今回もいにしえ武将を増やしていきます。南北朝や応仁の乱の主要武将を中心に充実させます。
過去記事
応仁の乱の参考図書
知識ゼロからの応仁の乱
せっかくなので参考図書を挙げますと、応仁の乱そのものについて詳しく知りたい場合の参考書としては大ヒットとなった呉座勇一『応仁の乱 - 戦国時代を生んだ大乱 (中公新書)』がベストです。
手軽に知りたい場合はエイムックの『図解 応仁の乱 (エイムック 3743)』が概略がわかりやすく、価格的にもベスト。類似のムック本はいくつか出ていますが、あくまで入門用として考えた場合、管見の限り、このエイムック版がたぶん一番内容が易しくわかりやすくて素人向きです。
応仁の乱の武将について知りたい!という人に
新武将作成などを考えて、関連の人物についてイメージを知りたいときは応仁の乱研究会『応仁の乱 人物データファイル120』が重宝です。歴史ファンからすると、必ずしも詳しくない内容ですけど、各人物のイメージが捉えやすく、分量的にこれくらいのほうが能力値を考えやすいといえます。人間、知りすぎると贔屓してしまう傾向が出てしまいますしね。贔屓の人物を強くして活躍させるのも楽しいんですけど、そこらへんはどう楽しむかって個人の嗜好です。
応仁の乱について、もっと詳しく掘り下げる足がかりが欲しい!という人に
個人的に呉座さんの書籍がヒットしたおかげで応仁の乱については参考書が増えてうれしい限りで、実はつい最近まで歴史群像の『応仁の乱―日野富子の専断と戦国への序曲 (歴史群像シリーズ 37)』と石田晴男『応仁・文明の乱 (戦争の日本史 9)』くらいしかまともな参考図書がないといった状況でした。
個人的に重宝していたのは前者の歴史群像本。日野富子を前面に出しているところからも、今となっては内容が古いと言われても仕方なしという感じですが、細かく図入りで応仁の乱の全体像を把握できるので、戦乱の進行状況を確認するには今でも重宝です。
応仁の乱―日野富子の専断と戦国への序曲 (歴史群像シリーズ 37)
石田さんの本は義教時代から室町幕府政治の動向を追っていく形で意欲的ではあるんですが、内容が多く、最初から読んでも応仁の乱にたどりつくまで紙幅があるうえに、かなり込み入った解説になっていて、少しわかりづらいので、価格が高いこともあって、たぶん一般受けしない本になってます。前掲の呉座さんの本などをすでに読んでいるかして、応仁の乱について基礎知識がある人や室町時代好きの人には詳しいガイドブックになっていてすごくいいんですけど、ゼロから応仁の乱を知りたい人には敷居が高いです。
呉座さんの本かエイムック本を読んで、もっと知りたくなったらステップアップ先としてオススメします。
さらにディープな裏側を知りたい!という人に
内容満載の石田さんの本ですが、石田さん自身はそれでも足りないと思っていて、本当は当時の政治権力のありかたに影響した土一揆の動向も盛り込みたかったと述べています。この点に関しては早島大祐『徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか (講談社現代新書)』でカバーできます。読みやすくてわかりやすく、しかも室町政治の変化についての理解を、石田さんの本の裏側から支援してくれますので、併読すると、なぜ応仁の乱に向かっていったのかという、この時代の歴史像の概略をかなりはっきりと掴むことができます。この本を読めば、鎌倉→室町→応仁の乱→戦国時代が一つに繋がる感じがするはず。この時代苦手っていう高校生・大学受験生・学部生にも読んでもらいたいです!おすすめ。
この本は新書で一般向けであり、経済史・社会史的な話題の本ですけど、おそらく応仁の乱までの室町政治史の基本の流れをかじってないと、この本の面白さはわかりにくいかもしれません。室町幕府の政治史の流れを知っていると、この本を読んで、ああ、こうなった背景にはこんな社会経済史的事情があったのかとつながるというわけです。そして室町幕府政治の特徴が金融財政面からよくわかって、事件の羅列に見えた年表がダイナミックに読めるようになります。だから今まさに日本史で室町時代あたりを勉強している生徒学生の諸君には本当にタメになる本です。
徳政令 なぜ借金は返さなければならないのか (講談社現代新書)
石田さんも述べていますが、室町時代は幕府と鎌倉府、つまり中央政治と関東地方のローカル政治も密接に関連しています。石田さんの本では叙述の関係上、関東地方の記述は細切れになってしまうところがありますから、関東の戦乱について整理している別個の概説書があるとよりわかりやすくなります。いくつか候補はありますが、個人的なオススメは山田邦明編『関東戦国全史~関東から始まった戦国150年戦争 (歴史新書y)』。価格が廉価で、よくまとめられており、ごちゃごちゃしない形で、まさに「ザ・概説」ってまとめかたが好ましいです。
関東戦国全史~関東から始まった戦国150年戦争 (歴史新書y)
そろそろ応仁の乱シナリオあってもいいんじゃないですか?
