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【ハイエンドイヤホン Clariar i640 アウトラインレビュー】きれいだが妙に窮屈な中域に、拡張性が足りない上に、がさつでコムフィルターがかかったような気色悪い音の、明らかに調整不足な高域。これを10万円以上で売るのはかなり厳しいだろう。そして無駄にデカイ

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Clariar i640

Clariar i640

 

免責事項
  • このレビューは「私的な購入品」または「対価を払ってレンタルした商品」に基づいて書かれています。
  • これを掲載することによる原稿料のような報酬または対価は一切受け取っておらず、個人的な試験での測定データや個人的見解に基づいて誠実に評価したものです。
  • 当サイトのプライバシーポリシーをご確認ください。

 

Clariar i640

 

こんな人におすすめ

  • とにかくボーカル重視
  • 高域がぼやけている音が好きな人
  • とにかく値段が高くてゴツいイヤホンがほしい
  • ニアフィールドサウンドが好き

 

Clariar i640の概要

 「アウトラインレビュー」は製品の概要を簡潔に紹介するレビューシリーズです。今回取り上げる製品は「Clariar i640」です。

 Clariar i640の完全なレビューはこちらにあります。

 

基本スペック
  • 周波数特性:5Hz~25kHz
  • インピーダンス:14.2Ω
  • 感度:97dB/mW
  • ケーブルコネクタ:mmcx
  • 価格帯:100000円~200000円

 

パッケージ

 ONZOのレンタル品なので、正規のパッケージではありません。したがってパッケージの品質評価はせず、基準点の7.5とします。

 

 ただし、フジヤエービックのブログを見る限り、正規のパッケージは価格並みくらいには豪華だと思われます。

 

Clariar i640
Clariar i640

 

ビルドクオリティ

 外観のビルドクオリティは価格を考えると少し優れたレベルです。

 

Clariar i640
Clariar i640
Clariar i640
Clariar i640

 

装着サンプル

 装着感は悪くありません。大きな筐体のせいか、遮音性も高めです。ただ、顔の大きさ次第ですが、少し目立ちますね。また耳が小さい人にはうまく嵌まらない可能性はあるかもしれません。

 

Clariar i640
Clariar i640
Clariar i640
Clariar i640

 

音質 

 今回は標準イヤーチップ Lサイズを使い、FiiO M15で駆動してレビューします。

 

 

 Clariar i640は比較的原音忠実性が高く、多くの人の聴覚上のニュートラルにも近いので、サウンドバランス自体は比較的良好と言えます。しかし、周波数特性を見ればわかるように、高域に大きな欠点を抱えており、その明らかな調整不足がサウンドパフォーマンスを著しく悪化させます。

 

 音質についての詳しいレビュー内容はこちらを参照して下さい。

 

音質総評
  • 原音忠実度:S-
  • おすすめ度:D
  • 個人的な好み:D

 

 Clariar i640は低域から中域までうまく作り込んでいながら、最後の詰めの高域で大失敗した駄作です。

 

 あくまで個人的な好みの問題もあるということを差し引いて話半分で聴いてほしいところもありますが、このイヤホンに10万円の価値などないことは、そのわずか1/6程度で買える同じ6BA機のAUDIOSENSE DT600のほうがはるかに自然な滑らかさを持っており、より聴き心地の良いサウンドを実現できているという点から明らかです。DT600も総合的には手放しで高く評価できるという機種ではないものの、Clariar i640の気色の悪い音に比べれば、はるかにまともであると言えるでしょう。

www.audio-sound-premium.com

 

 たしかにこのイヤホンの中域は印象的ですが、残念ながら多くの曲で、どぎつすぎてうるさく不快です。1万円台にこれより優れた質感表現を持つイヤホンが多数ある中で、無駄に不格好で大きいこのイヤホンを買う必要はありませんし、近い価格でもAKG N5005という、音質に優れ、装着感の上でももっと優れたイヤホンがあるのに、この機種を買う必要はほとんどありません。

 

 ただ顔に張り付くくらいの距離で前傾して気色悪い位置で聞こえる女声ボーカルが好きなら、一考の価値はあるでしょう。私は勘弁ですね。

 

音質的な特徴
美点
  • きれいで艶やかに聞こえる中域
  • 華やかで張り出して聞こえる女声ボーカル
  • まともな低域
  • 原音忠実性が高い
  • 自然な質感
欠点
  • 不自然な定位
  • 窮屈でうるさい中域
  • 気色の悪い倍音
  • 高域の拡張性に欠ける
  • 狭い音場

 

総評

 奇妙なことですが、日本の新規参入メーカーほど無駄に高い値段で変な音のイヤホンを出そうとする傾向にあるようです。国産で値段が高いというだけで消費者は品質が高いと錯覚する傾向があるので、心理的効果を狙っているんでしょう。音質からはよくわからないですが、あるいは何か特別な自信があるのかもしれませんね。

 

 しかし、自信があるのは結構ですが、多くの中華イヤホンブランドのように、まず堅実に2万円くらいの機種で市場の反応を見つつ、丁寧な音作りをしていくべきでしょう。なにかよくわからない根拠があるのかもしれませんが、いきなり10万円以上の機種を出す神経がよくわかりません。箔付けでしょうか?とりあえず金をむしり取ろうというような製品づくりは個人的に大変不快です。もちろん音が良ければ話は別ですが、個人的にはこれよりTRN VX Proのほうがはるかに聴き心地がよく、聴きごたえもありますね。

www.audio-sound-premium.com

 

 そして今回わかったことは、VX Proのように中域が薄っぺらくて高域がシャカシャカしている音よりも、i640のように中域でごちゃごちゃしている音のほうが、はるかに不快だということです。

 

Clariar i640

Clariar i640

¥135,000

 

 

 

 

 

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