※この記事はHiFiGOから許諾を頂いて翻訳したものです。著作権はHiFiGOにあります。
元記事
Dunu DK-3001Pro:凝縮されたバランスサウンド!!!
音楽鑑賞の趣味を始めてから、エントリークラスの価格帯からハイエンドのIEMまでさまざまなサウンドギアを私は体験してきました。学生時代は重低音のIEMを愛用していたのを思い出し、その頃は低音の打ち込みが大好きでしたが、バランスのとれたサウンドのIEMに対する興味が深まるにつれて、Tin T2からBGVP DM6、Moondrop Kanas Proなどなどを漁りましたが、そのいくつかは私の嗜好に非常に合致しましたが、まだまだ満足していない飢餓感があり、依然としてバランスの取れた音質への渇望がありました。
そして、ある晴れた日、インターネットの片隅でDunu DK-3001 Proについてたまたま目について読みました。そこではバランスの取れたIEMと書かれていたのです。このイヤホンは、コンパクトなシェルデザインとモジュラー付きの単結晶銅ケーブルで一瞬で私の目を奪いました。早速調べると、Hifigo.comのストアページで469$の価格で買えることが分かったのです。
そうして私はイヤホンをすぐ注文したのですが、Hifigoの素晴らしいサービスによって、わずか4日後にはインドでパッケージを受け取ることができました(DHL経由で手に入れました)。Dunu DK-3001 Proのレビューはエイジングを約100時間行った後、2〜3週間で完了する予定でしたが、今日、このレビューを書いている時には、私はすでにこのイヤホンと約200時間を過ごしています(エイジング完了後に!)。
ですから、これ以上時間を無駄にする前に始めましょう。しかしその前に、Dunu Dk-3001 Proを購入したい場合は、Hifigo.comのこちらのページから注文してください。Hifigoの他の製品もチェックできます。彼らは素晴らしいサービスを提供してくれます。
Dunuについて
DunuはDunu Top Soundとしても知られており、中国に拠点を置くイヤホン製造ブランドで、頑強で丈夫なビルドクオリティーを実現した素晴らしいサウンドのインイヤーモニター(IEM)を提供しています。中価格帯と高価格帯でChi-fiイヤホン市場を席巻し、150〜200ドル前後から製品を販売していますが、Dunu Lunaのようなフラッグシップモデルも含めて、製品の価格帯は1649ドルに達しています。Dunu Lunaは、ドライバーが純粋なベリリウムでコーティングされているだけでなく、実際にはイヤホン全体が純粋なベリリウム素材で構成されている世界初の純ベリリウム製IEMです。
Dunu Dk-3001 Proは、このブランドの提供する5ドライバーハイブリッドIEMです。4基のKnowles製バランスドアーマチュアドライバーと連携して動作する1基のベリリウムダイナミックドライバーユニットを提供します。 そして今日、このレビューにおいて、その実力が実際にどれほどのものであるかを調べます。
パッケージ
オンラインで利用可能な画像を検索し確認するたびに、Dunu DK-3001 Proにはアクセサリーが付属しており、パッケージに含まれるたくさんのアクセサリーが良質であることがわかります。パッケージ自体は非常にシンプルでエレガントで、長方形の白い段ボール箱のパッケージに入っていて、実物には前面にDK-3001 Proイヤホンの透過画像とKnowles、Spinfit、Complyなどの他のブランドのロゴが印刷されたスリムな段ボールシートになっています。 パッケージの裏側には、イヤホン本体の分解図と技術仕様が表示されています。
このスリムなダンボールシートから内側のパッケージを引き出すと、黒色の頑丈で高品質のダンボール箱が現れます。飾り気のないシンプルな箱で、Dunuブランドのロゴが上部に刻まれています。この箱を開くと、リーフレットと半透明の「Designed By Dunu」と書かれた紙があります。そして、その下には、左側にケーブルと他のモジュラープラグを従えて、フォームレイヤーにしっかりと鎮座している美しいイヤホンを拝むことができます。パッケージには、3.5mmシングルエンド、3.5mmバランス、2.5mmバランス、および4.4mmバランスプラグの4種類の異なるモジュラープラグが含まれています。
