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【モニターヘッドホン Studio Pro PRO-001 レビュー】上質な付け心地と情感表現に安定感のある音質。高級機種の感覚を手頃に味わえる

ヘッドライン

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Studio Pro-001

Studio Pro-001

OneOdio DJ モニターヘッドホン プロフェッショナル 密閉型ヘッドフォン ブラック スタジオ用/楽器練習/ミキシング/TV視聴/映画鑑賞などに対応

 

おすすめ度*1

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ASIN

B01CIDOQ88

 厚みがあり、柔らかいイヤーマフと伸縮するケーブル、軽量な装着感と高級機種さながらの付け心地を実現している。

 イヤーマフが比較的しっかり密着するので遮音性はそこそこ高め。音漏れはそこそこある。DJホンを名乗るだけあって首掛け試聴もかろうじて可能だが、音は小さめなので、クラブなどの環境音が激しいところでは聞こえないだろう。

 

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 3.5mm/6.5mm両用のケーブルが付属する。このヘッドホンは左右で口径が異なっており、接続機器に合わせてケーブルを左右付け替えて使うことができる。付属ケーブルは1本のみ。ほかに携行用の収納袋がつく。

 ヘッドバンドやイヤーパッド周りの構造はかなり柔軟で付け心地の良さに貢献している。

 

【2】音質

 ドライバーの大きさはΦ50mm。大きめの割に量感はそれほどでもないように思うが、反面ドライバーの反応が深く、解像度のよさを感じる。モニターヘッドホンを名乗るだけあり、丁寧な音の表現をしている印象だ。音域的には低音から高音までバランスよく出る。また音色にクセが少なく、キラキラしたり尖ったりすることがなく、自然な味わいを楽しめる。解像度の高さは素直に伸びのよさ、空気への音の溶け込みのきれいさに出ていて、弦楽の伸びやかさやパーカッションの消失感の本物っぽさはなかなか。ただ量感は思ったほどないので、全体的に上品な印象だ。どちらかというと弦楽メインで情感豊かな曲を得意とする。

 

[高音]:色合いはかなり渋く抑えられているが、のびやかさにすぐれている。出だしのインパクトよりは後半にかけて奥行き感を出していく(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:のびやかな表現は情感優位で広さの表現はそれほどでもない。ガチャガチャするような音は抑えられ、キラキラした感じは強くない。やや乾いた印象があるが、緻密さは丁寧。
[低音]:ドライバーの大きさのわりに控えめに思える振動。70hz~60hzくらいにピークがあり、やや強めに震える。50hzからはかなりおとなしくなり、自然に減衰していく(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、Round Table featuring Nino「Rainbow」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:立体感よりは音の描き分けに注力している印象で、全体的に音源を近く感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:アタック感はそれほど強くなく、味付けはかなりさっぱりに思うが刻みは細かくきれいに聞こえるので粗さはなく、粒が締まった音がする(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルはきわめて自然。やや乾いたかすれた感じに思う出だしだが、非常にのびやかなので、後半に行くほど潤いを増すように感じる音。楽器との距離感も近く一体感がありながらしっかりと混ざらず描き分けられているのは解像度の高さを感じさせる。

 

【3】官能性

 東京カランコロン「スパイス」はやや乾いた印象。パーカッションの音がソリッドで胡椒味のある感じになっており、全体として塩辛そうな表現になっている。ボーカルもドライだがのびやかな声色は失われておらず、低域ドラムのパンチは強くないが、ブローのように確実に効いている。全体としてブラックペッパー風味。

 東山奈央「Hello Alone -Yui Ballade-」は弦楽の音色が非常に伸びやかで情感に満ちている。ボーカルは声優声独特のつややかさがやや弱まっているので、この曲に限っていれば魅力は多少失われているが、反面息遣いは丁寧に拾われている。惜しいのは低域弦楽音付近がざわつくのが耳障りなところ。これは音量を下げれば比較的目立たなくなる。

 nano.RIPE「月花」はこのヘッドホンの良さを味わうには最適な曲。ボーカルのコケティッシュな味わいにギターの色鮮やかな情感が重なる。低域も支配的にならず、中域以上を邪魔しないが存在感はしっかり。メルヘンチックで童話的、叙情を感じさせるnano.RIPE独特のロックサウンドを見事に再現している。この価格帯でここまで表現できる機種はそうあるまい。

 GARNiDELiA「BLAZING」は低音がやや剥き出しに迫ってくるところがあり、この曲の魅力である奥行き感はやや減じている気がする。一方でボーカルのドライながらものびやかな声色はよく出ており、この点は素晴らしい。全体的に低域よりの音が強い曲なのだが、それが色濃く出てしまってこの曲のもう一つの味である爽快感はあまり出ない。

 

【4】総評

 価格の割に付け心地・音質ともに上位機種並のものがあり、満足度は高い。一方でクセが少なく、空間表現も単調で音の描き分けの表現に注力している正統的なモニターホンといった味付けなので、ドライであっさりした印象を受けやすい。

 とくに爽快感やキラキラ感を表現するような爆発力や光沢感のある音は淡泊に出る傾向があるので、デジタルな音源の表現はやや苦手。一方で伝統的な楽器の表現はきれいで丁寧に出る。ボーカルと楽器との一体感もよく演出されるので、まさしくモニターホンとして剥き出しの音楽を楽しませてくれる製品だ。音楽編集用にも良い。

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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