- このレビューは「私的な購入品」または「対価を払ってレンタルした商品」に基づいて書かれています。
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こんな人におすすめ
- 濃厚感のある音が好き
- ブーミーな音が好き
- 甘くふっくらしたサウンドが好き
- 籠もった音が好き
- コスパ重視
- KZファン
KZ ZEXの概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「KZ ZEX」です。
KZ ZEXの完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 周波数特性:20Hz~40kHz
- インピーダンス:25Ω
- 感度:103dB
- ケーブルコネクタ:0.75mm 2pin
- 価格帯:1000円~3000円
パッケージ
パッケージはシンプルです。価格が価格なので、標準的な水準と言えます。エコで環境に優しいと肯定的に評価することも可能です。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- イヤホン本体
- イヤーピース
ビルドクオリティ
外観のビルドクオリティは価格帯の水準以上です。かなり良く出来ていますね。
装着サンプル
重量感がありますが、装着感はかなり良好です。
音質
KZ ZEXは緩いW字型と言うか、V字型の変形したサウンドシグネチャーを持っています。ウォームで充実感が高いサウンドを持っており、ダイナミクスにも優れているため、わりと楽しく聞こえますが、太く分厚く濃厚に聞こえやすい傾向があるので、中域に圧迫感がありますね。また中域の音像は基本的に扁平で、展開力に欠けます。独特の奥行きとダイナミズムがあるのは楽しいかもしれません。
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:A
- おすすめ度:B-
- 個人的な好み:C+
KZ ZEXはひどいサウンドバランスの音を優秀なドライバーで聴かせてくる奇妙なイヤホンです。つまり、そこにあるのはいつものKZです。
どんなに優れたドライバーを低価格で提供できようと、チューニングが悪ければすべてが台無しというイヤホンの典型例ですね。
音質的な特徴
美点
- ウォームで聴き心地が良い
- 優れたダイナミズム
- 奥行き感のあるサウンド
- ノスタルジック
- 濃厚感がある
- 解像度に優れる
欠点
- 彩度に欠ける
- 爽快感に欠ける
- 高域の拡張性に欠ける
- 構築感に欠ける
- ブーミーな低域
- 扁平なボーカル表現
- 音像一貫性に欠ける
総評
KZ ZEXの技術的パフォーマンスは素晴らしく、わずか3000円以下で買えるイヤホンでありながら、ハイエンドに匹敵するサウンドを提供します。しかし、チューニングがいつものKZの趣味を追求した、万人受けしない調整になっており、基本的に非常にニッチで一部のリスナーしかこれに満足することがないでしょう。スコアは技術的パフォーマンスの加点が大きいのでよく見えますが、おすすめ度は平凡以下です。つまり、素晴らしい素材で奇妙なサウンドを作るのが好きな、いつものKZがそこにあります。
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