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【特集】最近改めて見直したaudio-technica ATH-CKS550とかいう神イヤホンについて。私の愛する、SOLID BASSシリーズを紹介します。

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audio-technica ATH-CKS550X

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オーディオテクニカ ハイレゾ対応 ダイナミック密閉型カナルイヤホン(ブラック)audio-technica SOLID BASS ATH-CKS550X BK

 

 

 私の好きなオーディオブランドにaudio-technicaっていうメーカーがあります。私の地元企業なんですけど、寿司ロボットも作っているっていうのがよくネタにされる日本を代表するオーディオブランドです。

 そのaudio-technicaのシリーズの中でもSOLID BASSシリーズというのが私のお気に入りなんですけど、そのシリーズでもとくに好きな音を出してくれるのがATH-CKS550です。3000円くらいのイヤホンでこのシリーズでは決して上位の機種ではないんですけど、ATH-CKS770ATH-CKS1100の音はどうもあまり好きになれなくて、結局このATH-CKS550が一番好みなんですよねー。このCKS550の音質傾向で素直に解像度だけ上がった上位機種が出ないかなーって思うんですけど、今のところありません。

 ちなみにATH-CKS550は最近リニューアルされて、ATH-CKS550Xっていう後継機種が出てます。

 

決して評判の良い機種ではないATH-CKS550

 で、ATH-CKS550なんですけど、ネット上で話題になるほど評判が良いかというと、はっきり言ってそれほどじゃないです。同価格帯のSONYのEXTRA BASSシリーズの製品やJVCのXXシリーズに比べると重低感に欠けるというのが一般的な評価で、低域ジャンキーからは低域詐欺とまで言われかねないくらいのところがあります。

 実際、上位機種のCKS770やCKS1100のほうが重低感はより強く、ズンズン響いてくる重力感のある音を楽しめます。それに比べると、CKS550の音は後を引かないさわやかな沈み方の音なんですよね。だから、ズドンと腹に響くくらいの重みのある音を期待している人には、「あれ?全然低域出てないわー」って印象になります。

 ところがね、なぜだか私はこの音ハマっちゃったんですよねー。上位機種は重低感が増した分だけ音場が低音に支配される感じがあるんですけど、CKS550のバランスは絶妙で、中高域が結構さわやかにきれいに聞こえてくるんです。だからガールズロック系の曲とか、重低感をほどよく出しながら、さわやかに聴かせてくれて、かなり好きです。

 そう、私が今夢中になって聴いている、三月のパンタシア「街路、ライトの灯りだけ」とかかなり良い感じで聴けます。

 

SOLID BASSシリーズ全体の構成

 もしSOLID BASSシリーズに少しでも興味を持ってくれたなら、役に立つよう、SOLID BASSシリーズについて簡単に紹介したいと思います。SOLID BASSシリーズについて十分に知っている、あるいは興味ないという人は読み飛ばしてください。あくまで私の視点でのまとめ方ですけど、SOLID BASSシリーズの製品コンセプトにはどうも一定の基準みたいなものがあるようです。

 SOLID BASSシリーズはイヤホンならCKS、ヘッドホンならWSの共通分類記号の後に550 / 770 / 990 / 1100の型番が付きます。このうち990はイヤホンのみでヘッドホンはワイヤレスのみこの型番が付いており、若干特殊な扱いっぽいので、わかりやすくするために550 / 770 / 1100の違いを簡単に説明したいと思います。

 

ATH-CKS550 / ATH-WS550「入門機にして大衆向けモデル」

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audio-technica ATH-CKS550

 SOLID BASSシリーズで最も下位の550番台は個人的に一番好きなモデルです。イヤホンモデルとヘッドホンモデルで若干表現の仕方は異なりますが、共通しているのは「中高域と低域の共存」を最も重視しているというところです。

 ATH-CKS550は低域を支配的にさせないバランス感覚重視で、その低音はブーミーになりすぎない印象で、厚みや深みには物足りなさを覚えるかも知れませんが、中高域に覆い被さる感じがなく、高域方向は比較的すっきりさわやかです。

 ATH-WS550も同じように中高域の聞こえが良いですが、こちらは音場的にはだいぶ低域が低めになっていて、中高域のためにゆったりした空間をとっています。こうした分離感の強い高低バランスにすることで、低域の迫力を損なわずに中高域を共存させています。

 550番台はどちらかといえば、低域モデルとはいいつつ、実際はむしろ中高域の聞こえを大事にしている印象さえあるモデルで、どんな曲でも破綻しない、比較的万能性が高い表現力を持っているのが特徴です。低域モデルの入門機として低域好きじゃない人でも楽しんで聴きやすいバランスになっています。

audio-technica ATH-WS550

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ATH-CKS770 / ATH-WS770「ブーミーな低域モデル」

audio-technica ATH-CKS770

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 550番台が中高域との共存に舵を切っていたのに対し、770番台はむしろ容赦なく厚ぼったい低域を強調したモデルです。550番台から770番台に移ると、かなり世界観の違いを感じ、SOLID BASSシリーズの本領がいよいよ発揮されてくる予感がします。

 ATH-CKS770では、下位機種のCKS550に比べて、明らかに深掘り感と厚みを増した低域を楽しめます。全体的に低域の存在感が強くなり、中高域も聞こえはそれほど悪くないですが、はっきりと主役交代を感じます。

