- このレビューは誠実な品質レビューを読者に伝えるためにM-SOUNDSから提供されたサンプルに基づいて書かれています。
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こんな人におすすめ
- ゆったりしたサウンドが好き
- 響きが豊かで充実感のあるサウンドが好き
- 落ち着いて上品な音が好き
- 優美でのびやかな音が好き
- 音場重視
M-SOUNDS MS-TW3の概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「M-SOUNDS MS-TW3」です。
M-SOUNDS MS-TW3の完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 連続/最大再生時間:10h/60h
- 防水性能:IPX7
- 対応コーデック:aptX/AAC/SBC
- 技適番号:204-920247
- 価格帯:10000円~20000円
パッケージ
MS-TW3のパッケージは価格の標準を満たしています。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- Ms-TW3本体
- 専用充電ケース
- Micro USBケーブル
- イヤーピース
- マニュアル
ビルドクオリティ
ビルドクオリティは価格を考えると、標準以上の品質です。
ただし、充電口がMicro-USBタイプだということに注意が必要です。
装着サンプル
装着感は良好です。小さな耳でも多分問題ないと思います。
接続品質
AACでCayin N6II/E02と接続してテストしました。価格帯では優秀な接続品質です。
人混みに行ってないのでわかりませんが、家庭内では安定しています。距離耐性は優秀で、5mくらい離れてもシームレスでそのままつながっています。遮蔽物を挟むと音が途切れ、一貫して聴くのは困難です。
ホワイトノイズは少し目立ちます。
インターフェース/操作方法
操作インターフェースはタッチ式です。
電源ON | 充電ケースの蓋を開け、イヤホンを取り出す |
電源OFF | 充電ケースにイヤホンを収納する |
ペアリング | イヤホンを電源ONにしたあと、接続先がない場合は自動でペアリングモード |
曲再生 | 多機能ボタンを1回タップ |
再生停止 | 多機能ボタンを2回タップ |
曲送り | 右耳側の多機能ボタン を1.5秒長押し |
曲戻し | 左耳側の多機能ボタンを1.5秒長押し |
音量を上げる | 右耳側の多機能ボタンを1回タップ |
音量を下げる | 左耳側の多機能ボタンを1回タップ |
通話応答 | 多機能ボタンを1回タップ |
通話終了 | 多機能ボタンを1.5秒長押し |
音声アシスタントの起動 | 多機能ボタンを3回タップ |
音質
M-SOUNDS MS-TW3はウォームニュートラル系のV字型サウンドを持っています。中域にゆったりとした厚みと奥行きのある表現と、高域の高い鮮明感で中域を引き立たせる上質なリスニングイヤホンです。
以下のレビューはFiiO M15にaptXでつないで、標準イヤーチップ Lサイズでテストしています。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:B
- おすすめ度:B
- 個人的な好み:A
さて、M-SOUNDS MS-TW3は2019/9/18発売の製品であり、この記事を書いている時点で2年以上前の製品です。2019年はちょうど前年末にNUARL NT01AXやSENNHEISER Momentum True Wirelessが出たこともあり、完全ワイヤレスイヤホンの高音質化が意識され始めた年でした。この年、伝説的なSONY WF-1000XM3とApple AirPods Proが登場し、完全ワイヤレスイヤホンの大衆化が決定的となります。この流れの中で登場したMS-TW3も上品な音作りに当時は驚かされたものでした。
しかし、現在に視点を戻して比較すると、MS-TW3より安いQCY T17やT13のほうがはるかに音質的に優れており、聴き比べるとサウンドクオリティの差は想像以上に大きく、隔世の感があります。とくにチタンドライバーを搭載したT17のほうは解像度や歪率の低さといったオーディオスペックで1万円クラス以上のほとんどの有線イヤホンを凌駕しており、完全ワイヤレスイヤホンの進歩が恐るべき速さであったことが実感できます。
そういうわけで、このレビュー記事執筆時点でMS-TW3をおすすめすることはできません。今の時点から見ると、少しローファイなサウンドを楽しみたい人には悪くないかもしれませんが、2021年時点ではこれより優れた音質のイヤホンが3000円以下で手に入るようになったため、基本的に懐古趣味以外を満足させることはないでしょう。
この記事もどちらかといえば懐古趣味的なものです。というわけで、ANCを搭載し、音質も機能もデザインも進化しているM-SOUNDSの最新作MS-TW33をお忘れなく!
音質的な特徴
美点
- ダイナミズムに優れる
- 奥行き感のある中域
- のびやかなサウンド
- 繊細
- 爽やか
- 鮮明感に優れる
- ウォームで聴き心地が良い
- パンチの強いサウンド
- 充実感が高い
- 包まれ感がある
- 響きが豊か
- 優美で上品
欠点
- エッジ感に欠ける
- 構築感に欠ける
- 輪郭がぼんやりしやすい
- 芯の強さに欠ける、なよなよした音
- ホワイトノイズが多い
- わずかに金属質
- あまり正確でない質感
- 暗い中域
- 解像度が低い
総評
M-SOUNDS MS-TW3はM-SOUNDS製品の中でも私のお気に入りのリスニングイヤホンでした。ただ、久しぶりにその音を聴いてみると2022年時点ではオーディオスペック的にかなり厳しいですね。いつか新しい構成でサウンドバランスを継承した後継機種が出ることを楽しみにしています。
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