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【完全ワイヤレスイヤホン mifo O5 レビュー】やや膨らみやすい低域が好みを分けそうではあるが、清潔感と濃度感のバランスがよく、比較的万能に楽しめる。おすすめ

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MIFO O5

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ワイヤレス イヤホン MifoO5 左右分離型 Hi-Fiステレオ&AAC6.0搭載 IPX7防水 スポーツイヤホン 片耳/両耳モード 120航續時間 Siri起動 iOS/Android/window対応

 

 

【1】装着感/遮音性/通信品質「IEMを意識したハウジングデザイン。通信品質もなかなか高い」

おすすめ度*1

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ASIN

B07WNW8W18

スペック・評価
連続再生時間/最大再生時間

7h/100h

Bluetoothバージョン 5.0
対応ワイヤレスコーデック AAC/SBC
防水性能

IP67

音質傾向

潤い感がある、清潔、低域が膨らむ、シンシン、スコスコ、ブンブン、ボンボン、透明感がある、みずみずしい、ボーカルフォーカスが良い、甘味がある

 ハウジングデザインはユニバーサルIEMを意識したデザインになっています。

 

 対応コーデックはAAC/SBC。ONKYO GRANBEATHiby R6 Proで交互に繋ぎながら接続品質をみました。テストしたのは新宿駅周辺です。駅構内の改札付近などではほとんど途切れはありませんでしたが、新宿くらいの繁華街を歩いているとそれなりに途切れます。バスターミナル付近でもそこそこ途切れます。

 通信品質は価格帯全体では標準よりは上くらいだと思われます。少なくとも同時にテストしたSabbat X12 Ultraに比べて安定度が高い印象を受けました。

 

テスト環境

 今回のテストはHiby R6 ProとONKYO GRANBEAT、Cayin B6II/A01で行っています。

www.ear-phone-review.com

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【2】外観・インターフェース・付属品「充電ケーブルはMicro-Bです」

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル(Micro-B)、専用充電ケース、説明書です。

 

 なお私の環境ではこのイヤホンの音量はやや小さめに聞こえます。

 

 

Sabbat X12 UltraSabbat X12 Ultra

 

【3】音質「ほどよく厚みのある低域、適度な中域フォーカス、やや清潔だが光沢感も忘れない高域。かなりフラット感を意識したサウンドを意識している」

 音質的には各音域のバランスを大事にして設計されているようです。高域は中高域に煌めき感を少し強調するところがありますが、Noble FALCONに近いような清潔感もあり、たとえばシンバルは上の方でシルキーで爽やかな清涼感を感じますし、スネアやタムの表面が少しスコンと明るく出る感覚があります。ピアノもキンキン感を強調せずに透明な感じに楽しめるところがあり、明るいですが適度に沈み込みも感じられるので、浮つく感じはありません。刺さる感じはないので聴きやすいバランスです。

 中域ではまずボーカルフォーカスは良好です。一般的にギターサウンドとともにボーカルは前進的に聞こえてきます。そのボーカルは中域で少しだけ膨らむ自然な実体感を持っており、子音はそれほど強調されませんが、息に生々しい温度感がのるバランスになっています。上方向への伸びは自然な感じで、媚びる感じは強くないですが、温かみのある甘味を感じます。中高域から中域では音にみずみずしさが感じられるので、シンバルの飛沫、弦楽音、ギターエッジの上辺は充分に潤って聞こえます。私は潤い感のある音を好む傾向にあるので、こういう音にはとても満足できます。

 低域はドラムに適度な胴鳴り感を出すくらいにはボリューム感があります。ドラムはしたがって少し温かみのある膨張サウンドになりやすいですが、人によってはそのせいで、やや中域と低域の境目が曖昧な感じを受けるかも知れません。とくにフロアタムはポポンと優しく感じられるでしょう。リズムコントロールの上ではこの膨らむ感じが、スピードをわずかに遅く感じさせる可能性はありますが、一方で音場に浮き上がりの良い感じももたらしており、躍動感に貢献しているところもあります。 ベース音も少し膨らみやすく、ベースが強い曲では少しぼんやりした熱気が出やすいかも知れません。キックの重みはそれほど強くないように思え、少し明るめに聞こえる印象を受けます。低域弦楽も太く出る感じになるので、低域が若干唸って聞こえやすいところはあります。そのため、低域のディテールはやや抑えめに感じられるかも知れません。

