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【ワイヤレスイヤホン SONY WI-C400 レビュー】SONYの本気、20時間連続再生!安定感のあるサウンドでロック、JAZZ、R&Bを中心に比較的万能に聴ける。地味で人気がない機種だが、個人的には何気におすすめ

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SONY WI-C400

SONY WI-C400

ソニー SONY ワイヤレスイヤホン WI-C400 : Bluetooth対応 最大20時間連続再生 カナル型 マイク付き 2017年モデル ブラック WI-C400 B

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感良し。通信品質も安定」

おすすめ度*1

SONY WI-C400

ASIN

B0756D5WKD

 スタンダードなワイヤレスコードタイプのWI-C300に比べると、こちらは最近多いネックバンド型で肩付近に安定して装着できるモデル。ネックバンド型は余計なテンションがかかりづらくて、衣擦れも起こりづらいから、スポーツなんかの激しい運動に向くし、もちろん通勤通学用途でも活躍してくれるけど、単純なコードタイプよりはかさばるし、目立つっていうデメリットはある。

 まあ装着感に関してはさすがSONYって感じで、WI-C300の時にも感心したけど、ハウジングは丸く耳への収まりが良いのでフィッティングは良好。

 WI-C300にはコードが細くて使い方によっては切れやすいっていう欠点があったんだけど、ネックバンド型になったからコードにテンションかかりづらくなったし、耐久性を気にする人には手を出しやすくなったんじゃないかな。

 コーデックはSBC/AAC対応。通信は基本安定していて、私が使用している感じ、街中でも途切れほとんどない感じ。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「タフなバッテリー性能が魅力。口コミの評価があまり芳しくないが?」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、説明書。

 

 イヤホンの連続再生時間はスペック上20時間。SONYはさすが連続再生時間が大事ってことがわかってるので、こういうスペック周りは丁寧に作り込んでいる。

 

 インターフェースで若干うざったいところがあって、ネックバンド型なので操作インターフェースが首元にくるんだけど、服装によっては操作しづらいところがある。別にスマホやデジタルオーディオプレーヤー(DAP)で操作できれば問題ないんだけど、どうも一部のDAP(SONY製)と組み合わせると、音量調節を完全にイヤホン側に持って行かれてDAPで操作できなくなる。この点だけ若干煩わしい。 慣れるまではどのボタンがどれかもわかりづらいところがあって、直感的に操作できない。

 

 ぶっちゃけこの機種はあんまり人気が無くて、同じシリーズではWI-C300とWI-C600Nが人気が高く、同価格帯でもドンシャリでもっと個性の強いMDR-XB70BTとか、開放型のWI-SP500っていう尖った奴らに人気が行っていて、WI-C300とWI-C600Nほどの好評を博している様子がない。ていうかむしろ評価は低い。

 いろいろレビューを読むと音がキンキンシャリシャリだとか、上でも指摘したインターフェースの使い勝手の問題とかよく言及されていて、あとは故障報告が多い感じ。価格.comだと異様な低評価レビューで総合的なポイントが下がっている模様。

 まあ口コミの評価があまり良くないせいか、私もこの機種には全然興味なかったけど、20時間再生ってよく考えたらすごいよねーってことで、実際の使い勝手は悪くないんじゃない?っていうのがあった。

 そこで事前に店頭で音質を確認して、その点はあまり悪くないってことを確認した上で、買ってみたってわけです。ぶっちゃけ使用感は操作インターフェースの問題を除けば、案外悪くないというか良いんじゃない?ってのが私の評価。

 そもそもこの機種は発売当初は7000円くらいだったんだけど、最近はamazonで4000円切った価格で買えたりするんで、コスパが明らかによくなってんですけどね。私も底値来てるなーって印象で買ったんで。

 

SONY WI-C400SONY WI-C400

 

【3】音質「安定感がある下に厚めの音質」

 キンキンシャリシャリってレビューもあったんで、だいぶ荒ぶる感じの音質かね?って思ってたんで低音量で最初は聴いたんですけど、案に相違して、低域方向に少し厚めで高域案外おとなしい聴き心地で、むしろもっさりだなってのが第一印象。音量を上げていくと高域の発色が良くなっていって、しっかり聞こえるようになってくるけど、その高域はWI-C300に比べるとむしろ尖りが少ない感じで若干色が濃く感じられるかな?

 ていうか、尖らずになめらかに馴染むところのある音で、なんか地味だけど悪くない音かも知れない。太めで躍動感は抑え気味の壁のような低域が音場を外音から遮断するところがあり、Wi-C300よりは音場全体が少し重たい印象を受けるけど、高域のキラキラしすぎない感じとかロック・JAZZでも浮き上がる感じがないし、中域付近にも厚みがあって中低域に安定感を出しつつ、高域を少し太く聴かせるバランスで、意外といいかもしれない。WI-C300の音に比べて一段派手さが抜けていて、最近の曲にはおとなしいかなって印象も受けるけど、R&Bみたいなのを重くしすぎずに濃厚に聴かせるには良いバランスじゃない?って思う。

 

[高音]:発色は抑えめで暗めに聞こえやすい。一定以上の音量でないと発色が悪いところがあり、音量を上げるとだいぶ色味が増して明るくなるが、それでも少し太めの印象を受ける濃いめの音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:ギターがやや膨らむ感じになる。色味はドライでロック向きに聞こえる。連携は低域方向と親和性が高く、音の向きは低域方向に安定している印象を受ける。

