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【ハイレゾ対応デジタルオーディオプレーヤー Astell&Kern KANN CUBE レビュー】低域のドライブ感が最高。中高域は意外とすっきりしていて、見通しよくニュートラルで強調感がなく自然で淡泊。

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Astell & Kern KANN CUBE

Astell & Kern KANN CUBE

アステルアンドケルン デジタルオーディオプレイヤー 128GBメモリ内蔵+外部メモリ対応(ウルフグレイ)iriver Astell&Kern KANN CUBE AK-KANN-CUBE-GRY

 

 

【0】なんでKANN CUBEなんて買ったの?

イヤホンヘッドホン、何でも鳴らしきれるゲインとニュートラルで原音忠実なところに一目惚れしました!

 ぶっちゃけこの機種は試聴した瞬間に「あ、こりゃ欲しいな」と思いました。私が元々低域ジャンキーだってこともあって、低域のドライブ感の良さに惹かれたことは事実なんですが、それ以上に決定的だったのは中域と高域に味付けが少なく、非常に自然でニュートラルでイヤホンの色味の違いが分かりやすそうで、適度なステージングが感じられたこと。

 リスニング的な音の魅力ではCayin N6Ⅱがやばかったんですけど、若干派手めで色づけを感じたんで、こっちのほうがイヤホンの音味をかなり中立的に判断できそうな気がしました。やっぱレビューを書いている以上、イヤホン本来の音になるべく近づきたいって欲求がありますよねー。

 このDAPのニュートラルな音を聴いて、手で重さや手応えを確認しながら妄想が広がって、「これなら持ち運べなくないな。KANN CUBEで試聴機聴きまくりたい!」って思えたのが大きく、直前までなんだかんだいってGRANBEATに超満足してたから、DAP買う気なんてさらさらなくて、「いよいよANDROMEDA買い時かなー。それともあれだけ『買いません』って言ってたHA-FW10000いっちゃう?」なんて考えてたのが、これ聴いた途端に即注文。

 で、こいつを手に入れてから、寄り道して家電量販店で試聴機聴きまくるのが楽しくてしょうがありません!これ作ろうと思ったAstell&Kernやべぇな!

 

 ちなみに家ではむしろイコライザーで音作りが楽しいGRANBEATが相変わらず大活躍ってのが個人的に自嘲してるところ。Astell&Kernのイコライザーとかなんか使いにくくて、イコライザー切り替えながら音楽楽しむとかにはあまり向きません。GRANBEATがこの点は手軽で楽しすぎ。

 Cayin N6Ⅱも個人的には音以上にAndroidアプリ使えるってのが大きくて、HF Playerインスコできるから、そろそろAndroidバージョン的に限界を迎えつつあるGRANBEATの乗り換え先として有力候補に考えています。GRANBEATかDP-X1Aの後継機待ってたんですけど、ONKYOの人に聴いたら「当分出ないっぽい~」って言われたんで、評判の良いCayin行くしかないかなって思案中。FiiO M11が完全Androidだったらよかったんだけどね。

 DAPで一番気になるバッテリー持ちだけは店頭試聴じゃわからんし、レビュー待ちなところあるけど、Cayin本人はかなりパワフルだって言ってるから、まあそうなのかなというところ。ただ、SONY製DAPやGRANBEATの驚異的バッテリー持ちに慣れていると、多少「持ちます」くらいじゃ満足できなさそうなところが悩みどころ。14時間とかいうスペック見てもSONY以外は基本1/2で計算するクセが付いているというね。

 

KANN CUBEについてみんなが語っています!

www.phileweb.com

www.fujiya-avic.jp

e-earphone.blog

 

【1】外観/操作性「基本的にデカイ。手に持てるが、デカイ。むしろGRANBEATが快適に思えるから不思議」

 携行性はとてもよくありません。ポケットに入りません。いや正確に言うと入れられなくはないですが、出し入れに苦労しますし、座るときとかに引っかかります。3ヶ月前くらいに「GRANBEAT以上の大きさのDAPとかもう持ち運べないし、存在価値ないだろ、アハハ」みたいなレビュー書いておいて、3ヶ月後にこの大きさのDAP買って「これはいいモノだ」なんて言い出すんだから、人間、ほんと信用できません。アハハのすけ。

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 オーディオ端子は3.5mmアンバランスと2.5mmバランス接続、さらにMini XLRに対応しており、ワイヤレスオーディオコーデックとしては SBC / apt-X / apt-X HD に対応しています。まあ個人的には4.4mmバランスにしてもよかったんじゃない?とは思いました。

 

【2】連続再生時間「案外まとも」

 Astell&Kern系っぽく、結構発熱ひどいんで、連続再生時間はダメダメかな~って思っててモバイルバッテリーありきの運用を覚悟してたんですけど、「低ゲイン」モードだと案外長持ちでまともなんで、この点はうれしい誤算。

 参考数値みたいなのが公式サイトでも見つからないんだけど、「低ゲイン」で5時間くらい結構まじめにイヤホン聴きまくっても半分減らないくらいかな。移動中は全く使ってなくて電源OFFにしてるってのもあるし、Bluetooth使ってないってのもあるけど、優秀とは言えないけれども、思ったよりは長持ち。

 

 あと画面デカイから、操作性は意外に良かったりします。携行性は最悪レベルだけど。同じAstell & Kernのa&norma SR15は画面が斜めになってるのもあるかもしれないけど、指が大きめかもしれない私だと押し間違い結構あるんです。こっちは押し間違うことはないですね。

