- TaoTronicsについて
- 1万円以下では高品質なアクティブノイズキャンセリング性能
- シンプルだがしっかりしたパッケージ
- ビルドクオリティは悪くないが、操作性に癖あり
- 音質
- TaoTronics SoundLiberty 94の技術仕様
- まとめ
- 【関連記事】
TaoTronicsについて
TaoTronicsはSUNVALLEYグループのオーディオブランドです。主にECサイトを中心にワイヤレスオーディオの分野でコスパの高い製品を作ってきました。その製品は最近はe☆イヤホンなどでも店頭販売されるようになっています。
廉価な完全ワイヤレスイヤホンでは定番のブランドとして知られ、SoundPEATS・ANKER・AUKEY・Mpowなどとともに高い人気を誇っています。
そのTaoTronicsのアクティブノイズキャンセリング(ANC)搭載完全ワイヤレスイヤホンとして発売されたのがTaoTronics SoundLiberty 94です。なお、TaoTronicsはつい先日TaoTronics PURECOREというANC搭載完全ワイヤレスイヤホンを販売しています。
1万円以下では高品質なアクティブノイズキャンセリング性能
技適情報によると、通信チップはairohaのAB1552Aを使用しているようです。そして、どうも外観を確認すると、おそらくTaoTronics SoundLiberty 94はdyplay ANC Shield Proと基本的には共通のモデルをベースにした製品だと思われます。音質は異なっています。
アクティブノイズキャンセリング性能は1万円以下という価格を考えると、わりと優秀に思えます。私の測定では20hz~20khzの可聴域における平均遮音性能は16.77dB程度あり、聴感上も空調はまず聞こえなくなり、サーキュレーターもかなり静かになります。場合によって2万円以上する高級機種より効きが良いと感じる可能性があります。
シンプルだがしっかりしたパッケージ
TaoTronicsは共通のオレンジとホワイトを基調としたパッケージを採用しており、ほとんどの製品でパッケージクオリティは変わりません。説明書や付属品はしっかり含まれており、本体はウレタンフォームで保護されています。開梱体験自体はシンプルですし、パッケージ自体が豪華というわけではありませんが、粗末な感じは全くありません。
ビルドクオリティは悪くないが、操作性に癖あり
ケースやイヤホン本体はマットな黒一色でデザインされており、落ち着いた雰囲気があります。高級感のあるデザインというわけではありませんが、エレガントで品があるように思えます。
タッチ操作の精度は少しイマイチかな
私の個体のみかもしれませんが、ANCとアンビエント(ヒアスルー)の切り替えなどの反応が時々よくありません。とくにアンビエントはスムーズに切り替えできた方がいいと考える人が多いと思うので、もうちょっと操作性に改善の余地がありそうです。
装着サンプル
音質
TaoTronics SoundLiberty 94のサウンドは低域の黒味がやや目立つ、静けさのある引き締まった音に聞こえます。中域は奥行きがあって、少し遠く前方定位的に音楽が聞こえます。今回はANCをONにし、Shanling M6と接続して音楽を聴いてみました。
引き締まった少し静かな雰囲気を味わいたくて、ミカヅキBIGWAVE「Aquarium Night (feat. somunia)」を聴いてみます。
TaoTronics SoundLiberty 94の高域はうまくピーク感を抑えつつ、粒立ちを少し強調します。それでもANC OFF時は少し音がピキピキするような硬さを感じますが、ANC ON時にはフラットに近くなるせいか、高域のシャープさは少し落ち着きます。重みを重視している低域は、この曲の重量感のある黒いデジタルドラムをしっかり聞かせてくれるので、床面はドシッとしていて、とても力強いサウンドになっています。ボーカルは少し暗いところにいて、儚さのあるsomuniaさんのボイシングを静かに聞かせます。ANCをONにするとボーカルニュアンスも少し良くなり、生き生きして聞こえる傾向があります。よりすっきりして聞きたい場合はANC OFFがよさそうです。
こういう傾向の音はウーファーの利いたスピーカーのような重厚感のあるサウンドで個人的にはわりと好みです。潤い感はあまりなくドライな質感に聞こえますが、全体的に大人びていてカッコよく聞こえます。
Somuniaさんの曲聞くなら、個人的には、わりとこのイヤホン好きかもしれない。「Connected World」とか。
TaoTronics SoundLiberty 94の技術仕様
- Bluetooth バージョン:Bluetooth 5.1
- Bluetoothチップ:Airoha AB1522A
- Bluetooth コーデック:AAC、SBC
- アクティブノイズキャンセリング:ハイブリッド型ANC
- 再生時間:単体最大8時間(ANCモードで約5時間)、合計最大32時間(ANCモードで約20時間)
- 充電時間:約2時間
- 充電ポート:Type-C
- 通信距離:約10m
- 防水等級:IPX4防水防汗(イヤホンのみ)
- ボタン仕様:タッチセンサー式
- イヤホンタイプ:カナル型
- 対応機種:iOS/Android/WindowsなどBluetooth機能搭載のデバイス
- その他:外音取り込み機能、自動ペアリング機能、タッチコントロール、片耳モード対応
まとめ
TaoTronics SoundLiberty 94は価格帯では優れたアクティブノイズキャンセリング性能を持ち、スペック的にも優れているように思えます。通信品質も安定しており、1万円以下ではわりとお買い得な機種に思えます。ANC搭載の完全ワイヤレスイヤホンの入門機としてはかなりおすすめできそうです。音質も個人的には好みで、少しシックな落ち着きのある、全体的に引き締まったサウンドです。
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