AIYIMAの新作DAC/アンプ「AIYIMA DAC-A6」を紹介します。一応レビューと書いてますが、ぶっちゃけ言えることはほとんどありません。
基本スペック
スペック面での明確な欠点はS/N比が120dBにわずかに届いてないことだけです。しかし、CD音質であれば全く問題ありませんし、普通の人には聞き分けられるレベルを実際上超えています。
あとはMQAデコードには対応していないことが挙げられますが、普通は問題にならないと思います。そもそもMQAにこだわるくらいのマニアはMQA対応機種をもう買っているでしょう。
- チップセット:XMOXU208 + ESS9038Q2M + CSR8675 + OP1656
- オペアンプチップ:OPA1656
- Bluetoothチップ:csr8675 Bluetooth 5.0サポート:APT-X HD、APT-X LL、LDAC
- PC-USBサンプリングレート:32bit/ 768khz、DSD512
- PC-USBオペレーティングシステム:Windows XP / window7 / 8/10 / Max OS / MAC / Linux
- オペアンプチップ:OPA1656
- Bluetoothチップ:csr8675 Bluetooth 5.0
- サポート:APT-X HD、APT-X LL、LDAC
- PC-USBサンプリングレート:32bit/ 768khz、DSD512
- PC-USBオペレーティングシステム:Windows XP / window7 / 8/10 / Max OS / MAC / Linux
- 光ファイバ/同軸サンプリングレート:24bit192khz / 32bit384khz
- 歪み:≤0.0006%
- 信号対雑音比:117db
- 周波数応答:10Hz-40kHz(±3db)
- RCA出力レベル:2.4Vrms
- 入力モード:PC-USB /光/同軸/ Bluetooth
- サポート機器:携帯電話、タブレット、コンピューター、MP3、TVなど。
- 出力モード:アクティブスピーカー、パワーアンプ+パッシブスピーカー
パッケージ
パッケージはシンプルです。必要最小限は揃っていますが、USB以外の接続ケーブルなどは自前で用意する必要があるでしょう。
ビルドクオリティ
周波数特性
一応おまけのようにサンプリングレート48kHzでスイープをかけて可聴域の周波数特性を測ってみたりしましたが、もう当然のようにほとんど完全にフラットなので、とくにコメントすることはありませんね。
ちなみに私の環境ではUSB入力がなぜかうまく認識されなかったので、これはOptical入力で測定しました。
ライバル機種:Topping D50s
ライバル機種は明確で、それは同じDACを搭載しているTopping D50sです。Topping D50sはよりコンパクトな筐体、聴覚を完全にカバーするS/N比120dBのより良い増幅部を提供します。ただし実際のダイナミックレンジは120dBまで届いていないようで、DAC-A6より少し良い程度のようですから、実際上の差は殆ど感じられないのではないかと思います。D50sのほうが最大ボリューム付近まで歪みが少ないなど、細かな点で技術的に優れています。まあ、こういう作り込みの良いところが、私も含めみんながToppingが好きな理由の一つです。
入出力端子の数、種類においても両者に違いはありません。ただしTopping D50sはボリュームノブではなく、コントロールボタンがついています。
つまるところ、性能的にTopping D50sは、AIYIMA DAC-A6より小幅に向上していますが、ほぼ変わらない製品です。価格は1万円ほどお高くなります。
細かい性能差が気になる方のために、AudioScienceReviewへのリンクを貼っておきます。
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AIYIMA DAC-A6 Review (Stereo DAC) | Audio Science Review (ASR) Forum
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Review and Measurements of New Topping D50s DAC | Audio Science Review (ASR) Forum
リモコンはありません
Bluetooth入力に対応しているので、リモコンが欲しいという人がいるかも知れません。リモコンがあれば入力をワイヤレスで切り替えてそのまま繋ぐことが出来ます。しかし現状のDAC-A6は入力切替を本体ボタンでしか行えません。有線とBluetoothの入力を切り替える場合、本体に近づいて入力を変える必要があります。
つねにBluetooth入力しか使わないとかいった具合に一部の接続しか使わないのならこれでも良いでしょうが、さまざまなオーディオソースをこれで使い分けたい場合は、リモコンが無いのを少し面倒に思う可能性があります。
まとめ
人間の聴覚をほぼカバー(117/120)するダイナミックレンジを持っているAIYIMA DAC-A6は、家庭用のDAC/プリアンプを探しているユーザーにとって、最も最適な選択肢の一つです。
この機種は懐が傷むほどお金は出したくないけど、ほとんど完璧な使い勝手の汎用性の高いDAC/プリがほしいという人向きです。オーディオセットを揃えたいが、スピーカーの方にとりあえず多めに予算配分したいという人にも良いでしょう。
同じような機種であるTopping D50sの購入を考えている場合は、1万円安いDAC-A6で済ます選択肢があるということを覚えておいてもいいかもしれません。家庭用としてはほぼ十分すぎるスペックとはいえ、Topping D50sもAIYIMA DAC-A6も究極のDAC/プリではないため、オーディオに本当にこだわる人にとっては腰掛け椅子に過ぎません。
そのため将来的(5年以内)にもっとよい環境に移ることが想定されるならば、Topping D50sを買うよりこちらを買って資金をセーブするというのが賢明なように思われます。
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