audio-sound @ hatena

audio-sound @ hatena

オーディオ機器やゲーミングデバイスのレビュー、そして好きな音楽を徒然なるままに

【aptX対応ワイヤレスイヤホン dudios Zeus レビュー】暗闇に輝く夜景を望むような、深淵を感じさせる煌めき。味付けとしては重厚味があり、やや下方向に緻密に散りばめられるキラキラした音楽空間

SoundPEATS Q34

Dudios Zeus Bluetooth イヤホン 低音強化 IPX6防水/8時間連続再生/CVC6.0ノイズキャンセリング/マグネット搭載/apt-Xコーデック対応/操作簡なスポーツブルートゥースイヤホン ブラック

 

おすすめ度*1

dudios Zeus

ASIN

B0797KD6BQ

 形状的にはドラム型マグネット内蔵ハウジングで、イヤーフックも付属するので耳への収まりも良い。このイヤホンの出自的にはデザイン的にもQ30Q34といった重厚音味系秀逸ワイヤレスモデルの系譜上に属するもののようで、装着感・操作性は非常に似ている。

 aptXに対応する。PC用のaptX対応レシーバーや手持ちのAndroidスマホ/タブレットaptX対応機種では問題なく認識され、音飛び・遅延などもない。通信性能は安定している印象だ。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、日本語含む多言語マニュアル、携行ケース。細身でしなやかな丸形コードには若干のタッチノイズがある。

 

dudios Zeusdudios Zeus

 

【2】音質

 音質の全体的な傾向はその出自を感じさせる太い低域がしっかりと足場を作る重厚モデル。雑音を吸い込み、音場をしっかり黒く塗り広げる低域音が作るキャンバスに、温度感と生命的な重みのある、ほどよい精彩のあるピアノや弦楽音、同じく精彩感があって粒も細かいシンバルが奥行きのある緻密に音を描き分けるキラキラした地平を形成する。高域の金管や弦楽は比較的目線に近いところに感じられ、高くというよりは地平線に厚みを増す感じで鳴る。ボーカルの声色も若干太めでアニメ声優系の女性ボーカルは暗く感じられる場面もあるかも知れないが、ふっくら感は良く出ており、温かみのある印象。イメージとしては生活感のある大都市の夜景を少し高いところから眺めるような、暗い中に浮かび上がる細やかな街の灯りの拡がりに、吸い込まれそうなパノラマ感のある音楽になる。

 

[高音]:高域ののびやかさは高さよりはやや奥まる感じで密度を加える風に聞こえる。開放的に高く高く伸び上がるのではなく、広い中域にエネルギーと色彩を加える高域(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は奥行き左右ともに広さと緻密さを感じさせるパノラマ・サラウンド感のある音。開放的で個々の音の分離感がしっかりしており、弦楽を中心に色合いもややシャープにはっきり出るので、万華鏡のような印象を受ける。瞬発力があり、曲の勢いへの追随性も感じられる。

[低音]:硬さと重み、深みのある落ち着いた上品な低域。深く沈みこんで雑音を吸い込むような床面を作り、中高域の精緻な色合いを引き立たせる漆黒の重厚さを感じる。中高域を邪魔せず、引き立たせる良質な音(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:深掘りされる感じで地平線からやや目線下に緻密で左右奥行きともに広い空間が感じられる。ボーカルは近く、低域は少し深めから全体を支える。高低はむしろ奥行きのレイヤーとして感じられる。パノラマに広げる形で立体感が出るイメージ(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:シンバルの粒感は明瞭度が高く、細かく出る。鳴り方も軽く細くならずに一定の硬さや厚みのある固体感のある音。(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:尖る感じもなく、自然で鮮明度もあり、息感も出ていて楽器にも埋もれずはっきりと聞こえるため、女声でも男声でも万能に味わえる。

 

【3】官能性

 山崎あおい「ふたりぼっち」は緻密でやや重厚味のある足場に支えられている。ボーカルはやや厚みが出てしっとり感もあり、暖かみのある生命感がうまく出ている。もっさりしやすい曲だが、音の瞬発力もよいので重たげな感じはない。

 水瀬いのり&久保ユリカ「動く、動く」は鮮烈さと重厚味のバランスの良いパーカッションにパンチ力があり、表現も緻密で爆発力との兼ね合いもよい。高低はそれほど感じられず、どちらかといえば地平線付近に密度を集中する味わいに感じられる。

 やなぎなぎ「春擬き」も地平線付近に密度を感じる。低域は深掘り感が出てやや下方向に広く、ボーカルはサビでの抜けは高く伸びるというよりは奥まる形で感じられる。左右は広く、情感を加える弦楽もやや太めの元気な音で、全体として繊細さよりは力強さを感じさせる密度感。

 さユり「フラレガイガール」はピアノと低域の重厚味が曲全体の骨格をしっかりと形成する。細く鋭く聞こえる傾向のあるボーカルもこのイヤホンで聞くと、力強さが出て、別れのもの悲しい感じよりは吹っ切れた決意が感じられる味わい。

 

