- 基本スペック
- パッケージ
- 装着サンプル
- 接続品質
- 音質
- レコーディングシグネチャー
- 録音機材
- GENS D'ARMES(ロック系)
- Sophisticated Fight(ロック系)
- TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
- 白き魔女(クラシック系)
- 小さな英雄(クラシック系)
- 淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
- FEENA(EDM系)
- The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
- Sophisticated Fight(JAZZ系)
- ケノーピ火山(JAZZ系)
- 浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
- QUATERA WOODS(OST系)
- 幻の大地 セルペンティナ(OST系)
- 愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
- 魔王ヴェスパー(OST系)
- 花と風のうた(JAZZ系)
- 総評
- 【関連記事】
「フラッシュレビュー」はデータ中心の簡潔な内容で、ポイントを絞ってオーディオ製品を解説します。
今回取り上げる機種はiTeknic IK-BH007です。
iTeknicはTaoTronicsやRAVPowerなどを展開するSunvalleyグループの子会社です。同グループの音響関連の主力であるTaoTronicsと独立している理由はわかりませんが、より低価格帯で製品を展開している印象があります。
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。
基本スペック
- 連続/最大再生時間:10h/40h
- 防水性能:IPX8
- 対応コーデック:aptX/AAC/SBC
- 技適番号: 204-B00031
パッケージ
パッケージは価格帯では標準的か少し豪華です。付属品はイヤーピースの替え、充電用ケース、充電用ケーブル(Type-C)、説明書です。
本体のビルドクオリティも良好で、マットブラックのシンプルなケースと同じくマットブラック基調で派手さを抑えながらも、鏡面仕上げを取り入れたデザインのイヤホンの組み合わせは、全体的にエレガントです。
装着サンプル
装着感は良好です。
接続品質
通信チップはQCC3020を搭載しています。
aptXでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5m離れてもシームレスにつながっています。遮蔽物があると一瞬通信が不安定になりますが、すぐ復帰します。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
音質
測定機材
- SAMURA HATS Type3500RHRシステム:HEAD & TORSO、左右S-Typeイヤーモデル(Type4565/4566:IEC60268-7準拠)
- AWA社製Type6162 711イヤーシミュレータ
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- アナライザソフト:TypeDSSF3-L
※イヤーシミュレーターの特性上、20hz以下と16khz以上の信頼性は高くありません。
周波数特性
マガジン専用コンテンツになります。
音質解説
低域・中域・高域のバランス感覚が良く、比較的モニター的なサウンドをしています。低価格ですが、わりとオーディオファン向きの音質です。
低域は重みが強調されるサウンドになっています。相対的に少し量が多いですが、バランス感覚が良く、見通し感は良好でレイヤリングは結構はっきりしており、輪郭もタイトです。あくまで低域ジャンキー傾向のある私の個人的な好みから言うと、キックは少し軽いバランスに思えるので、低域好きを満足させることが出来るかは微妙なところですが、熱気もあってライブ感のあるサウンドで、エレキベースも結構活き活き聞こえます。逆に低域にバランス感覚を求める人にはちょうどいいくらいのはずです。
低域内の力関係ではバスドラムキックに対し、エレキベースの方が少し優位に思えますが、わりと釣り合いが取れていると思います。描き分けは特別明瞭という感じではないですが、混濁感はないはずです。低域弦楽は少し重いですが、透明感があって躍動感も感じられます。濃厚感はやや足りないかも知れませんが、充分活き活きと聞こえます。
中域と低域のつながりは自然で移行はスムーズです。バランスが良いので、低域の熱気が中域を濁らせる感じはほとんどなく、空間には自然な清潔感があります。
特徴的なのは中高域で、ツヤとギラツキを強調し、ハリのある光沢音を聴かせてくれます。ピアノ音やアコースティックギターは光彩を放って虹色の透明感があるサウンドを聴かせてくれますが、硬くならず、しなやかです。高域方向の抜けは強くないので、開放感は強くなく、輝度はナチュラルで自然に暗くなっていくような音場になっています。ディテール感があり、手がかりの多い高域は楽しい感覚がありますが、自然な雰囲気にも配慮されていて、しつこい感じがありません。
個人的には音作りにわりと感心した製品で、適度な派手さがありつつも、輝度をうまく調整して一定の静寂感を追求する姿勢が感じられ、センスが感じられます。こういう丁寧なチューニングはJPRiDEのワイヤレス製品でも感じられますが、おそらくそれを作っているだろう製造元だと思われるので、音作りがうまいのは個人的にはわりと納得できます。
