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【ハイレゾ対応イヤホン DENON AH-C820 レビュー】量感のある密度高めかつキレの良いサウンドが魅力的。弾ける低域がスパイシー

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DENON カナル型イヤホン ハイレゾ音源対応/デュアルドライバー ブラック AH-C820-BK

 

おすすめ度*1

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 ハウジングの形状がシュア掛け用の独特のもので、人によっては好みでない人もいるかも知れない。いまいち密着度が足りなかったのか、遮音性はそれほど高くないが、音漏れはやや少なめ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはほぼない。

 

【2】音質

 一聴してわかるのはその量感と密度。とくに低域はかなり厚みと太さがあり、キレもあって、ドラムなどは表面張力がシビアに感じられるほどパチパチ。ハイハットも精彩豊かで、パーカッションは全体として火花が飛んでくるかのようにキレキレ。高域はややシャリシャリしやすいものの、のびやかさは十分で低域重視なものの、中高域も遜色を感じない。細かな音はよく聞くとしっかり出ているのだが、低域がやや勝ちすぎ、繊細さという表現からはやや遠いが、熱量に満ちている表現はなかなかに中毒的。

 

[高音]:高域はややシャリシャリするところもあるが、軽くはない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域はほどよい広さも感じさせる。ドラムやベースといった低域におされがちで背景に引っ込んでしまう場面も若干ある。

[低音]:しっかりした厚みのある振動。60hz付近がやや高く、50hz以降は少し沈む。ドラムは粘りもあって、どちらかというと深さよりは床面を意識しやすい(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:全体的に音が充満し、密度が高い。空間的にはかなり床面を意識させられるところがあり、中高域は奥まってしまうところがある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは張力強めで火花を散らすかのようにパチパチ、エネルギッシュ。ハイハットも鮮明で、疾走感もほどよく出る(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:サ行がやや刺さりやすいところはあるが、ほどよくのびやかで抜けも良い。

 

【3】官能性

 SPYAIR「Nonfiction」は圧倒的量感でクラクラするほど。ドラムが激しく雄々しく、熱気に満ちていて音場全体を支配する。ガチャガチャしやすい曲だが、さすがの解像度と言うべきかぼやけたり潰れたりせずに圧倒的低音の向こうでしっかり鳴っているのが聞こえる。細かでやや入れ違いになりやすい音を低音中心にまとめあげている印象だ。キレも良く、バシバシとした心地よい空間振動もあり、圧倒的。

 歌組雪月花「回レ!雪月花」は色彩感もほどよく出ていて密度もある。低域がやや勝ちすぎていて、キラキラ感はなく、空間をねじ曲げていくような演出音もやや背景に隠れがちで、中毒性は若干薄い気がするが、リズム感と量感はたっぷりで奥行き感もある。

 いきものがかり「気まぐれロマンティック」は弦楽が強く、やや情緒的な味わい。肉厚で力強いボーカルはうまく、元気いっぱい。ただし展開性という面では弦楽が太くかつ伸びやかで優美すぎる嫌いがあり、これだけ聞くとかなり美しいわけだが、問題は全体的な曲の展開を考えると、サビではもっと弾けてポップな感じが味わいたい。そのためやや安定的で単調に感じられる気がする。

 鹿乃「ディアブレイブ」は立ち上がりの良さとのびやかさがあって、表情豊かな弦楽がやや強い。ピアノは若干控えめなためキラキラ感はやや薄いか。ボーカルは息遣いとのびやかさに旨味があり、よく魅力が伝わっている印象だ。

 

【4】総評

 圧倒的量感と密度に魅力がある。キレもよく熱量が伝わってくる力強いサウンド表現が魅力だが、キーボード、とくにピアノの精彩が乏しい印象で、しっとりした感じやキラキラ感はうまく出づらいような印象だ。全体的にロック・ダンス向きな低域直情径行のイヤホンで、パワフルでエネルギッシュがウリだ。そしてこと元気の良さに限れば、価格帯最高クラスの表現力がある。ただしそのパワフルな低域は深さよりは表面張力が強い音なので、どちらかといえば声が大きい部類に入る低域で、深掘りされる地熱感とは別物なので、低域好みでも深煎りなビターな味わいが好きな人には合わないかもしれない。

 

 

【5】このイヤホン向きの曲

 全体的に密度と量感があり、ボーカルを包み込んで濃厚にしている。ドラムが活き活きしていて、元気。最初のサビ後の盛り上がりをこのイヤホンで聞くと中毒的なほどにエネルギッシュで一気に全てが色づき走り出す圧倒的な展開を感じる。ここは必聴。サ行やや刺さりやすい。(nano.RIPE「てのひらのマリー」)

 

 のびやかでみずみずしい弦楽。はずみのよいドラム。自由に踊るような高低のシームレスさがあるボーカル。全体として充実している。

 

 量感たっぷり。低域パーカッションも躍動的。やや密度の高い曲だが、個々の音に滑らかさと抜けの良さがあるのでガチャガチャせず、その重なりが素直にエネルギーに転換されていて疾走感に力強さを加えている。

 

Denon デノン イヤホン カナル型 ハイレゾ対応 高音質 ダイナミック型 デュアルドライバー ブラック AH-C820BKEM

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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