【4】総評

 重厚味と力強さがあり、下方向に緻密な夜景のようなきらびやかさのある音楽が味わえる。高低の開放感には乏しい反面、左右の広さは十分で地平線付近の密度は高く、説得力が感じられる。パーカッションの爆発力もしっかり出るのでもっさりすることなく、重厚で熱い音楽は素直に楽しめ、ロック、JAZZ、クラブミュージックなどに向く。低域好きも満足できる重厚味は圧倒的だが、その味は中高域を押しつぶす支配的あるいはもっさりさせる重力的なものではなく、エネルギーと煌めきを与える深い暗闇を感じさせる、中高域を引き立てる良好なもの。価格を考えると、なかなかに魅力的で面白いイヤホンだ。

dudios Zeus

 

【5】このイヤホン向きの曲

 太く力強いボーカルと重厚味のある表現が曲を説得力あるものにしている。確かな足場に支えられながら、煌めき感を伴う形で曲が展開される。素直にエネルギッシュでありながら、繊細さも十分に感じさせてくれる良好なバランスで味わえる。

 

 同様に重厚さと緻密な煌めき感のバランスが良く感じられるのがこの曲。低域が支配的すぎたり密度がありすぎるとボーカルが埋没しやすかったり、爆発力が足りないと単調に感じられやすい、若干難しめの曲であるが、このイヤホンは低域を十分鳴らしつつ、しっかり深掘りさせて中高域の音を存分に聞かせる上、爆発力と煌めき度は十分。この曲をじつにうまく聞かせてくれる。

 

  ボーカルは力強い。ドラムは重厚で張りも良く、爆発力があり、金管の色気はやや太く力強く渋く、曲調によく合う。緻密で個々の音に分離された粒感のある表現もこの曲の細かな骨格をよく再現してくれる。

 

  キラキラ感と重厚でJAZZ味のある表現力が生きるのがこの曲。カツカツとギアにはまるようなリズム感とキラキラッとした遊び心の感じられる楽器たちに心が躍り出す。楽しい。

 

Dudios Zeus Bluetooth イヤホン 低音強化 IPX6防水/8時間連続再生/CVC6.0ノイズキャンセリング/マグネット搭載/apt-Xコーデック対応/操作簡なスポーツブルートゥースイヤホン ブラック

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ワイヤレスイヤホン JVC HA-ET900BT レビュー】広い空間表現、クリアでスパイシーな味付け。JVCらしいエッジ感は健在。遮音性良好。何より安定した通信性能。他社製価格上位機種と比べても遜色ない使い勝手

JVC HA-ET900BT

JVC HA-ET900BT 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth/防水(IPX5対応)/最大9時間再生 ブラック HA-ET900BT-B

 

おすすめ度*1

JVC HA-ET900BT

ASIN

B078ZSMFSM

 完全ワイヤレスタイプではやや大きめのハウジングながら、イヤーフック付きで耳への収まりは悪くない。やや重みと硬さを感じる装着感なため、耳の形によっては気になる人がいるかも知れないが、個人的に外出時に利用した感じではイヤーフックをしっかり働かせれば、耳当たりは優しく、疲れたり痛む感じはない。ただし、本体の大きさで耳から出っ張る形となり、満員電車などでは外れやすい場面もあるかもしれない。

 遮音性はそれなりに高く、完全ワイヤレスモデルの中では環境音低減を感じるほう。音漏れも少なめな印象でスポーツモデルの需要をよく踏まえている。

 aptXには対応しないが、通信性能の安定性は高い。音響機器から5m以上移動しても途切れや遅延は感じられず、シームレス。動画鑑賞でも不自然な音ずれは感じないだろう。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、専用充電ケース、日本語マニュアル。

JVC HA-ET900BTJVC HA-ET900BT

 

【2】音質

 まず完全ワイヤレスモデルとしては広めの空間表現で圧迫感がない。JVCらしい音のエッジ感をきれいに出すモデルで低音量時にも音の輪郭感が失われない。ただし曲によってはシャリ傾向が出る場合があり、また低域近くの音には毛羽立つ感じが出る。完全ワイヤレスモデル全般の傾向として低域がやや簡素な印象があるが、このイヤホンもその点は大枠変わらず、重みと量感はどうしても感じづらい。しかし、締まりは良く弾けも感じられる音。高域もそれなりに高さを感じる。弦楽の伸びやかさ、色づきのバランスは良く、情感もきれいに出るので弦楽の味付けはよく生きる。ボーカルはエッジ感がしっかりしており、息遣いや輪郭が強い。キラキラした感じはあまりなく、自然に近い感じでほどよい温度感もある。

 

[高音]:高さが感じられやすく、広さに貢献している。弦楽の伸び上がる感じもうまく出る。音味はキラキラしすぎず、エッジ感があってのびやかさを感じやすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:完全ワイヤレスモデルにしては左右かなり広く、定位感がある。弦楽の奥行き感・情感はきれい。ピアノは比較的自然に近く、落ち着いている印象。一方でエレキ音などはエッジ感が毛羽立つ感じで強調されやすく、好みを分けそうなところはある。

[低音]:低域は重みがなく、量感的には物足りない。比較的タイトで音の輪郭ははっきりしているので、深みはかなり感じられる。聞き疲れはしにくい音。(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:高域高く、中域広く、低域深く。ボーカルを中心にかなり広めに空間を確保する球状構造を感じる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:輪郭感ははっきり出る。低域ドラムは重みがなく、支配的ではない。シンバルの輪郭感も出やすく、瞬発力もあって比較的軽快な色合いで明るく感じやすい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:息遣いなどは感じられやすい輪郭のはっきりした声。若干シャリ傾向と思えるが、耳に刺さる感じはない。男性ボーカルの曲は厚みがやや足りなく思えるかも知れない。

