で立体感でも勝る。

 


TVアニメ「 えんどろ~! 」オープニングテーマ「 えんどろ~る! 」

 

afterglow「ツナグ、ソラモヨウ」

 ロック色の強い曲。単純にロックの風味、スピード感はどんなものか知りたくて選んだ。サビでは声優声でつややかに伸びるので、もちろんその味わいも吟味対象。

[TWZ-1000]:ドラムに厚みが少し足りない印象を受ける。音場はやや広く、結構攻撃的なこの曲でも圧迫感は感じない。アタック感はあまりなく、ギターのエッジも尖る感じではなく耳当たりの良い、存外なめらかな音だが、これを聴きやすいとみるか表現力不足とみるかは微妙なところ。

[SE-E8TW]:ドラムは表面反発力が高い音で、軽快な方向で鳴らす。スタンスタンパンパンという爆発力重視の音。シンバルの発色も明るく、陽気に疾走感を出すところがあって、快活。ボーカルもかなり上方向に明るく、透明感がかなり乗るので、元気よく伸び、上では澄みわたるように抜ける。

[NT01AX]:ドラムに厚みがあり、低域火力は最も優れる。SE-E8TWのドラム:シンバルの力関係を1:1だとすると、3:1くらいにはドラム優位に聞こえる。ドラムの黒みも強く感じられ、ギターのエッジもドライでビターにしっかり聞こえるため、ボーカルの透明感との対比で考えると、コントラスト感が一番強く出る。この曲に関しては、正統派ロックサウンドを最もよく奏でているのはNT01AXだ。

 


ツナグ、ソラモヨウ(通常盤)

 

ずっと真夜中でいいのに。「秒針を噛む」

 この曲は以前も話したけど、ロック成分とJAZZっぽい成分があって、ロック要素メインでJAZZ要素が乗ってくるようなバランスで聴けると気持ちよく聴ける。JAZZ成分はどちらかというと高域音にあるので、高域を強調しすぎ、アタック感も抑え気味だとオシャレなJAZZに聞こえてしまう。中低域をスピード感も忘れずにしっかり出しつつ、高域も忘れずに聴かせられるかってあたりが味わいポイント。

[TWZ-1000]:空間表現は広めで余裕があり、中域付近に音が自然と密集してくる感じがあってスカスカした感じがないのも良い。そうした音場の表現は悪くないが、ドラムの衝撃音は少し弱く、攻撃的な感じは抑えられて、おとなしめに聞こえるので、躍動感に乏しい。

[SE-E8TW]:アタック感は強く、音のダイナミックさと奥行き感の感じられる表現で聴かせる。ボーカルがかなり明るめに透明感が強調されており、背景も明るめ。ドラムのスマッシュは気持ちよく抜ける感じで爽快さが出ており、アタック感のよさと相まってロック成分強めに聴かせるが、ピアノも発色が良いので埋没しない。

[NT01AX]:SE-E8TWやTWZ-1000と比べて、まず低域のドンが目立つ重みがある。ベースの厚みと締まりが良く、音場全体を引き締めていて、コントラスト感やメリハリ感が違う。量感からしても差があり、冒頭からして惹き込んでくる魅力は抜群に良く思える。欠点としては低域を重すぎると感じるかどうかと、音に厚みと膨張感があるのでそれに圧迫感を感じるかどうかだろう。しかし、ボーカルの突き抜け感も抜群で、上から下までダイナミックに躍動する音場表現は、率直に言って楽しすぎるしライブ感もある。

 


正しい偽りからの起床

 

菅野よう子「Power Of The Light」

  この曲に関しては高域弦楽ののびやかさやピアノの透明感、発色の良さがまず問われるが、低域も調和的に包み込むくらいには出ないと、オーケストレーションが感じられず、薄っぺらくなるだろう。

[TWZ-1000]:弦楽やピアノの高域での透明感や発色が抑えられている印象で、少し暗い。大抵のイヤホンだとこの曲では結構高域音が充実しているので上方向が埋め尽くされるくらいのバランスになるが、このイヤホンは空間的には少し埋まらないところがあって、それを広さとみるかスカスカとみるかは難しいところ。低域もそんなに主張してこないので、ダイナミックさに満ちたこの曲でも、やや静的な印象を受ける。

[SE-E8TW]:アタック感があり、高域の発色も良いので、立ち上がりからとにかく元気に弦楽が伸びる。透明感も強調されてしかも空間に広がるので、天井は明るい光で埋め尽くされるくらいの印象を受ける。空間的な印象は、広さよりは奥行き感重視の音場になる。

[NT01AX]:高域の発色と低域のドンという重量感が共存しており、最もメリハリ感とコントラスト感がある。ピアノはSE-E8TWほどではないが透明感が強調されて出る。高域は空間いっぱいまで埋め尽くすが、一方で低域方向の存在感もしっかり感じられるため、立ち上がりの始点と終点の長さがよりダイナミックに感じられ、立体感も秀逸。この曲でも満足度は高い。

 


ブレンパワード ― オリジナル・サウンドトラック 1

 

【総評】NT01AXのダイナミックな音は価格帯随一で揺るがない

 HDSSの効果かどうかはわからないですが、ともかくダイナミックな立体感に関してはNT01AXは抜群でTWZ-1000を含めてこの価格帯に比肩する機種はまだいません。今のところこの価格帯での私のイチ押しはNT01AX。

 TWZ-1000は意外と見通しの良い音で音場を広めに聞かせる機種で、広い音場表現が気に入ったならおすすめできます。やや高域の発色が良くないところがあって、ダイナミックさやコントラスト感に欠ける音なので、明るい傾向の曲、たとえばアニソンやポップス、ロックはあまり向かない印象です。JAZZはおすすめ。

 SE-E8TWは明るい透明感のある表現と、アタック感の強いバランスがアニソンに向き、パイオニアサウンドの王道を感じられる味付け。元気にロックを聴くのにも向きますが、JAZZやR&Bのムード感を出すのは苦手そうです。

 

 

 

 

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