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【ハイレゾ対応イヤホン JVC HA-FX1100 フラッシュレビュー】熱気のある勇壮で「生感」のある音楽を奏でるパワフルなイヤホン

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JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100 WOODシリーズ カナル型イヤホン リケーブル/ハイレゾ音源対応 ブラック

 

 

 「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。

 JVCのWOODシリーズイヤホンは独特の風味のある音質で、生音感覚を好むユーザーから圧倒的な支持を得ています。このHA-FX1100はWOODシリーズの限定モデルとして発売され、公式にはすでに生産終了となっている機種ですが、生産終了後もamazonで割安に手に入れることができます。現状、WOODシリーズの中でもかなりコスパが高い機種で、音質面では高い満足が得られます。

www.ear-phone-review.com

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 audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。

 

基本スペック

  • 周波数特性:6hz-45khz
  • インピーダンス:16Ω
  • 感度:106dB

 

パッケージ

 最近のJVCの高級機種、たとえばJVC HA-FD01SPとかVictor HA-FW1500に比べると、やや平凡なパッケージングでプレミアム感はあまりありません。

 付属品はスパイラルドットイヤーピースとキャリイングケースが付いてきます。

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

 

装着サンプル

 ハウジングはやや大きめです。私個人は装着感は良好ですが、耳が小さい人にはもしかするとはめ込みづらいかも知れません。

 ケーブルが下に来る、直垂らしスタイルですが左右のイヤホンを反対にケーブルに繋ぐことによって、ケーブルの向きを上にし、耳掛けスタイルで装着することも可能です。

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

JVC HA-FX1100

 

音質

測定機材

  • SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
  • AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
  • マイクプリアンプ:Type4053
  • Type5050 マイクアンプ電源
  • オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
  • アナライザソフト:TypeDSSF3-L

※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。 

www.phileweb.com

 

周波数特性

 上から順に、

  1. [AET07 M装着時]左右別
  2. [AET07 M装着時]左右平均
  3. [AET07 M装着時]左右別(自由音場補正済み)
  4. [AET07 M装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  5. [スパイラルドットM装着時]左右別
  6. [スパイラルドットM装着時]左右平均
  7. [スパイラルドットM装着時]左右別(自由音場補正済み)
  8. [スパイラルドットM装着時]左右平均(自由音場補正済み)
  9. 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み)
  10. 標準イヤーピース比較(自由音場補正済み/2khz-24khz拡大)

 ※「AET07 Mサイズ」は当ブログの測定用レファレンスイヤーピースです。それ以外のイヤーピースは特記がない限り、このイヤホンパッケージの標準添付のものです。

※また当ブログの自由音場補正については機材に合わせてサザン音響さんから提供された補正値を使用しております。

www.s-acoust.jp

 

JVC HA-FX1100

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JVC HA-FX1100

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 周波数特性を見るとご覧の通り、いわゆるドンシャリなV字型といった形をしています。マイク特性の範囲を超えており、信頼性の点で疑問符があるので、迂闊なことは言えませんが、24khz付近に伸びが見られるので、こういう形の場合、ハイレゾ対応はしっかりしているはずです。ただし当ブログはあくまで可聴域の音質にフォーカスしていますので、測定値は実は50khzまでとっていますが、信頼性に乏しく、ハイレゾ対応の有無については独自に検証することは致しません。

 

 基本的に重みと深みのある低域を持っており、音場全体に熱気があります。しかしWoodシリーズの特徴なのか、音の輪郭がドライに引き締まる感じがあり、かなり低域がパワフルですが、音像に引き締まりが感じられ、音に混濁感が出にくくなっています。フロアノイズのような床鳴りの雰囲気は充分にあって、生演奏を楽しんでいるようなリアリズムがあるのですが、それが音楽全体をぼやかすことはありません。中高域から高域の傾斜と隆起で低域のエネルギーとも釣り合いが図られており、力強い低域の鳴動と打撃音の中でも音のキレは失われず、鮮やかというか、鮮烈といった感じで楽器音が浮かび上がります。

 Woodらしさを感じるのはやはり木管でしょうか。レコーディングシグネチャーのJAZZを聞いてみて下さい。演奏している場が感じられるような、生々しい雰囲気がそこにあるのがわかると思います。

 中域の後退は低域の熱気をボーカル付近に持ち込むことになっており、若干後退的に聞こえるところがあるので、女声ボーカルは楽器音との距離が近いのでクリアでないと思う可能性はありますし、人によっては音楽全体がもっさりして聞こえる可能性があります。たとえばLiSA「crossing field」のような曲を聴いたときに透明感が足りないと思うことがありそうで、実際私も個人的にはちょっと熱気が強すぎると思いますが、ヨルシカ「藍二乗」やAimer with chelly「ninelie」みたいな曲はこのイヤホンで聴くのが最の高くらいに好きです。

 もちろんJAZZ曲やクラシックを愛する人にはWOODシリーズ独特の「生感」のある音が低域を中心にしっかり再現されながら、ダイナミックで没入感の高いサウンドを聴かせてくれます。

 

 要は上質な音ではあるけれども、スタイリッシュなサウンドとは言い難く、どことなく芋臭いアナログ感が抜けないところはあるのですが、しかし、それがそこはかとなく魅力的という機種です。最近のHA-FW1500だとかHA-FW10000だとかはもっとスタイリッシュで明るい路線に舵を切ったので、HA-FX1100のようなある意味愚直で、ちょっと黒みのある生音感とは異なった世界観になっています。まあHA-FW1500のような音の方がより高級である可能性はありますが、私はあまりハートを鷲づかみにされないところがあります。

 

 このイヤホンは私が手持ちで最も愛するイヤホンの一つです。

 

レコーディングシグネチャー

 レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。

www.ear-phone-review.com

 

 参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。自由音場補正済みです。ソースはFiiO M15を用いています。ゲインは高設定です。

www.ear-phone-review.com

 

 レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。

www.falcom.co.jp

 

JAZZ

anchor.fm

 

OST

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クラシック

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ロック

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総評

 このイヤホンは3万円で手に入る機種で、とくにJAZZやクラシック、アンプラグドな雰囲気のライブロックを楽しむ人にお勧めしたい製品です。すでに生産終了しており、いつまで出回るか未定なのですが、私が最初にレビューした時点から1年以上経過しても在庫が潤沢に存在し、タイムセールに出ているようなので、当分なくならない気がします。それでも興味があるなら是非入手できる内に手に入れてみてほしい逸品です。

 

JVC HA-FX1100

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JVC HA-FX1100 WOODシリーズ カナル型イヤホン リケーブル/ハイレゾ音源対応 ブラック

 

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