 

【3】官能性

 Uru「フリージア」はピアノのほどよい色づきと透明感が曲の色合いを落ち着いたものにし、精彩のある弦楽が情感と高さを表現する。ドラムはやや軽く湿っぽく、若干ズチャズチャした粘り気が出た味わい。個人的にはどちらかというと硬い反響感が好みなのでその点やや残念に思うが、中高域の充実感は頑張っている。

 山崎あおい「夏海」はシンバルのほどよい精彩、明るい色合いのギター、輪郭感があるのでそれなりに重みを出しているドラム、ボーカルの息遣いも丁寧で高く伸びていく声色、広い空間表現となかなかに秀逸。

 fhána「星屑のインターリュード」も悪くない印象。この曲は若干ガチャガチャしやすい曲だが、丁寧な空間表現と輪郭感のよさでうまく仕上げている。ピアノがキンキンせず、精彩に満ちた弦楽の表現もアクセントになっている。低域も響きすぎずタイトに丁寧に音を加える表現がうまく利いている印象。

 Choucho「telescope」は全体的に瞬発力があって小気味よく、上方向へも高さを感じられるので、サビでののびやかさもよく出る。全体的に軽快で快活な味がよく出る上、緻密に音を描き分け、効果音のスパイスもかなり丁寧に出る。

 

【4】総評

 価格的に完全ワイヤレスモデルではミドルレンジに当たり、低位機種で飽き足らない人をターゲットにしたと思われる商品。しかし音質的には上位機種に劣らぬ空間表現と解像度で、緻密かつ伸びやかな音楽空間を丁寧に作っていて、かなり完成度は高く思える。とくに高域方向の高さの感じられ方、弦楽の色づきのよさはかなりのもので、爆発力のあるパーカッションはスパイシー。曲によってシャリつく傾向が出たり、低域は全体的に物足りなく感じられてしまうという欠点はあるものの、魅力は十分。

 装着感や装着性の安定感の面ではこなれていないところも感じられるが、通信品質は高く、上位機種でも通信性能が不安定だったりすることもある時期に、バランス良く使い勝手の良い機種をうまく投入してきた印象だ。20000円以下クラスの完全ワイヤレスモデルではかなりおすすめで、完全ではないワイヤレスモデルとの比較でも中高域と空間表現に関しては同価格帯の機種と渡り合える十分な音質といえる。

JVC HA-ET900BT

 

【5】このイヤホン向きの曲

 緻密で瞬発力があり、爽快感のある傾向。若干シャリっとしやすいものの、効果音の輪郭感も爆発力も良好で充実した表現が思う存分楽しめる印象。ボーカルの声色も明るくのびやかに聞こえる。

 

 情感のある弦楽と上方向へのびやかなボーカルが曲全体の雰囲気作りに貢献している。ピアノはやや控えめで落ち着いているが、空間への溶け込みはよく感じられる。表現は全体的に緻密。

 

 この曲はボーカルの厚みがやや足りない気もするが、一方で広く吸い込んでいく空間はよく表現されており、個々の音の輪郭も良く、緻密さも感じられる。ミニチュア的ではあるものの、比較的うまく表現されている。

 

 エッジ感が利いて、音の空間的な拡がりもよい。瞬発力もあって曲の展開もくっきりしており、ボーカルの透明感と伸びやかさも鮮明というより鮮烈といってよい。

 

 弦楽の色づきもよく、開放的で、力強いボーカルも上方向に高く伸びていく。低域は量感はやや足りなく思うかも知れないが、輪郭はしっかりしているので確かな鼓動を感じさせ、シンバルの粒も細かく、ドラムス表面の爆発力もあるので弾けるビートが感じられる。

 

JVC HA-ET900BT 完全ワイヤレスイヤホン Bluetooth/防水(IPX5対応)/最大9時間再生 ブラック HA-ET900BT-B

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ハイレゾ対応イヤホン ALPEX HR-3000 レビュー】廉価なハイレゾイヤホン。音質的にはもっさり系ドンシャリ

ALPEX HR-3000

ハイレゾ音源対応40000HZ 高級真鍮ハウジング&プラグ イヤホン (ブラック)

 

おすすめ度*1

ALPEX HR-3000

ASIN

B01G81NY2A

 小型で耳への収まりが良いハウジングが特徴。収まりが良いせいか遮音性はそれなりに高いが、音漏れはやや目立ちやすい。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 細身のコードのタッチノイズは目立たない。

 

【2】音質

 音質的にはハイレゾ対応というものの、やや音にゾワゾワとしたドライな感じがあり、明瞭感に少し欠けるので解像度を感じづらいところがある。高域はやや尖る感じが強く、シャリ味になりやすく、中域はやや広め、低域は粘りが少なめで重厚感が素直に感じられる音質。全体的にやや重たげにもっさりして聞こえやすいドンシャリといった風がある。

 

[高音]:高域はやや尖り、刺さりやすいところあり。シャリ感はやや出やすい(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:楽器の色づきはやや弱く、金管の色気は少なめに思う。一方で弦楽の奥行き感は丁寧で広さは感じられやすい。

