- 【1】装着感/遮音性/通信品質「軽量で着け心地は良い」
- 【2】外観・インターフェース・付属品「割愛します」
- 【3】音質「奥行き感に優れていて、前方定位感が出ます」
- 【4】官能性「広い音場に艶やかで華やかな雰囲気を出してくれる」
- 【5】総評「立体感を出しつつ、ナチュラルなウォーム感を出して聴かせてくれます」
- 【関連記事】
【1】装着感/遮音性/通信品質「軽量で着け心地は良い」
おすすめ度*1 | |
---|---|
ASIN | |
B082XS6M7M | |
スペック・評価 | |
再生周波数帯域 | 20~20000Hz |
インピーダンス | 32Ω |
感度 | 106dB |
ドライバー |
10mmダイナミックドライバー |
音質傾向 |
音場が広い、奥行き感がある、アタック感がある、チャリチャリ、キラキラ、アコースティックギターがきれい、明るい、開放的 |
シュア掛けに合わせたデザインになっていますが、一応直垂らししても付けられます。アルミニウムの筐体は軽く、装着感は良いです。音漏れもそこそこです。
テスト環境
今回のテストはFiiO M15、iBasso DX200、Galaxy A30、ONKYO GRANBEATで行っています。ゲイン設定は基本的に「高」設定です。
【2】外観・インターフェース・付属品「割愛します」
付属品はイヤーピースの替え、取扱説明書だと思われます。ONZOのサブスク版なので付属品は割愛します。ONZOのサービスについて興味がある方は以下をご確認下さい。
【3】音質「奥行き感に優れていて、前方定位感が出ます」
今回は標準イヤピのfinal E Clear Lサイズを使ってレビューします。
このイヤホンのインピーダンスは32Ωあり、一般的なスマホでは鳴らすのにやや力不足を感じるはずですが、私の手持ちのGalaxy A30でも何とか鳴らせてる感じでした。
音を聴いた第一印象は、奥行きが感じられ、音場の左右も頭外的で広いということです。このイヤホンには独自のWARPシステムが搭載されているということですが、とくに定位感の再現には位相のズレを利用しているんではないかと推測できますが、ぶっちゃけここらへんの技術的な話は私の知識の範疇を超えるので、触れるのは辞めます。
さて、このイヤホンにはかなりの奥行き感と、基本的には頭外に出る左右の広がりがあり、宣伝文句通り音場の広さはなかなかのもので、奥行き感が前方定位感も出すことから、たしかにスピーカー的な音の雰囲気を感じます。CR-V1とは異なり、中低域で自然な厚みが感じられるようになっており、音にナチュラルな温かみがあって、よりスピーカー的なのはこちらの音かも知れません。
Yosi Horikawa「Stars」のようなバイノーラル的効果をふんだんに使った音源を聴くと、たしかに音の左右の繋がりが良く、シームレスに定位を見渡せる感覚があり、没入感が出ます。普通のイヤホンでよく聴いてみると、かすかに左右が途切れているのを脳で再構成している感じがありますが、このイヤホンでは感じられない気がします。もちろんこうした聴感上の印象はそれが本当に客観的なものであるか、勘違いではないかという疑いが常につきまとっており、どこまで共有できるか難しいのですが、たとえばこのイヤホンを聴いた後ですと、通常のボーカル曲もボーカルの真ん中に裂け目があって、左右から聞こえてくるボーカル音声が真ん中でのり付けされているような印象を受けますが、このイヤホンはその裂け目がうまく隠されている感触があります。
こうした印象は、おそらくCR-V1のときも同様の感触を受けていたと思うのですが、あのときは気づきませんでした。
