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【ハイレゾ対応イヤホン audio-technica ATH-CKS770X レビュー】オーテクの野郎、やりやがった!770番台は音質はガラリと変わり、ソリッド感重視のガツンとくる音になった。これはSOLID BASS史上最強のコスパ機になるかもしれない!

audio-technica ATH-CKS770X

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オーディオテクニカ ハイレゾ対応 ダイナミック密閉型カナルイヤホン(ブラック)audio-technica SOLID BASS ATH-CKS770X BK

 

 

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anchor.fm

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「独特の装着感が難点ではある」

おすすめ度*1

audio-technica ATH-CKS770X

ASIN

B07CNJDGDQ

 このシリーズは独特の付け心地なので人を選ぶ。前世代のATH-CKS770よりはスリムになってATH-CKS550Xとほぼ同等のデザインになったが、やや高く出っ張るハウジングは外側に重心が向きやすく、女性では安定しないかも知れない。遮音性はそこそこ。音漏れは普通。

 

【2】外観・インターフェース・付属品「相変わらずのタッチノイズ」

 付属品はイヤーピースの替え、ポーチ、説明書。ケーブルのタッチノイズは相変わらずやや目立つ。

 

audio-technica ATH-CKS770Xaudio-technica ATH-CKS770X

 

【3】音質「ATH-CKS770より音がスリムになり、バランスの良い音響になった。以前の低域もっさもっさの重量感はない」

 ドライバーが一回り小さくなったせいか、ATH-CKS770より低域の支配力が弱まっている。まあATH-CKS770はSOLID BASSシリーズでも最も低域へのステ振りが大きいような機種で、ATH-CKS550のバランスの良い音響から、いきなり重たくなる感じだったからステップアップはスムーズでなく、浮いていたイヤホンだった。そのため今回大幅に見直されている感じがあり、リニューアルされたSOLID BASSシリーズでは最も変貌したといえるだろう。

www.ear-phone-review.com

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 率直に言って、以前のATH-CKS770が好きだった人にはATH-CKS770Xはほぼ完全に別物だと認識した方が良いと助言する。以前の音が好きなら、こちらではなく、まだ在庫があるうちにATH-CKS770を買い足すなり、JVCのXXシリーズのようなより重たい音のイヤホンを物色してみるほうがいいだろう。ATH-CKS770XはATH-CKS550系の中高域の聞こえを重視した感じをそのままブラッシュアップしたかのような機種になった。

 個人的にATH-CKS550系のバランスの良い音が好きだったので、この変更は基本的には歓迎したい。以前の550と770の露骨に棲み分けた感じはなくなったので、価格が近くなって共食いしやすくはなり、このあたりの売れ行きがどうなるかは興味があるが、差し当たってこのブログで気にすることではないので無視する。

 低域が以前よりタイトでまとまりのよい音になり、厚みは少し減ったので、重厚感は明らかになくなった。ただ低域の音像の解像度は増していて、個人的にはSOLID BASSシリーズのコンセプトにより似合う機種になった気がする。少なくともオーテクのこのシリーズはSkullcandyやJVCのXXシリーズとは異なって、量感より解像度感のある低域をウリにしていたはずだ。そういう意味で、あるべき調整が加えられたとも言える。

 低域の躍動感は個人的に高く評価している、ATH-CKS550のソリッド感のある躍動的でタイトな低域を素直にアップグレードした感じになり、この価格帯では極めて上質な仕上がりになった。

 

[高音]:ATH-CKS770より高域の抜けがよくなり、すっきりとした空間を感じさせるようになった(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は見通し感がよくなり、ソリッド感も増した。音質はニュートラルな印象だが、音味にはドライな味付けが出やすい。ただし、以前のATH-CKS770はドライと言っても低域に影響されてカサカサモサモサした感じだったが、こちらはジャリジャリという感じの、より粒感が丁寧に出て発色もよいドライさで、明らかに上質になった。

[低音]:100hz~40hzまで厚めの音。30hzで沈む。ATH-CKS770よりは少し明るくなり、タイトさが増して躍動的になった。床面の主張も強くなり、よりロック向きになった(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:ATH-CKS770のもっさりした中高域にのしかかる低域支配力が弱まり、音場は明らかに上の方で見通し感と明るさを獲得した。ATH-CKS550Xと高低バランスが近くなり、違和感なくステップアップできる空間表現になった(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムはやや表面の弾けが強めのバシンバシンあるいはバッツンバッツン系の躍動感と張りがある音。楽しい。シンバルはドライで粒感が強調される。ドラムセット周りは明らかに価格帯最強クラスの仕上がり(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは分離感悪くないが、楽器とも近く一体的。女性ボーカルの方がはっきり出やすく、男性ボーカルは少し遠のいて楽器に近く感じやすい。