[低音]:重みはあるが、粘りは強くなく、意外とスッキリ。ただ量感は強く、全体として前面やや下に低域が張り出してくる印象(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:空間的な低域の足場が前面やや下に形成され、ボーカルは分離感があり近めに聞こえる。楽器がそれを広めに囲むが、音の密度が出やすいこともあり、曲によってはボーカルが埋没して感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは重く、ややブーミーにも感じられ、熱気もある。表面の衝撃力もそこそこ。シンバルの存在感はやや薄味に感じられる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:のびやかさはそこそこ。息の輪郭ははっきり出る。男性ボーカルには厚みがある。女性ボーカルは若干暗く感じられるかも知れない。

 

【3】官能性

 Rie fu「For You」ではボーカルは高域でややシャリつき、サビ付近ではシンバルも同様にシャリついて刺さりやすく感じられるところが若干気になる。低域の存在感は強く、重厚で衝撃力のあるドラムが曲を良く引き締める。パーカッションはやや統一感に欠け、ガチャガチャしているように思う。

 早見沙織&東山奈央「Hello Alone」はドラムの存在感が強く、楽器音にも厚みと密度、勢いが感じられるため、ややボーカルが埋没気味。しかしサビではボーカルが頭一つ抜けて開放感を出す。楽器とボーカルの一体感は高め。

 高橋李依「気まぐれロマンティック」ではボーカルがやや太く、暗めに感じられる。全体的に若干もっさりしている印象があるのは、金管の精彩がやや淡く感じられるせいかもしれない。やや薄味に感じられる。

 ROUND TABLE featuring Nino「Groovin' Magic」はまず前面の低域がやや目立つ。そのせいか大味気味に感じられる。楽器の密度も高めに思うが、ボーカルも太く力強く出るので埋没感はあまりない。

 

【4】総評

 3000円台から手に入る廉価なハイレゾ対応イヤホン。だが音質的にはややざらついたドンシャリといった感じで、清涼味に乏しいところがある。曲調も全体的にもっさり暗めに感じられやすい。ハイレゾ対応という点からコスパ的に若干の魅力はあるかも知れない。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 ピアノはやや太く、重みと色づきのバランスの良さを感じる。低域の重厚感が強く出るので、骨格がしっかりと感じられる。サビでの楽器の密度も良く、ボーカルが楽器に囲まれて多幸感があり、充実したものを感じる。

 

 重厚感のある表現。ボーカルの息の輪郭は鋭く、声質はやや太く力強い感じで出る。楽器の密度も良く、ボーカルに素直に熱量を加えている。

 

ハイレゾ音源対応40000HZ 高級真鍮ハウジング&プラグ イヤホン (ブラック)

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【aptX対応ワイヤレスイヤホン SoundPEATS Q30 レビュー】重く厚ぼったい低域の地平線に、熱気と密度の高い、ほろ苦めの中高域が織りなすビターテイストモデル。JAZZやクラシック向きか

SoundPEATS Q30

Bluetooth イヤホン 高音質 apt-Xコーデック採用 人間工学設計 マグネット搭載 IPX6防滴 IP7X防塵 マイク付き ハンズフリー通話 CVC6.0ノイズキャンセリング ブルートゥース イヤホン ワイヤレス イヤホン Bluetooth ヘッドホン ブラック Q30 …

 

おすすめ度*1

f:id:kanbun:20180204200843j:plain

ASIN

B078YKM5MV

 イヤーフック付きのドラム型マグネット内蔵ハウジングは耳への収まりもよく、非使用時はネックレス状にして首掛けも出来るので便利。遮音性はそこそこ。音漏れは少し目立ちやすいかもしれない。

 aptXに対応する。PC用のaptX対応レシーバーや手持ちのAndroidスマホ/タブレットaptX対応機種では問題なく認識され、音飛び・遅延などもない。通信性能は安定している印象だ。ただし5m以上音響機器と離れると音飛びが入ったりやや不安定になるところがあった。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、充電用USBケーブル、日本語含む多言語マニュアル、携行ケース。丸形コードには若干のタッチノイズがある。

 

SoundPEATS Q30SoundPEATS Q30

 

【2】音質

 音質的には低域がまず重厚な地平線を形成するのが特徴的。この低域の床は目線下くらいからだいぶ深くまで感じられ、曲の骨格を全体的に支えている。高域方向の伸びやかさや高さにはやや弱く、比較的地平線近くで音楽空間がやや横長に広く形成される。目線付近に音の密度が充実する感じで聞こえやすい。ボーカルの声色や弦楽などはやや太めで暗く感じられるかも知れないが、ボリューム感がある。音楽空間全体に熱気が感じられ、ほろ苦いコーヒーのような味わいがある。

 

[高音]:高域はやや天井感があり、すんなり高くエネルギーを解放せず、地平線に熱を戻してくるところがある。そのため地平線付近に厚みを感じさせる(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:中域は左右に広く、奥行き感もそこそこ。低域と近く、高域もエネルギーを解放しないので、全体として充実感と熱気のある音場を形成する。音は全体に厚みがあって重めに出る。

[低音]:粘りと厚みのある音。地平線を形成し、音場全体をかなり強固に安定させる。熱気を地平線上に押し上げてくる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:横長で地平線上に横幅の広い空間を感じる。ライブ空間で舞台やや下から音楽を聴く感覚に近いかも知れない。音の解像度は価格を考えるとなかなかに良く、これだけ密集させて音を鳴らしているのに分離感はしっかりしている(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ドラムは重み、粘りが強く熱量高めで弾ける感じもやや重めに出るのでかなり苦味を強く感じる。シンバルは粒が細かいが、塩を軽く振る感じで、ドラム優位の展開になりやすい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:女性ボーカルはやや暗めに感じられやすい。全体的に厚めでのびやかさは出づらいところがあるので、アニメ声優系の声はだいぶ艶やかさが減じて感じられる。一方で男性ボーカルの厚みは増して力強く感じられる。