パッケージのデザインは実際には多層構造になっており、イヤホン・ケーブル・モジュラープラグを含むこの上層を取り除くと、その下にはアクセサリーが収納された別のフォーム材質の層があります。DK-3001 Proには、美しい緑色の革製キャリーケース、3組のカスタムSpinfitシリコンチップ、6組のシリコンチップが入った黒色のボックス、Spinfitチップを調整するためのいくつかのSpinfitガスケット、飛行機用のプラグアダプター、3.5mm→6.35mmヘッドホン端子への変換プラグ、クリーニングブラシといった、多くの付属品が含まれています。つまり、ボックスには多くの付属品が付属していることがわかりますが、これらはすべて非常に高品質です。それについては次の「工作精度」の節で説明します。
Dunu DK-3001 Proのパッケージの内容は次のとおりです。
- Dunu DK-3001 Pro本体
- モジュラー対応MMCXコネクタ付き単結晶銅ケーブル
- モジュラープラグ×4(3.5mmシングルエンド、3.5mmバランス、2.5mmバランス、4.4mmバランス)
- キャリーケース
- Spinfitチップ×3
- シリコンチップ×6
- Complyメモリーフォームチップ
- 3.5mm→6.35mmヘッドホンアダプター
- クリーニングブラシ
工作精度
インターネット上の画像を見ると、DK-3001 proは平凡な見た目の製品であると感じるかもしれません。率直に言って、私も同じことを思っていました。しかし、実際は本当に素晴らしい出来映えです。イヤホン本体は黒に着色された316Lステンレス鋼のシェルで作られており、ノズル部分も黒のステンレス鋼で作られています。 フェイスプレートには、両方のイヤホン本体はDunuのロゴが付いた斜めのデザインになっており、イヤホンの内側にはRとLの文字が印刷されていて、左右を簡単に区別できるようになっています。イヤホン本体にはmmcxコネクタ用に拡張された突起部分があり、MMCXコネクタは金メッキされていて、頑強で丈夫に見えます。 総合すると、イヤホン本体は非常に強固なステンレス鋼のシェルを備えており、小さな寸法にとくまとまっていて美しく見えます。
ケーブルはパッケージに含まれる中でも目立った魅力を持っている製品の一つです。Dunuはこのモジュラープラグケーブルをよく作り込んでおり、4本の撚り線(各側に2本)を備えた単一の単結晶純銅ケーブルで、3.5mmシングルエンド、3.5mmバランス、2.5mmバランス、4.4mmバランスなど、あらゆる種類のプラグに対応するモジュラーが含まれています。つまり、Dunu製品では、どのプレーヤーまたはデバイスを使用するかは問題にはならず、機器に何かしらオーディオポート用のプラグがあれば、それで充分なのです。私は個人的にこれらすべてのプラグを試して、実際に、オーディオの試聴に行くときや、ポート出力が異なる複数のdapを使い分けている場合なんかに、非常に便利だということがわかりました。
パッケージに含まれるカスタムSpinfitチップは、通常購入できる一般的なSpinfit製品に比べてプラスチックの感触が薄くなっていますが、チープではなく、Dunuを適切にフィットさせます。実際、Spinfitであれ、通常のシリコン、またはコンプリートメモリフォームのいずれであっても、パッケージに含まれるすべてのイヤーピースがぴったりとノイズを遮断してくれました。
総合すると、パッケージに含まれるイヤホンやその他のアクセサリーのビルドクオリティーは本当に素晴らしく、それを梱包する、このシンプルでエレガントなパッケージングには、本当に贅沢な価値があると感じています。
装着感
