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【骨伝導イヤホン Aftershokz AS801 フラッシュレビュー】専用のトランスミッターが付き、家庭内で万能に使えるワイヤレス骨伝導イヤホン。装着感が良く、音質的にも長時間聴いていても疲れない

ヘッドライン

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Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

AfterShokz テレビ用 Bluetooth イヤホン 骨伝導 ヘッドホン (aptx 低延遅 トランスミッター レシーバー 付き) AS801-ABT01

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 今回はAfterShokzの新作ワイヤレス骨伝導イヤホンAftershokz AS801を取り上げます。AfterShokzは2011年10月にアメリカのニューヨークで設立されたオーディオメーカーで、先進的な骨伝導技術を応用したイヤホン製品で知られています。

 AfterShokzの骨伝導イヤホンは耳を塞がないので安全性を十分に確保することが出来、しかも音質は通常のイヤホンやヘッドホンと変わらない水準を持っています。場合によってはその開放的な音場表現と骨伝導独特の深みのある低域によって、一般的なイヤホン以上の満足度が得られます。

 

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 連続再生時間:8h
  • 防水性能:IP67
  • 対応コーデック:aptX/AAC/SBC

 

Aftershokz AS801
 

パッケージ

 イヤホンのパッケージ全体のデザインはこの価格帯では標準的なパッケージで、内容物は豪華です。内容物は大きく2つのパッケージに分かれていて、AS801のイヤホンとその付属品、そしてトランスミッターの本体とその付属品となります。

 

Aftershokz AS801

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Aftershokz AS801

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Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

 

 

装着サンプル

 このイヤホンは眼鏡をしていても問題なく装着できます。

 

Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

 

 

接続品質

 価格帯ではかなり優秀な方です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では良好です。距離耐性も優秀らしく、5m離れてもシームレスで乱れはありません。遮蔽物があっても大丈夫なようです。

 ホワイトノイズはたぶん感じません。

 

Aftershokz AS801

 

AS801骨伝導イヤホンについて

 AS801に付属する骨伝導イヤホンは基本的にAfterShokz Aeropexに準拠している専用モデルです。

www.ear-phone-review.com

 

付属トランミッターについて

 付属トランスミッターはaptX LL/aptX/SBCのほか、Fast Stream規格にも対応しています。Fast StreamはPCやTVなどで動画やゲームを楽しむ人向けの低遅延コーデックです。aptX LLはaptXにこのFast Stream技術を応用したものとされています。2台まで同時接続可能です。

 AS801の骨伝導イヤホンとトランスミッターは出荷時からペアリングされており、電源を入れて音声入力を接続するだけですぐに使用できるようになっています。

 小型で使いやすい付属トランスミッターですが、欠点もあります。バッテリーを内蔵していません。そのため、使用中はUSBでつねに給電する必要があります。

 

Aftershokz AS801

ゲーミングテスト/動画テスト

 パソコンにAUXケーブルで本機を繋ぎ、「The Elder Scrolls V: Skyrim」をプレイしてみました。タイミングがシビアなゲームではありませんが、2時間ほどのゲームプレイの間、音響的な遅延は私には感じられませんでした。

 同様にブラウザ再生でamazon Prime Video「罪人の嘘」を鑑賞しましたが、口パク感は全くなく、スムーズでした。

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [測定1回目]左右別
  2. [測定1回目]左右平均
  3. [測定1回目]左右別(自由音場補正済み)
  4. [測定1回目]左右平均(自由音場補正済み)
  5. [測定2回目]左右別
  6. [測定2回目]左右平均
  7. [測定2回目]左右別(自由音場補正済み)
  8. [測定2回目]左右平均(自由音場補正済み)
  9. [測定3回目]左右別
  10. [測定3回目]左右平均
  11. [測定3回目]左右別(自由音場補正済み)
  12. [測定3回目]左右平均(自由音場補正済み)
  13. 測定1-3回目比較(自由音場補正済み)
  14. 測定1-3回目平均(自由音場補正済み)

※当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。

www.s-acoust.jp

 

Aftershokz AS801

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Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

 

