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【aptX対応ワイヤレスイヤホン radius HP-BTF01 レビュー】緻密でシャープなサウンド。輪郭感とエッジの出やすいシャリっとした味付けだが、全体としてはバランスの良い音質。コスパ的にややきつい

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radius HP-BTF01

radius Ne HP-BTF01P [コーラルピンク]

 

おすすめ度*1

radius HP-BTF01

ASIN

B0714J1XCC

 若干大きめの縦長形状のハウジング。若干耳に干渉しやすく、ぴったりフィットな装着感とはなかなかいかないので、できれば店頭で耳に合うか確認しておくのが望ましい。遮音性はあまり高くなく、音楽を聴いていても男性の低い声などは聞こえやすい。音の傾向としてシャリ感が出やすく、漏れやすいので音量注意。

 aptXに対応する。試した限りでは不具合もなく、PCでもスマホでも問題なくaptX接続できる。音飛び、遅延は感じられず、動画鑑賞にも十分耐えうる通信品質。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、イヤーウィング、充電用USBケーブル、携行ポーチ、日本語マニュアル。

 

radius HP-BTF01

 

【2】音質

 音質的にはシンバルやボーカルの輪郭感がシャープにかなりエッジを利かせた形で出る。そのため大音量ではやや耳に刺さりやすい傾向だが、音量低めや若干周囲がうるさい環境でも音の把握がしやすく、緻密な印象で鳴る。定位感もはっきりしやすく、奥行き、左右、高さは明瞭。線画のように緻密に描き込んでいく形で音楽を表現する。低域は深さのエッジ感は出るが、重量感にはやや乏しい。傾向としてロックやクラブサウンド向きで若干スパイシーに聴かせる印象だが、ほぼ万能な感じだ。

 

[高音]:シャリつく傾向はあるが、透明感のある音でのびやかさも感じられる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:左右の定位感も良い。シャリつく傾向から弦楽とピアノが尖る形に感じられるかと思ったが、意外に落ち着いた風情のあるほどよい色彩感で、品の感じられる音。

[低音]:深さはそれなりに出るが、重みは出づらく、ゴリッとした重量感はない(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:緻密で鮮明。左右と奥行き、高さに明瞭感がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは重くないが、弾けはよく、シンバルもシャリ感が強く鮮明さと辛味が利く。全体として鮮烈という言葉が合う(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:分離感は良い。ざわつく感じもなく、輪郭感もしっかりしているが、色気はあまりない比較的素直で自然な声色。

 

【3】官能性

 戸松遥「ユメセカイ」ではドラムスの輪郭感が良く、湿った感じがないズシャッという衝撃力のあるクラッシュ感のよく利いた音で気持ちが良い。シンバルはシャリッとしやすく、やや耳に尖るところを感じるが、輪郭感があるので潰れたりかすれたりせずに味をしっかり加えてくれる。パーカッションがこのように元気いっぱいシャープネス強めで出るため、曲調は全体として明るく軽快。ボーカルも輪郭よく自然に近い味わい。

 supercell「銀色飛行船」では、シャープネスが強めの傾向からピアノがキンキンするかと思ったが、意外と渋みも感じさせる品の良い音で空間への溶け込みもよい。低域弦楽の深掘り感もよく、中高域弦楽も強く出過ぎずにバランス感覚のある品のいい艶味を出す。ボーカルも自然で息遣いの輪郭も感じられ、味わいは確か。ドラムに重みがないのは好みを分ける。

 水瀬いのり&久保ユリカ「動く、動く」ではシャープネス強めなこのイヤホンの面目躍如で、衝撃性もある輪郭感はなかなかのもの。緻密さとスマッシュ力が同居していて、この曲の持ち味をだいぶ引き出している印象。音のきしみの表現の輪郭感もしっかりしており、中毒性高め。

 今井麻美「朝焼けのスターマイン」はギターのエッジ感はよく、ドラムの音もやや硬質でタイト。シャリ感はどうしても感じられ、比較的軽めの味付けになるが、疾走感よく曲が展開する。ボーカルの伸びやかさもよく、サビでの上昇も綺麗に出るので、キラキラ感も感じられる。

 

【4】総評

 中国メーカー製でなく欧米メーカー製のaptX対応のワイヤレスヘッドホンとしてはコスパに優れた製品で、バランスも良い。装着感に若干難があり、音質も結構ありがちな音でいまいち面白みに欠けるが、入門用として家電量販店で手に入れやすいものというとこれになるだろう。ただし最近はQCYやSoundPEATSのワイヤレス機種をビックカメラなどでも扱うようになっており、価格的にも訴求力はあまりない。4000円台では割高感が強く、せめて3000円台それも前半くらいまで価格が落ち着いてくれるとうれしいが。

radius HP-BTF01

 

【5】このイヤホン向きの曲

 輪郭感よくまとまりのよい表現力のせいかこの曲の緻密な味わいが非常にうまく出て中毒的。リズム感も耳をくすぐる小気味よい形で聞こえ、ボーカルの溶け込む空間の透明感もいい。音量によって高域でやや尖りやすい傾向は出るが、オリエンタルな味わいの幻想風景が目の前に精緻に展開される。(新居昭乃「凍る砂」)

 

 シャープネスが強く、曲の輪郭感がしっかりしているため、リズム感や密度感がある。ピアノは色づきがやや弱く感じられるかな。ボーカルは自然で、若干ふっくらさに欠ける気もするが、のびやかさはいい。左右の定位感も良好で広さはしっかり。(ACKO「星くずナミダ」)

 

  深掘り感も出るので空間表現の味わいはしっかり。ギターやリズムの色づきもよく、キラキラ元気。ボーカルはシャリっとしやすく、少しシャープネスがくどく感じられるかも知れない。全体としては辛味と酸味がほどよく利いている印象だ。(Taylor Swift「The Moment I Knew」)

  

radius Ne HP-BTF01P [コーラルピンク]

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

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