製品名

操作性

対応コーデック 連続再生時間
SR15 SBC/aptX/aptX HD 10時間(実際はもっと短い)
CT10 SBC/aptX/aptX HD 10時間(実際はもっと短い)
NW-A27 SBC/aptX/LDAC 23時間(SBC時、充分一日使える)
NW-ZX300 SBC/aptX/aptX HD/LDAC 14時間(LDAC時、ほぼ一日使える)
NW-A55 SBC/aptX/aptX HD/LDAC 13時間(LDAC時、ほぼ一日使える)
GRANBEAT SBC/aptX/aptX HD 22時間(私の使い方ではワイヤレス接続利用しても、実測10時間はもつ)
DP-X1A SBC/aptX/aptX HD 16時間(普通は10時間も持たないだろう)
KANN CUBE SBC/aptX/aptX HD 不明(「低ゲイン」なら10時間持つかも)

 

【3】音質「中域と高域は見通しよく音場が広大でニュートラル。フラットだが、低域音がやや濃いめにドライブする。モニター的な音質」

 音質的にはGRANBEATと似ているところがあって、価格帯では音場の見通しが良く、広く感じられるところは共通しています。GRANBEATはもうちょっと中高域に脚色があって、弱ドンシャリぐらいに味付けしてる印象ですが、こちらは中高域に出張った感じはなく、人によってはかまぼこ風に感じられるくらいかも知れません。女声ボーカルに変な明るさを強調する感じナッシングでナチュラルに明るい。

 比較的好きな曲で音場の広さやボーカルの色味、低域のバランスがわかりやすいので気に入っている曲、fhána「虹を編めたら」をモニター的な原音忠実系イヤホンEarSonics ES5を使って聞き比べて見ると、ONKYO GRANBEATもニュートラル系の音ですが、中高域にやや張りが感じられて、手応えが多めに与えられているのが分かります。それにくらべるとKANN CUBEの音はむしろ低域のドンに張りを感じるバランスで、中域以上の手がかりは均等にばらけている印象を受けます。ドラムとベースで聞き比べれば、KANN CUBEはバスドラキックやベースの方に、GRANBEATはタムやスネアの鼓面のほうに力点があるのが分かります。GRANBEATもそうですが、このあんまりリスニング的表現に寄らない、モニター的な感じがイヤホンのレビュー向きだなぁと好きになった感じです。

 長時間聴いてて面白い音かっていうと、ぶっちゃけそれほど面白い感じじゃないかも知れません。むしろ堅実な感じ。非常にパワフルで分解能が高いんで、DSDの情報量多い曲とか「おおーっ」って一度は唸る感じはあるんですけど、プレイリストの曲を1曲ずつ聴けば満足な感じかな。GRANBEATみたいにイコライザーいじりながら好きな曲を何度も何度も繰り返し楽しむって感じではないです。まあこのあたりは私がAstell&Kernのイコライザーを使いこなせていないところに問題があるのかもだけど。むしろいろんなイヤホンやケーブルを持っている人がそれぞれの音色を純粋に分析して味わいたい時に効果を発揮しそうです。レビュー用ですね。ていうか私がレビュー用に使ってるからそういう感想になるのかもだけど。

 


虹を編めたら

 

製品名

音質傾向

音場 解像度
SR15 フラット 広大 高い
CT10 フラット やや広 高め
NW-A27 ドンシャリ(シャリ感強め) 狭い 普通
NW-ZX300 ドンシャリ(低域やや強) やや広 高い
NW-A55 ドンシャリ やや広 高め
GRANBEAT 弱ドンシャリ 広め 高い
DP-X1A ドンシャリ 広め 高い
KANN CUBE パワフルフラット 広大 高い

 

DAP比較の参考記事

 いろいろDAPを比較しているんで、もっと知りたい人は以下の記事も読んでみてください。ただし過去記事なんで、新入りのKANN CUBEは取り上げてません。

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

 

なおワイヤレスの音質は有線よりはすごくないです

 それとワイヤレス音質は結構平凡です。音場の広い感じが普通になくなって、それでも解像度は高い感じはありますけど、低域も独特のドライブ感がなくなってフラットになります。GRANBEATより中高域で明らかに解像度が高くて、たとえばAVIOT TE-D01dにある中高域のガチャガチャ感がほとんど出ませんが、全体的な音質の印象はクリソツで差をあまり感じません。

 たぶんワイヤレス通信では、内蔵DACの音質とかよりワイヤレスチップの性能なんかのほうが大きいのかな。価格差や携行性考えると、あえてコイツのワイヤレス運用に本気を出す必要性が私には感じられません。

 

【4】総評「分析的に音を聴くなら、現状最高かな。ただし携行性とかいろいろ目を瞑る必要あり」

 驚異的なS/N比なんかも含めて、どんなイヤホン、ヘッドホンでもパワフルに味付け少なめに正確な音味を歪みなく聴かせてくれる性能を備えているっていうのがこの機種の利点です。低域のドライブ感以外はイヤホン/ヘッドホンを鳴らしきることに徹しているので、リスニングに味わいがあるっていう機種ではありません。それに持ち運びを考えると、a&futura SE100が同じく「ES9038PRO」を搭載していてモニターライクな音なんで、そちらのほうが常識的な使い方ができると言えます。

 その意味で、ある程度「こう使いたい!」っていうイメージがあって思い切りがないと、この機種になかなか手を出せなそうところはあります。

 

Astell & Kern KANN CUBE

Astell & Kern KANN CUBE

アステルアンドケルン デジタルオーディオプレイヤー 128GBメモリ内蔵+外部メモリ対応(ウルフグレイ)iriver Astell&Kern KANN CUBE AK-KANN-CUBE-GRY

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

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