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元記事
FiiO EH3 NC:ANC搭載ワイヤレスBluetoothステレオヘッドホンレビュー
Fiioについて
FiiOは2007年に設立された中国のプレミアムコンシューマーオーディオブランドであり、その主要なラインナップは無数のポータブルミュージック製品にあります。デジタルオーディオプレーヤー(DAP)、ポータブルDACアンプ、インイヤーモニター(IEM)、優れたアクセサリーなど、さまざまな製品タイプをカバーしていますが、メイン製品は間違いなくDAPです。FiiOはポータブル市場に注力しており、M5、M6、M9、M11、M11 Proといったポータブルオーディオプレーヤーや、BTR3やBTR5といったポータブルアンプなどの製品を発売し、成功を収めています。今、FiiOは新しいタイプの製品をひっさげて戻ってきました。アクティブノイズキャンセリング(ANC)搭載ワイヤレスヘッドホンです。なんてすごいのでしょう!
そうです。FiiOはオーバーイヤーヘッドホン分野に参入することを決定し、FiiO EH3 NCと呼ばれるANCユニバーサルヘッドホンで市場に参入しました。新しいヘッドホンを探しているなら、高品質のノイズキャンセリングヘッドホンやワイヤレスイヤホンでよく知られているソニーやボーズに出くわしたかもしれません。その他のブランドの製品は、通常、ANC機能、サウンドパフォーマンス、快適性の点で競争力がありません。そうした点で十分良質なものを求める場合、価格ははるかに高くなります。それは問題ですね。しかし、FiiOはこの点に関して素晴らしい仕事をしました。
EH3 NCワイヤレスヘッドホンをテストする機会がありました。優れたノイズキャンセレーションとサウンドパフォーマンスに感銘を受けましたが、適切なヘッドホンに採用されているかどうかを確認するには、完全に審査され尽くすまで待つ必要があります。
FiiO EH3NCはビルドクオリティは適切ですか?
FiiO EH3 NC Bluetoothヘッドホンは、イヤーカップに2Dファイバーガラス前面プレートを備えたシルバーとブラックの混合スタイルで提供されます。EH3 NCは、一部のヘッドホンの統一感を重視したコンセプトとは異なり、モダンでプロフェッショナル、そしてテクニカルな外観を提供してくれます。
EH3 NC Bluetoothヘッドホンは、耐久性があり、構造に優れ、剛性があり、快適に着用できるステンレス鋼のスライド構造を備えています。ファーストレイヤーとイヤーマフはプロテインスキンレザーでできており、長時間の使用でも快適です。イヤーマフは、別売で購入できる通気性のあるメッシュ生地に変更できます。
FiiO EH3 NCはType-Cケーブルを提供します。これは、コンピューターに接続して充電ケーブルとしても、あるいはUSB DACとしても使えますし、またユニバーサル3.5mmジャックケーブルも使用できます。
SONY WH-1000XM3とは異なり、FiiO EH3NCは、イヤーカップのタッチパネルではなくボタンを使用して、再生、一時停止、スキップ、音量を制御します。物理ボタンはより簡単な制御手段であり、ボタンはRイヤーカップの下部にあります。
USB-Cケーブルを使えば、充電は簡単です。30時間のバッテリー駆動時間のおかげで、ヘッドホンを充電する回数は多くありません。ノイズキャンセリングをオフにすると、50時間近くまで伸ばすことができます。これほど長く充電できる競合他社のヘッドホンはほとんどなく、充電時間について心配する必要がほとんどないことに気づきました。
EH3 NCは、Fiio AppのBluetoothコントロールをサポートしています。EQ、ディスプレイステータス、ECOモードを調整できます。
FiiO EH3NCのノイズキャンセリング性能はどのくらいですか?