[低音]:低域は重さより膨張感重視に思える調整。100hz~30hzまで厚く重い振動。20hz以下は聞こえない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域付近に重く厚い層を作る、どちらかといえば安定感のある重厚なサウンド(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは地熱感と膨張感が強めで、厚ぼったいので床面は明確に出さないが、重心は低く、太めの印象を受けるバズンバズンという音。シンバルは色味がドライで少し発色抑えめ(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:音量を絞ると少し発色は良くない感じに思うが、音量一定以上なら発色は結構良い。どうも低域の厚い感じのおかげでコントラスト感がよいらしく、あまり明るさを強調する感じはないのに、発色が良く思える。キンキンキラキラしたりしないので、みずみずしさのある自然な感じでまっすぐ伸びてくる。個人的にちょっと聴き応えを感じた。

 

【4】官能性「SONYっぽい音。思ったより万能に聴ける」

水瀬いのり「三月と群青」

 この曲は低域方向に重心のある安定感のある感じで聴かせてくれる。最初は音量小さめで聴いてみたらボーカルが暗めに感じられたが、音量を上げていくと明るく発色してくる。低域寄りの音場であるが、膨張感はあっても重量感は出し過ぎない低域なので、コントラスト感だけ改善される感じがあり、締まった感じのメリハリ感が出る。しかもそのコントラストも黒みを強く出す感じでもないから、こってり濃ゆくなる感じでもなく、この曲の開放的な中高域のさわやかさを維持していて、派手さはないが、意外と良いバランスに思う。

 


BLUE COMPASS

 

田中あいみ「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」

 この曲の電子音やボーカルがかなり鮮やかに浮き上がるくらいの、コントラスト感を出す黒みが音場にあり、全体的に楽しいバランス。音もほどよい解像度感で、ギザギザした感じがなく、心地よい厚みくらいで色味につやっとした感じが充分に出ている。キラキラを強調する感じじゃないので、音に撥ねる感じがなく、キュラキュラくらいの丸みのある、なめらかさ。つるっとした質感の明るさは自然な感じで楽しい。

 


「かくしん的☆めたまるふぉ〜ぜっ!」TVアニメ『干物妹!うまるちゃん』オープニングテーマ

 

rionos「ハシタイロ」

 適度に厚みがであるので、この曲の弦楽は厚みがあってリアルな音の重みを感じることができる。この曲だと少し発色劣る感じで暗くなるかなと思ったけど、これも案に相違して、コントラスト感が良いのか発色は悪くない。むしろ重みを強調せずに深淵を感じさせるSONYらしい低音表現が、曲全体に深みを出していて、音に説得力を感じさせる。低域方向の深さと地に足の付いた安定感を意識させる味付けで、この曲の濃厚味を結構味わわせてくれる。

 


TVアニメ『クジラの子らは砂上に歌う』ED主題歌「ハシタイロ」

 

Jess Glynne「Ain't Got Far To Go」

 R&Bは比較的相性が良さそうな感じ。低域の黒みの具合もきつすぎない、締めすぎない感じの黒で一定の温かみがあるし、この曲ならドラムの沈み込みがしっかり感じられるくらいには重みもある。ボーカルと弦楽は少し厚みが強調されて、濃厚な味。そのためこの曲だと中域の密度感が少し高めになって、R&Bに浸れるだけの「嵩」がちゃんと出ている。

 


Ain't Got Far to Go

 

Lia「一番の宝物」、Girls Dead Monster「一番の宝物 ~Yui final ver.~」

 おすすめ。LiaバージョンとYui final ver.ではピアノ主体かアコギ主体かの違いはあるけど、中域にたっぷりとした余韻を出すだけの厚みが出るので、どちらの曲でもしっとりした情緒感を味わえる。Yui finel verの低域弦楽の深掘り感も厚く豊かで、濃いめの音。Liaバージョンでは黒すぎない温度感のあるベースがその代わりを務める。安定感のある組み立てられた音場に、情緒感をしっかりのせた厚みのある音が聞こえるバランスは、こうした落ち着いたバラードにも充分だ。

 たとえば加藤登紀子「時には昔の話を」みたいなシャンソンなんかもいける感じ。

 


一番の宝物~Yui final ver.~(DVD付)【完全生産限定盤】

 

Matt Bianco「Ordinary Day」

 JAZZもいける。中域にたっぷりと充実感があるので、ボーカルは少し下に濃さのあるバターのような味わいで、管楽器も浮つかない落ち着いた太い音。まあなんといってもピアノとギターの表現具合が楽しく、時々はっとするような明るい光沢をわずかに見せつつ、しっかりと厚いベースラインまで音が沈んで中低域の濃厚な空気感を乱さない。

 


Matt's Mood

 

【5】総評「あれ?これ意外とコスパ良くない?」

 あんまり評判良くない機種なんで、若干食わず嫌いしてた感があるけど、値段も落ち着いて4000円台で買えるようになった今この機種を評価してみると、案外にコスパよいんじゃないかと思えてくる。もちろん操作インターフェースはなんだか使いづらい感じもあるし、Wi-C300ほどの軽快な使い心地ではないんだけど、厚みのある低域で外音を遮断してくれるから結構音楽に没入できるし、厚い低域のせいで中高域の発色が悪いなんてこともない。

 それで20時間もバッテリー持つって言うんだから、結構悪くないんじゃないかというか、むしろ個人的にはかなり強気でおすすめできるんじゃないかと思うくらいの機種。

SONY WI-C400

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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