 

【4】官能性「ソリッドでタイトなドラムセットとエッジの良いギターが最高にロック」

影山ヒロノブ「SOLDIER DREAM ~聖闘士神話~」

 女性ボーカルと比べると男性ボーカルはやや楽器に近くなり、少し埋没するところはあるので、もともと楽器音が強めなこの曲だとボーカルはかなり楽器に包まれて奥から聞こえてくる。全体的にドライな感じでシンセの煌めき感は少し抑えめ。ギターも濃い黒みのあるエッジを出し、ドラムも躍動的だが強く音場を支配するところがある。完全にロックでパワフルなサウンドになっていて、個人的にかなり満足。高域方向にもう少し明るいと完璧なバランスだったかも知れない。

 


聖闘士星矢コンプリート・ソング・コレクション

 

saya「宇宙を見上げて」

 ドラムはキックが重いが角は強調しない。弾けがよく、パッツパッツと張りと膨らみの良い音で、どちらかというと張りがやや強い感じなのでタイト感が目立つ気持ちよい音。躍動感が素直に出ている。ギターの色味は濃いめでドライな味もあるが、カサカサせずに潤う色彩感もあって活き活きしている。ボーカルは自然な太さで高域にスッキリ伸びる。ただし高域は強調されずキラキラ感は抑えめで刺さりはない。あくまでロックな浮き上がりすぎない色味を維持しつつ、しかし音場は基本的に抜けが良く、風通し良く感じるので、むしろ明るめ。濃厚な中域の下の方から、さっぱりとする中域の上の方に素直につながっている。バランスが良い。

 


TVアニメ「 宇宙よりも遠い場所 」オープニングテーマ「 The Girls Are Alright! 」

 

ヨルシカ「藍二乗」

 ドラムセットがかなり多彩な曲で、適度なスピード感と刻み、発色を求められるが、このイヤホン、ドラムセットは価格帯抜群と言えるほど、うまい。ドラムの解像度が高く、輪郭と弾み、詰まり具合、ドラム内部の中空、すべてがかなり鮮明に感じられる。火力感たっぷりあるのに重苦しくなくて、むしろ軽快とさえ言える元気な音。何これ。

 またシンバルの粒感は、この価格帯ではもはや必聴に値すると言っても言いすぎることはない。粒が潰れず、濃い感じで発色はしっかり浮き上がりすぎず、しかも刻みがきれいでスピード感も充分。ここまで質の高い音を実売で6000円くらいの機種が出しちゃうんだからなぁ、やばいですわ。オーテク、まじでどうしちゃったの?ギターなんかも良いけど、この曲に関してはとにかくこのドラムセットを聴くべき。このイヤホン欲しくなるはず。

 


だから僕は音楽を辞めた

 

渕上舞「グラヴィティ」

 音場は明るいが、低域に深みもしっかりあってコントラスト感が良い。ドラムの沈みはしっかりとして幅があり、上の方では明るく弾け、下では喉元まで沈む。ただ地熱感(サブベースの重低音)は抑えめで、鳴動は少なく濁りのない感じでクリアな音像を持っている。そのドラムの上にボーカルが艶やかにのっかる。声色は少し太めでふっくらしている、暗くならず明るい。これはちょっとうまい。普通はこれくらい太いと少し暗くなる気がするんだけど。キラキラ感は抑えめなので、高域の緻密感はさすがに少し足りず、やや上方向がスカスカして中低域中心に感じるが、重心が下がる感じもない。ATH-CKS770よりは解像度が一段も二段も上がっていることは確か。

 


~TRΛNSMISSION~【通常盤】(CD)

 

【5】総評「実売価格次第で恐ろしいコスパを発揮するが、ATH-CKS550Xが霞むことは必至」

 2019年5月現在、実売価格は6000円ちょうどくらいが下値になっているが、いつもどおりなら5000円に接近していくだろう。消費増税も予定されているのでそう簡単には下がらない可能性はあり、はっきりとは言えないが、実売3000円~5000円くらいの下位機種ATH-CKS550Xとは価格的に接近していく可能性が高い。前世代のATH-CKS550と770の間には明らかな個性の違いがあり、棲み分けができていたが、今回は価格が近くなればなるほどATH-CKS770Xのコスパが跳ね上がるだろう。現状でもかなり恐るべきコスパを感じるが、これが5000円未満で買えるようになる日が来たら、文句なくおすすめできるイヤホンの一つになる。

 装着感とタッチノイズだけ人を選ぶところがあるが、ATH-CKS770Xはこの価格帯では、一度は聞いて欲しいイヤホンだ。オーテクの野郎、まじでやりやがったわ!

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。