 ATH-WS770も同様にWS550とはだいぶ音の傾向が異なります。WS550では低い位置に床面を作っていた低域が中域方向に向かって厚ぼったく拡張されており、音場全体にブーミーな振動を感じさせ、膨張感があり、ウォームな印象を受ける音質になっています。

 770番台の特徴はイヤホンにせよヘッドホンにせよ、だいぶブーミーで厚みのある低域を感じさせてくれるところです。ただ音の締まりは550番台に比べて若干悪くなった印象を受けるところはあり、人によっては中高域の音が阻害されて解像度感に劣る印象を受けることもあるかも知れません。

audio-technica ATH-WS770

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ATH-CKS1100 / ATH-WS1100「重低感はそのままに、メリハリ感を増したハイエンド」

audio-technica ATH-CKS1100

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 550番台では低域の重みが足りないし、770番台を聴いてみたら、その音のもっさりした感じに「これじゃ熱湯風呂じゃん」って幻滅した人がいたとしたら、迷いなく1100番台を選ぶべきです。ハイエンドに当たる1100番台は770番台クラスに劣らない重低感を維持しつつ、音の輪郭をより強調してタイトに聴かせてくれます。770番台でやや靄がかった印象をうけた人でも、1100番台の音を聴けば、550番台で感じられたメリハリ感が復活しているのがわかると思います。とにかく黒く締まったかっこいい低域を奏でるのが1100番台です。

 ATH-CKS1100は下位機種のCKS770と比べて低域の締まり方に違いがあり、CKS770では中高域に覆い被さる感じもあった低域が引き締まって、躍動感も増し、むしろ中高域を元気づけるような力強い鼓動になっています。高低バランスはCKS550より770に近いですが、受ける印象はCKS770より550の引き締まり感に近く、下位機種のいいとこどりを感じられるような音になっています。

 ATH-WS1100も770に比べて低域がタイトで活きが良く、中高域とのコントラスト感も強く感じられて、中高域の発色もよく聞こえます。

 ハイエンドらしいいいところ取りで、お値段的にもかなり張りますが、それだけの価値がある納得の高級機種です。

audio-technica ATH-WS1100

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ATH-WS1100の代替機候補「JVC HA-RZ910」

 

JVC HA-RZ910

JVC HA-RZ910

  ちなみに少し脱線しますが、ATH-WS1100はかなりおすすめ機種なものの、2万円するので「高くて買えないよ」って人には代替機としてJVCのHA-RZ910をおすすめします。ここ1週間ばかり、三月のパンタシア「街路、ライトの灯りだけ」をイヤホン・ヘッドホン問わずいろいろ聞き比べていますが、私が聴いた感じ、高低バランス、音場の表現の仕方、低域のパワフルさ、重低感がかなり似ていて、金物の発色や粒感などに現れる解像度の差だけが若干劣る感じで、WS1100に近い音でかなり良い勝負をしている機種です。

 装着感はむしろこちらのほうが良質なくらいで、価格は5000円くらいで手に入るので圧倒的にコスパが良いです。

 

個人的に名曲「街路、ライトの灯りだけ」を聴くならATH-CKS550かなり良し

 で、ここ最近この曲を気持ちよく聴くことだけを考えて聞き比べをしているってことをちょろっと以前紹介しましたが、個人的に低価格ならaudio-technica ATH-CKS550はおすすめです。いずれ記事にする機会もあるかな~と思って、かなり膨大な機種を聞き比べてメモ取ってるんですが、このCKS550は低価格ではかなり気持ちよくこの曲を聴かせてくれる感じがあって、理由の一つは単純に私が長年愛用しているイヤホンなのでもはや音が身体に馴染んでいるっていうことはあるんでしょうけど、それでも、低域に一定のタイトさを出して重くならない程度のメリハリ感を出しつつ、中高域がさわやかに抜けていく感じですっきり聞こえる表現バランスの妙味が合っているらしく、上位機種のCKS1100やCKS770でもここまでスカッと爽快に聴けません。

 似たバランスのイヤホン探しているんですけど、なかなかないんですよねー。SONY XBA-N3とか音はすごくメリハリもあっていいんですけど、明瞭感があるので、すっきりさがうまく出ないなーって思ってます。XBA-N3もこの曲、聴き応えあっておすすめですけどね。ていうか、軽い気持ちでXBA-N3たしかにいいけど、個人的にはCKS550のほうが面白いかなとか迂闊に言ったら、いろいろ物議醸しそう。解像度とか表現の繊細さとかメリハリ感とかXBA-N3は神がかっているところありますから、好みだけで優劣を付けられない実力差があります。でも、装着感は、この2機種、価格差を超えて結構似てるかも知れない。

SONY XBA-N3

SONY XBA-N3

 

 まあとにかく、今回聞き比べてて改めて、ATH-CKS550の表現の仕方がいいかもしれないと見直しており、ちょっとそのコスパの良さを再認識しているところです。

 

 先週まではこの曲のために、ATH-WS1100手に入れるべきって感じでしたけど、JVC HA-RZ910っていう代替候補がわかってからは、急いで手に入れなくちゃみたいな気持ちは消えて、むしろ最近は「CKS550の音の代替なくない?」ってことに改めて気づいた感じです。

 もはや「ATH-CKS550の代替はATH-CKS550Xしかない」とか頭の悪いこと言って、実質的にほとんど同じ機種買い増ししちゃいそうな気配まであります。

 

 

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