オーディオ技術の陳腐化というのは思ったよりも早いかもしれません。グラフェン振動板や平面駆動型、静電型のときもそうでしたが、新素材ははじめはハイエンドイヤホンで登場してもどんどん安い価格帯の機種に投入されてくるようです。
これまでベリリウムコーティングの振動板は5000円以下の安い機種でも採用されているものがありますが、ピュアベリリウム振動板は10万円クラスの機種以外での採用例は稀でした。
NICEHCKは今回、ピュアベリリウム振動板を搭載したフラッグシップモデル「NICEHCK lofty」をリリースしました。
HiFiGOやAliexpressで販売開始されています。
NiceHCK Loftyのスペック
- ドライバー:10.1mmピュアベリリウム振動板
- 感度:108dB/mW
- インピーダンス:16Ω
- 周波数特性:20-26kHz
- プラグ:2.5mm/3.5mm/4.4mmから注文時に選択可能
- コネクタ:0.78mm 2pin
ニュートラル系サウンド
下の公式周波数特性が正しいならば、わりとニュートラル系のサウンドのようで、面白そうです。
NICEHCK loftyの評価期待値
上の周波数特性に基づき、当ブログの評価基準で分析した評価期待値です。同じピュアベリリウム振動板採用で話題になったKBEAR Believeよりはバランスが良い、オーディオマニア向きのサウンドのようですね。中域重視のサウンドのようです。
- 低域の原音忠実度:S+
- 中域の原音忠実度:S-
- 高域の原音忠実度:B-
- 低域の存在感:B+
- 中域の存在感:B
- 高域の存在感:C
- 全体の原音忠実度:A
まとめ
NiceHCKの新作はなかなか良さそうな印象を受けます。少なくとも公式発表の周波数特性に基づけば、ピュアベリリウム振動板でバランスの良いサウンドを聞ける可能性が高いですね。サウンド的にはfinal A8000のライバルと言うよりはDUNU LUNAのライバルになりそうかな。
しかし、この価格帯のニュートラル系IEMではQOA Adonisという鉄板機種がいることもお忘れなく。
NiceHck Lofty Flagship Pure Beryllium Diaphragm Dynamic In-Ear Earphone
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