 最初に注意点として、使用している測定用ヘッドとイヤーモデル自体は骨伝導に対応していますが、完全対応ではないだろうという点に注意が必要です。装着感を調整しましたが、骨伝導部分は浮き上がり気味で、うまく振動を伝導できている感じがありませんでした。そういうわけで、上の周波数測定値はほとんどスピーカー部分に相当する周波数出力だろうということです。実際のところ、低域は骨伝導振動によって補われるので、もう少し深いところがかなり聞こえます。このイヤホンは音量を上げると低域の振動によって音全体が揺れるくらいのパワーがあります。

www.ear-phone-review.com

 

 そうしたことを踏まえながら、適宜聴感を元に周波数データを補ってレビューします。まず音質の全体像ですが、基本的にウォームと言えます。低域から中域にかけて厚みがあり、自然で実体感のある音を鳴らします。こうした音質傾向の場合、カナル型イヤホンやヘッドホンだと篭もりにつながりやすい感じですが、このイヤホンは開放的で音の抜けが良いので、籠もりません。それでもボーカルは近めで、音質は若干ディテールを抑えてナチュラルに聞こえます。

 一方で中高域から高域もボーカルよりは少し遠いところから、せり上がってくる感じになっていますが、充分に艶やかに聞こえます。奥行きがあり、幅もあって音場は広めに感じられますが、骨伝導の振動感もあって、その音は頭外的ではなく頭内的です。

 

 Aeropexのレビューでも指摘しましたが、音質的には骨伝導特有の欠点のようなものもあります。たとえばAimer&Chelly「ninelie」のような低域がわずかに目立つ曲では装着感次第のところもありますが、イヤホン本体の振動がノイズ源になって、音楽全体をぼやかすところがあります。音場は開放的で左右に広くて気持ち良いのですが、音の透明度を重視する人にはやや解像度が悪いと判断される可能性があります。

 一方で音楽で暖かみと深みを重視する人には逆三角形のようなディープに深掘りされた音楽空間に意識が浮游しているような独特の味わいが得られます。これは低域音が骨伝導主体で伝達されるのに対し、中域以上が耳からの空気伝導で伝わるギャップからくる独特の体験によるものと思われます。

 

 そういうわけであくまで個人的な好みから言えば、ZAQ「始まりの種」とかnano.RIPE「ハナノイロ」とか、(K)NoW_NAME「rainy tone」、7!!「オレンジ」のような曲を聴くのが好きです。

 

 またナチュラルでピーク感のない、しかも開放的な、聴き心地のよい骨伝導の音は長時間のリスニングにも向きます。

 

Aftershokz AS801

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはFiiO M15を用いています。

※なお周波数特性のところでも述べましたが、今回のレコーディングシグネチャーは測定環境の特性上、低域の振動がうまく再現されておりません。そのため、実際より音に深みがないことだけご配慮下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

JAZZ

anchor.fm

 

OST

anchor.fm

 

クラシック

anchor.fm

 

ロック

anchor.fm

 

総評

 ナチュラルで幅の広い音場を持ち、頭内的で深みのある音楽を奏でてくれます。ボーカルは近く、中高域以上はボーカルよりは後退していますが、のびやかで艶やかで、非常に聴き心地が良いサウンドを持っています。

 長時間聴いていても聞き疲れしにくいトレーニングや仕事のお供にも向いています。医学的には骨伝導は難聴になりにくいとされていますが、それがどれほど効果があるにせよ、テレビやゲームをする際にイヤホンを使わなければならないならば、骨伝導イヤホンは疲労の蓄積が少ないので長時間使用に向くとは言えるでしょう。遮音性や音漏れが気になる場合は、ヘッドホンやイヤーマフを上から被ることができます。

ja.wikipedia.org

 

 価格的にはAeropexと比べて、トランスミッター分の価格差があるのをどう見るかというのがあります。たしかに安くてコーデック対応も豊富、かつバッテリー内蔵のトランスミッターが5000円以下で多数あり、当ブログでもこれまで多く紹介してきました。たとえばLerbyee BT-B19は手軽に入手できる選択肢です。しかし、Aftershokzのデフォルトトランスミッターは据え置き専用なものの、最初からペアリング設定済みで使えるだけでなく、遅延も少なくて良好です。

www.ear-phone-review.com

 

 そういうわけで、総合的なパッケージとしてAS801は骨伝導の選択肢として、とても魅力的に思えます。

 

Aftershokz AS801

Aftershokz AS801

AfterShokz テレビ用 Bluetooth イヤホン 骨伝導 ヘッドホン (aptx 低延遅 トランスミッター レシーバー 付き) AS801-ABT01

 

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