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【完全ワイヤレスイヤホン DACOM K6H Pro レビュー】この機種、半分小馬鹿にしてたけど、実際使ったらそこそこ良機種だったっていうね。音質は輪郭感の良い弱ドンシャリで万能系。「自由主義者」におすすめ

DACOM K6H Pro

DACOM K6H Pro

DACOM Bluetoothイヤホン 自動ペアリング 高音質 AAC対応 Bluetooth5.0 完全ワイヤレスイヤホン 左右分離型

 

 

【0】見た目で「ガチャポン」とか小馬鹿にしてました

 ぶっちゃけこの機種、amazonカスタマーレビュー読んだら、カスタマーの写真でケースはプラスチッキーで妙に安っぽいテカテカ感があって、ガチャポンっぽいし、イヤホン明らかに左右対称じゃないし、まあ地雷っぽいなと思ってました。

 パッケージには「Charging Case Super Mini」なんて書いてあるけど、実際のケースは全然小さくねぇし!

 イヤホンのデザインは対称になってないんで、ロゴデザインごと左側が反転するしね。製品名に「Pro」とか付いてる割にチープ感丸出し。

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パッケージには「Charging Case Super Mini」との表記

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普通にケースでけぇけど!?

 まあ率直に言って、ここらへんの外観上の問題はカスタマーレビューで確認してたんで、それをネタにしようと思って注文した感じがあるんですがね。説明文とか「イヤホンを1回の充電で6時間音楽を楽しめ、出張の多い者や自由主義者などにぜひオススメ。」とか書いてあったりして、香港デモとかやってるご時世に、現状世界最大の共産主義国から自由主義者向けにおすすめの製品が出てくるとか笑えるって感じに、一人でツボにハマって注文しちゃいました。

 ところがね、ぶっちゃけこの機種、良機種でした。だいぶこの機種気に入っちゃって、自分に笑えるっていうオチ。これ、結構いいね。

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は良いです」

おすすめ度*1

DACOM K6H Pro

ASIN

B07PCP19L6

スペック・評価
 連続再生時間/最大再生時間 6h/114h
 Bluetoothバージョン 5.0
 対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
 防水性能

不明(おそらく防水性能なし)

 音質傾向

弱ドンシャリ、輪郭がよい、音圧抑えめ、歯ごたえ良好、ハキハキ

 この機種の標準イヤーピースはダブルフランジ型です。最近、中華の低価格帯では妙にダブルフランジ型のイヤーピースの完全ワイヤレスイヤホン多くなってて、Tribit X1とかFEYCH NB-T01とか、比較的直近にダブルフランジ型の機種をレビューしています。その前はダブルフランジ型のイヤピの機種なんてほとんどなかったのにね。

 で、ダブルフランジ型は装着感は相対的に良好なので、この機種もしっかり耳に嵌まります。頭振っても全然落ちる気配ナイネ。あと遮音性もそこそこ高め。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。結論から言うと、通信品質はかなり安定しています。おそらく音質からも推測するに、Realtek系かな。独特のパリパリ感があるから。詳細はわからないので、完全に予想だけど。

 まあどちらにせよ妙に安定性が高いのは事実で、外出時もほとんど途切れません。駅とかバスロータリーとか、まあさすがに途切れやすいスポットではちょっとプチプチしますけど、基本的に信頼性高め。まあ、Realtek系かなぁ?たぶんね。

 

テスト環境

 今回のテストはAAC接続をHiby R6 Proで、SBC接続をONKYO GRANBEATで行っている。

www.ear-phone-review.com

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【2】外観・インターフェース・付属品「一体型ケーブルとか余計なお世話」

 付属品はイヤーピースの替え、専用充電ケース、説明書。インターフェースが物理式でクリックがしっかりできる。反応も良く、この点は良好。

 

