- 【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感はややかっつり気味で、側圧は少し強め」
- 【2】外観・インターフェース・付属品「一通り揃っています」
- 【3】音質「中域充実系で、音像重視で理知的に音楽を捉えようという分析的なモニターヘッドホン。主張しない中高域が音楽全体に落ち着きをもたらし、少し静寂した空間の中で音の粒立ちを楽しめる」
- 【4】官能性「音像を丁寧に味わえる浸れるヘッドホン」
- 【5】総評「意外と万人向けじゃないかも知れません」
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【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感はややかっつり気味で、側圧は少し強め」
おすすめ度*1 | |
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ASIN | |
スペック・評価 | |
再生周波数帯域 | 10hz~80000hz |
インピーダンス | 32Ω |
感度 | 不明 |
ドライバー |
ダイナミック型 |
音質傾向 |
理性的、メロディーが正確、リズムが正確、ボーカルがきれい、外連味が少ない、真顔 |
装着感は少しかっちり頭にはまる感じがあります。ヘッドバンドの滑りはそれほど滑らかではないので、ちょっとサイズを合わせるのに手こずるかも知れません。少しゆとりをもって付けてから微調整するのが良さそうです。遮音性はそこそこです。
テスト環境
今回のテストはCayin N6II/A01とHiby R6 Pro、ONKYO GRANBEATで行っています。ゲイン設定は低設定です。
【2】外観・インターフェース・付属品「一通り揃っています」
付属品はキャリーケース、ポーチ、ステレオミニ→フォーン変換アダプター。
【3】音質「中域充実系で、音像重視で理知的に音楽を捉えようという分析的なモニターヘッドホン。主張しない中高域が音楽全体に落ち着きをもたらし、少し静寂した空間の中で音の粒立ちを楽しめる」
このイヤホンの音は派手さのないモニター系なので、基本的にはEDMみたいな打ち込み系の緻密な曲をひたすら音像重視で聴き込みたい場合に最も魅力的に思える気がします。具体的には下のような曲です。
このような曲は中高域で響きを強調するようなイヤホン・ヘッドホンの場合、音が眩しく聞こえすぎて音像がぼやけやすく、キャンキャン音が撥ねて集中力をかき乱すように聞こえてしまいます。
しかし、このヘッドホンのように適切に中高域音の色味が抑制されていれば、音像が鮮やかになりすぎて乱れることなく、わかりやすく輪郭を追えるようになり、実体感のある形で粒立ちを把握することが可能になります。基本的にはこういう極度に明るい系の曲を色味を強く出さずに丁寧に聴かせてくれるヘッドホンで、理性的に音像を構築して緻密な構成になっている打ち込み系サウンドと非常に相性が良いです。ただし艶やかさが抑制されているということは、大抵の曲で中高域音のグルーヴ感に不足が生じやすいということでもあり、大抵の曲で中高域は外連味を抑えた、少し下に沈みこむ、理性的で大人びた味わいになりやすいでしょう。普段中高域の鮮やかさをメインでグルーヴ感を感じている傾向の人とは、いささか相性が悪く、一聴して地味でノリが悪い印象があるかも知れません。
そういう意味で、音像の描き出しがうまいという点では、たしかに万能に聴けるヘッドホンではありますが、音は色彩感覚的には理知的で、情熱的なヴィヴィッドさにはやや欠ける傾向にありますから、聴き方の好みによるところはあり、万能に楽しめるというわけではないということに留意する必要がありそうです。メロディーラインに艶やかさが不足しがちになるので、人によってはいつも少し真顔で音楽を聴かせる融通の利かない堅物ヘッドホンに思えるかも知れません。基本的に鮮やかなグルーヴ感は中域下から低域にかけての床面に頼る音楽構造になりやすいところがあるでしょう。中高域の色味が抑制的な分だけ、空間は適度に煌めきを抑えられた静寂感のある透明さが感じられるようになっており、その透明感の中では床面のスピード感ははっきりと映えますから、丁寧に感じられやすく、足回りのノリは生々しく楽しめます。そういう意味でまさにEDM的な発想のヘッドホンです。
綺麗系EDMの申し子たるZeddのトラックとのマッチングは最高。では他のジャンルはどうでしょうか。
いろいろ試してみたところ、全体的に高解像で音離れが速く、ダマになって潰れやすいフレーズもしっかりと鳴らす性格が見えてきました。エネルギーバランスはフラットな傾向ですが、中域、それもボーカルの背筋がスッと伸びています。RADWIMPSの『Sokurateikku Rabu』も綺麗に鳴らしきる。面白い!
「自分たちが好きな曲を聴いてほしいね。いままでよりも綺麗に聴こえるというのを体感してほしい。でも、これといった曲がないなら、僕の『Stay』を聴いてほしいね(笑)」というZedd。
前述したように『Stay』との相性は抜群だったので、Zeddのトラックを追いかけている人はコイツで一聴すべき!