適切なフィットが実現できない場合、IEMを使用しても意味がありません。なぜなら、それでは適切にイヤホンを楽しむことができないためです。Dunu DK-3001 Proは、軽量で小さな筐体デザインを実現しており、ジムでのエクササイズや自宅での音楽鑑賞などの場面で、非常に快適なフィット感を提供し、長時間の使用時であっても、快適でしっかりとした装着感を提供してくれます。このイヤホンの快適なフィット感によって、環境ノイズも適切に遮断され、静穏の中で音楽を楽しむことができます。
音質
音の印象について話す前に、Dunu DK-3001 Proを私は、Hiby R6、Dethonray DTR1、Cayin n6II with A01モジュール、Shanling M2x、Chord Mojo、そしてLotoo Paw 6000といった複数のプレーヤーで使用したことを伝えたいと思います。
使用した音源は、主に16ビットのFlacファイルであり、24ビットのファイルである場合もあります。また、TidalのHifi音源である場合もあります。
- Muse
- John Mayer
- Fleetwood Mac
- Damien Rice
- Nirvana
- Cover Sessions by Boyce Avenue
- Camila Cabello
- Halsey
- Eagles Hell Freezes Over
- Queen Greatest Hits
- Opeth
- Kiss
などなど。 このレビューを書く前に、約100時間のエイジング期間を設けました。
インターネット上では、誰もがDunu DK-3001 Proをバランスの取れたイヤホンと呼んでいますが、本当にバランスが取れているんでしょうか?この疑問は、私がペアを注文したときに頭にあり、そして今は私は次のように信じています。Dunu DK-3001 Proはただ単にバランスの取れたIEMというだけではなく、バランスの取れたIEMの縮図というべきもので、バランスの取れた音とはどういうものかのお手本が聞こえるかのようです。そのサウンドはとても素晴らしく、Halseyのポップソング、GunshipのEDMトラック、Damien Riceのボーカルフォーカスソングのいずれを聴いても、ナチュラルな響きがあり、決してあなたを失望させないでしょう。私はほぼすべてのジャンルの音楽をこれで聴くのが大好きですが、それは自分で購入したから言っているわけではありません。このイヤホンを最近私の住んでいる街でゼンハイザーが主催したオーディオミーティングに持って行き、5~7人にこのイヤホンを試してもらいました。すると、全員がDunu DK-3001 Proに対して良い印象を報告してくれました。
周波数範囲全体がバターのように滑らかに感じられ、そして輪郭の明瞭な質感があります。周波数応答範囲のさまざまな部分について詳しく説明していきたいと思います。
低域
Dunu DK-3001 Proでは、低域はベリリウムダイナミックドライバーユニットによって処理されます。それは機敏な低域を提供し、素早い低音レスポンスとなり、その音には良い打ち込み感があり、深みが感じられますが、低音は圧倒的ではありません。低域好きにとっては、魂を揺さぶる重低音は期待できませんが、しかし、十分な量感が得られます。Fleetwood Macの「Dreams」やMichael Jacksonの「Billie Jean」では、クリーンでディテール感のある深みを持っています。Billie Ellishの「Bad Guy」、Octavianの「Bet」のようなベースが重いトラックを聴くと、重低音は素晴らしい鳴動を見せます。この低域の最も素晴らしいところは、チューニングが非常にクリーンで鮮明で、低域が他の周波数や音楽出力全体と重ならないことですで、それにより本当に清潔で自然な印象を受けます。
中域
