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【HiFiGOレビュー】Colorfly U6:新たなフラッグシップの実力!

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※この記事はHiFiGOから許諾を頂いて翻訳したものです。著作権はHiFiGOにあります。

元記事

hifigo.com


Colorfly U6:新たなフラッグシップの実力!

 Colorflyの新しいフラッグシップポータブルプレーヤーであるU8は、そのサウンドパフォーマンスで広く賞賛されています。しかしその一方で多くの人が、使い勝手の悪いスライドボリュームコントロール、短いバッテリー駆動時間、外観デザインなど、サウンドパフォーマンス以外の側面については物笑いの種にしています。新発売されたU6は、型番と価格設定の点でU8よりも下位の製品のように思えるかも知れませんが、実際には経験によって、U6はU8を「修正」し、U8のいくつかの問題を解決しており、より人気が出るでしょう。

 

外観とインターフェース

 Colorfly U6は、U8の、ユーザーエクスペリエンスに悪影響のある課題を解決しています。

 まず、U6は、ボリューム調整に従来のメカニカルローラーを採用しています。これはにより、U8のスライド制御よりも操作がはるかに簡単になりました。

 次に、U6には4600mAhバッテリーが搭載されており、低ゲインのバランス出力で最大7時間の連続再生が可能になっています。出力電力を低下させることなく、U8の5時間の音楽再生時間と比較して大幅な改善を実現しました。

 その他の改善点としてはまず、同じAndroidのカスタムOS*1を搭載していますが、U6では応答時間が大幅に改善され、よりスムーズに動作するようになりました。

 外観デザインはU8よりも「ノーマル」なDAPデザインに近づけられ、アルマイト加工されたCNCアルミニウム合金ボディの両面にガラスが組み合わされており、より魅力的な外観になっています。

 3.97インチIPS HDで800×480解像度のタッチスクリーンは、シャープなデザインで目を楽しませてくれます。

 U8と比較すると、U6の本体はわずかに短く厚めになっています。

 U6の放熱はU8よりも優れています。

 U6では、U8の壊れやすい2.5mmバランス出力ポートを置き換え、新たに3.5.mmプロ仕様のバランスポートが採用されています。

 

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技術仕様

テクニカルデータに関して若干の情報がColorflyから提供されています。

 

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 U6はU8の技術仕様の主要部分を引き継いでいます。しかし、DACチップ構成は異なり、初めて8チャネルDAC(ESS ES9318)が4チップ搭載されており、DSD512、PCM 32bit/384khzまでのオーディオデータを直接デコードできます。これはポータブルプレーヤーとしてはユニークな仕様です。それによりU6は、測定値で121dBという高いダイナミックレンジ(DNR)と、0.00017%という非常に少ないレベルの全高調波歪みとノイズ(THD+N)を実現しています。出力パフォーマンスは、プロ仕様の据え置きレベルに匹敵します。U6には、colorflyデスクトップマイルストーンによる2つの主要テクノロジーが導入されています。

  1. カスタマイズされた特別なクロック処理チップ、Jitter Kill V2による大幅なアンチシェーキング(ブレ補正)。これがJitter Killer II(C4に搭載されたJitter Killerが第一世代)で、特注のDe-Jitterチップと、クロックジッターを77フェムト秒に低減するようにカスタマイズされたデュアル超低ジッタ水晶発振器を搭載し、鮮明なサウンド再生を実現しています。
  2. AMPTテクノロジー。FPGAはOSからの干渉を避けるために最適化された回路によってメモリ内の音楽データを直接読み取ります。しかし、U8と同様、U6にはデフォルト以外の音楽アプリはインストールできません。

 

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音質

 実際にイヤホンを挿してU6とU8を比較してみました。使用した機材はXELENTOOriolusで、ゲイン設定は「高」設定です。

 

 U6のプロトタイプを入手する前に、U6とU8のサウンドパフォーマンスにほとんど違いはないと言われていました。私はU6はU8よりもディテールが少し低いかもしれないと予想していました。しかし、よくよく両者を比較した後で、私は自分の考えを改めました。U6とU8はどちらも非常にニュートラルで広々としており、いわゆる「クオリティ」を重視した音響スタイルです。

 U6を初めて聞いたとき、私が最も感銘を受けたのは、U8よりも優れた分離感です!ボーカル、楽器音、そしてバックグラウンドミュージックの距離感は、明らかにU8よりも少し優れており、ボーカルもより近いです。XELENTOとつないで聴いてみると中域と高域では、U6とU8の音のディテールに明らかな違いはありません。U6は、高域でエネルギーがより良いとは言えませんが、中域と高域ではよりディテールが丁寧になっています。U8は高音域で倍音が多く、中域ではボーカルに厚みがあります。