音質因子評価
音質因子 | 評価 |
鮮やかさ (鮮やか/色味が薄い) |
やや鮮やか。中高域は派手ではないが、音像をしっかりと描き出すので存在感がしっかりしており、しかも響きの幅も広めで下にも沈んで充分な実体感があり、存在感が強い。ただし艶やかさに欠けるので色づきは抑制的。 |
鋭さ (鋭い/鈍い) |
やや鈍い。基本的にシャープネスは抑制的である。 |
明るさ (明るい/暗い) |
やや明るい。低域は重くなく、中域に焦点がある。中高域の色づきは抑制的なので、自然とボーカル域が明るく映える音響構造になっている。 |
派手さ (派手/地味) |
やや派手。音像の描き出しは多めで手がかりはそれなりに出すが、色味を抑えてそれをきつく出さない丁寧な調整が加えられているので、くっきり音が聞こえてくる分だけ派手かなと思いつつ、色味を抑えた分だけ地味かなとも思える。 |
硬さ (硬い/柔らかい) |
やや柔らかい。音像を丁寧に聴かせるために、音を拡散させやすい煌めき感などは抑えられており、実体感のある感じでしっかり聞こえるよう一定の幅があり、輪郭も硬い感じは少ない。 |
尖り (尖っている/丸みがある) |
やや丸みのある。音は全体的に角を取っている感じがある。 |
穏やかさ (穏やか/騒々しい) |
やや穏やか。中高域が理性的で響きすぎないので拡散せず、一定の位置に定まってむしろ沈みがよく根づいて安定して聞こえるので、音像が把握しやすい穏やかさがある。 |
力強さ (力強い/嫋やか) |
普通。中高域のアタックは弱く、むしろ温和。床面のパンチは少し目立つ。ただすEDMでは床面が来やすいところに適度な強調があるので、ダンス曲では充分にパワフルになる。 |
豊かさ (豊か/貧弱) |
豊か。中域充実で全体的に音が広くしっかり前進して包み込んでくれる。 |
太さ (太い/細い) |
やや太い。低域がぶっとく出ないが、高域でシャープネスを抑えていて、音は自然な太さを持っている。中域充実で音は太め。 |
手触り (ざらざら/滑らか) |
滑らか。全体的に音は太くマイルド。 |
粒感 (きめの細かい/粗い) |
普通。音像が分かりやすいように緻密に出し過ぎない自然な印象になっている。 |
清潔感 (澄んだ/濁った) |
やや澄んでいる。中域は自然な色づきがあるが、中高域が響きすぎず、光沢感も抑えめで落ち着いているので、音場に静寂感がある。 |
潤い (潤いのある/乾いた) |
普通。中域は潤い感があるが、中高域の艶やかさが足りないので、みずみずしく色づくほどではなく、自然な潤い感である。 |
重さ (重い/軽い) |
普通。低域は浮き上がりがよく、中高域以上はおとなしいので自然と中域に音が安定する。 |
ボーカル因子評価
ボーカル因子 | 男声 | 女声 |
澄んでいるか (澄んでいる/濁っている) |
普通 | 普通 |
明るいか (明るい/暗い) |
普通 | 普通 |
伸びやかか (伸びる、突き抜ける/天井感がある) |
普通 |
普通 |
潤っているか (しっとりしている/乾いている) |
ややしっとりしている | ややしっとりしている |
太いか (太い/細い) |
やや太い | やや太い |
濃いか (濃い/薄い) |
やや濃い | やや濃い |
子音が強調されるか (目立つ/目立たない) |
目立たない | 目立たない |
空間因子評価
空間因子 | 評価 |
主に中域の密度 (ぎっしり/スカスカ) |
ぎっしり |
主に高域の高さ (抜けが良い/天井感がある) |
やや天井感がある |
主に低域の深さ (深掘り感がある/浮き上がりがよい) |
やや浮き上がりがよい |
主に中域の横幅 (広い/狭い) |
普通 |
主に中域の奥行き感 (前進的/後傾的/前傾的/後退的) |
前進的 |
定位感 (頭内的/頭外的) |
やや頭内的 |
分離感 (拡散的/密集的) |
やや密集的 |
美点
- ボーカルフォーカスが良い
- 響きすぎない音像の定まった中高域
- 浮き上がりがよくパワフルなパンチのある低域
- 音に自然な太さがある
欠点
- 少し立体感に欠ける
- 人によっては情感に欠ける
- 艶やかな色づきに欠ける
[高音]:高域は必ずしも高い印象は受けないはずです。中高域はアタックを抑えて色づきをおとなしめに聴かせますし、ハイハットの穂先はその中高域の落ち着いた色彩感と歩調を合わせるように白さやシャープさを目立たせない程度に温和です。そのため人によっては音楽的な上辺で外連味が感じられにくく、ハングリーさや大胆さに欠けると感じると思いますが、一方で響きに適度な余韻を持たせながら、静かに音像を描き出してくれるので、人によっては丁寧で美しい、愛すべきセンスを感じるかも知れません(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)