世間での流行を見ると、そろそろ信長の野望でも応仁の乱扱ってもいいんじゃない?って個人的には思ってるんですけど、コーエーは最近は特に大河にのっかることが優先なところがあるんで、応仁の乱が大河にならないと実現は無理かなと思ってます。今は一生懸命明智家調査してるんじゃないかな?
最近はNHKも視聴率重視なのか戦国・江戸・幕末中心で冒険しませんしね。「いだてん」がコケたら、その傾向はますます強くなりそう。
新武将作成
戦国時代の諸家には比較的縁の深い南北朝・応仁の乱の武将を中心に増やしてみます。
足利義満
義満様。このお方は実戦指揮官って感じじゃないので、統率はそんなに盛らなかったんですけど、人によって「統率」の考え方は違うと思うので、場合によってもう少し盛っても良いかもしれません。ただ、今回統率は決戦の移動速度に大きく影響するので、統率90台にしてオリジナルの真田幸村ばりのスピードで戦場を動き回る義満様ってどうなの?って思ったので、個人的には高くなりすぎないよう配慮しました。
斉藤明椿
応仁の乱時、屈指の軍略家です。斉藤家と血縁設定作るかどうか迷いましたけど、今のところ保留しました。そのうち気が変わったら血縁設定にするかも。
骨皮道賢
応仁の乱で武将っていうと、真っ先に上がるくらい有名な足軽大将。現場指揮官として有能すぎるやつって感じで設定しました。
織田敏定
応仁の乱時代の織田家の有名人といえばこの人。
楠木正儀
親父や兄貴に比べると、地味に扱われがちですけど、劣勢な南朝の最前線の現場指揮官として長期にわたって頑張ってた人です。南朝にとってなんとか有利な形での和睦をつねに模索しつつ、防衛の主軸を担ったまさに忠臣なんですけど、南朝首脳には理解されず。挙げ句に北朝に投降したことで晩節を汚した扱いのところもあり、親父や兄貴たちよりよほど長く南朝に尽くして奉公したのに、逆臣に近い扱いさえ受けてしまっています。うーん。戦国時代で汚名をそそぎましょう。
大内政弘
応仁の乱でも格別の存在感を放つお方の一人。西軍の救世主、大内政弘様です。
畠山義就
教科書的には山城国一揆の元凶みたいな感じですし、なんかだいぶ印象薄いというか、むしろ悪印象しかなさそうな人ですけど、おそらく畠山家史上最強の武将です。畠山家の最強というと、一般的には畠山重忠の強烈な個性が歴史上に燦然と輝いている感じですけど、こいつの八面六臂の活躍のほうが個人的にはすげぇって思います。
信長の野望だと彼の興した畠山総州家はなかったことにされてるんで、迷いましたけど、畠山尾州家と血縁関係を設定しました。仮想シナリオだと雑賀鈴木家配下になっています。
細川成之
細川家一門。評定と謀略、外交で活躍する幕僚系政治家キャラです。一揆鎮圧のエキスパートみたいなところもあるので実戦指揮官としても有能です。反復常ならないけど有能な三好之長を可愛がって、三好家台頭の大本を作ったとも言える人。基本的に三好家に所属させてますけど、架空シナリオで細川家が独立大名の時はそっちに所属させるようにしています。
【関連記事】