- 免責事項
- こんな人におすすめ
- Baseus SiMU S1 Proの概要
- パッケージ
- ビルドクオリティ
- 装着サンプル
- 接続品質
- インターフェース/操作方法
- アクティブノイズキャンセリング性能
- 音質
- 総評
- 【関連記事】
免責事項
- このレビューはBaseusから誠実な品質レビューを読者に伝えるために提供されたサンプルに基づいて書かれています。
- これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
- 当サイトのプライバシーポリシーをご確認ください。
こんな人におすすめ
- 重低域重視
- EDMが好き
- ダイナミックなサウンドが好き
- ドンシャリ系のサウンドが好き
- イヤホンの見た目にこだわる
Baseus SiMU S1 Proの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「Baseus SiMU S1 Pro」です。
Baseus SiMU S1 Proの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 連続/最大再生時間:7h/28h
- 防水性能:IPX5
- 対応コーデック:AAC/SBC
- 技適番号:214-113646
- 価格帯:5000円~10000円
audio-sound @ hatenaはこの機種を「audio-sound @ hatena Highly Recommended」として、大多数の人にとって満足度が高いオーディオ製品であると推奨します。
パッケージ
Baseus SiMU S1 Proのパッケージは価格を考えると十分に上質です。紙を中心としたパッケージで環境への配慮が見られ、処分もしやすい点は良いです。
説明書やクイックスタートガイドなども揃っており、日本語に対応しています。直感的に製品を使うことができるでしょう。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- Baseus SiMU S1 Pro本体
- 専用充電ケース
- USB Type-Cケーブル
- イヤーピース(3サイズ)
- マニュアル
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは価格を考えると、かなり上質であり、Baseusがデザインセンスと製造能力に優れていることがわかります。
見た目だけで言えば、1万円クラスの多くを凌駕し、2万円クラスに迫ります。
装着サンプル
耳が小さい人でも問題なく装着できそうです。収まりもよいでしょう。
接続品質
aptXでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では標準的か少し物足りない接続品質です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は悪くなく、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっていますが、距離があると時々途切れます。遮蔽物を挟むと完全に通信が遮断されました。接続品質面では少し安定性に欠ける印象を受けます。
とくにFiiO製プレーヤーやトランスミッターで接続相性が悪いところがあり、音飛びがひどくなったりノイズが多く入る傾向が見られますが、これはメーカーに問い合わせたところ、仕様に近いようです。メーカーによれば、SiMU S1 Proはプレーヤー向きには調整しておらず、スマホでの利用を想定しているようです。
たしかにSamsung Galaxy A30に接続した場合はほとんど遅延は発生しませんし、接続品質も実用上あまり問題を感じませんが、それでも通信品質の安定性は最近のモデルにしてはやや物足りない印象を受けます。
ホワイトノイズはわずかにあるかもしれませんが、おそらくほとんどの人が気になりません。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | 充電ケースの蓋を開ける |
電源OFF | 充電ケースにイヤホンを収納し蓋を閉じる |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
リセット方法 | ①イヤホンをケースに収納 ②両方のイヤホンをケースに収め、ケースのリセットボタンを10秒長押し |
曲再生/停止 | 多機能ボタンを2回タップ |
曲送り | 右耳側の多機能ボタンを3回タップ |
曲戻し | 左耳側の多機能ボタンを3回タップ |
通話応答 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話終了 | 多機能ボタンを2回タップ |
通話拒否 | 多機能ボタンを2秒長押し |
ノーマル/ANC/ヒアスルーモード切替 | 多機能ボタンを2秒長押し |
アクティブノイズキャンセリング性能
詳細は有料記事に譲りますが、Baseus SiMU S1 ProのANC性能は総合的には価格帯で優れているというわけではなく、むしろおとなしめの効果です。しかし、聴感上の影響が大きい中域から中高域の遮断率が大きいため、体感的な効果は比較的大きく感じられるはずです。
つまり、Baseus SiMU S1 ProのANCはBaseusらしい実用本位の性能を持っており、実際上の体感的な効果は価格帯ではなかなか優秀です。
音質
Baseus SiMU S1 Proはニュートラルサウンドの中域を凹ませたV字型ドンシャリサウンドを持っています。そのため中域で奥行き感が強調され、立体的に聞こえますが、質感の点で不自然に聞こえやすい傾向があります。とくにボーカル音像にこだわる場合は、中心部が暗いのにアグレッシブでシャウト感が出やすく、聞き取りづらく情緒不安定な印象を受けるでしょう。
サウンドクオリティ面では、通信品質の安定性やオーディオスペックの詳細を考えると、同価格の人気ブランドSoundPEATSクラスには少し劣りますが、ほとんど同等です。
以下のレビューはFiiO M15にSBC接続でつないでテストしています。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:B+
- 個人的な好み:B
Baseus SiMU S1 Pro は音質面では価格の標準を満たしていますが、とくに魅力的な点が多い機種ではありません。価格帯ではノーマルプレーヤーであり、音質面に付加価値がある製品ではないようです。
バランスの良いドンシャリというべきサウンドは、とくに低域と中高域に味わいがあり、EDMの立体的なサウンドやロックを楽しく聞かせる可能性があります。低域ジャンキーも十分満足させる余地があるでしょう。中域以外では音像の一貫性にもよく配慮されています。
しかし、それだけです。悪くはないが、この価格帯でこれ以上に優れた音質の機種は多いため、積極的におすすめすべきポイントもありません。せいぜい中の中といったところです。
音質的な特徴
美点
- 比較的バランスが良い
- 深みのある低域
- 比較的聞き疲れしにくい
- 奥行きのある立体的なサウンド
- ダイナミズムに優れる
- 比較的一貫性のある高域
欠点
- 中域が遠い
- ボーカルが少し暗い
- 厚みのない、薄っぺらいサウンド
- デジタル的
総評
Baseus SiMU S1 ProはANC性能やビルドクオリティなどを考えると、総合的にはこの価格帯で手に入るイヤホンの中では良質な部類に入ります。しかし、サウンド面では標準クラスで、さらに通信相性がある点を考えると、多くの人におすすめするのは少し困難でしょう。普段音楽を聴くのにスマホを使っており、ドンシャリサウンドが好きで、EDMやロックをとくに好んで聴いている人には、価格帯で悪くない選択肢だと思います。
つまり総合的には、ガジェットとしては優秀ですが、オーディオマニアにはそれほどおすすめできないという評価になります。
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