[中音]:中域は充分に前進的でよくフォーカスされます。少し前傾する自然な立体感もあり、女声ボーカルが甘味も強く子音が尖らず滑らかに、情感豊かに聞こえてくる感覚があるでしょう。中高域で鮮やかすぎないので、楽器音も中域で最も輝く温和な色づきで非常に暖かみのある、人肌の懐かしい音を奏でてくれます。穏やかな雰囲気で優しく歌い上げる中域音は、どんな激しい曲を聴いても充分に浸れる懐を持っています。
[低音]:100hz~40hzまで穏やかな落ち着いた振動音。30hzで沈み、20hzでほぼ無音。低域の全体像は基本的には浮き上がりの良いレイヤー感のある見通しの良い空間になっています。ベース音は黒みもあって締まった感じでややツルツルした明るい感じではありますが、よく映えます。暖かみはそれほど強くありませんが、微温程度で心地よい感じです。ドラムキックは濃くないようで少し軽めにトントンとタッチする感じの音に聞こえます。ドラムは胴鳴り感がありますが、床面の部屋鳴り感は抑制的で、床面に響かない透明な感じがあります。低域弦楽も同様に深いところまで降りつつも、床面へのタッチは少し優しい感じがあり、部屋鳴りを響かせすぎない透明感があり、深掘りされるコクを丁寧に味わえます。リアルな部屋鳴り感を重視する人にはいささか浅めで物足りなさを覚えるかも知れませんが、部屋鳴りが抑えられている分だけ胴鳴りが美しく聞こえるので、楽器本来の響きを楽しむには都合が良いでしょう(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:音像を適切に描き出すために適度に抑制された高域の表現、胴鳴り感を大事にする実体感重視の低域表現にセンスを感じます。しかし、一方でこれらの外連味に強く影響する要素が排除されていることで、ある意味面白味が味わいにくい感じにもなっており、必ずしも万人受けするとは言えない感じにも思えます。一方で音の実体感に優れ、音像も明瞭なので、浸りやすい感じがあり、音の印象が把握しやすいモニター感があります(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラムスは中高域に艶やかさが少なめで鼓面は明るさの割に輝きに欠ける印象があるので、スネアやタムの鼓面はマイルドで聴きやすい印象を受けます。温和に浸りやすい音ですが、外連味に欠けるので、ロックではおとなしすぎるかもしれません。一方で鼓面の弾けを抑えたことで、音楽的にはより胴鳴り感が丁寧に聞こえるようになっており、ドラムスは下で活き活きと聞こえます。しかしキックの重みや深さ、広がりもまた抑制的で深いところもまた薄味なので、はっきり言って、ロックファンには胴鳴りのあるリズム感だけが妙に正確に聞こえてくる感じで、いささか楽しみづらい音になりやすいかもしれません。逆に言えばドラムスがリズムに集中してくれる分だけ、エレキベースが映えますので、ベースを好む傾向のロックファンには魅力的に思える可能性があります。シンバルもおとなしめで、高さも抑制的で白味も薄く、ドラムセットは全体的に非常に理性的で情熱に欠ける感じになります(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:中高域の眩しさが抑制されている分だけ、ボーカル域に集中しやすくなっています。そのボーカルは色味は男女ともにしっかりと濃く、コクもありながら、上でも少し伸びる感じがあり、サビでは中域の実体感を持ったまま、やや低めに抜けてくれます。子音に強調はほとんどないので、ツ音が尖ったり息継ぎが過剰に出るような拡散要素が少なく、芯のあるボーカルをしっかりと楽しめるでしょう。声色は全体的に大人びています。
【4】官能性「音像を丁寧に味わえる浸れるヘッドホン」
RUANN「There's No Ending」
【GRANBEATで鑑賞】この曲が非常にわかりやすくモニター的に味わえます。高域が細くなく、さらに中高域の色彩感が強くないので音像が一定の幅と自然な色づきを持って聞こえてくるようになっており、外連味には欠けますが、音像の把握を困難にする不要な要素にかき乱されずに正確に音の定位を掴める感覚があります。低域も同様でブーム感は抑えて正確なリズム取りに注力している感覚があり、理性的です。胴鳴りもしっかりしているために楽器音の実体感もよく描き分けられており、色味が強くないのに個々の音ははっきりと分かれて聞こえます。聴き心地の良い感じで適度に浸りながら、曲の構成を丁寧に把握させてくれる万能なモニター感はたしかに大変魅力的に思えます。それでいてボーカル表現は生々しく丁寧に聞こえてくるので、モニター的過ぎてつまらなすぎるということもなく、飽きにくいところもあります。聞き疲れもしにくいので長時間聞き込めるのも、モニター的な音を求める層にはよいでしょう。
