- この機種には新しいバージョンがあります。
- 【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は軽い。通信品質はそこそこ安定」
- 【2】外観・インターフェース・付属品「ケースは横長だがコンパクト」
- 【3】音質「フラットで少しウォームに寄せた聴き心地の良い音質」
- 【4】官能性「やや明るい、見通し感の良いサウンド」
- 【5】総評「5000円以下なら何かとバランス良く、悪くない感じ」
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この機種には新しいバージョンがあります。
【1】装着感/遮音性/通信品質「装着感は軽い。通信品質はそこそこ安定」
おすすめ度*1 |
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ASIN |
いわゆるうどん(AirPods)型のデザイン。耳への収まりは良く、軽量。
通信品質はこの価格帯では標準以上くらいには安定。街中では途切れが少し出るが、家の中ではあまり遅延・途絶はない。
【2】外観・インターフェース・付属品「ケースは横長だがコンパクト」
付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、説明書。
スペックによると、イヤホン単体での連続再生時間は6時間、ケース込みで最大40時間になるとされている。
ケースデザインは横長なので大きさの割に収まりが悪い感じはあるが、薄く、コンパクト。
【3】音質「フラットで少しウォームに寄せた聴き心地の良い音質」
音質的には若干輪郭感を出しつつも、目立たせるのを抑えて、クリア感を一定程度感じさせつつも全体として柔らかめのサウンドになっている。かなりフラット。
ライバルとなり得るDudios Zeus Ace(SoundPEATS TrueFree+)に比べると低域の存在感に差があり、Dudios Zeus Aceの方が低域の主張し黒みがあるので、コントラスト感ではDudios Zeus Aceの方が勝り、よりキャラクターのはっきりした濃い感じの音を奏でる。それに比べるとこちらはもう少し淡く、わずかにすっきりした、聴きやすい形になっており、中高域のほうではもう少し空間が見えるくらいになる。たとえばドラムなどを聞き比べてみれば、メリハリ感や火力を感じるのはDudios Zeus Aceになるだろうが、重たい感じが出てしまうので、それが気になるようなら、こちらの方がより素直な音色に感じるはず。
音はこちらのほうが若干細身の印象を受けるので、分離感よく感じる人はいそうではあり、迫力では劣るにしても、解像度感はDudios Zeus Aceより高いと評価する人は多いかも知れない。
[高音]:高域は少しおとなしめだが、発色は悪くない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)
[中音]:若干輪郭を強調して硬く感じさせるところもあり、若干パリっとしたかんじがあるが、全体的に見れば柔らかめのサウンドで聴き心地は優しい。
[低音]:100hz~40hzまでやや緩い感じのブルルルゥッとした鈍い振動。30hzでほぼ無音に近いわずかな振動、20hz以下はほぼ無音。床面はあまり強調しないボンボンした感じのウォームなベースを作る(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)
[解像度・立体感]:ゆるやかに中域に密度があるような音場。個々の音は輪郭を少しだけ強調する感じがあるので、分離感は感じられ、そこらへんに解像度を感じる人には価格帯では悪くない感じ(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)
[パーカッション・リズム]:ドラムは若干輪郭を強調した柔らかい感じの音でボボンボボン。音量を上げればバツンバツンしてくるが、基本的にはクッションのような、ちょっとボフって空気抜けする感じがある音なので、ロックやダンスで硬い床面を感じたい人には向かなそう。どちらにせよ重量感はあまりない。シンバルは刻みが良い感じでシャープ感はそこそこ。(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)
[ボーカル傾向]:ボーカルは男女ともに比較的自然。低域の被さりは少なく、中高域付近は若干見通しが良いので、ボーカルの分離感は悪くない印象。
【4】官能性「やや明るい、見通し感の良いサウンド」
ヨルシカ「冬眠」
まあ基本的にこの曲を聴くには低域の重量感がいまいち物足りない気がする。低域の締まりがイマイチなので、黒みが充分に出ておらず、シンバルの白味なんかが影響してるのか、音場全体が少し明るめ。単体で聴くと「まあちょっと明るいかな?」って思うくらいなんだけど、Dudios Zeus Aceと聞き比べると、低域の重量の差から来るメリハリ感が違って、こちらは少し軽薄で物足りない。
Ed Sheeran「The A Team」
中高域のすっきりした感じは、この曲なんかを聴くときには悪くない印象を受ける。音には全体的にウォーム感があって優しいが、音場を包み込むほどの濃さはなく、少し淡い感じでそれがこの曲の独特の寂寥感にマッチしている気がする。こういう聴かせ方は好きかな。
羊毛とおはな「はだかのピエロ」
低域があんまり目立たない感じは、案外この曲の中高域あたりを見通しよく味わうなら悪くない。曲調としてはすっきり気味。ピアノが少し表面の光沢感に寄って、厚みがいまいちなところがあるけど、音場は明るめでボーカルは少し細身にシャープな感じで聞こえてくるので分離感はよい。音に太さが出ないので、若干ミニチュア的かなとは思うけど。
佐々木恵梨「ふゆびより」
中高域の見通しが良いので、この曲なんかほどよく清潔な感じで聴ける。ボーカルは少し透ける感じで透明感もあるし、ウォームな感じはあっても低域はあまり目立たないので、暖かい温度感が強すぎる感じもなく、冬の張り詰めた空気を感じられるくらいには冷えてる。
菅野よう子「Power Of Light」
この曲なんか明るめで中高域を見通しよく、すっきりめに気持ちよく味わえる。やや明るすぎるかなって感じはあるけど、キラキラ尖る感じじゃなくて自然な厚みは感じられるくらいの音だから不自然さはない。
【5】総評「5000円以下なら何かとバランス良く、悪くない感じ」
音質はフラットで比較的万能に近く、人によっては低域に物足りなさを感じるくらい。通信性能や連続再生時間などのスペックを考えると、5000円以下という価格帯では欠点が少なく、総合的な完成度は高い印象を受ける。ライバルとしては同じく音質の万能性の高いDudios Zeus Aceだろうけど、音質的にはそちらよりはもう少し軽妙で明るめ、スペック的にはこちらがやや勝るくらいといった感じで購買層はかぶりそう。値段や好みに合わせて選ぶ感じかな。
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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。