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こんな人におすすめ
- 充実感の高いサウンドが好き
- 濃密な音が好き
- 高域に敏感
- ウォームサウンドが好き
- 暗く落ち着いたサウンドが好き
TRN TA2の概要
「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「TRN TA2」です。
TRN TA2の完全なレビューはこちらにあります。
基本スペック
- 周波数特性:7Hz~40kHz
- インピーダンス:16Ω
- 感度:118dB
- ケーブルコネクタ:0.75mm 2pin
- 価格帯:5000円~10000円
パッケージ
パッケージは価格の標準より少し良好です。多めのイヤーピースと6.35mmへの変換アダプタ、そして金属製のケースが付属しています。
パッケージ内容
付属品に不足はありません。
- イヤホン本体
- イヤーピース(3種類)
- 3.5mm→6.35mm変換アダプタ
- キャリイングケース
ビルドクオリティ
外観のビルドクオリティは価格帯の水準以上です。
装着サンプル
装着感はかなり良好です。
音質
今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。
TRN TA2は中域にフォーカスされるナローV字タイプのサウンドを持っています。音像は前方にやや凝縮されて聞こえやすく、音楽の全体像はわかりやすいですが、窮屈に聞こえやすいところがあります。中域の密度感が高く濃密で、ボーカル音像などが大きく聞こえ、わりと高い充実感があるうえ、解像度も高いので聴き応えは意外とありますが、ダイナミズムに欠け、音場が扁平になりがちなのをどう考えるかですね。
音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。
音質総評
- 原音忠実度:A-
- おすすめ度:C+
- 個人的な好み:B
この機種の評価は難しいですね。この機種より安いTRN MT1(okcsc ED10)とすぐ上の価格のTRN VX Proの両方が比較的優れているため、全体的に中途半端で、解像度以外にほとんどポジティブな要素を見つけづらいTRN TA2はそれらの影に隠れやすく、非主流派に位置づけられます。
多くの場合これを買うよりMT1を買うほうがよく、MT1から買い足す場合、VX Proのほうがサウンドバランスでも使い分けの点でも優れています。つまり、TRN製品を完璧にコレクションしたいという人以外は素通りするのが良いでしょう。
音質的な特徴
美点
- 解像度が高い
- 原音忠実度が比較的高い
- ウォームサウンド
- 充実感が高い
- 奥行き感のある音場
- 甘くノスタルジックなサウンド
- 濃密
- 上品
欠点
- マイクロディテールに欠ける
- 低域の深みに欠ける
- 全体的にぼんやりしている
- 扁平な音像
- 分離感が悪い
- 高域の拡張性不足
総評
TRN TA2は濃密なサウンドを持つリスニングイヤホンです。まったりと音楽を楽しむのには悪くないですが、多くの人には癖が強すぎ、解像度が高いのにディテール再現度では劣り、全体的にぼんやりしているのがいまいちに思われるでしょう。同じ価格帯により優れたイヤホンが多いだけでなく、TRNに限っても、より安い価格で手に入るMT1や少し我慢すれば買えるVX Proなど定評ある優秀な選択肢が近くにいるので、なおさら後回しになりがちな製品です。
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