UGREENは充電ケーブルや充電器を中心に高品質な製品をリリースしているガジェットメーカーです。充電関係ではかなり鉄板メーカーとして知られていますが、最近はオーディオも少しずつ扱いを増やしており、完全ワイヤレスイヤホンをかなりの数、リリースしています。
UGREENの最初の完全ワイヤレスイヤホン製品はHituneでした。この製品は非常にバランスの取れたチューニングがされており、当時としては高品質の通信チップQCC3020を採用したことによる長時間再生を実現していたこともあって、デビュー作にして高い評価を得ました。自由音場に基づいてよくチューニングされており、低価格でありながらバランス良く、解像感の良いサウンドを実現していたことも人気の秘訣でしょう。モニターイヤホンとして非常に優秀な機種で、私もいまだによく使っています。
オーディオブランドとして本格始動
このHituneがかなりヒット作になったせいかもしれませんが、UGREENは本格的にオーディオ開発に参画したらしく、Hituneシリーズを立て続けに拡充していきます。
この中ではT2とX5を聴いたことがあります。T2はインナーイヤー型にしては低域も出ており、開放型ヘッドホンのような少し音場の広い、バランスはかなり良いサウンドを持っていましたが、装着感に少し難がありました。
X5は低域を強調した少しドンシャリ感の強いサウンドでしたが、聴感上のニュートラルを意識して要点を押さえつつダイナミックでパワフルなサウンドを実現しており、UGREENの音作りがかなり優れていることがわかりました。
最初のHituneの頃は、たまたま良い音にできたんだろうという印象でしたが、その後の製品を聴いてみた限り、UGREENの音響設計担当はかなり知識があり、音作りは確かです。MpowやTaoTronicsよりはおそらくチューニングの腕は確かですね。
TaoはSoundLiberty 97がかなり優れてましたが、中低域を重視したローファイ系の音作りしがちなんで、あまりパッとしない製品のほうが多いですね。
まあ、TaoとMpowはステマレビュー問題でamazonから締め出されたので、最近の製品はほとんど聴いてないんですが。
深度35dBのアクティブノイズキャンセリングを実現したX6
さて、UGREEN X6です。この機種はUGREENブランドとして初めてアクティブノイズキャンセリングを採用し、35dBというかなり強力なANC深度を実現しています。
とはいうものの、公称値が35dBと言われても、実際の効果を見てみるとわりとピンキリなので、物によっては遮音性をあまり体感できないものもありますね。
一方でQCY HT03のように、35dBっていうけど、38dBとか40dB相当で実際に効果も高い、評判の良い機種と遜色ないんだけど?っていうような優秀な機種もあります。そういうわけで公称値はあくまで目安ですが、高いほど効果的なものが多いのは事実です。
50msの低遅延
中国人はスマホでゲームをする人が多いのか、完全ワイヤレスイヤホンに専用の低遅延モードがあることはもはや常識レベルです。UGREEN X6も50msの低遅延を謳うゲーミングモードを搭載しています。
DLCドライバー搭載
Hitune X6は10mmのDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)振動板を採用しています。X5も同口径のPU Peek振動板でかなりパワフルなサウンドを実現していましたが、一段上の材質でより高品質な音を目指したようですね。
まとめ
Hitune X5で完成されたデザインを活かしつつ、さらに機能を付加し、洗練した機種がUGREEN Hitune X6という感じのようです。これは期待できそうです。しかし、さて、そのX6……現状で日本で販売する予定はないと聞きましたが、うーむ。
【関連記事】