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【カナル型イヤホン ieGeek EP001 レビュー】ソリッドでシャリっと弾ける爆発力のある音。ハイハットの密度が高く、外連味のあるややざらついたサラダ味。JAZZや80年代ポップス的な曲に魅力あり

ieGeek EP001

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おすすめ度*1

ieGeek EP001

ASIN

B073VHYHMX

 小型ハウジングで装着感がしっかりしており、イヤーピースが耳によく収まる。遮音性はそれなりに高いが、音漏れはハイハットのエッジ感が出やすい音質傾向からも思った以上に目立つかも知れない点は注意。

 

【1】外観・インターフェース・付属品

 付属品はイヤーピースの替え、携行ケース。ケーブルのタッチノイズはゴソゴソという感じできつくはないが、人によっては結構気になるかもしれない。

 

ieGeek EP001ieGeek EP001

【2】音質

 高域は清潔感のある音で息遣いが比較的感じられやすい音。シャリシャリ感は強い。高域の伸びやかさは若干物足りなさを感じるので、エコーが聞いている曲のほうが全体的に印象が良い。中域は広く感じられるが、JVC的なソリッド感が強く、ジャリっとした印象を受けるかも知れない。こういう音は曲の外連味は引き立つが、最近の音を盛っていく演出の曲は粗が出やすい。ハイハットの精彩が強く、シャンシャンとかなり沸きたつ鳴り方をする。低域は比較的タイトで量感的には中高域に対してバランス良く感じられ、一本調子な表現ではない。ただし個別の曲での官能性レビューで詳述するが、中域から高域のあたりに歪みを感じ、妙なざわつき感が出ることがある。

 

[高音]:清潔感があるが、音の後半の伸びやかさに若干乏しく思われる。また凛とした透明感は出づらい印象がある(秦基博「水彩の月」、井口裕香「Hey World」、多田葵「灼け落ちない翼」でテスト)

[中音]:それなりの精彩を感じるが、ハイハットの利きが強いので、曲によってかなりハイハットに潰されて感じられるかも知れない。

[低音]:低域はこの価格帯では珍しく、意外にタイトで量感ではなく、表現力で勝負するタイプ。重みより深みを出す(分島花音「killy killy JOKER」、UVERWorld「CORE PRIDE」、重低音音源動画でテスト)

[解像度・立体感]:ハイハットが霧がかったというか、雲のような足場を作り、その下からベースやドラムの作る地上が覗く。高さはそれほど強く感じないので、中空に浮いて音楽を聴いているような浮揚感のある立体感がある(petit milady「azurite」、分島花音「world's end, girl's londo」でテスト)

[パーカッション・リズム]:ハイハットの演出が強いが、ドラムも爆発力強めにクラッシュ感を強調する形でしっかり鳴る。リズム感はかなり明瞭に出やすい(東京カランコロン「スパイス」、nano.RIPE「ツマビクヒトリ」、JOY「アイオライト」でテスト)

[ボーカル傾向]:清涼感はよく出るが、シャリ感は強いのでエコーが利いている曲推奨

 

【3】官能性

 karuta「一番の宝物(Original Version)」は歪みが出てしまう。この曲は意外と難しいところがあるのか、きれいに出ないことが多いのだが、このイヤホンでも出だし付近から声がかすれ潰れた感じになりやすい。またサビでも尖りが出やすく、ピアノの透明感も表面は綺麗だが、音の拡がりに濁りを感じる。

 似た傾向の再現が出来ないか、同様にボーカルの突き抜けが結構強い7!! 「オレンジ」を試してみたが、こちらは悪くない。ボーカルの清潔感は洗い立ての洗濯物のような手触りを感じるもので透徹したものではなく、この曲の味わいとしては透明感がもっと強い方が良いと思うが、弦楽の色づきも良いし、目立った粗を感じない。

 さらに探っていくと以前別のイヤホンでざらついた感じが出た豊崎愛生「まちぶせ」がやや気になった。豊崎愛生の声にあるふっくらした、ぷるんとした感じが少し弱く、ハスキーな息遣いのほうが強く出ている。大人びた感じは出るものの、個人的に豊崎愛生のコケティッシュさはそういう方向性ではうまく感じられないのではないかと思う。