 

【3】官能性

 山崎あおい「君のいない夏なんて嫌いだ」は足場のしっかりした低域が骨格を作り、開放されすぎない厚みのあるボーカルはエネルギッシュ。叙情を直接じんじん伝えてくる力強さのある曲調になっている。曲調的に切ない感じが強い方が好きな人が多いかも知れないが、個人的にはこういう聴かせ方も充実感があっていいと思う。

 歌組雪月花「回レ!雪月花」はかなり密度高め。熱気のある重厚サウンドになっており、曲の展開は若干単調に感じられるかも知れないが、パワフルさが感じられ、祭りの熱狂感は実にうまく出ている。

 中孝介「君ノカケラ」も重厚。JAZZ味が感じられ、ムードミュージックのようだ。弦楽の濃厚な表現はとくにぐいぐい引き込んでくるところがある。ボーカルはやはり高くのびていく感じよりは、行って来いな天井感を感じるが、それがうまくエネルギーを滞留させて濃密さを増している。

 Aimer「ポラリス」はビターな味わいが強くなって、エスプレッソな濃厚風味。大人びた品格が感じられ、さらに胸に重く響いてくる説得力が感じられる。サビでの穿つような星空が一気に開けるような盛り上がりはやや減じているのは好みを分けるだろう。ただ闇夜の何か先に存在を感じさせる、空気感の濃厚味は強く香ってくる。

 

【4】総評

 重厚で充実感のある音楽表現は説得力があり、好きな人にはなかなかに魅力的な製品だ。全体的に大人びた、やや濃厚でビターな味わいになるのでJAZZとの相性は良い。ボーカルが暗めに出てしまうところがあり、また天井感も感じられやすいため、女声ボーカル曲は若干得手不得手が出やすい。透明感を出すような曲は味気ない方向で出やすいだろうが、比較的落ち着いた曲は大人の品格を感じさせる薫り高い味わいになる。通信性能面での安定性も高く、重厚な低域表現を好むなら、これはかなりコスパの良いおすすめ機種だ。

SoundPEATS Q30

 

【5】このイヤホン向きの曲

 このイヤホンで聞くと圧倒的説得力を感じる。管楽の厚みとほろ苦い感じの表現力が秀逸で、ピアノも軽っぽくキンキンしない、大人びたしっとりした味わいなうえ、弦楽の重厚感と色気が素晴らしく、感嘆を禁じ得ない。このイヤホンでこの曲を是非聞いて欲しい。

 

 これも重厚でしとやかに、そしてほろ苦く。エネルギーをうまく滞留させ、密度感を出すことで濃厚でビターなテイストに仕上がっており、確かな説得力が感じられる。なおこの音源はオリジナルではなく、どうも素人カヴァーらしいのだが、雰囲気が良く出ている。夏目友人帳系のオリジナル音源は大抵すぐ消される。

 

  サビでの高域の開放感は出づらいので、その点でのカタルシスが感じられづらく、全体として暗めの曲調となるところなど、この曲に関しては好みを分けるところがあるかも知れない。しかし曲全体は重厚で密度があり、重く胸にのしかかってくる充実した叙情が感じられる。

 

  こちらも高域への解放感がうまく出づらいところはあり、持ち味である上方向へののびやかさの面では難しいところがあるが、一方で足場の豪華さは金管の色気も含めて充実感に満ちている。後半で上方向に歌い上げるところで、若干ボーカルが息苦しく感じられてしまうところは明らかな難点か。

 

 この曲も実に味わい深く表現される。低域の弦楽の足場がしっかりしているのと、その上に展開される音にほどよい厚みがあるので、この曲の感じさせる幸福感がうまく出ている。

 

 この曲もおすすめ。このイヤホンで聴くと、足場のしっかりした横長の密度のある空間表現が太陽系を思わせ、厚みとほどよい色気のある中域弦楽の音が惑星の回転を思わせる。ボーカルはその真ん中でやはりふっくらした力強さもある感じに聞こえてくる。回転する太陽系のエネルギーを感じる若干パワフルめの味わい。

 

Bluetooth イヤホン 高音質 apt-Xコーデック採用 人間工学設計 マグネット搭載 IPX6防滴 IP7X防塵 マイク付き ハンズフリー通話 CVC6.0ノイズキャンセリング ブルートゥース イヤホン ワイヤレス イヤホン Bluetooth ヘッドホン ブラック Q30 …

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【カナル型イヤホン audio-technica ATH-CKB70 レビュー】シームレスで明瞭感のある精緻な中高域と輪郭感できれいに見せる品の良い低域。オーテクのバランス感覚極まれり

audio-technica ATH-CKB70

audio-technica カナル型イヤホン バランスド・アーマチュア型 ブラック ATH-CKB70 BK

 

おすすめ度*1

audio-technica ATH-CKB70

ASIN

B00OTADU36HMX

 独特の横長ハウジングは大抵の人の耳への収まりは良いと思うが、耳の形によっては干渉するかも知れない。遮音性はそこそこ高く、環境音は大分低減される。反面音漏れはカナル型にしてはだいぶ目立つほうかも知れない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え。細身のコードのタッチノイズは目立たない。