 充電ケーブルについては曰く、「内蔵式」とのこと。どういうことかというと、要は独立のケーブルタイプじゃなくて、ケースにケーブルがくっついてるってことです。一体型ってことね。説明文が秀逸で「ケーブルは充電ケースと一体になり、煩わしいケーブルの拘束から完全開放、どこでも自由に充電できます、超便利です。」って。いや、USBの口がないと充電できないし、ケーブル断線したら使えなくなるから、ケーブル一体型とかやめてほしいんだけど。

 そう不安がる私に対しては、メーカーから「※内蔵ケーブルは5000回以上の充電を支持できますので、ケーブル断線などが心配不要!」との心強いお言葉。いや、なんか言ってることおかしくねぇ?気にしたら負けですけどね。

 で、その一体型ケーブルっていうのもケースに巻き付けて収納するんですけど、これが出し入れしづらいんで、結局ケーブル別にして抜き差ししたほうが自由だろっていうね。

 

DACOM K6H ProDACOM K6H Pro

 

【3】音質「輪郭がはっきりパリッとしていて、ソリッド感がありつつ、音のボディに厚みもあるバランス感覚が良い」

 そういうわけで音質確認する前にさんざんこの機種のこと小馬鹿にしてたんですけど、音質聴いてみると案外良くて驚くっていうね。

 解像度が高いってわけではないではないんですけど、音の輪郭がパリッと結構きれいに出ています。音のボディはやや薄いくらいでマイルドで聞き心地は穏やかなんですけど、輪郭がはっきりしているだけにメリハリはしっかりしています。高低バランス的にも比較的万能感のある弱ドンシャリになっていて、シンバルのシャリシャリと、少し柔らかめだけど張りだけはいいのでタイトに感じられる、少し浅めの明るい低域が軽快で気持ち良い。

 ロックなんかをこれで聴くと、ほどよくエンジン吹かせながら軽快に聴かせてくれる感じで小気味よいスピード感があります。重厚ではないし、解像度を感じさせるハイファイ系の音でもなくて、なんていうかスタジオリハーサルみたいな軽妙さのある感じで聴かせてくれるのが、妙に心地よい。肩の力抜いて楽しめる感じがね、いいね。小馬鹿にするつもりが、結果的に案外この音を気に入ってしまったっていうね。

 そういうわけで音は穏やかですが、歯切れはよいです。まあ音圧が緩い感じは幾分ダブルフランジのイヤーピースに由来するところはあり、radius deep mountあたりに変えてみると、もうちょっと色味は濃くなってコントラストが出ますが、劇的な変化はありません。基本的にはちょっと音圧ゆるめに優しく聞き疲れしにくいタイプ。

 全体の色味はニュートラルかややウォームに傾いて感じられる程度。


美点
  1. シンバルがきれいに音を刻む
  2. 音場はほどよく開放的で、ボーカル周りはすっきり
  3. 輪郭が良く、歯切れが良い
  4. 中低音にほどよい厚みがあって床面が安定している
  5. 音圧が抑えめで聞き疲れしない
  6. 全体的に音に自然な太さがある
欠点
  1. 音の色味は濃くない
  2. 解像度感は強調されない

 

[高音]:高域は滑らかでそれほど高い印象は受けないが開放的で、空気感はかなりきれいに出る。たとえばシンバルはシャリっとした白味がある音で、シャーンという音も強調感があまり感じられないにも関わらず、はっきりと聞こえる。そのため音場は結構明るく、上向き(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域はボーカル周りが少し清潔。厚みはあるが、音圧や濃さはあまりないので、濃厚な感じがありつつ、一方で圧迫感がなく、開放的に感じる。低域の利きも悪くないので、平坦な印象を受けるような気がするのに、実際の奥行きは意外としっかりしているようで、音同士が比較的近くて密度感がある割に、あまり音に混濁感がない。輪郭が結構はっきりしているのもあるせいか、思ったよりしっかりした組み立てを感じるし、音に自然な太さがある。