 個人的にゾクゾクきたのが安全地帯「じれったい」のシングルヴァージョン。残念ながらネット上はライブのものが多く、いい音源がなかったので下の「このイヤホン向きの曲」では紹介できないのが残念なところ。「好きさ」「1991年からの警告」など名曲どれを聞いても引き締まり具合は全般的に良く、玉置浩二の作曲傾向に合うようだ。実際下で紹介している、歌手は斉藤由貴だが玉置作曲の「悲しみよこんにちは」でも引き締まった感じが見られる。「じれったい」に話を戻すと、まず玉置浩二最大の持ち味であるセクシーなハスキーボイスがよく出るうえ、外連味の強いハイハット表現も巧みに表現されている印象だ。「恋の予感」のような外連味の薄い曲は若干味わいが減る気がする。

 

【4】総評

 最近の曲を聞くと外連味が目立ってしまうので、低価格帯イヤホンの購買層が一般的に若いことなども考慮すると、魅力はあるのにおすすめしづらい難しい立ち位置のイヤホンだ。タイトでしっかりした骨格を形成する低域表現、ソリッドで外連味のあるパーカッションの表現など好きな人にはかなりの中毒性があるが、若干オールドファッションな曲向きの音質で、そうした人に出会いづらい価格帯であることも厳しいところがあろう。個人的に80~90年代ごろのバブル前夜から全盛期の曲に合っているので、巷に来ているというバブルリバイバルブームにうまく乗れれば立つ瀬もあるのかもしれない。このイヤホンには、この音質でこの価格で手に入る凄さというのがいまいち伝わらないもどかしさを感じる。使い勝手は悪くないが、歪みやすいところもある点が気になり、万人向けでないのでおすすめしづらいのが非常に惜しい。若干カルトな、購買層が限られてしまうだろうイヤホンだ。

 

ieGeek EP001

 

【5】このイヤホン向きの曲

 ちょっと古めのこういった曲を最近の大抵のイヤホンで聞くと、正直野暮ったく聞こえるのだが、このイヤホンで聞くと出足から外連味が利いてぐっと引き立って聞こえる。この曲を気持ちよく聞くには、奥行き感と低域の締まり、密やかに曲の味付けを左右している細やかなハイハットが感じられるほどのソリッドさが必要だ。この曲の外連味溢れるかっこよさが生きている。

 

 シンバルがうまく出ないと、この曲の胸を震わす感じがうまく出ず、この曲独特の甘酸っぱさを含む複雑な感傷表現が出ない。

 

 この曲も細かなパーカッション表現が丁寧に出ないと、コケティッシュなボーカルが下手っぽく聞こえてしまうに違いない。細かなパーカッション表現の味わいあってこその名曲であり、ソリッドな表現力を持つこのイヤホンの面目躍如な場面である。後半の金管ソロの外連味については、色気はそこそこといったところでさっぱり気味に思うが、ここは好みを分けるだろう。

 

 最近の曲でハイハットの味付けが曲の魅力を左右するといえばこの曲。このイヤホンのようなソリッドなタイプのもので聞くこの曲の圧倒的迫力は中毒的だが、人によっては出過ぎてうるさいと思ってしまうかも知れないところ。このイヤホンはドラムもタイトに出るので、ハイハットだけのまとまりのない展開になっておらず、説得力がある。

 

 名曲「プラチナ」の悠木碧カヴァーバージョン。原典の坂本真綾版よりこのイヤホン向きに思える。ベースの利かせ方の傾向に違いが感じられるのと、煌めき感が増した演出になっていること、ボーカルがコケティッシュで坂本真綾のコシのあるのびやかさよりは甘いつるんとした味付けになっていること、サビでのハイハットが盛られていることでより前面に出ていることなどが影響しているのだろう。坂本真綾版が推進力抜群で空高く青空を目指すジェット機だとしたら、こちらは中空を飛び、きらきらした地上の景色からの反射に遊ぶ複葉機。このイヤホンで聴く分には圧倒的に悠木碧バージョンを推したい。

 

 この曲も外連味はかなり強い。このイヤホンは実にうまくその外連味を出してくれるが、ボーカルは若干ざらつく感じで出るので、サビの伸びはまっすぐな感じがなく、妙な抵抗感というか野性味を感じるかも知れない。

 

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*1:おすすめ度とは、あくまで主観的に「ここが面白い!ここが味わい深い!」と思ったポイントです。たとえば低域が「5」だからといって低音が支配的で低域重視で鳴りますというわけではなく、「低域の表現が丁寧でうまいなぁ」とか「これはちょっと他では味わえないかも」といった特徴的な音、魅力的な音がポイント高めになります。そのイヤホンの販売価格帯も考慮した主観的な評価です。