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【カナル型イヤホン Klipsch Image X11i Rev.1.2 レビュー】鮮やかでのびやか、きれいな高域が美しい

Klipsch Xシリーズ Image X11i Rev.1.2 KLIMXJI112

 

おすすめ度*1

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 バランスドアーマチュア式ドライバーを採用し、非常にコンパクトで軽量なイヤホン。耳にしっかり挿入されるので遮音性はそこそこ高く、音漏れはほとんどない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は携行ポーチとイヤーピースの替え、飛行機用の二股プラグ変換アダプタ、標準プラグ変換アダプタ。ケーブルのタッチノイズは小さめだが、全体として華奢な作りなのでやや耐久性に不安を覚えるところがある。断線などには注意。

 

【2】音質

 バランスドアーマチュアらしい高域ののびやかさと透明感、鮮やかさが特徴。全体的に尖りがちではあるが立ち上がりの良い音が鮮明度の強い音楽を奏でる。

 

[高音]:のびやかで鮮やかな音。突き抜け感もよく、高域に行くほどきれいに伸びていき、どんどん上昇していく。ただシャリシャリしやすく、刺さりやすいところもある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:広がりと奥行き感を感じる。ギターがかなり味付け強めな鮮やかさ。つま弾き音がかなり金属的に出るのは好みを分けそうだが、色彩感は強い。それに比べるとピアノはおとなしめだが彩り感はそこそこあって鮮やか。弦楽は伸びやかで官能的。

[低音]:100hz~70hzまで素直にきれいに減衰している。60hzでやや荒れ、50hzも荒れの残留感があるが、40hz以降またきれいに沈み、20hz以下でも存在感がある音。全体として中高域に比べるとおとなしめに感じるが、存在感は失われていない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:それなりに奥行きと広がりを感じるがやや平面的(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:立ち上がり良好。シンバルなどはかなりシャリシャリ出て疾走感を演出するが軽く感じるかも知れない。ドラムはよく撥ね、元気で明るい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:高域の表現に妙味あり。全体として女性ボーカルの落ち着いたのびやかな曲に強い。

 

【3】官能性

 やなぎなぎ「音のない夢」のような落ち着いた曲調にボーカルが伸びやかに高まっていく曲は得意に思う。サビ前に穏やかに聞かせ、サビでは鮮やかさを増しながら高域にいくほど伸びて突き抜けながら消失する。全体として鮮明度が高く、濃密さのある雰囲気。

 中孝介「君ノカケラ」のサビで見せる技巧的なボーカル表現の処理も秀逸。鮮やかさも強く、全体としてキラキラとした雰囲気になっており、弦楽の伸びがとくにきれいで印象的。パーカッションがシャリシャリしてしまっているのは好みを分けそうだが、全体としてレベルの高さを感じる。

 南壽あさ子「どんぐりと花の空」はボーカルの優しさと鮮やかさが同居した尖りすぎない伸びやかであたたかな声色の表現が素晴らしい。並のイヤホンではかすれたり消えたりしてしまう細かなつなぎも丁寧に表現され、面目躍如といった感じの繊細で綺麗な表現だ。ピアノと弦楽の聞こえも鮮明さが強く、全体として優雅。

 分島花音「RIGHT LIGHT RISE」はシンバルがそれほど目立たないせいか、シャリ感があまり出ず、このイヤホンの性能の良いところがうまく出て、曲と非常にマッチしている。躍動的なドラム、のびやかで元気なボーカル、金管の抜ける高らかな音、全体として明るく生命的で充実度がある。

 鈴木このみ「DAYS of DASH」はボーカルの力強さとのびやかさのある音、とくにサビでは高く突き抜けるところがきれいに表現されてスカッと気持ちよい。ギター音やキーボード音も楽しく明るい空間を演出する。キラキラした鮮やかな曲調はこの曲の本来的な味付けをうまく引き出しており、じつにうまい。

 

【4】総評

 高域表現にとくに見るべきものがあるが、一方でシャリ感が強いこともあり、やや尖った刺さりやすい軽い曲調に感じやすいところもある。この点明確に好き嫌いが分かれそうなところで、クラブミュージックは曲によってシャリ感が強い味付けに感じる。比較的落ち着いたバラード調の曲に合いそうに思う。あるいは管弦楽の曲も味わいがある。

 音量によって聞こえる味わいが少し変わりやすいところもあり、適正音量くらいだと迫力と密度があり満足度は高いが、音量を小さくしていくと密度が落ち、音量を上げるとシャリシャリ感が強くなって臭みが増す傾向にある。この点少しピーキーな性能を感じさせる。

 表現力の高いところはあるが、臭みも強いところがあり、万人向けとは言いがたい。

 

Klipsch Xシリーズ Image X11i Rev.1.2 KLIMXJI112

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。