 

 総合すると、比較的高さのある清潔な高域、鮮やかさと潤い感のある、ボーカルフォーカスのある中高域から中域、やや太めに全体を支える低域という安定的な三角形サウンドという全体像を感じます。

 個人的には清潔感のある高さとみずみずしい飛沫を兼ね備えたシンバルはなかなか好みで、ギターエッジの潤い感も好きなので、ロックなんか楽しめる印象を受けます。好みにもよりますが、あるいは、潤いのある楽器音と厚みのある低域はクラシック音楽で説得力を発揮する感覚があります。少なくとも私がいくつかオーケストラサウンドを聴いてみた感じ、充分な重厚感と迫力を感じました。EDMは床面がボワボワしていて、リズムの出し方がやや緩い気がしますので、たぶん向きません。

 

音質因子評価
音質因子 評価
鮮やかさ
(鮮やか/色味が薄い)
やや鮮やか。中高域で少し鮮やかさを強調し、音に潤い感がある。

鋭さ

(鋭い/鈍い)

やや鈍い。中高域で少し刻みを強調するところを感じるが、エッジに刺さるような鋭い感じはない。
明るさ
(明るい/暗い)
やや明るい。低域も明るく、中高域で少し明るさを出すので、自然光よりはもう少し照明が利いている昼白色から昼光色の間くらいの印象を受ける。
派手さ
(派手/地味)
やや派手。中高域で少し派手さを強調するバランス。
硬さ
(硬い/柔らかい)
やや柔らかい。全体的にエッジを強調しないソフトタッチ感があり、低域も膨らむ感じがあって柔らかめ。
尖り
(尖っている/丸みがある)
やや丸みがある。ほとんど尖る音がない。
穏やかさ
(穏やか/騒々しい)
普通。音の手がかりは少し多く、情報量的な多さはあるが、ほどよくマイルドに聴かせる感じがあるので、一定の落ち着きがある。
力強さ
(力強い/嫋やか)
やや力強い。ドラムボディはしっかりしており、鼓面のアタックも感じられ、力強い感じがあるが、膨らみも良いので抜けは優しい感じになる。
豊かさ
(豊か/貧弱)

やや豊か。情報量的にも音の広がりの充実感的にも一定の豊かさを感じる。

太さ
(太い/細い)
やや太い。中高域のディテール感などは細かめの印象も受けるが、低域方向で膨らむ感じがあるので、音の全体象はややボディが太めに感じる。
手触り
(ざらざら/滑らか)
滑らか。全体的に音の質感は滑らかに感じる。
粒感
(きめの細かい/粗い)
ややきめの細かい。高域の弦楽や金管、シンバルに粒立ち感を感じる。
清潔感
(澄んだ/濁った)
やや澄んでいる。高域は清潔。低域は濁っている。全体の清涼感はやや清潔に傾いて聞こえる。
潤い
(潤いのある/乾いた)
潤いのある。潤い感はよく出る。
重さ
(重い/軽い)
やや重い。低域は膨らみやすいので重心はなんとなく下に感じるが、重低音が重い感じではなく、その上のフロアタムや弦楽あたりで厚みを出す感じがある。

 

ボーカル因子評価
ボーカル因子 男声 女声
澄んでいるか
(澄んでいる/濁っている)
普通 やや澄んでいる

明るいか

(明るい/暗い)

普通 普通

伸びやかか

(伸びる、突き抜ける/天井感がある)

普通 普通

潤っているか

(しっとりしている/乾いている)

しっとりしている しっとりしている

太いか

(太い/細い)

普通 やや太い

濃いか

(濃い/薄い)

やや濃い やや濃い

子音が強調されるか

(目立つ/目立たない)

やや目立たない やや目立たない

 