 高域では、U6はサウンドステージをより良く再現してくれます。それに対し、U8はボーカル表現をより良好に再現してくれます。U6はU8より少しタイトで、低域ではU8の方がより多くのエネルギーと音楽性を提供してくれます。

 

 XELENTOで聴いた印象では、U8のほうがU6よりわずかに優れた音の印象を提供します。しかし、低域と中域で素晴らしい音楽性を備えたOriolusで聴いてみると、U6のサウンドはより透明感が出てきます。

 U6のバランスポートデコード機能は、シングルエンドポートと比較して大幅には改善されることはありませんが、低ダイナミックレンジでは大幅な改善が見られます。幅の広い音場を実現するバランスポートを備えたU6のようなプレーヤーと接続するなら、Oriolusのようなイヤホンを試すことをお勧めします。

 

 総じて、U6とU8のサウンドパフォーマンスの違いはそれほど大きくありません。どちらか一方をすでに所有している場合は、もう一方の購入を検討する必要はありません。サウンドスタイルは似ており、音質は近いです。

 U8の外観デザインにがっかりしていた人にとっては、U6は良い選択肢になります。ささやかなボリュームノズルと手頃な価格で、信じられないほど詳細なサウンドを再現してくれ、「クオリティ」を求めるプレーヤーにとって非常に魅力的です。

 

 ファームウェアのアップグレードによって、U6はオンラインストリーミング音楽の再生をサポートする予定になっており、それを心待ちにしています*2。オンラインストリーミングに高音質は必要ありませんが、とにかく、システムがAndroidになっているのですから、オンラインストリーミングのアプリを機能させられるかどうかは本当に重要です。

 

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3.5mmプロバランスポート規格

 Colorfly Uは、完全な3.5mmプロバランスポートを備えた最初のポータブルプレーヤーです(以前は多くの3.5mmプロ対応アンプモジュールとデコードアンプがこれを備えていました)。Colorflyは、中国独自のこの規格を推進することに貢献したことで、特別な賞賛に値します。他者が率先して「ユニバーサル」な規格化を行うのを、すべての企業が待ち続けていれば、標準化はいつまでも実現されません。

 忘れてはいけないポイントとしては、サイズの制限により、U6は3.5mmシングルポートをデジタル出力に(ソフトウェアのセッティングを介して)直結させています。そのため、U6に3.5mm/3.5mmプロバランス両用のヘッドホンを直接つなぐことはできません(音声信号のチャンネル欠損が生じます。)。そうしたヘッドホンをU6と繋ぐ際は、3.5バランスと3.5シングルエンドをスイッチングするコネクタを付ける必要がありそうです。

 

 一部の人々は、U6の3.5プロポートに批判的ですが、こうした状況は初めてではありません。3.5バランスポートを採用したQA361は発売された当初、批判に晒されました。しかし、QA361の売れ行きは非常によく、3.5バランスポート対応のヘッドホンやケーブルの好調に寄与しています。サウンドパフォーマンスは、ポートの規格よりもはるかに重要であることが証明されているのです。

 

テストデータ
  • Audio Precision APX515プロフェッショナルオーディオ分析メーター
  • 1khzテストファイル(16bit/48khz)
  • 32Ω負荷標準
  • プレーヤーの1V出力(チャンネル分離およびノイズフロアテスト用)

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所見
  1. U6データインデックスは非常に高品質で、U8と同等です。THD+N値はAPX515のテスト制限を超えています。APX555テストに基づくColorflyのデータによれば、U6のTHD+Nは-115bdに達しました(上図のテストデータでは、-102dbに変換されます)。THD+Nデータは、colorflyによって公開されたデータの影響を受けます。
  2. U8はゲインが異なる場合、異なるサウンドパフォーマンスを提供しますが、U6はボリュームを除いて明らかな違いはないため、表にリストされているのは高ゲインデータのみになっています。

 

  • 元記事の公開日:2019/07/04
  • 著者:sunny yang

 

COLORFLY U6

COLORFLY U6

Colorfly Pocket HIFI U6 Hi-Res Audio Player

 

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*1:名称を「Ultron OS」と言います。

*2:残念ながら、2020年2月現在、ファームウェアバージョンは1.8になっていますが、オンラインストリーミングはサポートされていないと思われます。

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