 

 

【2】音質

 まず、この機種の謳い文句は「低域の量感」とのことだが、率直に言って量感を感じる低域ではない。この機種が音質の割にあまり評判を耳にしない最大の理由はおそらくこの売り出し文句が見当外れなせいであろう。この機種の低域は量感より輪郭感で存在感を感じさせる音で、タイトでまとまりのよい、聞き心地が良く、中高域を阻害しない上品な音だ。量感低域モデルと聞いて想像される、ズンドコズンドコした音ではない。その点がこのモデルをドンシャリモデルと勘違いさせ、量感低域という言葉に惹かれる人はその素っ気なさに不満を感じさせるし、逆に本来このイヤホンを気に入ってくれそうなタイトな低域ファンは量感低域という言葉を聞いて直感的に避けてしまうのだろう。

 このイヤホンの音質は尖ったり刺さったりしやすいバランスドアーマチュアの高域を中域との連携良く、素直につながってしかも伸びが地平まで続くような伸縮力のある形で、精緻で明瞭感のある良い部分だけをうまく取り出して、耳当たりよく仕上げているところから語られるべきだ。曲によってはそれでも刺さるところは若干出てくるが、価格帯での表現力としてはかなり完成度は高い。そのうえで輪郭がはっきりしていて衝撃力がありながら、中高域を散らかさない分離感のある低域が丁寧に音場の底を支えている。この低域は中高域が鳴っているのをかき分けて出てきたり、そもそも前に出てきて自己主張してくる、そういう音ではない。中高域とほどよい距離感を保ちながら、空間に丁寧に深みを加え、タイトで衝撃力もあるドラムで引き締め引き上げ、引き立てる。このイヤホンは精緻で整った中高域がまずあって、そこに良質な低域が乗っている印象で、低域が先という感じのイヤホンには思えない。むしろ中高域の色気や透明感を求める人に対して、より訴求力の感じられる音だろう。

 

[高音]:キンキンしないほどよい透明感。シームレスな高低と糸のようにつながる伸縮力。冷たくなりすぎず、ほのかに色気を感じさせる音。尖りづらく刺さりにくい良音(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:高域に対して特にスムースに連携し、中高で途切れる感じはない。低域との関係もよく、連携して緻密さと広さを兼ね備えたプラネタリウム的空間表現をする。音の明瞭感は価格帯最高クラス。色気もそれなりに出る。

[低音]:タイトで締まりが良く、まとまりがよい。中高域を邪魔しないが、丁寧に存在感を出して曲の精彩を引き立たせる(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:個々の音の描き分けは緻密で、空間表現的にも広さと密度をうまく両立させている印象。曲によって広さも出るし、密度感が前面に出てくるところもあってその意味でも器用さの感じられる表現力(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:芸が細かい技巧は。衝撃力や材質的な硬さ、深みはしっかり出る。重量感はあまりない。うるさくない上品で丁寧な良質の低域(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:スムース。尖るところなく、息も強調されすぎず、ほどよいシャープ感のある輪郭の中に少し厚みを感じる、若干透明に傾いた自然な声色。女性ボーカル・男性ボーカルに限らず、のびやかさをウリにしている曲にはめっぽう強い。

 

【3】官能性

 UVERworld「CORE PRIDE」はドラムの衝撃力と粘りのバランスが良く、迫力がありながら臭みを耳に残さないスムース感があり、耳当たりよく楽しめる。中高域は明瞭で瞬発力も良好。全体としてクリアでスムース、かつスパイシーという比較的理想的に近い形で量感だけやや弱いか。しかし量感の不足はドラムの粘りのよさでほとんど相殺されており、曲の骨格を表現する説得力は失われていない。ボーカルも不自然な尖りなどなく、中空に消えない線の通ったのびやかさで聴き応えがある。

 fhána「Appl(E)ication」はシャープでエッジ感を聞かせ、またこの曲の持ち味が引き立つ透明感を出すのがうまい。低域はタイトで深みを備えており、量感的な感じではないが、重みを感じられる。低域の存在感は中高域を邪魔せずに曲を引き立てる良質なもの。後半多用されるゆがむような効果音も輪郭がしっかりしており、効果はちゃんと出て、スパイシーさが感じられる。

 Aimer「茜さす」ではまず中高域の明瞭感がはっきり出るので、この曲のはっきりした色彩感は強めに出て情景への引き込みが感じられる。こうした輪郭の強い音の傾向のイヤホンではシンバルが尖って出過ぎてシャリシャリすることがあるものだが、このイヤホンのシンバルは輪郭感にブレがなく、一定の色気も備えていてまとまりがよいので、シャリッと軽くは鳴らない。低音から高音まで密度感と精緻さに余念がなく、明度の高い形で曲の世界観を伝えようとする意志を感じる。

 ねごと「アシンメトリ」では耳に粘りすぎないが、重みも感じさせる低域が出鼻からぐいっと引き込んでくる。躍動はタイトで曲に推進力をしっかり与えてくれる。個々の音がはっきり出るが、ボーカルは埋没しない。エッジ感強め、スパイシーな傾向で曲調はやや明るく元気、若干重厚さ弱めといった感じの表現。

 