空間因子評価
空間因子 評価
主に中域の密度
(ぎっしり/スカスカ)
ややぎっしり
主に高域の高さ
(抜けが良い/天井感がある)
やや抜けが良い
主に低域の深さ
(深掘り感がある/浮き上がりがよい)
やや浮き上がりがよい
主に低域と中域の横幅
(広い/狭い)

やや広い

主に中域の奥行き感
(奥まる/前屈み)
やや前屈み

 

美点
  1. 高域は清潔で風通しが良い
  2. 中域はほどよい厚みと潤い感が感じられる
  3. 低域は膨らみが良く、弦楽と相性が良い
  4. ボーカルフォーカスが良い
  5. マイルドで聴き疲れしない音質
欠点
  1. 透明感に欠けると感じられる可能性がある
  2. 篭もっていると感じられる可能性がある
  3. 低域のディテール感が抑えめ
  4. メリハリに欠けると判断される可能性がある

 

[高音]:高域はシャープネスは強調しない。しかしシンバルの空気感はそれなりの高さを出し、ギターサウンドも最も先の穂先で爽やかにくすぐるような清涼感がある。タムやスネアも上辺にはスコンスコンとした清潔感がある。ボーカルの子音はサ行含めて強調感は感じないが、少し上に伸びる感じはある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、菅野よう子「Power Of the Light」でテスト)

[中音]:中域から中高域では潤い感を感じることが出来る。弦楽やピアノ、ギターエッジに充分な潤い感が出て、シンバルもみずみずしい飛沫を上げる。女声ボーカルは少し媚びる感じがあるが、基本的には中域の真ん中で膨らんで、温かみのある、吐息に絡むような甘味を出す。

[低音]:100hz~40hzまでややボーッとした振動。30hzでかなり沈み、20hzでほぼ無音。低域は少し唸るような膨張感があり、ベースはブンブンして感じられやすく、低域弦楽も少し太めに聞こえる。ドラムの方はキックはやや明るめで、フロアタムも少し膨らみやすく、浮き上がりの良いような、音場を押し上げる感じのある表現に聞こえる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:立体感では低域が広く、高域に向かって細く清潔になるような比較的素直な三角形構造を感じる。ディテールも幅に合わせてより高まっていく感じがあり、自然とボーカルとその上くらいの中高域に焦点が合い、そこからまた清潔に抜けていく(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムスはまず、タムとスネアの最上辺は明るく清潔に聞こえ、パスパスという爽やかな感じで浮き上がるが、ボディは厚く出やすいので、鼓面が孤立して聞こえる感じはない。樽形に少し膨らむパッツンパッツンあるいはバッチンバッチンあたりに近く、重さの割に少し明るく感じる。ハイハットはチンチンのあたりはかなり濃く、上はシンシンしてシルキーに高さも出る(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともに少し豊満でセクシー系の甘味を感じる。息の抜けは清潔だが、少し濡れっぽい感じがある。そのため吐息に若干セクシー女優的な憂いのある甘味が感じられる。ボーカルフォーカスはよいので、一般に埋没感は感じないだろう。

 

【4】官能性「低域が膨らみ気味なのが好みを分けるだろうが、パワフルさはなかなかのもの」

沼倉愛美「Climber's High!」(vs Sabbat X12 Ultra)

Climber's High!

Climber's High!

【GRANBEATで鑑賞】この曲ではドラムがボスンボスンくらいの膨らみが強い感じが好みを分けそうで、ライブ感があると感じる人と、少し締まりが悪く、中域との境目も曖昧にしていてうるさいと感じる人に分かれる可能性があります。これをライブ感と評価できるならば、音場全体に重量感がありながらも、浮き上がりのよい躍動的なリズムが好ましく思えるでしょう。ボーカルは憂いを感じさせるやや懊悩した官能感があり、大人の女性の色香を振りまいて聞こえてきます。中域は潤い感もあってギターサウンドは艶やかに聴けるので、ボーカルのセクシーさをさらに引き立たせてくれる印象があります。最も上の空間は意外と清潔で、風通しが良いので、ボーカルは上には爽やかに抜けていきます。

 

