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【スポーツイヤホン audio-technica ATH-SPORT1 レビュー】各所でかなり酷評されている機種ではあるが、音質は意外に悪くない

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audio-technica ATH-SPORT1

audio-technica SONICSPORT カナル型イヤホン 防水仕様 スポーツ向け ブラック ATH-SPORT1 BK

 

おすすめ度*1

audio-technica ATH-SPORT1

ASIN

B00LZRG7EU

 スポーツタイプのイヤホン。イヤーフックが根元部分からかなり可動する。この可動イヤーフックがかなり酷評されているが、意外にも手に入れた個体は装着性は悪くなく、固定はしっかりしている。長時間使用で耳に痛くなるという指摘もあったが、筆者はそのようなことはなかった。耳当たりも良く、イヤーフック型にありがちなギスギスした感じがなくて柔らかな付け心地だ。おそらく耳の形状や大きさによって装着感はだいぶ変わると思われ、店舗でテストしてから購入するのが良いだろう。

 装着がしっかりするおかげか遮音性は高く、音漏れも少ない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。ケーブルのタッチノイズはほとんどなく、スポーツ用途としては良好。なおイヤーピースはアクティブフィットだとだいぶ音質が落ちるという指摘があり、筆者もアクティブフィットはかなり癖が強く、音が軽くなる印象を受けたのでおすすめしない。

 

【2】音質

 テストはファインフィットイヤーピース、つまり標準タイプのカナルイヤーピースを用いた。音質的にもシャカシャカ軽いと酷評されるこのイヤホンであるが、付属イヤーピースからサイズを丁寧に選び、耳にはまるものを選べば音質面は低価格の割に良い印象で、少なくとも酷評されるほど低水準ではない。やや音の側面には細かな雑然さはあるものの、高域にはなめらかさがあり、色気もそこそこ感じられ、中域は音の輪郭感がしっかりとしていてシャープでキレが良い。低域だけはザラザラしたりズチャッとしたややウェットな音になりやすく、はっきり言うと好みではないが、存在感が薄いことはない。音場は密集感があってミニチュア的なところがあり、広くはなく、ほどほどの空間に細かく盛り込んだような感じだ。

 

[高音]:高域にはなめらかさがあり、のびやかさもある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:曲によってはガチャガチャしやすいところもあるが、低価格ではかなり音の輪郭ははっきりしており、シャープでキレの良い音質。

[低音]:やや音が潰れた感じや粗い感じがあり、ズチャッとウェットになったり、ザラザラした感じが強い形で出やすい。ブーミーではないが、タイトとは真逆に感じられる音。ソリッドでもなく、ゼラチン質というほどプルプルしていないので、イメージとしては納豆といった感じか(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:音場には若干密集感があるのと、音像の多彩さにはやや×感じがあり、ノイズ感も少しあるのでミニチュア的な鳴り方という感じ(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ハイハットの粒感が良く、鮮明で疾走感は出やすい。ドラムも表面はシャープ。やや軽快な音(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:透明感もあり、のびやかさも悪くない。

 

【3】官能性

 秦基博「Rain」は低域が若干粗く、ザラザラしているが、中高域とボーカルはかなりなめらかで良質。ボーカルに清涼感もある。

 fhána「ムーンリバー」はボーカルの突き抜け感はなかなかでみずみずしさもある。情報量が多いせいか、側面の楽器音にはやや雑然とした感じがあるが、全体としてはソリッドな感じがあり、きめ細かく感じやすい。

 石川智晶「スイッチが入ったら」は繊細で緻密な感じの音場は比較的よく表現されている印象。音の輪郭ははっきり明瞭でシャープ。ボーカルはのびやかさとみずみずしさがあり、尖らずにきれいに抜ける。キレとメリハリは結構しっかりしている。

 分島花音「ノットフォーセール・フォッシル」はドラムが軽快で元気がある。ボーカルの定位感も良好。メリハリが良く、ハイハットの疾走感もきれいに出るので比較的楽しめる。

 

【4】総評

 それほど悪くない評価と酷評が合い乱れる機種で興味を持ったので手に入れてみたが、その印象は意外と悪くない。価格がこなれていて、低価格で安定的に手に入る割に音質面では(多少気になるところはあるが、)スポーツに向く軽快な音楽を楽しく聴かせようというコンセプトは感じられ、audio-technicaらしい配慮を感じるところがある。ただし、このうえの3000円以上5000円未満の価格帯が充実していてハイレゾ対応機種まで存在する現状で、このレベルの機種を安いからといってあえて選ぶ理由はあまりない。装着感に賛否両論があるところを見ても、この機種を買う場合はまず装着感が合うかをしっかり確認する必要もありそうだし、やや面倒なところはあるかもしれない。

audio-technica ATH-SPORT1

 

【5】このイヤホン向きの曲

  メリハリと定位感が良く、意外とおいしく聴ける。ボーカルの透明感とパーカッションのシャープな輪郭感がなかなかに味わい深く、悪くない印象。

 

 かなりシャープで輪郭のしっかりしたハイハットが疾走感をきれいに出してなかなかに中毒的。ボーカルものびやかでみずみずしさと透明感がある。(及川リン「Going to the sea」)

 

audio-technica SONICSPORT カナル型イヤホン 防水仕様 スポーツ向け ブラック ATH-SPORT1 BK

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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