[低音]:100hz~30hzまでやや淡い、ぶっとい振動。20hzでほぼ無音。低域は少し前面に出てきていて、中低域にほどよい床面感がある。深さはあまりなく、タイト傾向で明るく、厚みが一定程度あるのに見通しも良い。中域以上に色づけする感じもなくて、少しウォームかな程度でかなりナチュラル。繰り返すが、あまり深掘り感はない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に自然な厚みがあるのに見通し感も良くて、輪郭も悪くなく、素直に気持ち良く聴ける弱ドンシャリ(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:タムとバスドラの力関係はほぼ同等でバランスが良い。全体の印象は少し明るめでパリッとした表面と少し明るめに、下で柔らかくも張りのある弾力的な膜を張るようなキックが躍動的。厚みがあるがクリアなドラムでパッツンパッツンという弾むリズム感がある。ハイハットの刻みも明るめに白く出るが、刻みと広がりがほどほどで存在感がありつつも耳に優しい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:男声ボーカルは下で少し濃いが、やや薄味に感じるかも知れない。温かみはあり、太さも充分。女声ボーカルは中域で少し膨らみつつ、上にはそれほど高さは強調せずにマイルドに抜ける。中域の少し上あたりでツヤもかなり良好に出るが、より甘味が強めに感じる。桃のようにスウィーティーといった感じ。

 

【4】官能性「厚みと見通し感のバランスが良く、弱ドンシャリの音質傾向も万能で、大抵の曲で結構満足できるっていうね」

ずっと真夜中でいいのに。「眩しいDNAだけ」

【ONKYO GRANBEATで鑑賞】音に濃さが若干足りない感じがある以外は、かなり聞き心地が安定して楽しめる。曲を良く支え、スピード感もあるのに柔らかで耳当たりの良い低域、発色充分だけどやはりマイルドで手応えは優しいハイハット、甘味が強くて吐息に儚さも充分に感じさせるボーカル。ギターも抑制的でありながら適度に明るく伸びてくれるし、個人的にはかなりいい感じ。

 


今は今で誓いは笑みで

 

樋口了一「1/6の夢旅人2002」

【ONKYO GRANBEATで鑑賞】低域の支えと中域での厚みが充分なので、ボーカルに充分なボディがある。音は太めで充実感がありながら、シンバルやドラムの輪郭ははっきりしており、メリハリが緩くなるようなことはなく、厚みのある床面も安定感があって、聞き心地を安定させてくれる。音の広がり重視で没入感がありながら、エッジもしっかりしているのでギターにちゃんと手がかりがあるっていうね。なんだろ、いいね。

 


1/6の夢旅人2002

 

ORESAMA「流星ダンスフロア」


【Hiby R6 Proで鑑賞】低域に充分な存在感がある上、スピード感も良いのでEDM系の曲とも相性は悪くない。高域でややディテールを強調しないのがハイファイ感不足に感じられる場合もあるので、好みにもよるが、音に自然な厚みと甘味、ライブ感がほどほど出て、ちょっと音同士が近いような、ミニコンポ的な音響が好きなら、まさにそんな感じで聴かせてくれる。まあ基本はまとまりがよい感じで、それでいてほどよく開放的っていうね。この曲だと結構生々しい弦楽表現に個人的に感心するね。

 


TVアニメ『魔法陣グルグル』2クール目OP主題歌「流星ダンスフロア」

 

Susan Wong「Man In The Mirror」


 【Hiby R6 Proで鑑賞】この曲を楽しむのに充分な音の厚みがあり、一方でピアノの音やボーカルが広がる透明な空間もあって、この曲のJAZZ味の混ざるあたりをしっとり丁寧に聴かせるのに充分な濃厚感と、同じくらい必要なクリーンさが充分にバランス良く備わっている。ボーカルはやや甘味強めでサビではみずみずしく充分に輝く。いいね。

 


Close To Me (SACD)

 