【4】総評

 価格もこなれていて、現状5000円台から7000円台くらいまでで買える機種。量感のある低域という看板には若干違和感を覚えるが、表現力としては価格帯標準以上で、1万円クラスに匹敵する。精緻な中高域が魅力のバランスドアーマチュア音好きな人には、それを引き立てる低域表現力も備えた廉価な日常使用イヤホンとして有力な選択肢になる。低価格でも絶妙なバランス感覚でハートを貫いてくるオーディオテクニカのバランス感覚の良さを感じさせ、個人的にはおすすめである。

 

【5】このイヤホン向きの曲

 若干ボーカルの出足がゾワゾワと雑草味が出やすく、気難しいところのあるこの曲だが、このイヤホンは息の振動の輪郭をうまく表現し、潰れる感じが出ずになかなかのクリーンスタートをしてくれる。ボーカルは透明度のあるきれいなのびを見せるが、透かした先の暖かみが感じられるほどにはふっくら感も残している。ピアノの透明感は言わずもがな、色味としても冷たくなりすぎず尖りも出にくいので、サビでも曲調が厳しい感じにならず、色気を残した叙情感のあるものになっている。

 

 スムースでメリハリあるドラム。同じようにシームレスでほどよい色づきと強い明瞭感のある中高域。描き分けが土地密な空間にパスパスとキレのよいドラムが駆け足を刻み、ボーカルに推進力を加えている。思春期の純粋で輝きに満ちた世界観が明るく快活に展開される。

 

 シンバルの粒の細かさが曲の精彩を引き立てる。ドラムもタイトで心地よい。何より魅力的なのはサビで、水面との距離感を表現するボーカルの上昇感。水面がすーっと遠ざかるように、ボーカルも深みから丁寧に浮かび上がっていく。この上昇に途切れる感じはなく、シームレスに高低の連携が利いている。同様に弦楽も高低が綺麗に出て、空間を躍動的に、ゆらゆらとした水中の感覚を味わわせてくれる。

 

 弾みと深みがありながら重くなりすぎず、ほどよい軽快さと解放感のあるドラム。からかうように遊ぶ多彩な表現を見せるボーカルにもよく追随し、高低の切り替えと連携が良くてうまい。尖りや刺さりも出やすい曲だが、うまく空間に溶かして耳当たりよく、しかも緻密に聞かせるバランス感覚の良さ。緻密でしっかり聞かせてくれるのに聞き疲れしにくい。

 

 ホーミーの倍音的表現もブレなく尖り無く綺麗に聞かせてくれる。高低がスムースでつっかかりや分断がなく、倍音の重層性やサビでの高声の天へとまっすぐ伸びていく感じが明瞭。音にギラつく感じもなく、気持ちよく聞ける。

 

 金管の色気、弦楽のスタイリッシュさ。タイトな低域が統率力を発揮して自由で個性的に踊る楽器たちをまとめあげていく。とくに弦楽の奥行き感の緻密さはハンパなく、細い奥まった音も途切れずきれいに続き、しかも透明感を維持して聞こえてくるのは素晴らしい。

 

 これも価格を考えると絶品クラス。のびやかなボーカル、混濁併せ持つ独特のハスキーボイスが空間に沁み入る感覚の表現力。星空のように煌めき感のある広い空間の中をボーカルが自由にたゆたう。

 

 意外と気持ちよく聞くのは難しいかも知れないこの曲。リズムの輪郭がしっかりでないとなんか間延びした感じに聞こえやすい。だがこのイヤホンの緻密な表現力は薄味になって溶け込みやすいリズムとボーカルの輪郭をしっかり組み立ててくれる。途中やや刺さりやすいところがあったのだけは限界を感じたが、よく頑張っている。

 

 名曲「dis-」の早見沙織カヴァー版。有坂美香のオリジナル版より艶やかさとのびやかさが増しており、爽快でシームレスな表現力のうまいこのイヤホンにはこっちのバージョンのほうが合う。金管の色気も良く、やや盛られたパーカッションもうるさくならず緻密に描き分ける。かなり満足できる。このほかに個人的な神曲「ブルーアワーに祈りを」も実に中毒的に聞けるので、是非おすすめしたい。

 

audio-technica カナル型イヤホン バランスド・アーマチュア型 ブラック ATH-CKB70 BK

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【片耳ワイヤレスイヤホン SoundPEATS D2 レビュー】なめらかで耳当たりが良い。音質的にはそれなりの立体感があり、片耳イヤホンではおすすめ。

SoundPEATS D2

SoundPEATS サウンドピーツ D2 Bluetooth ヘッドセット[メーカー1年保証]Bluetooth イヤホン 片耳 高音質 ミニサイズ 軽量 マイク内蔵 ハンズフリー通話 ブルートゥース イヤホン 片耳 Bluetooth イヤホン ブラック … (black)

 

おすすめ度*1

SoundPEATS D2

ASIN

B074PJR18L

 片耳タイプのイヤホンではよくある、縦長フレームタイプでマイクが比較的口に近くなるタイプ。装着感は顔の形によっては収まりが悪い場合もあるかも知れない。

 aptXには対応しない。注意点としてペアリングの際、機器の分類が操作インターフェースとなっており、音楽出力機器になっていないため、ポータブルプレーヤーではうまく認識できないこともある。SONY NW-A25では使えなかった。

 遮音性はそこそこ。音漏れはほぼ目立たない。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、イヤーフック、充電用USBケーブル、日本語マニュアル。

 

