iDeaUSA Bluetoothヘッドホン ワイヤレスヘッドホン/高音質/小型/Apt-X搭載/オンイヤー/軽量設計/マイク内蔵/ハンズフリー通話
おすすめ度*1 |
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ASIN |
以前レビューした「V202」と型番は被っているが、マイナーチェンジというわけでもないようで、型番置き換えだが完全な別製品といった感じだ。ヘッドバンドの締め付けは少し強めではあるものの、イヤーマフは小さめだがかなり柔らかく、感触は優しい。ただ遮音性はほとんど無く、音漏れもやや目立つ。
aptX対応。通信性能はかなり安定しており、音飛び、遅延全くなく、動画鑑賞も問題ない。
【1】外観・インターフェース・付属品
付属品は充電用USBケーブル、AUXケーブル、携行ポーチ、説明書。説明書は日本語対応。
【2】音質
ドンシャリ傾向。小柄な外観に似合わず、パワフルで厚みと熱量のある低域と抜けの良い中高域を鳴らす。中高域ではピアノの音に鮮明さがあり、潤い感もしっかり出る。小さいながら定位感も悪くなく、音場は思ったより広い。ボーカルもややドライには思うものの、肉厚で抜けも良く高さも出る。
[高音]:高域はのびやかで素直に抜ける印象(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:中域はほどよく広く、ピアノに精彩感がある。弦楽もほどよく厚みがある。
[低音]:かなり厚みのあるぼーっとした音。比較的減衰は素直。ドラムはやや反発感に乏しく、若干沈み込む傾向がある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:左右もそこそこ広く、高さもそれなりに出るドーム状な印象(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラムはやや重たげになる。ハイハットは少し元気がなく、疾走感はそれほど出ない(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ややドライ傾向に思うが、のびやかさと肉厚さはしっかりしている。
【3】官能性
Supercell「My Dearest」はピアノと弦楽に色彩もあり、低域の地鳴りが広く厚く、しかし強くなりすぎない。情報量の関係かややぼーっとした感じはあるものの、ボーカルもみずみずしくのびやか。
FLOW「COLORS」は音に鮮明さもあり、ボーカルののびやかさ、力強さも悪くない。やはり音の密度が高いせいかあるいは低域がやや柔らかいところがあるせいか、ぼーっとするところもあるものの、楽器音に精彩がある。
Choucho「earthlit」はややブーミーな低域の振動が音場を作り、色彩感のある弦楽と涼風のようなボーカルが情景を描く。ボーカルには自然な味わいがあって、抜けも良い。
ねごと「サイダーの海」は重みと弾みのよいドラムが足場を作り、濃密な空間を支える。ボーカルと楽器音の奔流は密度も高いが、定位感はしっかりしていて音に潰れる感じはない。ピアノに精彩があって色彩感もある。
Aimer「六等星の夜」は厚みのある低域、爆発力のあるドラム、力強くのびるボーカル、情感と密度を加える弦楽がきれいに響いてくる。プラネタリウムのように星空が頭を囲い込んでいる。
【4】総評
低域は量感があって、厚く音場を作る。中域の発色もよく、クラブミュージックも楽しい。一方でブーミーな低域が利きすぎてぼーっとするところもあり、やや聞き疲れしやすいかも知れない。
外観はおしゃれでaptXにも対応し、やや圧迫感があるものの、付け心地は悪くない。軽量だが折りたたみできないので、持ち運びにはかさばるところがある。コスパ的には価格帯標準以上の性能はあり、低域モデルが好みでクラブミュージックやR&Bを楽しむにはなかなかによい選択肢に思う。
【5】このヘッドホン向きの曲
ボーカルの力強い伸び、低域の弾み、ピアノの色彩がうまく出ている。(Jess Glynne「No Rights No Wrongs」)
量感のある低域が作る足場の上に展開される密度のある音楽が楽しい。
iDeaUSA Bluetoothヘッドホン ワイヤレスヘッドホン/高音質/小型/Apt-X搭載/オンイヤー/軽量設計/マイク内蔵/ハンズフリー通話
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。