さて、各音域を確認していきますと、まず低域ですが、やや床鳴りと胴鳴りが強い黒みの濃い音に聞こえます。ボンボンする鳴動感があって温かみがあり、バスドラキックもやや柔らかいタッチではありますが、ノシッとした重量感を出して聞こえます。床面には適度な地熱感があり、音場全体を少し温めてくれる印象があります。地熱のわりに膨らみはやや抑えめでタイトな印象を与え、ドラムの胴が低域音を覆い隠す感じはなく、またスピード感もなかなか機敏です。低域弦楽は厚みは抑えめで、透明感があり、沈み込みが良いドーンとした感触です。深いところで温かみがあり、躍動感はそれなりにあって浮き上がりがよく、リズミカルな印象を受けるでしょう。深みとノリの良い床面に聞こえます。
中域はほどよく色づく温かみがありながらも、中高域に強調があり、スネアは硬く弾けアタック強めで元気よく、またアコースティックギターの上辺に繊細なディテール感がやや濃く硬めに金色に目立って出やすく、弾き語り曲などで温かみのある美しい煌めきを見せてくれます。ハイハットも硬く少しチャリチャリした感触で金属的に輝いて聞こえやすいでしょう。ツヤは強調して聞こえやすく、明るい印象を受けます。低域は少し中域から遠く感じるので、根立ちや沈み込みよりは、高域に向かっての浮き上がりが強い印象を受けます。ピアノもキンキンではありませんが、ピロンピロンするように明るい上辺を煌めかせて鳴らしているように聞こえるはずです。
抜けは意外と高いようで、風通しが良い雰囲気があります。ボーカルの息感は適度に息が伸びて軸が立つ感じがありますし、ハルカトミユキ「17才」のような曲を聴くと、楽器音の密集する中域から中高域を抜けて、ボーカルが頭をときどき出しながら、息を高く伸ばしているように聞こえます。ハイハットも透明になりながらも、少し高く緻密に抜けていく雰囲気があり、高域は静寂しておらず、色味は薄いながらも存在感があって開放的です。個人的にこの高域表現には結構センスを感じます。
総合すると、まず立体感に優れていることがこのイヤホンの魅力であることは間違いありません。CR-V1に比べると露骨ではありませんが、しかし、この価格帯の一般的なイヤホンに比べると優秀な奥行き、左右の幅を持っており、縦軸要素も標準以上で、意外と抜けの良い高さを持っており、深さも相対的に良好です。
音質は中域に充分に暖かみがあって、アコースティックギターの金色の輝き、ボーカルの温もり感、アタック感のあるスネアあたりが音楽構成上の主役になりやすく、色彩感とリズム感はしっかりしています。ボーカルのツ音が尖りやすく、中高域で音がカチャカチャ撥ねる感じが強いのが気になりますが、音に適度な柔らかみがあり、CR-V1よりも万能なのではないかとも思わせます。
音質因子評価
音質因子 | 評価 |
鮮やかさ (鮮やか/色味が薄い) |
鮮やか。中高域の発色は少し強い。色づきは良く感じられるだろう。 |
鋭さ (鋭い/鈍い) |
やや鋭い。ちょっと角が立った表現になりやすい。 |
明るさ (明るい/暗い) |
明るい。基本的にキラキラ明るい感じがある。 |
派手さ (派手/地味) |
派手。温かみがある中に金細工的な派手さがある。人によってはアコースティック感に優れていると感じやすい音。 |
硬さ (硬い/柔らかい) |
やや硬い。音は中高域で手がかりが多く、ちょっとカチカチする。ただ全体的にはよく丸められて柔らかみもあり、全体像は聞きやすい。 |
尖り (尖っている/丸みがある) |
やや尖る。ややエッジ感が目立つ。 |
穏やかさ (穏やか/騒々しい) |
普通。手がかりは多く、カチャカチャしやすいが、奥行きと幅でよく立体感を出して整理されて聞こえる。 |
力強さ (力強い/嫋やか) |
やや力強い。アタック感は強めで低域の量感もそれなりにあって押し出し感は強い。 |
豊かさ (豊か/貧弱) |
普通。空間的には中域下付近が少しスカスカして感じられる。 |
太さ (太い/細い) |
やや細い。全体像としては自然な太さだと思うが、中高域のシャープな出し方を考えると少し細く聞こえると判断するのが良さそう。 |
手触り (ざらざら/滑らか) |
ややざらざら。中高域の輝きと手がかりは多めで少しギラツキ感はある。 |
粒感 (きめの細かい/粗い) |
きめの細かい。ハイハットの泡立ちは細かい。 |
清潔感 (澄んだ/濁った) |