アコギやピアノがきれいなので、アンプラグドな曲も楽しめますし、光沢感がきれいで、スネアの音などに音が走るスナッピーさが感じられ、リズム音もカチャッときれいに決まるので、EDMなんかもおすすめです。低域の雰囲気もEDMを楽しむのに充分な深さがあります。音の粒立ちも細かく感じられ、ディテール感にも優れています。
競合機種との比較
マガジン専用コンテンツになります。
JPRiDE TWS-Xとの比較
マガジン専用コンテンツになります。
レコーディングシグネチャー
レコーディングシグネチャーの基本的な原理、楽しみ方については以下を参考にして下さい。
参考用にレコーディングシグネチャーを掲載します。ソースはFiiO M15を用いています。イヤーピースは標準イヤーピース Sサイズを使い、コーデックはaptXです。
レコーディングシグネチャーで使用している楽曲は私も大好きなゲームメーカー日本ファルコム様のものを使用させて頂いております。
録音機材
- SAMREC HATS Type2500RSシステム:HEAD & TORSO、Type4172マイクX2搭載
- 5055Prot 実時間2ch 自由音場補正フィルター(特注)
- マイクプリアンプ:Type4053
- Type5050 マイクアンプ電源
- オーディオインターフェース:ROLAND Rubix 24
- レコーディングソフト:Audacity
GENS D'ARMES(ロック系)
GENS D'ARMES / イースVIII -Lacrimosa of DANA- オリジナルサウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(ロック系)
Sophisticated Fight / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
TO MAKE THE END OF BATTLE(ロック系)
TO MAKE THE END OF BATTLE / Ys Ⅰ&Ⅱ ベストサウンドコレクション / Copyright © Nihon Falcom Corporation
白き魔女(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 白き魔女 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
小さな英雄(クラシック系)
第3部「白き魔女」: 小さな英雄 / 交響曲「ガガーブトリロジー」 ~白き魔女~朱紅い雫~海の檻歌~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
淡い恋 ~Too full with love~(クラシック系)
淡い恋 ~Too full with love~ / イース・ヒーリング / Copyright © Nihon Falcom Corporation
FEENA(EDM系)
FEENA / PROVINCIALISM Ys / Copyright © Nihon Falcom Corporation
The Silver Will -ギンノイシ-(EDM系)
The Silver Will -ギンノイシ- / 空の軌跡ざんまい / Copyright © Nihon Falcom Corporation
Sophisticated Fight(JAZZ系)
Sophisticated Fight / 英雄伝説 空の軌跡FC&SC スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
ケノーピ火山(JAZZ系)
ケノーピ火山 / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
浮遊大陸アルジェス -Introduction-(OST系)
浮遊大陸アルジェス -Introduction- / Zwei!!オリジナル・サウンドトラック2008 / Copyright © Nihon Falcom Corporation
QUATERA WOODS(OST系)
QUATERA WOODS / イースVI -ナピシュテムの匣- オリジナル・サウンドトラック / Copyright © Nihon Falcom Corporation
幻の大地 セルペンティナ(OST系)
幻の大地 セルペンティナ / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
愛を感じていたい「終焉」(ポップス系)
愛を感じていたい「終焉」 / オリジナル・サウンドトラック 「海の檻歌」~後編~ / Copyright © Nihon Falcom Corporation
魔王ヴェスパー(OST系)
魔王ヴェスパー / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
花と風のうた(JAZZ系)
花と風のうた / 「Zwei!!」 スーパーアレンジバージョン / Copyright © Nihon Falcom Corporation
総評
iTeknic IK-BH007のサウンドはかなりバランス感覚が良く、それでいて個性的でサウンドデザイナーの欲望が感じられ、個人的にセンスを感じます。艶やかな光沢感のある華麗なサウンドを持っており、アコギ主体の曲が美しいだけでなく、リズム感は明瞭で量は多くないですが深い低域と合わせて、EDMみたいな楽曲を楽しく聴かせてくれます。おすすめです。
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