【5】総評「おもちゃみたいでチープなイヤホンだけど、音質はおすすめ」

 まあデザインについてはいろいろ文句を言いたいし、使い勝手が良い機種とは思えないけど、通信品質と音質に関してはかなり良好な印象を受けるので、スペックも充分だし、結局完全ワイヤレスに一番大事なポイントでは意外と高評価を与えたくなる機種。少なくとも個人的にはなんだかんだいって気に入ってしまったっていうね。ダサいデザインだけど、おすすめです。

 

DACOM K6H Pro

DACOM K6H Pro

DACOM Bluetoothイヤホン 自動ペアリング 高音質 AAC対応 Bluetooth5.0 完全ワイヤレスイヤホン 左右分離型

 

【6】同価格帯の実力派完全ワイヤレスイヤホンとの聞き比べ

vs Dudios Zeus Ace(澤野弘之 with David Whitaker「Battle Scars」)

 同じ価格帯で同様に低域が力強い機種で高域も発色良いとなると、たとえばDudios Zeus Aceかな。K6H Proと聞き比べてみると決定的な差はあって、それは音の濃さ。Zeus Aceは音が全体的にくっきり、コントラスト高めで、シンバルもかなりはっきりチリチリ、バスドラもかなり黒みが乗って聞こえる。K6H Proの音はZeus Aceに比べるとさわやかでさえあり、見通しも良く、そしてより輪郭が強調されて感じられる。その意味ではK6H Proのほうがちょっと開放的で距離感がある鳴らし方で、音場的には広く感じられる。少なくとも聞き疲れしないのはK6H Proのほうである。

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青の祓魔師 劇場版 オリジナル・サウンドトラック

 

vs Orit OR01(Jordi Savall「Alistair MacAlastair」)

 Orit OR01もK6H Proと同じように低域に厚みを持つ弱ドンシャリ系の完全ワイヤレスイヤホンになる。それでも両者は同じように括れても、高低バランスが異なるため、たとえばこの曲ではOrit OR01のほうがより濃く、深く、どちらかといえば下向きに音が聞こえる。端的に言うと、音が渋い。

 それに比べてK6H Proの音はより明るく上向きで、上方向に少しキラキラするところがある。どちらかというと若い印象を受ける音である。つまり、濃厚感で言えばOR01の方が優れ、見通し感ではK6H Proが優れて聞こえる。この曲の場合弦の深掘りする音はOR01が勝り、上で音がしなる筋は、K6H Proでよりはっきりする。

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The Celtic Viol

 

vs EnacFire Future Plus(RUANN「There's No Ending」)

 同じく低域に力強さがあるEnacFire Future Plusと聞き比べてみる。一聴してわかるのはコントラスト感の差と、それに起因する立体感の表現力の差。Future Plusの低域は黒く、全体的に発色も濃いめで中高域の光沢感もよりきれいに聞こえて、音場に奥行き感がある。

 K6H Proは高域でもう少しマイルドでボーカルも伸びがやや抑えめであり、低域も深くなく、自然と中域に落ち着くような安定感がある。それがこの曲ではやや外連味の不足として感じられるところがあり、個人的な感想を言えば、この曲はFuture Plusの方が聴き応えを感じる。

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There's No Ending

 

vs Mpow T5(奥田美和子「BORN」)

 TVアニメ「シュヴァリエ」のOPテーマ。この曲をMpow T5と聞き比べてみた。ぶっちゃけいきなり結論を言うと、T5の音は全体的に近いのと、妙に人工的な感じがあって、明瞭感はあるけど、個人的にはK6H Proの自然な感じの方が断然好き。T5の音は全部前屈みに聞こえて頭を囲い込んでくる感じがあり、その点では没入感があって良いとも言えるけど、あまり奥行き感を感じない。

 K6H Proの音はタムとギターを良く色づかせて焦点を合わせて、この曲の一番いいところをうまく聴かせてくれるし、全部前屈みのT5と違って、音場にクリーンな感じがあって見通し感がある。

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GOLDEN☆BEST 奥田美和子

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。