やや澄んだ。上で風通しの良い感じがある。 |
潤い (潤いのある/乾いた) |
やや乾いている。音はやや硬質でソリッドな感じがあるので、ややドライに聞こえる。 |
重さ (重い/軽い) |
やや軽い。高域の浮揚感は強い。 |
ボーカル因子評価
ボーカル因子 | 男声 | 女声 |
澄んでいるか (澄んでいる/濁っている) |
やや澄んでいる |
やや澄んでいる |
明るいか (明るい/暗い) |
明るい | 明るい |
伸びやかか (伸びる、突き抜ける/天井感がある) |
伸びやか |
伸びやか |
潤っているか (しっとりしている/乾いている) |
やや乾いている | やや乾いている |
太いか (太い/細い) |
やや細い | やや細い |
濃いか (濃い/薄い) |
普通 | 普通 |
子音が強調されるか (目立つ/目立たない) |
目立つ | 目立つ |
空間因子評価
空間因子 | 評価 |
主に中域の密度 (ぎっしり/スカスカ) |
ややスカスカ |
主に高域の高さ (抜けが良い/天井感がある) |
抜けが良い |
主に低域の深さ (深掘り感がある/浮き上がりがよい) |
やや深堀り感がある |
主に中域の奥行き感 (前進的/後傾的/前傾的/後退的) |
前傾的 |
主に低域と中域の横幅 (広い/狭い) |
広い |
定位感 (頭内的/頭外的) |
頭外的 |
分離感 (拡散的/密集的) |
やや拡散的 |
美点
- 空間が清潔
- 音の抜けが良い
- 爽やか
- 華やか
- 奥行き感に優れる
- 左右の幅も良い
- 自然な立体感
- 前方定位感がある
- アタック感がある
欠点
- ボーカルの子音の尖りがきつく出やすい
- 音の根立ちが悪く、沈み込みも感じられにくい
- 全体的に明るく、静寂感に欠ける
[高音]:高域の抜けは多くの人にとって充分に感じられるはずで、抜けは良い。しかも抜けを強調しない自然な透明感があり、臭みが少なく、息もスーッと伸びる。中高域では金属光沢感が強調されやすく、ややチャリチャリ感が目立ち、ボーカルのツ音は目立ち、スネアのアタックは強調されやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:中域は適度にウォームで実体感は失われないが、ややスカスカして感じられるくらいの透明感がある。奥行きと幅に優れて、空間は余韻を充分に感じさせてくれるが、基本的に明るく、浮かれ気味で、静寂感や落ち着き、安定感には欠けて聞こえるだろう。艶やかできれいだが、チャラチャラしている音で人によっては軽薄な印象を受けるかも知れない。
[低音]:100hz~40hzまで少しぼんやりしたしかし締まりは悪くない、ボーッという音。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域は深みと重みが少し重視されており、ベースラインは充分に黒い。バスドラキックも重みがあるが、膨らみはそれほどでもなく、締まりは良い印象を受けるはず。スピード感がある。低域弦楽は透明感があり、ゆったり感よりは、どちらかというと躍動感重視の音で、弦の運びは少しビヨンビヨン弾力がある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:奥行きと幅に優れていて、また音の継ぎ目に自然な印象がある。音場は価格を考えると優秀な表現力と判断される可能性が高い(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:スネアのアタックが強くパリパリしていて、主導的になりやすい。バスドラキックもかっつり音を一点で聴かせる感じがあり、瞬発力は感じられやすく、メリハリ感がある。明るめのバチンバチン。ハイハットはスネアが派手なので、一見目立たないように思えるが、結構輝きを出してシャリシャリチャリチャリ頭を振っている存在感がある。穂先も高め(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルは子音が尖りやすい。息の伸びもよく、清潔感がある。一般的に明るく、息遣いが少し強調され、伸びが良いので肺活量がありそうで、声量があるように聞こえやすい。中域は適度にウォームで実体感があり、甘味も感じられるが、艶やかで媚びた感じが強い。女声ボーカルにはちょっとセクシーでコケティッシュな雰囲気も出やすい。