Dunu DK-3001 Proの中高域の領域は2基のKnowles製バランスアーマチュアドライバーによって再生されます。このイヤホンは私の観点では、中域が実に良くできています。ボーカルは純粋に至福そのものであり、Boyce Avenueの「Cover sessions」やDamien Riceの「The Blower's Daughter」を聴くと、そこには魅惑的な体験がありました。ボーカルは生き生きとしていて、London GrammarのボーカルであるHannah Reidの声には深みがあり、その声の重みをDunu DK-3001 Proで初めて聞いたとき、鳥肌が立ちました。ボーカルは完璧で、Eaglesの「Hotel California」のような曲のアコースティックなディテールは適切にレンダリングされています。これらの曲のボーカルは非常に明瞭で、濁りはまったくありません。時々、耳に負担を感じるかどうかを確認するためだけに音量を上げてみましたが、音量を上げてもボーカルに疲れる感じはありませんでした。 中域は本当によくできていて、DK-3001 Proの全音域の中で、中域のパフォーマンスが最も好ましく思います。
高域
繰り返しになりますが、周波数範囲の超高域で動作する別々の2基のKnowles製バランスアーマチュアドライバーが搭載されており、楽器のディテール感については私を信じてください。 楽器のディテールの再現はそれぞれ、ただただよく描き分けられ、音楽は非常に見事に再現されているため、OpethやKissのようなスピード感のある楽曲でも、楽器音を個々別々に識別することは非常に簡単にできます。Fleetwood Macの「Dreams」のシンバルは、深みとディテールを示し、Deftonesの「Digital Bath」のドラムは本当に素晴らしく聞こえました。 高音部は素晴らしい拡張と心地よい体験を実現してくれていて、私は実際のところ、耳障りな高音を持つイヤホンに非常に敏感なところがあり、鋭いイヤホンですと30分以上聴くことはできないのですが、Dunu DK-3001 Proを使用したときは、最大5時間もひたすらに、何度でも聞き続けることができました。
音場と解像度
密閉型IEMでコンパクトサイズでありながら、見事な広さの音場を提供してくれ、音場には非常に深みがあり、Yoshi Horikawaのバイノーラルトラックを聴いて、音場と解像度をテストしたところ、それはひたすらに優れていることがわかりました。広い音場表現を楽しむためだけに、多くのMTV Unplugged Liveレコーディングを聴きました。
これにより、楽器の音像が素晴らしくなっており、ライブ音源では、さまざまな楽器の定位を簡単に認識できます。
総合すると、Dunu DK-3001 Proは、鮮明でバランスのとれた自然なサウンド出力を提供してくれ、最大限の明瞭さ、輪郭の良いボーカル、より高いところまで伸びる拡張を持った高域の豊かなディテールを備えています。周波数範囲全体で非常に詳細なモニタリングを可能にし、穏和でリラックスしたサウンド出力を提供してくれ、中域で見事なパフォーマンスを実現していたので、私はすっかりこのイヤホンが気に入ってしまいました。
総評
Dunu DK-3001 Proは、ハイブリッドドライバー構成を持つ優れたIEMであり、軽量なステンレス鋼設計と高品質のモジュラープラグ型単結晶純銅ケーブルを備えています。パッケージに含まれる付属品で満たされたボックスは美点であり、このイヤホンは、最高のクラレット*1サウンドと優れた中域パフォーマンスで、かつてないバランスの取れた出力を提供してくれます。高域のディテール再現力には驚くばかりで、さまざまなDAPを使用して、ほぼすべてのジャンルの音楽をこのイヤホンで試してみましたが、すべてのDAPと相性良く動作しましたが、とくにDethonray DTR1とつないだ感じが最も気に入っています。この組み合わせは素晴らしく、相乗効果に満ちていました。 私はこのイヤホンを本当に楽しんでおり、実際にキープし続けており、この素晴らしいイヤホンを近いうちに処分することはないと思います。このイヤホンには対価を払っただけの充分な、いやそれ以上の価値があります。
私のレビューを本当に気に入って下さり、このイヤホンを購入したい場合は、こちらのストアページから注文してください。
- 元記事の公開日:2020/02/21
- 著者:Pulkit Chugh
DUNU DK-3001 Pro Earphone Hi-Res Beryllium 5 driver (4BA+1Dynamic) Hybrid Earphone
【関連記事】
*1:上質なボルドー産ワインの濃厚な赤紫色のことです。