【2】音質

 片耳イヤホンの音質の特徴として、比較的立体感に乏しく、音がシャープで刺さりやすいというところがある。だが、このイヤホンは片耳イヤホンの割に音が耳当たりよいなめらかな音で立体感もそれなりにある。

 

[高音]:色気に欠け、のびやかさもそこそこだが、刺さる感じはない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:片耳タイプのため、左右の感じは薄いが、奥行き感は出る。片耳タイプにしては立体感があり、高低もやや下が広く感じるような形でそれなりに感じられる。

[低音]:深さはそれなりに出る。音は全体的に軽いのはしかたがないところ(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:片耳イヤホンの低価格モデルとしてはかなり良質な立体感(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:シンバルが強すぎたりせず、ドラムとのバランスが良い(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:分離感良好。ボーカルは聞き取りやすい。

 

【3】マイク

 

 音質はクリアで篭もった感じもなく、標準以上の品質。 

 

【4】総評

 中国製でなく欧米メーカー製のaptX対応のワイヤレスヘッドホンとしてはコスパに優れた製品で、バランスも良い。装着感に若干難があり、音質も結構ありがちな音でいまいち面白みに欠けるが、入門用として家電量販店で手に入れやすいものというとこれになるだろう。ただし最近はQCYやSoundPEATSのワイヤレス機種をビックカメラなどでも扱うようになっており、価格的にも訴求力はあまりない。4000円台では割高感が強く、せめて3000円台それも前半くらいまで価格が落ち着いてくれるとうれしいが。

 

SoundPEATS サウンドピーツ D2 Bluetooth ヘッドセット[メーカー1年保証]Bluetooth イヤホン 片耳 高音質 ミニサイズ 軽量 マイク内蔵 ハンズフリー通話 ブルートゥース イヤホン 片耳 Bluetooth イヤホン ブラック … (black)

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。

【ゲーミングヘッドセット ToHayie TB02 レビュー】コンシューマーやPCゲーム用にはおすすめしづらい。どちらかというとスマホゲーム用を意図しているのか。音質面の表現力では低価格ではなかなかのもの

ゲーミングヘッドセット ToHayie ps4 ヘッドホン 重低音強化 3.5mm コネクタジャック 集音性 マイク付き ヘッドアーム 伸縮可能 耐摩素材 PS4 スマートホン パソコン タブレットなどに対応可能 日本語取扱説明書付き

 

おすすめ度*1

f:id:kanbun:20180131125350j:plain

ASIN

B076JCVN51

 形状的には比較的洗練されている雰囲気を受け、低価格のゲーミングモデルでは外観的にかっこよく思える。実際は商品写真ほど落ち着いておらず、プラスチッキーでチープだが、ゲーミングモデルにありがちな浮きやすいデザインではない。イヤーマフは相当の厚みがあるが、バンドの遊びが少なく、側圧が強めに感じられるため頭の大きい人は圧迫感を感じるかも知れない。

 遮音性はそこそこ。音漏れはそこそこ漏れる。首掛けしても音が聞こえる。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品は説明書。操作インターフェースとマイクがケーブル途中にある。スマホ用のイヤホンヘッドセットと同じ感じだが、そのせいでチャットマイクとして使えない。

 

mixcder MAT2mixcder MAT2

 

【2】音質

 音質面では低域に寄っているが、意外と中高域もクリアで量感も感じられるため、低価格のゲーミングモデルとしては聴き応えがある。声色も自然に聞こえるし、歪んだ感じがなくスムースな印象だ。音場も広く感じられ、定位感もよい。音楽向けとしても不満を感じづらい。

 

[高音]:音の高さも良く出ており、歪む感じもない(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:左右の奥行き感と定位感も良好。

[低音]:低域は衝撃力を強く出し過ぎないバランス感覚がある(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:低域が近いがボーカルの分離感があるため被さる感じはない。側面の張り出しも良く、頭を囲むドーム状の構造が感じられる(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:若干ブーミーだがしっかりしたドラムの安定感を感じる(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:ボーカルの分離感はしっかりしており、埋没する感じはない。

 

【3】ゲーミング体験

 ゲーミング用であるが、付属にサラウンドソフトウェアはついていない。以下は手持ちのサラウンドソフトウェアを用いてテストしている。

 

 「Shadow of War」をプレイすると、このゲーミングヘッドセットのなかなか良好な定位感を体感できる。ゲームを盛り上げる音楽も効果音にかき消されずによく聞こえてくる。没入感は結構出るだろう。

 

【4】マイク

 マイクはスマホ用イヤホンのように操作インターフェースについているのでどうしても雑音が混じる。

 

【5】総評

 価格がこなれていて、デザインも低価格ゲーミングモデルの中ではかっこいいほう。気になる点は装着感がだいぶきつめに感じられるのとマイク位置の問題。コンシューマーゲームやPCゲーム用にはあまり向かず、スマホゲームと相性が良い微妙な立ち位置。音質は良いので、チャットをしないゲームプレイや普通の動画鑑賞用ヘッドセットとしては低価格でそれなりの品質が味わえるのでお得感が出てくる。

mixcder MAT2

 

ゲーミングヘッドセット ToHayie ps4 ヘッドホン 重低音強化 3.5mm コネクタジャック 集音性 マイク付き ヘッドアーム 伸縮可能 耐摩素材 PS4 スマートホン パソコン タブレットなどに対応可能 日本語取扱説明書付き

 

【関連記事】

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com

www.ear-phone-review.com


*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。