【4】官能性「広い音場に艶やかで華やかな雰囲気を出してくれる」
大原ゆい子「Magic Parade」(vs WG T-one)
【GRANBEATで鑑賞】アコースティックギターの手がかりが多く、チャリチャリとした金細工のような音を艶やかに丁寧に聴かせてくれます。シンバルも繊細に聞こえてアコースティック感に満ちています。ボーカルは適度にウォームでありながら、軸の立った伸びやかで突き抜けのよい声色で、ちょっと媚びながらも息が清潔に聞こえるので、くどさがありません。サビでは少し後退しつつ伸び、楽器音の中に適度に埋もれながら、息を残して抜けるなかなか味わい深い立体感を見せてくれます。ドラムは少しタイトに手応えを出しますが、暖かく、きつい感じはなく、リズム感も良いです。何より音場が広いのが魅力です。
同価格帯のWG T-oneと聞き比べてみます。このイヤホンはテスラドライバーを搭載しているとの触れ込みですが、私がXELENTO REMOTEなんかで聴いたテスラドライバーの特徴は音の端が非常に滑らかで歪みのない低域と、自然な温かみのある中域を実現していながらスムースに音が聞こえるという印象です。たしかにこのT-oneにもその雰囲気があり、低域には温もりがあるのにリズムが明瞭で、ほんのりよりちょっと強いくらいの温かみが音場にあるのに解像感は高く音場は広い印象です。印象的には平面駆動型ドライバーに似ているかも知れません。
さて、まず気づくのはT-oneはより温もり感が強く、音の色味が濃く、ギターはより黄金色で、しかも空間に濃厚感があるので、ギターは弦楽に隠れながら聞こえるということです。低域ドラムはより太く鳴動感があって暖かみが強いですが、見通しは悪くありません。太い音がパワフルで、しかも曇りなく聞こえるので、どちらかというとヘッドホン的に聞こえます。ボリューム感がありながらもスピード感は悪くなく、ボーカルは前面に出てきて、少し落ち着いた大人びた声色です。高さ的には高域に少し静寂感があり、中域の濃厚感がよりたっぷり味わえてシチューのような雰囲気があります。
さて、一般的には音場はCR-M1のほうが優れており、またギターの色づきもよりはっきり手がかりを出して聞こえるでしょう。暖かみもT-oneほどではありませんが、たぶん充分で、不足感はないような気がします。この曲ではボーカルの尖りも出にくいので、CR-M1の欠点も感じられにくい気がします。
一方でTONEの音は一聴した印象はCR-M1に比べると低域が強く、温もりが強くてぼんやりしている印象を受けますが、実際に聴いてみると見た目の印象ほど各音の解像度は悪くなく、むしろCR-M1ほど手がかりを出し過ぎず、浸れる感じがあると思います。ボーカルも少し暗いですが、より甘く潤い感が感じられるでしょう。
ぶっちゃけこの2機種は充分に棲み分けできるほど音質差があり、解像度的には同等に近いので、「どちらも好き」で済ませて良さそうですが、敢えて選ぶならば、この曲に関する限り、私の好みはWG T-oneです。低域の鳴りと中域の濃厚感に雄渾さを感じることができたというのが大きな理由です。
『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』主題歌「Magic Parade」
somunia「Connected World」(vs Shuoer Tape)
【FiiO M15(Pure Audio Mode)で鑑賞】このイヤホンは奥行きに優れているので、この曲を聴くと、音楽空間に少し吸い込まれるくらいの雰囲気が出て没入感が出ます。左右も頭外に出ていて広く、しかも中高域で手がかりが多く、アタックも良いので疾走感も出ます。ボーカルは充分に甘いながらも、息が強調されるので、爽やかな雰囲気があります。風通しも適度に良く、音が適度にスッキリ整理されていて、手がかりは多いですが、ガチャガチャする感じもありません。