一方で気分を盛り上げてくれるという感じではないので、没入を感じづらく、音が近い割に音楽との間に距離感を感じやすいことは事実で、聴いているとなんとなく真顔になっていく感じはあります。
Porter Robinson & Madeon「Shelter」
【Hiby R6 Proで鑑賞】このヘッドホンの恐るべきところは音像の描き出しが非常に正確なので、この曲のように過剰なEDM的演出が加えられて音像がぼやけやすい曲でさえ、定位をしっかり感じながら個々の音の「鳴り方」を分析的に聴けるような万能感があることです。このやや難解に、曲の中に意識を飲み込んでくる曲相手にさえ、リスナーは適度な距離感を持って、モニター的に音楽の全体像を分析的に理解することが出来ます。リズム運びの動き、音の拡散の仕方、個々の音のつながり、ボーカルの芯の位置などがつぶさに把握できる、この万能感はなかなかのものです。
ただしモニター的に均等なバランス感覚に優れた音の描写力は一方で、曲の立体感を失わせやすく、立体的な空間イメージで音楽的な楽しみを感じさせる傾向の強い現代的な音楽に慣れすぎているとやや難解に思えるかも知れません。
シェルター:コンプリート・エディション(完全生産限定盤)(Blu-ray Disc付)
澤野弘之「narrative」
【Hiby R6 Proで鑑賞】こういう緻密に音を組み立ててる理性的な曲とはとくに相性が良く、緻密な音楽構成の全てが把握される万能感があり、DTM的に楽器のメロディーラインが並列して、あるいは、曲の各楽器が譜面を描きながら音楽が聞こえてくるような中毒的なサウンドが味わえます。個々の音は抑制的で必ずしも主張が強くありませんが、実体感は確かで質感的に丁寧に描き分けられており、個々の音像が隠れることなく緻密に構築されるので、作曲家の構成意図を把握しながら隅々まで楽しめるかのような感覚を呼び覚まされます。理性的に鑑賞したい人には、実に魅力的なツールです。そう、このヘッドホンは本当に音の定規のような道具的な音出しをします。
Angela Ammons「Big Girl」
【Cayin N6II/A01で鑑賞】さて、このヘッドホンはこの比較的情感の多い曲でさえ、かっつりメロディーラインを描き出すことに寄せた理性的な表現で聴かせます。たとえばこの曲では本来情感に溢れてのびやかになるはずのギターは、ちょっとでも伸びてメロディーラインから外れそうになると強引にメロディーに引き戻されて、あくまで正確な音楽を奏でることを要求されているように聞こえます。抑制的で理性的な音です。ドラムも同様に少しでもリズムを離れて鼓面が弾けて音が走りそうになると、途端にブレーキがかかって、我に返り、リズムラインを正確に打ち込むといった具合です。こうした理性的な空間の中で異彩を放つのがボーカルで、楽器音が抑制的な分だけディテールが丁寧に描かれるボーカルが情熱的に聞こえ、落ち着いて品があるのに色気が多分に聞こえます。
そういう意味で、このヘッドホンはただ単にモニター的というだけでなく、ボーカルを丁寧に味わいたい層にも歓迎されるでしょう。
somunia with YACA「波よせて cover.」
【GRANBEATで鑑賞】もう一つ特徴的なことは、こういう静かな穏やかな曲を充分に静寂感を出して、ボーカル中心に丁寧に味わわせてくれることです。音像の描き出しが丁寧なので、どちらかといえば明るい空間にも関わらず、この曲の静寂感を丁寧に感じさせてくれます。静かな空間の中ではボーカルは穏やかであるにも関わらず、ディテールが隅々まで味わえるような万能感があります。一方で音像は明確でどこか人工的なので、浸れながらも完全には意識が入り込まない適度な覚醒感もあり、音楽との適度な距離感もあり、まるで音楽と対話しながら楽しめる面白味があります。
【5】総評「意外と万人向けじゃないかも知れません」
元々2万円くらいでしたが、記事執筆時点で4500円程度ととても廉価で手に入ります。これまで述べてきたように、万能なようで独特の楽しみ方を要求するところがあり、面白味を感じにくいところはあるかも知れません。ただし、音響的な組み立てはハマる人には実に面白く、さらにリズム感やメロディーラインはほとんど正確に表現されるので、リズムゲームを楽しむ層に需要がありそうです。
- 音像が明確
- リズムとメロディーが把握しやすい
- 立体感に劣り、外連味に欠ける
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。