FiiO EH3NCはBluetooth 5.0を採用しているため、AAC/SBC/AptX LL/AptX HD/LDAC、さらにはHWAを含む、ほぼすべてのBluetoothオーディオフォーマットと互換性があります。互換性のあるソースデバイスとのシンプルで簡単なワンタッチペアリングを保証するNFC機能もあります。
ANC機能は、BluetoothモードまたはUSB -C接続の両方のモードで使用可能で、3.5mmケーブルで接続されると無効になります。
パッシブノイズキャンセレーション用の厚いイヤーマフに加えて、FiiO EH3NCには、FeedForward(FF)とFeedBack(FB)のハイブリッドアプローチを使用したアクティブノイズキャンセレーションを採用しています。同社は、ADIのデュアルANCチップADI1777を使用していることを明らかにしています。
ほとんどの低音と中低音はEH3NCでキャンセルできます。忙しいオフィスでも通勤中でも、音楽の再生の有無にかかわらず、ドローンと日常生活の騒音をキャンセルするのに最適です。耳障りな高音の一部はイヤーパッドで分離できますが、ANC機能でキャンセルするのは困難です。率直に言って、それはWH-1000XM3またはBose 700のレベルには追いついていません。ANCに関してはMDR-1000XのANCレベルに相当するくらいです。
FiiO EH3NCのサウンドについて
40時間再生した後の音はほとんど変わりませんが、Bluetoothモードと有線モードでは音質の違いがあります。
AAC接続でのEH3 NCワイヤレスモードの音質
本当に素晴らしいです。 ワイヤレスヘッドホンでは、大きな不満の種がほとんどがなくなり、小さな不満点に取って代わられるようになりました。FiiO EH3NCの場合、サウンドは非常に優れており、デフォルトで非常に消費者フレンドリーなサウンドをターゲットにしています。EH3 NCの主なポイントは、このヘッドホンが低音を強調し、中域に小さな隆起があり、ピークが約10kHzである消費者向けサウンドを対象としていることです。ポップミュージックや映画が好きなら、EH3 NCのサウンドをとても気に入るはずです。
LDAC接続でのEH3 NCワイヤレスモードの音質
AACモードと比較して、LDACの方がニュートラルで少しルーズです。 一種モダンで活気のあるスタイルですが、完璧を追求する一部のオーディオファンの好みではないかもしれません。
M11 + EH3 NC +付属の3.5mmシングルエンドケーブル
有線モードでは、多くのBluetoothヘッドホンとは異なり、音質がワイヤレスと明らかに異なって聞こえる感じはありません。ワイヤードモードでは、FiiO EH3NCは45mmのチタンメッキダイナミックドライバーを備え、高解像度とサウンドシグネチャーの分離を実現します。
ワイヤレスモードに比べて幅と奥行きの両方で解像度が高く、サウンドステージが大きい、V字型のサウンドシグネチャーをしています。
M11 + EH3 NC +古河製3.5mmシングルエンドケーブル
元のケーブルを古河ケーブルに変更すると、FiiO EH3NCはより中域で透明度が高くなり、中域の密度も向上します。
Type Cケーブル
外部と遮断された内部で音が伝送されますが、ワイヤレスモードとの違いはあまりありません。
ANC ON + BT/ANC ON + Type C
音質的には、ANCをONにするとEH3 NCの音が繊維質のレイヤーで覆われているように聞こえます。低域と中域ではエネルギーがいくらか失われるようですが、よりニュートラルでバランスの取れた音に聞こえます。
FiiO EH3NCを購入する必要がありますか?
最高の機能が組み込まれ、非常に優れたサウンドパフォーマンスを備えたANC Bluetoothヘッドホンを$200の対価で持ち歩けるということを考えると、このFiiOのこのヘッドホンモデルは確かに優れた製品です。この製品はSony WH-1000XM3やBose 700との直接的な競合機種ではありません。しかし、その超ポータブルなデザイン、優れたオーディオサウンド、見た目の美しさ――そのうえさらに何を求める必要があるでしょうか?
FiiO EH3NC Stereo Headphone Bluetooth Noise Cancelling Dynamic Driver
- 元記事の公開日:2019/10/31
- 著者:Candice Song
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