 さて、この曲を、価格帯ではライバルになり得るSabbat X12 Ultraと聞き比べてみます。まずSabbat X12 Ultraのドラムはよりパンチが利いており、バチバチパチパチと火力が強いのにまず圧倒されます。ドラムサウンドの迫力は明らかにX12 Ultraのほうがパワフルで、問答無用でリズムを押し込んできて、世界観に惹き込んでくる魅力があります。このドラムに比べると、ややmifo O5の低域は柔らかくてまだ優しい感じがあります。しかし率直に言って音圧的にはX12 Ultraのドラムはうるさいので、ボーカルはO5のほうが前に出てきてしっかり聞こえてきます。が、セクシー女優的な誘惑の色があったO5に比べるとX12 Ultraのボーカルはより素直に太く深く、力強く切実に歌詞を聴かせてくる感じがあります。その意味でメッセージ性は一般にX12 Ultraの表現の方が高いと思われるかも知れません。

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 最終的には好みになりますから感想を述べると、個人的にはX12 Ultraの表現の方が好みです。ドラムサウンドの楽しさが断然違いますし、ボーカルもよりロックです。

 


Climber’s High!(初回限定盤)(DVD付)

 

Uru「Scenery」(vs Hiyoo A8-C5)

Scenery

Scenery

【Hiby R6 Proで鑑賞】音場に充分な潤い感があるので、こういう湿っぽい曲に充分な風味が感じられます。弦楽音やリズム音に全体的にみずみずしさがあり、音場はやや明るめに充分に波打って聞こえてきます。クライマックスで情感を盛り上げてくれるピアノも充分に透明感が維持されていて、しかも涙に濡れた色をしています。この曲を充分に説得的に表現してくれていると私は評価します。

 

 しかし、解像度はともかく、表現としての奥深さではHiyoo A8-C5のほうが個人的にはわずかに勝るように思われます。まず大きな違いとしては、重低音の深みと重さが異なり、A8-C5はより深いところにどっしりと音を落とし込んで聴かせるので、音場全体の深みが増して聞こえてきます。また好みはあるでしょうが、A8-C5の高域は閉じており、O5ほど開放的でないので、中域に音が充満してより濃くコクのある感じがあり、みずみずしい音がより重く心に落ち込んでくる説得力があります。重厚感で明らかに勝り、よりボーカルに重みが感じられ、説得的に思えます。

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願い (期間生産限定アニメ盤) (Blu-ray Disc付) (特典なし)

 

Rasmus Faber「ハレ晴れユカイ(Jazz Ver.)」

ハレ晴レユカイ(「涼宮ハルヒの憂鬱」より)

ハレ晴レユカイ(「涼宮ハルヒの憂鬱」より)

【Cayin N6II/A01で鑑賞】JAZZを少し明るめに、しかし低域も少し厚みのある感じで聴きたいなら悪くない選択肢です。ドラムやハイハットに潤いと清潔感があるので、ジュワッとしたみずみずしさを出してくれつつ、上では清潔に抜けて爽快な感じがあります。ピアノも同様にツヤッとした音を慣らしつつ、それを滞留させすぎない透明感があってくどさがなく、聴き心地が良いです。音場全てを支える低域弦楽はほどよく厚みがあって、適度に沈殿するような濁り具合がなかなかにムーディーで音楽に深みを出してくれます。

 


プラチナ・ジャズ~アニメ・スタンダード vol.1~

 

【5】総評「JAZZやクラシックをはじめ、そこそこ万能に聴かせてくれます。使い勝手も良いです」

 厚みを出す感じの低域が好きなら、このイヤホンの音はかなり楽しめるはずです。高域は清潔、中域はみずみずしく、ボーカルフォーカスもよく、ほとんど死角を感じません。低域音だけがやや選り好みされそうな膨張感を持っていますが、アコースティックな曲であれば比較的万能に楽しませてくれそうな対応力の高さを感じます。

 スペックや通信品質、ビルドクオリティ的にも高い品質を感じ、全体の完成度は高く思えます。

 

まとめ
  • 清潔な高域、みずみずしい中域
  • スペックも良く、通信品質もかなり安定している
  • 低域は膨らみやすく、好みを分けそう

 

MIFO O5

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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