さて、同価格くらいで静電型ドライバーを搭載しているShuoer Tapeと聞き比べてみます。静電型の特徴である緻密で清潔感のある高域があって高さはもしかするとTapeのほうが優秀そうですが、奥行き感は抑えめでCR-M1に比べると、この曲がやや平板に聞こえます。そのため没入感はCR-M1に劣ると思いますが、Shuoer Tapeのほうが静電型ドライバーのおかげで高域がシャープで描き分けが緻密に感じられるので、解像感はTapeのほうが分解能的に優秀に聞こえます。とくにこういうEDMの場合、電子音の緻密さは味わいに関わってくるところがありますから、同じような雰囲気であれば、より高域でディテール感が高い方が好まれるでしょう。Tapeの高域は爽やかで、輝きすぎてうるさい感じもなく、素直に緻密さが増す感じなのもEDMとは相性が良く、抜けも良いのでギシギシするような音が詰まらず、気持ち良く開放されています。床面もタイト系でリズム感が良いです。
個人的にはこの曲の場合はAr:tio CR-M1の没入できる立体感を評価したいです。しかしEDM向きの解像度を持っているのはTapeのほうのような気がします。
CHiCO with HoneyWorks「乙女どもよ。」(vs Tri Audio Tri-i3)
【DX200(AMP1)で鑑賞】ぶっちゃけDX200のAMP1は中高域をシャキシャキ強調するところがあり、このイヤホンと組み合わせると、ちょっとギターがカリカリするなという印象を受けます。キレとメリハリは良いんですが、人によっては暖かみが足りず、ドライな雰囲気がツンツンとげとげしいと思うかも知れません。カチャカチャする感じも増えているので、やや聞き苦しい印象があります。あとドラムが膨らまないので少しスカスカしている印象を受けるかも知れません。それにボーカルが薄いです。
同じ曲を平面駆動型ドライバーを搭載するTri Audio Tri-i3と聞き比べてみます。すぐに気づくのはTri i3の低域は適度に膨らんで胴鳴り感を出すので、低域の充実感に差があることです。中域の安定感にも差があり、CR-M1では不足気味に感じた中域のウォーム感はTri-i3では不足することはありませんのでボーカルが力強くしっかり聞こえます。CR-M1に比べると奥行き感と幅は少ないかも知れませんが、かわりに適度な音場の中に太い音が林立する充実感があり、パワフルでボリューム感がありながら、全く聞き苦しいところのないサウンドを奏でてくれます。音の雰囲気はドライです。
iBasso DX200(AMP1)の音が硬質系で独特なのもあるとは思いますが、私はこの曲では、Tri-i3のほうが圧倒的に満足感があります。Ar:tio CR-M1に一定のウォーム感があっても、やはり中高域では音が硬い感じがありますので、同じく硬質な音を鳴らすDAPやアンプを組み合わせると硬さが強く出すぎる傾向はあります。
乙女どもよ。 (CHiCO with HoneyWorks盤) (特典なし)
【5】総評「立体感を出しつつ、ナチュラルなウォーム感を出して聴かせてくれます」
とくに奥行き感に優れた傾向があるのは共通にしても、CR-V1に比べると、こちらのほうがむしろ万能かも知れません。低域が適度に存在感を出してくれるので、中域のウォーム感でより優れていて、音楽を聴く限り、CR-V1より快適に聴けるという人も多いかも知れない気がします。
音場重視でイヤホンを探しているなら、この価格帯ではトップクラスでおすすめできます。
- 奥行き感に優れ、立体感のある音場
- 適度にウォームで聴きやすい
- ボーカルの子音が尖りやすい
【関連記事】
*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。