ソニー SONY ワイヤレスイヤホン MDR-XB80BS : 防水/スポーツ向け Bluetooth対応 リモコン・マイク付き ブラック MDR-XB80BS B
おすすめ度*1 |
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ASIN |
かなり大きめのイヤーフック形状をしたワイヤレスイヤホン。耳当たりは意外に柔らかく、装着感は良い。遮音性はそこそこあるが、音漏れは少し目立つ。
aptX、LDACに対応する。通信は安定しており、音飛びや遅延はなかった。
【1】外観・インターフェース・付属品
付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、キャリングポーチ。ケーブルにタッチノイズはほとんどない。
【2】音質
音質的にはかなり厚みがあるが、躍動感もある低域が魅力。中域はほどよい広さ、高域はそこそこののびやかさがあるが、全体的にドライ。味付けとしてはやや暗めに感じられ、肉厚さも結構あるのでほろ苦い深煎りな曲調になる。
[高音]:ドライ気味(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:そこそこ広さとほどほどに情感も感じさせるが、やはりドライな傾向。
[低音]:ブーミーで厚みがあるが、弾け具合も良好で躍動感もあり、ほどよい深掘り感もあるので地熱も感じられる良質と思える低域。振動は太くしっかりしている。100hz~20hzまで素直に減衰する(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:奥行き感もあり、下も深めで広めの空間(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラム優位だが、ハイハットも粒感と精緻さがあって細やかに出るので若干の疾走感は出る。しかし全体的には安定感が高め(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:女性ボーカルはやや暗い。息遣いはよく出る。
【3】官能性
戸松遥「ユメセカイ」はボーカルに生々しさがある。やや暗めだが、息遣いは感じられて温度感はそこそこ。楽器音はそこそこ広く、低域は空間にほどよいリズムと重みを与えていて、やや重厚で大人びた曲調。
GARNiDELiA「BLAZING」は低域の密度と量感が強め。重厚な味わいで、ボーカルはドライ。やはり全体的に大人びた印象。
いきものがかり「泣くもんか」は息遣いが良好。低音の利きが深く、全体として胸に深く落とし込んでくる説得力がある。音場は広め。色合いは落ち着いているが、弦楽に情感があり、ドライに寄っている表現ではあるが、決してグレースケールな味わいではない。
井口裕香「Hey World」は密度高め。ボーカルの息遣いが感じられ、ハキハキしており、厚みもそこそこ。とはいえ高域ではやや乾き、やはりドライ。熱い低域が音場を深く沈んでから反発するような躍動的なものにしていて、トランポリンのようにボーカルに弾みをつけている。
【4】総評
低域中心にビターなサウンドを味わえる。ドライな傾向があるが、決してみずみずしさが失われてすぎてはおらず、アニメ声でもそこそこつややかに聞こえる。高域ではやや乾燥が目立ちやすいが、中低域ではつややかさも増しており、躍動感もあってしっかりとしたのどごしが感じられる。
【5】このイヤホン向きの曲
ボーカルは息遣いがリアルでドライな表現も大人びた雰囲気に合う。空間の密度も良好で、やや重たげではあるものの、色彩感のあるピアノが空気に満ちている。全体的に重厚で濃密であり、満腹感がある。
ボーカルはややドライではあるが、息遣いがきれいに出て、のびやかさもそれほど失われていない。若干頭が重たげな場面もあるものの、高域での突き抜け感も結構出ているので乾燥した感じは薄い。低域付近の厚みがボーカルを躍動的に支えている。
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。