- Campfire Audioがフラッグシップモデルと人気機種をリファイン
- SOLARISといえば、Bellsing問題がありました
- 「ANDROMEDA 2020」「SOLARIS 2020」ともに新設計のソリッドボディ設計を採用
- 新作イヤホン「ARA」は7基ものドライバーを搭載
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Campfire Audioがフラッグシップモデルと人気機種をリファイン
かのピエール中野先生も愛用なさっているというCampfire Audioを代表する名機「ANDROMEDA」。その2020年バージョンが発売されました。ぶっちゃけANDROMEDAは最近毎年のようにリファインされたり、よくわからん限定バージョンが増えているので、個人的にはもはや以前のように聞き比べるのもめんどくさいのですが、SOLARISもリファインされたのは個人的になかなか興味深い話題です。
SOLARISといえば、Bellsing問題がありました
SOLARISといえば、KnowlesからBellsing製ドライバーを使っていると非難された事件がありました。Bellsingは中国の有名なバランスドアーマチュアドライバーメーカーで、米国のKnowlesの競合ですが、Knowlesを離脱したエンジニアをスーパーバイザーに雇い入れ、機密情報を手に入れ技術盗用しているだけでなく、Knowlesのドライバーラインナップにクリソツで特性がほとんど類似しているラインナップを展開してより安く製品を提供し、その顧客を奪おうとしていました。
そのBellsingのドライバーをKnowlesと長年パートナーシップを結んできた企業でさえ搭載していたことがあり、Campfire SOLARISもBellsing製ドライバーを搭載していたことがKnowlesのリバースエンジニアリングによって判明して揉めたという事件がありました。詳細は以下を参照して下さい。
「ANDROMEDA 2020」「SOLARIS 2020」ともに新設計のソリッドボディ設計を採用
今回のリファインモデルの大きな特徴は新技術「ソリッドボディ設計」にあるようです。
ソリッドボディ設計は、各ドライバーに最適化されたアコースティックチャンバーやアコースティックチューブなどの内部パーツを3Dプリンターで一つのパーツとして成型した新構造。これによりパーツや可動部品が少なく抑えられ、イヤホンのチューニングを細かく制御でき、耐久性も向上するとのこと。
そのほかの技術的仕様についてはほぼ変わらないようで、これまで通りCampfire Audioの独自技術「Tuned Acoustic Expansion Chamber(T.A.E.C)」も搭載されています。SOLARIS 2020は従来モデルよりハウジングが20%サイズダウンして耳に収まりやすくなっているようです。
SOLARIS 2020の技術仕様(括弧内は旧SOLARIS)
- 周波数特性:5Hz-20kHz(5Hz - 20kHz)
- 入力感度:115dBSPL/mW(115dBSPL/mW)
- インピーダンス:15.5Ω(10Ω)
※スペックはほぼ一緒ですが、インピーダンスが上がっており、デジタルオーディオプレーヤーなどではノイズ改善が期待できると思われます。
ANDROMEDA 2020の技術仕様(括弧内は旧ANDROMEDA)
- 周波数特性:10Hz-28kHz(10Hz - 28kHz)
- 感度:112.8dBSPL/mW(112.8dBSPL/mW)
- インピーダンス:12.8Ω(12.8Ω)
※ANDROMEDAのスペック変更はないようです。
新作イヤホン「ARA」は7基ものドライバーを搭載
さらに新作イヤホンの「ARA」が発表されました。ARAの名前の由来は「祭壇座(Altar)」にちなんで名付けられたということです。各側に7基ものバランスドアーマチュアドライバーを搭載し、クロスオーバーレス設計されているのが特徴で、さらに新技術である「ソリッドボディ設計」も導入されています。チタン筐体は非常に頑丈で耐久性も高く、7基のドライバーが協働して正確なサウンド出力と広大な音場表現を実現しているとされています。
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